面倒くさがり屋の異世界転生

自由人

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第11章 新規・新装・戴冠・結婚

第286話 嫁たちのステータス2

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 次にケビンの前へとやってきたのはサーシャであった。

「私って冒険者じゃないから能力値は平々凡々なのよね」

「それは仕方ないよ。冒険者になりたいの?」

「なりたい気持ちはあったわよ。ケビン君と一緒にいたかったから」

「なってみる?」

「いや、いいわ。今はもうお嫁さんで一緒にいられるわけだし、受付嬢が私の持ち味だから」

 もしサーシャが冒険者になることを目指しているなら、ケビンは全力でサポートするつもりだったが、受付嬢であることを望んだのでそれを優先させることにしたのだった。

「それじゃあ、見るね」

「どうぞ、じっくり見てね」



サーシャ・エレフセリア
女性 23歳 種族:人間
身長:162cm
スリーサイズ:83(C)-58-84
職業:冒険者ギルド受付嬢(復興するまで休職中)
   マジカル商会従業員
   エレフセリア皇后、嫁会議議員
状態:ケビンに見つめられて動悸中
備考:他の嫁たちに比べて胸がないことを気にして、こっそりバストアップ体操をやっている。ケビンへ手料理を振る舞うためにレパートリーを増加中。ソフィーリアのことを尊敬している。

Lv.1
HP:86
MP:56
筋力:85
耐久:70
魔力:55
精神:45
敏捷:60

スキル
【接客】【事務 Lv.5】【家事 Lv.5】
【礼儀作法 Lv.3】

魔法系統
なし

加護
なし

称号
耳年増
冒険者ギルドの花
家庭的
遠距離恋愛の達人



【接客】
 お客に対するおもてなし能力。

【事務】
 書類の作成や整理などを行う作業全般能力。

【家事】
 家事全般を行う能力。

【礼儀作法】
 社交界で必要な技能が身につく。

耳年増
 性的なことにおいて聞きかじりの知識だけが豊富な証。

冒険者ギルドの花
 多くの冒険者が遠くから見るだけ(玉砕した)で、自分にはほど遠いものと諦めさせた(言葉で)看板受付嬢。

家庭的
 夫となる者へ家庭で安らぎを与えるために尽くそうとする者。

遠距離恋愛の達人
 愛する人と離れ離れになっていても一途に思い続けて、久しぶりの再会を果たしても『重い女』と思われないように抜群の距離感で接する者。



「サーシャは理想的な女性だね」

 ケビンに理想的な女性と言われてしまい、サーシャはモジモジとしだしてしまう。

「そ、そうかな?」

「手料理待ってるよ」

「うん」

 そしてケビンはサーシャの耳元でニーナの時と同様に、他の者に聞こえないようにして呟くのだった。

「胸は無理に大きくしなくていいよ。サーシャの胸は大好きだから」

「――ッ! どうしてそれを!?」

 秘密のバストアップ体操がバレてしまっていることに、サーシャは羞恥で顔を赤らめてしまう。そんなサーシャの頬へキスをして、ケビンは次の番であるアリスを待つ。

「ケビン様、お願いします」

「アリスの成長を確認しようか」

「はい!」

 アリスの成長を確認するために、ケビンは【完全鑑定】でステータスを見始めるのだった。



アリス・エレフセリア
女性 16歳 種族:人間
身長:145cm
スリーサイズ:90(F)-56-88
職業:Fランク冒険者、マジカル商会従業員
   エレフセリア皇后、嫁会議議員
   アリシテア王国第3王女
クラン:Sランク【ウロボロス】メンバー
状態:褒められるかどうか心配中
備考:ケビンのことを信じきっている。スカーレットと2人で普段学べないことを学ぶのがマイブーム。最近のお気に入りワードは『エロフ』。ケビンのために料理を勉強中。ソフィーリアのことを崇拝している。

Lv.1
HP:266
MP:256
筋力:265
耐久:235
魔力:255
精神:225
敏捷:245

スキル
【短剣術 Lv.4】【剣術 Lv.2】
【弓術 Lv.2】【投擲術 Lv.4】
【盾術 Lv.2】【隠密 Lv.4】
【気配探知 Lv.4】【魔力探知 Lv.3】
【身体強化 Lv.3】【属性強化 Lv.2】
【魔力操作 Lv.4】【礼儀作法 Lv.10】
【料理 Lv.2】

魔法系統
【水魔法 Lv.2】【土魔法 Lv.2】
【風魔法 Lv.5】【光魔法 Lv.3】

加護
なし

称号
王女の威厳
ぬいぐるみ好き
ケビンへまっしぐら
好奇心旺盛



【隠密】
 気配と魔力の隠蔽をして足音を消すことができる。個々のスキルより性能は劣るが効果はスキルレベルによる。

【料理】
 料理を上手く作ることができる。作れるレパートリーや出来栄えはスキルレベルによる。

王女の威厳
 王女として威風堂々の立ち振る舞いができる証。任意に相手を萎縮させる効果がある。

ぬいぐるみ好き
 可愛いぬいぐるみが好き過ぎて収集した者の証。

ケビンへまっしぐら
 ケビンを見るとまっしぐらになり、抱きつかずにはいられない衝動が押し寄せる。

好奇心旺盛
 自分の知らないことに対して興味が尽きない。



「アリス、もしかしてマリーさんから何か教わった?」

「そんなことまでわかるんですか!?」

「明らかにマリーさんが仕込んだであろうステータスだからね。一般的な学院生より強いんだよ」

「お母様に言われた通りに鍛錬を行ったら、その通りのことができるようになったのです。不思議だったので尋ねてみると、お母様は色々な本を読んで知識を得たそうです」

(あ、元冒険者ってまだ教えてないんだ……)

 アリスのステータスを見たケビンは、普通じゃ覚えられない【隠密】という特殊スキルを得ていたことで、同じスキルを持っているマリーが絡んでいるのだと当たりをつけていたのだった。

 その他にも学院生活では得られないようなスキルが目白押しだったことも起因している。

 そしてケビンはあることを試したくてイスから立ち上がると、両手を広げてアリスを呼んでみたのだった。

「アリス」

「ッ! ケビン様」

 アリスはすぐさまイスから立ち上がってケビンに駆け寄ると、そのまままっしぐらにケビンへ抱きついた。

「アリスはやっぱり可愛いね」

「ふにゅうぅぅ……」

 ケビンが試したのは称号欄にあった【ケビンへまっしぐら】である。どのくらいの衝動なのか試してみると、思いのほか強かったようだ。

 ケビンはその体勢のままアリスへステータスの中身を教えていくと、アリスが喜んでいたので頭を撫でながら褒めてあげるのであった。

 アリスが終わると次にやってきたのはクリスである。特に緊張した様子もなく淡々と始まるのだった。

「じゃあ、確認するよ」

「よろしく、ケビン君」



クリス・エレフセリア
女性 26歳 種族:人間
身長:168cm
スリーサイズ:87(F)-56-86
職業:Aランク冒険者、マジカル商会チーフセラー
   エレフセリア皇后、嫁会議議員
   バージニア騎士爵家長女
クラン:Sランク【ウロボロス】メンバー
状態:ステータスがどのように見えているのか興味津々
備考:女性らしい柔らかな体型ではなく筋肉がついていることを悩んでいる。腹筋が少し割れているのでケビンからの抱き心地が良くなるように脂肪をつけようかと思案中。ソフィーリアのことを尊敬している。

Lv.40
HP:580
MP:380
筋力:440
耐久:420
魔力:340
精神:320
敏捷:350

スキル
【槍術 Lv.6】【体力増大】
【気配探知 Lv.6】【魔力探知 Lv.4】
【気配隠蔽 Lv.6】【魔力隠蔽 Lv.4】
【身体強化 Lv.5】【魔力操作 Lv.4】
【礼儀作法 Lv.5】【家事 Lv.4】
【変幻自在】【武魔両立】

魔法系統
【風魔法 Lv.5】【闇魔法 Lv.4】

加護
なし

称号
天然
天真爛漫
秀才
偽りの仮面
トリックスター
文武両道
ケビコン【クリスver.】(超絶)
ダンジョン制覇者
苦行を耐えし者
楽しく逃げし者


【変幻自在】
 思い通りのまま行動を変化させることができる。

【武魔両立】
 武器での攻撃中に魔法詠唱を行うことができる。

天然
 周囲からズレた発言や行動を自然に行う変わり者。

天真爛漫
 飾り気がなく心に思うままであることが言動に表れ、また明るさと無邪気さがあふれ出ている者。

秀才
 人より優れた才能を持つ者。

偽りの仮面
 周りからの勝手な期待に応えなければならないという重圧から、いつしかもう1つの偽物の顔ができあがり、真実を隠し続けることを余儀なくされた悲しい者。

トリックスター
 異なる二面性を持つ者。

文武両道
 文事と武事、学芸と武芸、その両道に努めて優れている証。

ケビコン【クリスver.】(超絶)
 元々ショタコンだったのがケビンにより年下好きへと変化するが、年下を捜し求めていてもケビンのことが頭から離れなくなり、ケビンのことが好きすぎてたまらなくなって更に称号が変化した。(超絶)ケビンのことを何よりも考えてその身を捧げ尽くそうとする。

楽しく逃げし者
 ケビンによる鉄球トラップ地獄で楽しく逃げきった者。敏捷値に補正がつく。



「おぅ……」

「ケビン君どうかしたの?」

「いやね、姉さんと同じ名前の称号があったから……」

「何? 魔術師と近接だから被りそうなものはないと思うんだけどな」

「……【ケビコン】」

「おぅ……それは……ごめんとしか言いようがないです」

「まぁ、仕方ないよ。それよりもクリスの強さの秘密がわかったから得した気分だ」

「役に立てなら良かったよ」

 それからケビンはオブラートに包みながら、クリスへステータスの詳細を語っていった。

 そのような中、ケビンが称号を見たことによってクリスが何故こうも人によって態度がガラリと違っていたのか理解してしまう。

 それは、クリスの元々持っていた才能に過度な期待がかかってしまい、勝手に理想像を押し付けられたのだと。その結果、真面目な優等生であるクリスと子供みたいなクリスの2つの顔ができあがってしまったのだろうと。

 ケビンはクリスを呼び寄せて膝上で向かい合わせに座らせると、そのまま抱きしめる。

「どうしたの?」

「クリスは抱き心地がいいな」

「ふふっ、私の悩み見たの?」

「ああ、だから俺の気持ちを教えないとな」

「大好きだよ」

「クリスはまだまだだな。俺は愛してるぞ」

「ふふっ、今とても幸せだよ。今までの辛いこととか全部消えちゃった」

「俺にはいっぱい甘えていいからな。もう無理して他人の期待に応えなくていい」

「……うん……ありがとう……私……ケビン君にずっとついて行く……」

 クリスはようやく枷から解き放たれたのか、ポロポロと涙を流しながらケビンに抱きつくのだった。そのようなクリスをケビンは優しく抱き返すのであった。

 クリスが落ち着いてケビンの元を離れると、次のお客様はスカーレットである。

「あの、不束者ですがよろしくお願いします」

「はは、そう畏まらなくてもいいよ。ただのステータス確認だから」

 スカーレットと言葉を交わし終えたケビンは早速ステータスの確認作業へ入った。



スカーレット・エレフセリア
女性 19歳 種族:人間
身長:150cm
スリーサイズ:88(E)-56-88
職業:マジカル商会従業員
   エレフセリア皇后、嫁会議議員
   ミナーヴァ魔導王国第1王女
状態:何が起こるかドキドキ、ワクワク中
備考:ケビンのことを信じきっている。歳も近いことから王女同士のアリスと1番仲が良く2人で普段学べないことを学ぶのがマイブーム。ソフィーリアのことを崇拝している。

Lv.1
HP:76
MP:126
筋力:75
耐久:60
魔力:125
精神:115
敏捷:100

スキル
【気配探知 Lv.2】【魔力探知 Lv.2】
【魔力操作 Lv.2】【礼儀作法 Lv.10】


魔法系統
【水魔法 Lv.2】【光魔法 Lv.2】

加護
なし

称号
王女の嗜み
好奇心旺盛
猪突猛進
お転婆
読書家
英雄好き
魔導具製作の心得
お忍び王女



王女の嗜み
 王女としての立ち振る舞いができる証。

猪突猛進
 周囲の人のことや状況を考えずに突き進む者。

お転婆
 周囲に気おくれせず活発に元気よく動き回る者。

英雄好き
 愛読書【勇者物語】を読み続けて、いつしか自分にはない力を持つ強者に憧れを抱くようになった者。

魔導具製作の心得
 魔導具の製作において基本的な事項を網羅している証。

お忍び王女
 気になるあの人へまっしぐら、お忍びなんてなんのそのの精神で周囲に秘密で実行してしまった者。



「レティは魔術師よりだね」

「はい、お父様が刃物は危ないって持たせてもらえませんでしたので」

「あぁぁ……想像できる。魔法関係も伸び悩んでいるから危ないって言われて制限されてたのかな?」

「そうです。危ないことはさせられないって言われてしまい、本を読むことしかできませんでした」

「行動力がある称号が揃い踏みなのに、よく我慢できたね」

「お母様が怖かったので……」

「正座か……」

「……はい」

 スカーレットがヤンチャをして、モニカ王妃に正座させられている光景が容易に想像できてしまうケビンであった。その隣には当然エムリス国王の姿もある。

 普通の王女だとこんなステータスになるのかなと想像しながらも、しょんぼりしてしまったスカーレットを膝上抱っこすると、頭を撫でながらケビンはステータスの内容を教えていくのであった。
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