137 / 661
第5章 交易都市ソレイユ
第133話 乙女の秘密
しおりを挟む
その日の夜、夕食を食べるためにパーティーは食堂へと集まった。食卓の話題は、もっぱら見事な土下座を果たしたケンのことである。
「それでケンは、こっぴどく叱られたわけか」
「黙って行ったこと以外は、特に悪いことをしてないんですけどね」
「討伐の成果はどうだったんだい?」
「スタラチュラ10体、ウッドバイパー20体、トロール5体ですね。群れで行動してなかったから、あまり狩れませんでした」
「「……」」
「たった1日ソロでやってて、あまり狩れなくてこれなのよ? 信じられないわ」
「非常識」
ケンの非常識さに、言葉を失うガルフとロイドであったが、ティナとニーナは、あれから時間が経っていたこともあり落ち着いていた。
「1人でそんだけ狩ることが出来るなら、旅の道中は、さぞストレスだったんだろ? 1人で狩りに行くのも納得だな」
「確かにね。これは旅の仕方を再検討しないと、最悪、ケンは1人で旅をし出すだろうね」
「そうだな。起きたらしれっといなくなってそうだ」
考えうる最悪の想定をした2人に、ティナから猛抗議が入った。
「そんなのダメよ! ケン君を見失ったら、2度と会えなくなるじゃない!」
「同感」
「そうだな。ケンなら普通に日帰りで魔物を狩りまくるから、次々と飽きては、拠点を変えるだろうな。まぁ、ありえない子供冒険者の噂話を集めていけば、見つかりそうな気もするが」
「世界を見てまわる旅というよりも、世界の魔物を狩りまくる旅だよね」
結構な酷い言われようを、ガルフやロイドからされるが、ケンは否定できない部分があるため、なんとも言えない気持ちになるのであった。
「問題はこれからよ! ケン君がどっかに行っちゃわないように、魔物を狩りつつ、次の目的地に行く旅に変更しないと!」
「計画をシフト」
「そうなると街道寄りの道のりじゃなくて、けもの道を進むことになるがいいのか? 俺やロイドは前衛職だから、それなりに体力はあるが、お前らは後衛職だろ、体は持つのか?」
「持つところまで、持たせるのよ!」
「それだとケンが気を使って、遠慮するだろ。振り出しに戻ったぞ」
「難しい」
4人が旅の再計画を練っていると、ケンがおもむろに口を開く。
「それなら、俺を1人で戦闘させてくれれば我慢できますよ。あとは、敵を探しに行って、そのまま狩ることも認めてもらえれば」
「そんなのダメよ! 危ないじゃない!」
ティナがすぐに反論すると、ガルフがそれを諌めた。
「お前は過保護すぎるんだよ。ケンの成果を聞いただろ? 中規模な複数パーティーを組んだとしても、狩れるか狩れないかの討伐数を、1人でやってのけるんだぞ。どこが危ないんだ?」
「そ、それでも……不測の事態があるかもしれないし……」
「そんなもの、冒険者やってりゃ嫌でもついてくるもんだろ。あまり束縛すると、本当にケンがいなくなるぞ」
「……」
ティナは、ケンが束縛を嫌うことを知っていたので、何も言い返すことが出来なかった。
適度な束縛なら、ケンは何も言わないが、ケンの楽しみでもある狩りを束縛したら、本当に立ち去ってしまうと、感じてしまったからだ。
現にケン自身は、旅の道中の狩りに関して要望を出してきたのだ。それを自分がダメだと否定してしまっては、最悪の事態が訪れるかもしれない。その事を容易に想像できてしまうので、ティナは黙るしかなかった。
「まぁ、そういうことだ。ケンは旅の最中は、ある程度好きに狩りをしてくれ。ただし、遠くへ行くのはなしだ。俺たちは、ケンみたいな長距離の気配探知が使えるわけじゃないからな。ある程度近くじゃないとはぐれてしまう」
「わかりました。それぐらいでいいなら、問題ないです」
「僕からもいいかな? 街とかに着いたらパーティーで狩りをしよう。旅の最中は、ケンが狩りをしだしたら、パーティーとしての出番はないと思うんだ。ずっとケンだけで狩りをしたら、パーティーとして一緒にいる意味はないし、それをパーティーとも呼べない」
「それも大丈夫です。まずは明日から一緒にクエストを受けましょう。今日は1人でやったから、溜まったストレスをある程度解消できたので、明日からパーティーで狩りをしても問題ないです」
「それなら良かったよ。もう僕から言うことはないかな」
「俺もなしだ」
そしてガルフとロイドは、残りのメンバーに視線を向ける。
「私はケンが楽しんでくれるのが1番。一緒にいてくれるなら、それでいい」
「ティナはどうだ? それでもケンを縛るか?」
「本心は肌身離れず一緒にいたい。けど、それをすると、ケン君がいなくなることも理解してる。だから納得は出来ないけど了承はする」
ティナは、渋々といった感じで了解の意を示した。ガルフは、そんなティナの様子を苦笑いしつつ感想を漏らした。
「ケンと出会う前までは、そんな感じをおくびにも出さなかったのにな」
「私だって、自分自身ここまで束縛が強くて、面倒くさい女だとは思ってなかったわよ」
「恋は人を変えるとは、よく言ったものだね」
「ティナは初恋。恋に溺れてる」
「ぶふぉっ!」
思わぬ暴露をされたティナは、口に含んでいた飲み物を噴き出して、近くにいたケンは、地味に被害を被るが、ティナは、そんな事にも気づかずにニーナに反撃する。
「ニーナだって初恋じゃない! 今日だってケン君がいないだけで、『ケンがいない、寂しい。早くケンに会いたい、一緒にいたい』って言ってたでしょ!」
「ぶふぅっ!」
やり返されたニーナも同じく噴き出し、またもやケンに被害がいく。そんな両者に濡らされたケンは、ロイドがそっと差し出した、拭き物を受け取る。
「ティナは、この前ケンの脱いだ服を嗅いでた。変態」
「ニーナは、ケン君の使ったコップを回収して、ケン君と同じ所に口をつけて、ニヤニヤしてたでしょ!」
「ティナは、ケンの寝顔を見た時に、発情して『ハァハァ』してる」
「ニーナは――」
2人がそれぞれの恥ずかしい行動を暴露している最中、ケンがボソッとロイドに呟く。
「暴露している2人だけが、それぞれ恥ずかしいだけのはずなのに、俺がいたたまれなくなるのは、何故なんでしょう……」
ロイドは、そっとケンの肩に手を置いて答えた。
「それは2人の話の中心にいるのが、ケンだからだよ」
「はぁぁ……」
ケンは、深い溜息とともに天を仰いだのだった。
「それでケンは、こっぴどく叱られたわけか」
「黙って行ったこと以外は、特に悪いことをしてないんですけどね」
「討伐の成果はどうだったんだい?」
「スタラチュラ10体、ウッドバイパー20体、トロール5体ですね。群れで行動してなかったから、あまり狩れませんでした」
「「……」」
「たった1日ソロでやってて、あまり狩れなくてこれなのよ? 信じられないわ」
「非常識」
ケンの非常識さに、言葉を失うガルフとロイドであったが、ティナとニーナは、あれから時間が経っていたこともあり落ち着いていた。
「1人でそんだけ狩ることが出来るなら、旅の道中は、さぞストレスだったんだろ? 1人で狩りに行くのも納得だな」
「確かにね。これは旅の仕方を再検討しないと、最悪、ケンは1人で旅をし出すだろうね」
「そうだな。起きたらしれっといなくなってそうだ」
考えうる最悪の想定をした2人に、ティナから猛抗議が入った。
「そんなのダメよ! ケン君を見失ったら、2度と会えなくなるじゃない!」
「同感」
「そうだな。ケンなら普通に日帰りで魔物を狩りまくるから、次々と飽きては、拠点を変えるだろうな。まぁ、ありえない子供冒険者の噂話を集めていけば、見つかりそうな気もするが」
「世界を見てまわる旅というよりも、世界の魔物を狩りまくる旅だよね」
結構な酷い言われようを、ガルフやロイドからされるが、ケンは否定できない部分があるため、なんとも言えない気持ちになるのであった。
「問題はこれからよ! ケン君がどっかに行っちゃわないように、魔物を狩りつつ、次の目的地に行く旅に変更しないと!」
「計画をシフト」
「そうなると街道寄りの道のりじゃなくて、けもの道を進むことになるがいいのか? 俺やロイドは前衛職だから、それなりに体力はあるが、お前らは後衛職だろ、体は持つのか?」
「持つところまで、持たせるのよ!」
「それだとケンが気を使って、遠慮するだろ。振り出しに戻ったぞ」
「難しい」
4人が旅の再計画を練っていると、ケンがおもむろに口を開く。
「それなら、俺を1人で戦闘させてくれれば我慢できますよ。あとは、敵を探しに行って、そのまま狩ることも認めてもらえれば」
「そんなのダメよ! 危ないじゃない!」
ティナがすぐに反論すると、ガルフがそれを諌めた。
「お前は過保護すぎるんだよ。ケンの成果を聞いただろ? 中規模な複数パーティーを組んだとしても、狩れるか狩れないかの討伐数を、1人でやってのけるんだぞ。どこが危ないんだ?」
「そ、それでも……不測の事態があるかもしれないし……」
「そんなもの、冒険者やってりゃ嫌でもついてくるもんだろ。あまり束縛すると、本当にケンがいなくなるぞ」
「……」
ティナは、ケンが束縛を嫌うことを知っていたので、何も言い返すことが出来なかった。
適度な束縛なら、ケンは何も言わないが、ケンの楽しみでもある狩りを束縛したら、本当に立ち去ってしまうと、感じてしまったからだ。
現にケン自身は、旅の道中の狩りに関して要望を出してきたのだ。それを自分がダメだと否定してしまっては、最悪の事態が訪れるかもしれない。その事を容易に想像できてしまうので、ティナは黙るしかなかった。
「まぁ、そういうことだ。ケンは旅の最中は、ある程度好きに狩りをしてくれ。ただし、遠くへ行くのはなしだ。俺たちは、ケンみたいな長距離の気配探知が使えるわけじゃないからな。ある程度近くじゃないとはぐれてしまう」
「わかりました。それぐらいでいいなら、問題ないです」
「僕からもいいかな? 街とかに着いたらパーティーで狩りをしよう。旅の最中は、ケンが狩りをしだしたら、パーティーとしての出番はないと思うんだ。ずっとケンだけで狩りをしたら、パーティーとして一緒にいる意味はないし、それをパーティーとも呼べない」
「それも大丈夫です。まずは明日から一緒にクエストを受けましょう。今日は1人でやったから、溜まったストレスをある程度解消できたので、明日からパーティーで狩りをしても問題ないです」
「それなら良かったよ。もう僕から言うことはないかな」
「俺もなしだ」
そしてガルフとロイドは、残りのメンバーに視線を向ける。
「私はケンが楽しんでくれるのが1番。一緒にいてくれるなら、それでいい」
「ティナはどうだ? それでもケンを縛るか?」
「本心は肌身離れず一緒にいたい。けど、それをすると、ケン君がいなくなることも理解してる。だから納得は出来ないけど了承はする」
ティナは、渋々といった感じで了解の意を示した。ガルフは、そんなティナの様子を苦笑いしつつ感想を漏らした。
「ケンと出会う前までは、そんな感じをおくびにも出さなかったのにな」
「私だって、自分自身ここまで束縛が強くて、面倒くさい女だとは思ってなかったわよ」
「恋は人を変えるとは、よく言ったものだね」
「ティナは初恋。恋に溺れてる」
「ぶふぉっ!」
思わぬ暴露をされたティナは、口に含んでいた飲み物を噴き出して、近くにいたケンは、地味に被害を被るが、ティナは、そんな事にも気づかずにニーナに反撃する。
「ニーナだって初恋じゃない! 今日だってケン君がいないだけで、『ケンがいない、寂しい。早くケンに会いたい、一緒にいたい』って言ってたでしょ!」
「ぶふぅっ!」
やり返されたニーナも同じく噴き出し、またもやケンに被害がいく。そんな両者に濡らされたケンは、ロイドがそっと差し出した、拭き物を受け取る。
「ティナは、この前ケンの脱いだ服を嗅いでた。変態」
「ニーナは、ケン君の使ったコップを回収して、ケン君と同じ所に口をつけて、ニヤニヤしてたでしょ!」
「ティナは、ケンの寝顔を見た時に、発情して『ハァハァ』してる」
「ニーナは――」
2人がそれぞれの恥ずかしい行動を暴露している最中、ケンがボソッとロイドに呟く。
「暴露している2人だけが、それぞれ恥ずかしいだけのはずなのに、俺がいたたまれなくなるのは、何故なんでしょう……」
ロイドは、そっとケンの肩に手を置いて答えた。
「それは2人の話の中心にいるのが、ケンだからだよ」
「はぁぁ……」
ケンは、深い溜息とともに天を仰いだのだった。
2
お気に入りに追加
5,261
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
序盤でボコられるクズ悪役貴族に転生した俺、死にたくなくて強くなったら主人公にキレられました。 え? お前も転生者だったの? そんなの知らんし
水間ノボル🐳
ファンタジー
↑「お気に入りに追加」を押してくださいっ!↑
★2024/2/25〜3/3 男性向けホットランキング1位!
★2024/2/25 ファンタジージャンル1位!(24hポイント)
「主人公が俺を殺そうとしてくるがもう遅い。なぜか最強キャラにされていた~」
『醜い豚』
『最低のゴミクズ』
『無能の恥晒し』
18禁ゲーム「ドミナント・タクティクス」のクズ悪役貴族、アルフォンス・フォン・ヴァリエに転生した俺。
優れた魔術師の血統でありながら、アルフォンスは豚のようにデブっており、性格は傲慢かつ怠惰。しかも女の子を痛ぶるのが性癖のゴミクズ。
魔術の鍛錬はまったくしてないから、戦闘でもクソ雑魚であった。
ゲーム序盤で主人公にボコられて、悪事を暴かれて断罪される、ざまぁ対象であった。
プレイヤーをスカッとさせるためだけの存在。
そんな破滅の運命を回避するため、俺はレベルを上げまくって強くなる。
ついでに痩せて、女の子にも優しくなったら……なぜか主人公がキレ始めて。
「主人公は俺なのに……」
「うん。キミが主人公だ」
「お前のせいで原作が壊れた。絶対に許さない。お前を殺す」
「理不尽すぎません?」
原作原理主義の主人公が、俺を殺そうとしてきたのだが。
※ カクヨム様にて、異世界ファンタジージャンル表紙入り。5000スター、10000フォロワーを達成!
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
二度目の異世界に来たのは最強の騎士〜吸血鬼の俺はこの世界で眷族(ハーレム)を増やす〜
北条氏成
ファンタジー
一度目の世界を救って、二度目の異世界にやってきた主人公は全能力を引き継いで吸血鬼へと転生した。
この物語は魔王によって人間との混血のハーフと呼ばれる者達が能力を失った世界で、最強種の吸血鬼が眷族を増やす少しエッチな小説です。
※物語上、日常で消費する魔力の補給が必要になる為、『魔力の補給(少しエッチな)』話を挟みます。嫌な方は飛ばしても問題はないかと思いますので更新をお待ち下さい。※
カクヨムで3日で修正という無理難題を突き付けられたので、今後は切り替えてこちらで投稿していきます!カクヨムで読んで頂いてくれていた読者の方々には大変申し訳ありません!!
*毎日投稿実施中!投稿時間は夜11時~12時頃です。*
※本作は眷族の儀式と魔力の補給というストーリー上で不可欠な要素が発生します。性描写が苦手な方は注意(魔力の補給が含まれます)を読まないで下さい。また、ギリギリを攻めている為、BAN対策で必然的に同じ描写が多くなります。描写が単調だよ? 足りないよ?という場合は想像力で補って下さい。できる限り毎日更新する為、話数を切って千文字程度で更新します。※
表紙はAIで作成しました。ヒロインのリアラのイメージです。ちょっと過激な感じなので、運営から言われたら消します!
金貨1,000万枚貯まったので勇者辞めてハーレム作ってスローライフ送ります!!
夕凪五月雨影法師
ファンタジー
AIイラストあり! 追放された世界最強の勇者が、ハーレムの女の子たちと自由気ままなスローライフを送る、ちょっとエッチでハートフルな異世界ラブコメディ!!
国内最強の勇者パーティを率いる勇者ユーリが、突然の引退を宣言した。
幼い頃に神託を受けて勇者に選ばれて以来、寝る間も惜しんで人々を助け続けてきたユーリ。
彼はもう限界だったのだ。
「これからは好きな時に寝て、好きな時に食べて、好きな時に好きな子とエッチしてやる!! ハーレム作ってやるーーーー!!」
そんな発言に愛想を尽かし、パーティメンバーは彼の元から去っていくが……。
その引退の裏には、世界をも巻き込む大規模な陰謀が隠されていた。
その陰謀によって、ユーリは勇者引退を余儀なくされ、全てを失った……。
かのように思われた。
「はい、じゃあ僕もう勇者じゃないから、こっからは好きにやらせて貰うね」
勇者としての条約や規約に縛られていた彼は、力をセーブしたまま活動を強いられていたのだ。
本来の力を取り戻した彼は、その強大な魔力と、金貨1,000万枚にものを言わせ、好き勝手に人々を救い、気ままに高難度ダンジョンを攻略し、そして自身をざまぁした巨大な陰謀に立ち向かっていく!!
基本的には、金持ちで最強の勇者が、ハーレムの女の子たちとまったりするだけのスローライフコメディです。
異世界版の光源氏のようなストーリーです!
……やっぱりちょっと違います笑
また、AIイラストは初心者ですので、あくまでも小説のおまけ程度に考えていただければ……(震え声)
~唯一王の成り上がり~ 外れスキル「精霊王」の俺、パーティーを首になった瞬間スキルが開花、Sランク冒険者へと成り上がり、英雄となる
静内燕
ファンタジー
【カクヨムコン最終選考進出】
【複数サイトでランキング入り】
追放された主人公フライがその能力を覚醒させ、成り上がりっていく物語
主人公フライ。
仲間たちがスキルを開花させ、パーティーがSランクまで昇華していく中、彼が与えられたスキルは「精霊王」という伝説上の生き物にしか対象にできない使用用途が限られた外れスキルだった。
フライはダンジョンの案内役や、料理、周囲の加護、荷物持ちなど、あらゆる雑用を喜んでこなしていた。
外れスキルの自分でも、仲間達の役に立てるからと。
しかしその奮闘ぶりは、恵まれたスキルを持つ仲間たちからは認められず、毎日のように不当な扱いを受ける日々。
そしてとうとうダンジョンの中でパーティーからの追放を宣告されてしまう。
「お前みたいなゴミの変わりはいくらでもいる」
最後のクエストのダンジョンの主は、今までと比較にならないほど強く、歯が立たない敵だった。
仲間たちは我先に逃亡、残ったのはフライ一人だけ。
そこでダンジョンの主は告げる、あなたのスキルを待っていた。と──。
そして不遇だったスキルがようやく開花し、最強の冒険者へとのし上がっていく。
一方、裏方で支えていたフライがいなくなったパーティーたちが没落していく物語。
イラスト 卯月凪沙様より
死んだら男女比1:99の異世界に来ていた。SSスキル持ちの僕を冒険者や王女、騎士が奪い合おうとして困っているんですけど!?
わんた
ファンタジー
DVの父から母を守って死ぬと、異世界の住民であるイオディプスの体に乗り移って目覚めた。
ここは、男女比率が1対99に偏っている世界だ。
しかもスキルという特殊能力も存在し、イオディプスは最高ランクSSのスキルブースターをもっている。
他人が持っているスキルの効果を上昇させる効果があり、ブースト対象との仲が良ければ上昇率は高まるうえに、スキルが別物に進化することもある。
本来であれば上位貴族の夫(種馬)として過ごせるほどの能力を持っているのだが、当の本人は自らの価値に気づいていない。
贅沢な暮らしなんてどうでもよく、近くにいる女性を幸せにしたいと願っているのだ。
そんな隙だらけの男を、知り合った女性は見逃さない。
家で監禁しようとする危険な女性や子作りにしか興味のない女性などと、表面上は穏やかな生活をしつつ、一緒に冒険者として活躍する日々が始まった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる