上 下
217 / 661
第8章 ミナーヴァ魔導王国

第213話 親善試合 個人戦③

しおりを挟む
 ケビンから進行を促された審判は、声高らかに開始を宣言する。

「これより個人戦最終試合、ケビン選手対その他6名による変則試合を開始します。両者は所定の位置に」

 それぞれがケビンから距離をとって所定の位置へ配置につくと、審判から開始の合図が下された。

「個人戦最終試合……始め!」

 審判の始まりの合図とともに、まず仕掛けてきたのはシーラであった。

「《氷河時代の顕現アイスエイジ》」

 瞬く間に舞台は氷で埋め尽くされた……が、

「ちょ、馬鹿か、お前! 地面がツルツルになったら俺たちが動けねぇだろ!」

 シーラは当然の如くカインにお叱りを受けてしまった。それを見ていたケビンは呆れてため息をこぼす。

「はぁぁ……兄さんたちちゃんと作戦立ててきたの? 出だしからグダグダじゃないか」

 ケビンは足に纏わりつく氷を溶かしながら尋ねると、カインは心外だとばかりに答える。

「シーラが先走りやがったんだよ! こんなアホみたいな作戦立てるわけないだろ。作戦を考えたのは兄さんだぞ」

 前衛組は誰1人動こうとはせずに、シーラの先走りのせいで試合はグダグダとなってしまい、今ひとつ緊張感に欠けるものとなっていた。

「おい、シーラ! 早くこの氷を何とかしろ!」

「できないわよ!」

「お前の魔法だろうが! 先走った責任は取れよ!」

「兄様たちだけ思い出してもらったなんてズルいじゃない! 私だって思い出して欲しいのよ!」

「今はそんなこと言ってる場合じゃねぇだろ!」

 カインとシーラが口喧嘩を始めると、舞台上の選手はもちろんのこと観客たちも呆気に取られていた。

「はぁぁ……あの子たちは幾つになっても子供ねぇ」

「そうは言うけど、喧嘩するほど仲がいいってことじゃない?」

「今するべきではないわ。ケビンが楽しめないし、ちょっと反省してもらおうかしら」

 呆れているサラにマリーがフォローをいれるが、あくまでもサラはケビンが基準になっているので、今この場では微笑ましい(?)兄妹喧嘩も見過ごせないものとなっていた。

 サラが視線を2人に向けて絶対零度の威圧を放つと、2人は瞬時に喧嘩を止めさせられてサラへと視線を向ける。

「ひっ!」「ぐっ!」

「兄妹喧嘩は後でしなさい。ケビンが呆れているわよ?」

「だって母さん、シーラが先走ったのが悪いんだぞ!」

「カイン?」

 その時カインが目にしたのは満面の笑みを浮かべたサラであった。その微笑みだけでカインは身の危険を瞬時に感じ取ってしまい、言い訳は愚策だと判断して押し黙る。

「……(ゴクッ……)」

「シーラ、貴女もよ?」

「は、はい! お母様!」

 その様子にシーラも同様の身の危険を感じ取ってしまい、直立不動で返事をするのだった。

 試合中に口喧嘩が始まったかと思えば乱入されるという珍事に、これ以上ないくらいに、この場の雰囲気がグダグダな感じへと支配されてしまった。

 静まり返った舞台上で最初に声を出したのは司令塔を任せられているアインで、ケビンに向かってお願いをするのであった。

「やれやれ……ケビン、悪いけどこの氷を何とかできないかい?」

「このままだと満足な試合ができないしね、仕方ない……《融解変転メルティングチェンジ》《熱風ヒートブロー》」

 ケビンが魔法を唱えると見る見るうちに氷は溶けていき、水となったところで熱風がそれを乾かしていく。

 舞台が乾いた状態となったところで仕切り直しとなって、再びアインたちは気合いを入れ直す。

「それじゃあ、くれぐれも作戦通りにお願いするよ、特にシーラ」

「わ、わかってます、お兄様」

 バツが悪そうに答えるシーラに、ケビンはやはり逃げ出したい感情に苛まれていた。

(何だろう……やっぱりあの人からは逃げ出したい……)

 そんなケビンの感情など露知らず、前衛担当組が間合いを詰めて斬りかかってきた。

「呆けているなんて余裕だな? 後輩よ」

 1番槍を受け持ったのはターナボッタであった。迫りくる斬撃を難なく躱していると、後方からカモックが斬りつけてくる。

「刀は使わないのか?」

 2人から斬りつけられているというのに、躱すだけで対処してしまうケビンに会場は大いに沸き立った。

 そこへ中距離から突き攻撃を繰り出してくるターニャを目にすると、ケビンは手に魔力を纏わせて、レイピアに直接触り剣筋を逸らして避けてしまうのであった。

 前衛組の斬撃を躱しつつケビンの周りにスペースが空くと、後衛組から魔法が飛来する。

「《ライトニングアロー》」「《アイスアロー》」

 無数に降り注ぐ魔法の矢に、ケビンは魔法で応戦することにした。

「《アースウォール》《ファイアアロー》」

 雷矢には土壁で守りを固めて氷矢には火矢で相殺して難を逃れると、その隙をついてカインが斬りかかる。

 ケビンは直前まで迫った斬撃を紙一重で躱すと、その場から一旦距離を取ったが更なる追い打ちが待ち受けており、ターニャが愚直なまでの真っ直ぐな突きを繰り出してきた。

 さながらフェンシングのクー・ドロアのようである。その速度も然る事乍ら的確に狙いをつけて放たれていた。

「くっ……」

 ケビンは眼前に迫るレイピアに戦慄を覚えながら顔を逸らして躱すと、身をひねりつつ舞台を転がり難を逃れるが、それを待っていたかの如くカモックからの振り下ろしが迫ってきて、体勢的に避ける暇がないと判断すると風魔法を自分に当てて強制的にその場から逃れる。

「ふぅ……危なかった」

「《エンチャント・ファイア》」

 ケビンが安堵しているのも束の間、そこへ火属性をエンチャントさせたターナボッタが間合いを詰めてきて斬りかかってきた。

「うおっ!」

 ケビンは吃驚しつつもひらりと躱すが、その瞳は目の前の光景に驚きで見開かれていた。

「まさかを使える人がいるとはね……魔導具かな? 仕組みはどうなってるんだろ……何か仕込んであるの?」

「そうだ。例え素質のない属性があっても、これを使えば全ての属性が扱える」

「ふーん……やっぱり魔導具は面白いね。研究のしがいがあるよ」

「強気でいられるのも今のうちだ。さすがに火を直接触ろうとは思うまい。いつまで避け続けられるか見物だな」

「先輩こそ強気でいられるのは今のうちだよ」

 ケビンはようやく刀を取り出すと左右の腰に装着させて、【黒焰】を右手で抜き放つ。

「刀で受けるつもりか? 熱は防げないぞ?」

「それはどうかな? 《水纏》」

 ケビンは右手に持つ黒焰に水を纏わせると、そのままターナボッタへと斬りかかる。

「なっ!」

 ターナボッタが呆気に取られているが、ケビンが見せつけるために斬りかかっているので大した速度はなく、混乱しながらもその斬撃を受け止めていた。

「どうですか、先輩?」

 ターナボッタの火の剣とケビンの水の刀がせめぎ合い、ターナボッタの火の勢いが徐々に弱まってきていた。

「――ッ! それならっ! 《エンチャント・ライトニング》!」

 ターナボッタは属性を火から雷に変えてケビンの水属性に対抗すると、ケビンも同じく雷属性に切り替えた。

 その後も剣戟は続きケビンがターナボッタをあしらっていると、背後からカインが斬りかかり、左右からはカモックとターニャが迫ってきていた。

 ケビンが左手で【白寂】を抜き放ちカインとターナボッタの斬撃に対応していると、2対1での剣戟中に駆けつけてきたカモックとターニャも交えて4対1となるが、体捌きと剣技だけで対応して見せて凄まじい剣戟の音が会場に鳴り響く。

 4人の斬撃の中でもターニャが時折混ぜてくる突きが厄介となり、その度にケビンは避けることを強いられてしまい、どうやって状況を変えるか考え込んでいた。

 そのような時に魔力の高まりを感じると、今まで剣戟を交わしていた4人がその場から遠ざかり、後衛組から魔法発動の兆候が見受けられた。

「《ライトニングストーム》」「《ウォーターストーム》」

 雷撃の混じる水嵐がケビンを包み込むと、前衛組は一旦距離を取ってその様子を窺いながら、上がった息を整え始める。

 やがて荒れ狂う水雷嵐が止むと、前衛組はその場にケビンがいないことを確認して周囲の気配探知に努めたが、剣士よりもシーラの方がケビンに限定すれば剣士顔負けの鋭い探知能力を発揮していた。

「上よっ!」

 シーラが叫ぶと他の者たちの視線も一斉に上空へと向いて、そこには五体満足で佇むケビンの姿があった。

「何でわかるの!?」

 ケビンが気配を消していたにも関わらず、現在位置を特定したシーラにケビンは驚きを隠せないでいた。

「お姉ちゃんセンサーからは逃げられないわ!」

「何それ!?」

 自信満々に答えるシーラに、ケビンはどこか既視感に陥ってしまい混乱するのである。ケビンが空中にいることにより手が出せなくなってしまった前衛組は、ひとまず状況を見守ることにした。

「やっぱり対ケビン戦だとシーラの探知能力は凄まじいな」

「どういうこと?」

 カインの言葉に疑問を感じたケビンはそのまま聞き返すと、箸休めとばかりにカインが語り出した。

「小さい頃からシーラに追いかけ回されては捕まっていたからな。どんなに隠れていても見つかっては抱っこされていたぞ。覚えてないか? 体は正直だから逃げ出したい感情が残っているんだろ?」

「……」

 ケビンはカインからの説明によって、ようやく逃げ出したいと思っていた感情の原因に行きついた。

 その話を聞きシーラの顔を見つめていると、戦闘中とは思えないほどに微笑み返され両手を広げている。

 さながら、今から捕まえてこの体に抱きつかんと、意思表示をしているかのようであった。

 その光景にケビンは頭痛を起こして頭を押さえつけていると、シーラが声をかけてきた。

「ケビン、お姉ちゃんはもう追いかけ回さないわよ? ケビンから野獣みたいって言われちゃったから止めたのよ? 追いかけ回さなければケビンも逃げないって言っていたから……だから、ケビンからお姉ちゃんの所に来て。そしてまた、以前のようにケビンの体を抱かせて欲しいの」

 シーラの言葉が耳を通り抜けて頭に入ってくると、徐々に昔の映像が鮮明となっていく。

 追いかけ回されていた幼少期時代……幾ら逃げ回っていても体格差で走り負けてしまい捕まり、次は上手く逃れようと隠れていても必ず見つかって同じように捕まる。そのような光景が次々と思い出されていっては、頭の中で流れていく。

 やがて頭痛も治まってため息をこぼすと、シーラに向かって声をかけた。

「……姉さん、淑女としての自覚があるのなら、人前で“抱かせて”なんて言ったらダメだろ?」

「――ッ!」

 ケビンから発せられる久々の呼びかけに、シーラは息を飲むと両手で口元を押さえながら涙をこぼしていた。

「ッ……ケビン……ッ……ケビン……」

「姉さん泣くのはあとだよ? 今はまだ試合中だからね、頑張って俺を楽しませてくれよ?」

「グスッ……わかったわ……お姉ちゃん頑張って、ケビンを楽しませてあげる!」

 シーラは先程とは違って、憑き物が落ちたかのような晴れ晴れとした表情をしており、その瞳にケビンを映し出していた。

 ケビンはその様子を見ると上空から下降して、舞台上へと足をつける。

「さて、観客たちも待ちわびているだろうし、試合を再開しようか?」

 ケビンが再び二刀流で構え直すと場の緊張感が高まり始めて、カインが先駆けて行動に移した。

「《エンチャント・ライトニング》」

 カインの後を追ったのはターナボッタである。雷属性を再び纏わせてケビンに襲いかかると、ケビンも対抗して刀に属性を付与した。

「《炎纏》《雷纏》」

「――!」

 二刀それぞれに別々の属性を付与したことにターナボッタは驚きを隠せず、遥か高みにあるケビンの技術に感嘆としていた。

 カモックやターニャも参戦してきて、奇しくも先程と同様に4対1の構図となってしまうが、苛烈極まるケビンの剣戟に体力を奪われていき、徐々に流れがケビンへと傾いて最初の脱落者を出すこととなる。

 ターナボッタが額に汗を滲ませながら剣戟を繰り返していると、体力と魔力を同時に消耗し続けているせいか、徐々に動きが鈍くなってきていた。

 その様子を見ていたケビンは、まずターナボッタを最初に仕留めることに決めて、今まさに足を踏み込んで行動に移そうかとしていた時に、絶妙なタイミングで後衛組から魔法の支援が入る。

「《ロックバレット》」「《ウォーターアロー》」

 出鼻をくじかれたケビンは飛来する魔法の対処に意識を切りかえて、その尽くを刀で斬り払っていった。

 そのような中で、ケビンはターナボッタに視線を流すと、明らかに肩で息をしており疲労が溜まっていることを確認したら、最後の1つを斬り払うと邪魔されないようにすぐさま行動に移した。

「《雷纏・みずち》」

 ケビンがターナボッタに向かい白寂を突き出すと、その刀身から龍のような電撃が撃ち出されて瞬く間にターナボッタへと命中する。

「ぐぁぁぁぁっ!」

 電撃を受けたターナボッタは疲弊していたこともあり、呆気なく意識を手放した。

 その様子を確認するまでもなくケビンは次の行動へ移ると、カモックへ向かい間合いを詰めて斬りかかった。

「ッ!」

 さすがは剣の道に生きてきただけあって、カモックは不意を衝かれた攻撃にも対処してみせると、お返しと言わんばかりにケビンに対して斬り返す。

「さすがカモックさん、不意を衝いたのに簡単にはやられてくれませんか」

「鍛練と経験の差だな」

 ケビンとカモックが言葉を交わしながら剣戟を繰り広げていると、カインも混ざってきて2対1の状況となって、カインがケビンに話しかける。

「ケビン、さっきのはどうやったんだ?」

「刀に纏わせた雷を撃ち出しただけだよ。魔法で言うならライトニングだね。それを応用しただけ」

「俺にもできるか?」

「【魔力操作】の応用ができれば、いけるんじゃない?」

「あれかぁ……魔法をあまり使わないから、そこそこにしか鍛えてないんだよなぁ……」

「それだとうちの使用人たちに負けるよ?」

「おい、まさか……」

「全員は確認していないけど、できる人はいるよ。属性付与までは見ていないけどね」

「はぁぁ……使用人よりも弱かったら母さんにドヤされそうだな」

「真面目にやれば兄さんならできるよ」

「母さんにシゴかれる前にものにしないとな」

 カインはサラの教育的指導が行われないためにも、【魔力操作】の鍛練を再開しようと心に決めるのであった。

「ケビンよ、それができると高みに到れるのか?」

 ケビンとカインの会話が気になったのか、カモックが質問するとケビンがそれに答えた。

「何処までの高みを目指すかによるけど、剣を選ばずに戦うことができるよ」

「選ばずに……?」

「見本を見せてあげるよ」

 ケビンが一旦2人の剣戟を打ち払うと距離を取った。刀を鞘へと戻すと観客たちは武器を手放したケビンに怪訝な視線を向ける。

 ケビンは【無限収納】の中に手頃な物がないかと探っていたら、そんな隙だらけのケビンに後衛組から魔法が仕掛けられた。

 その様子にカモックはケビンが何かを見せてくれようとしていたので、そこへ狙い済ましたかのように放たれた魔法に驚きを隠せずにいたが、ケビンにとっては大したことないので楽々と迎撃していた。

「ちょ、兄さん。今からケビンが何か見せようとしてくれていたのに攻撃するのかよ」

「カイン? 今は試合中だよ? 隙だらけなのに攻撃しない方がおかしい」

「そうは言っても……」

 2人のやり取りなどお構いなしに、ケビンは目的の物を見つけて両手に取っていた。

「……」

「……なぁ、ケビン。それって棒切れだよな?」

 ケビンの用意した物にカモックは沈黙を貫き、カインは目に見えてわかっているが確認せずにはいられなかった。

「そうだよ。物作りの材料で取っておいた木の棒だよ」

 ケビンの行動に観客たちも呆気に取られてしまい、ポカンとした表情を浮かべているが、何をするのか予想できているサラやメイドたちは呆気に取られることはなく、ティナたちはクランバトルで同じような光景を見ているので、この後のことも当然どうなるか予想できていた。

「それじゃあ、始めようか」

 ケビンは木の棒を握りしめると、カモックへと間合いを詰めて殴りかかるのであった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

【全話挿絵】発情✕転生 〜何あれ……誘ってるのかしら?〜

墨笑
ファンタジー
『エロ×ギャグ×バトル+雑学』をテーマにした異世界ファンタジー小説です。 主人公はごく普通(?)の『むっつりすけべ』な女の子。 異世界転生に伴って召喚士としての才能を強化されたまでは良かったのですが、なぜか発情体質まで付与されていて……? 召喚士として様々な依頼をこなしながら、無駄にドキドキムラムラハァハァしてしまう日々を描きます。 明るく、楽しく読んでいただけることを目指して書きました。

保健室の秘密...

とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。 吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。 吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。 僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。 そんな吉田さんには、ある噂があった。 「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」 それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)

荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」 俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」 ハーデス 「では……」 俺 「だが断る!」 ハーデス 「むっ、今何と?」 俺 「断ると言ったんだ」 ハーデス 「なぜだ?」 俺 「……俺のレベルだ」 ハーデス 「……は?」 俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」 ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」 俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」 ハーデス 「……正気……なのか?」 俺 「もちろん」 異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。 たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!

処理中です...