113 / 661
第4章 新たなる旅立ち
第109話 大人の余裕?
しおりを挟む
ふと目が覚めると、腕が柔らかい感触で包まれていることに気づく。視線をやると隣にはティナさんが寝ていた。
あれから翌日には、ティナさんが“養う”と言った言葉を実行するかのように、知らない間に俺がとっていた部屋を、キャンセルさせられてティナさんと相部屋になっていた。
さすがにその行動は予想外だったようで、ガルフさんたちは苦笑いを浮かべていたが、「ま、頑張れ」と言ってティナさんの行動を止めてくれはしなかった……
その日からはこんな感じで、一緒に寝ている。床に寝ようとしたら、凄い勢いで止められてしまったのだ。
そんな事を思い返しつつも、このままでは起きられないので、抱きつかれている腕を抜くことにした。
「ん……ぁ……」
もぞもぞと腕を動かしながら抜いていたら、艶めかしい声が漏れだした。
抜くためとはいえ、胸を触ったことは仕方がないと思う。そう、仕方がないのだ。
ベッドから脱出した俺は、着替えたあとに洗面を終えて、朝食のため食堂へ下りていくと、ガルフさんたち男メンバーと出くわした。
「おはようございます」
「おう」
「おはよう」
「ニーナさんはまだのようですね」
「うちの女共は寝起きが悪いからな。中々起きて来ないんだ」
「あぁ、確かに」
「まぁ、ケンはティナと一緒にいるから、そこら辺はわかってるか。ティナは1番の寝坊助だからな」
そんな会話をしていると、ニーナが食堂へとやってきた。
「おはようございます、ニーナさん」
「ん、おはよう」
そう言って半分目が開いてない状態のニーナが席につく。朝食のメニューは、パンとサラダとスープで簡単なものだった。ケンがそれを食べていると、ガルフから話しかけられた。
「俺たちは、ぼちぼちクエストに行こうと思っているんだが、ケンはどうするんだ?」
「まだお金はあるので大丈夫ですが、俺が行かないとティナさんは行かないですよね? 多分……」
「そうだな。あの様子を見ると、ケンから離れてクエストに行きそうにないが、仮にも養うと言った以上、どう行動するかはわからん」
「なんかすみません」
「ケンの責任じゃないさ。ティナのは押しかけ女房みたいなのがあるし。僕たちも止めなかった責任はあるしね」
「そう言って頂けると助かります」
「クエスト」
「そうだなぁ、ケンには悪いが一緒に来てもらえるか? もちろん身の安全は俺が保障する。と言っても、ティナが勝手に守りそうだけどな」
「クエストランクはどうするんですか?」
「Bランクを受ける予定だ。ケンに合わせてCランクでもいいんだが、そうなると、数をこなさないといけないからな。実入りのいいBランクにしようと思う」
「BとCじゃ報酬に差が出るんですね」
「そうだね。Cランクは、一般的に普通に強い冒険者っていう扱いかな。Bランクは、強い上級冒険者っていう扱いになるよ。Aランクはさらに強い上級冒険者で、Sランクは雲の上の人って感じだね。まぁ、各ランクでも、ピンキリだからその限りではないけどね」
「そうなんですか」
「ケンは知識不足」
うぐっ……ニーナさんに痛いところをつかれてしまった……
「ニーナさんって毒舌ですよね。子供相手でも容赦がない」
「うっ……ケンはCランクだから、子供であって子供でない。立派な大人」
ニーナのぶっ飛んだ論理に、ケンもこれ以上言っても仕方がないと、早々に諦めるのであった。
「それじゃあ飯も食ったことだし、ギルドにでも行ってみるか」
「ティナさんはいいんですか?」
「放っておけ。起きてこないあいつが悪い」
「ティナは寝坊助。改善すべき」
こうしてティナを除く4人で食堂を後にし、ギルドへと向かった。
「しっかし、何のクエストを受けるかねぇ」
「ワイバーン。お金たんまり」
「いやいや、Aランククエストな上に、このメンツじゃ厳しいだろ。他のパーティーも誘わないといけなくなる」
「この毒マジロはどうですか?」
「毒マジロねぇ。外殻が硬いから素材としてはいい値がつくんだが、防衛反応で、毒を噴出するのが厄介なんだよなぁ。そうなったら近接組は近づけなくて、後方担当の遠距離で勝負するしかなくなる」
「確かに厄介ですねぇ」
「これなんてどうかな? グレートブルの討伐」
「これはどんな魔物なんですか?」
「闘争本能に駆られている牛って感じかな? とにかく気性が荒く、目についたものは、たとえ格上相手でも見境なく襲いかかる。通称“バカ牛”とも言われているね」
「バカ牛。見境ない」
「でもパワーがあるのはもちろんのこと、俊敏性も高いから、たまに格上相手にでも勝ってしまうこともあるんだよ」
「大丈夫なんですか?」
「僕がタンクだから攻撃を防いだあとに、みんなで攻撃すれば討伐できると思うよ。それに、グレートブルの肉は美味いから、食べたいんだよね」
「美味」
「へぇ、それは食べてみたいですね」
ケンはどんな味がするのか想像していると、他のクエストも見ていたガルフが戻ってきた。
「ん? グレートブルの討伐か? あまりこれといっていいのもないし、ケンの実力がわからない以上、無難なやつにするか……」
受注するクエストが決まったことろで、準備をするために一旦宿屋へと戻った。
宿屋に戻ると、それぞれ準備のため部屋に戻ったのだが、未だ目を覚まさないティナさんがベッドにいた。
「ティナさん、クエストに行きますよ。いい加減起きてくださいよ」
「うーん……あと少し……」
「はぁ……」
ティナが朝起きないことは、ここ数日でわかってはいたが、これからクエストに行くのにどうしたもんかと、ケンは悩んでしまう。
とりあえずケンは、自分の準備をまず済ませることにした。
ケンは【無限収納】から王都で買った、動きやすいレザーアーマーを取り出して、身につけていく。
片手剣は、ゴブリンの上位種が持っていたものだと、今の身長に合わないので全て売り払って、その金で自分に合うものを新しく買ったので、それを取り出す。他にも道具屋ではポーション等を買い揃えたりもした。
一通り準備が終わって、再度ベッドに視線を移すが未だ起きてこない。ケンはベッドサイドに腰掛け、体を揺すりながら声をかけた。
「ティナさん、起きましょうよ。ガルフさんに怒られますよ」
「んー……」
「今日はクエストに行くから、起きないなら置いていきますよ」
「やー……起こしてー」
なんだこのダメダメっぷりは……この前までの、キリッとした感じがまるで嘘のようだ。
それほどまでに、気を許してくれているのなら嬉しくもあるが、早く行かないと本当に怒られそうだ。
「身体を起こしますから、起きてくださいよ」
両脇に手を差し込んで背中に回すと、そのまま手前に引き上げた。普通なら体格的に無理なんだが、ステータスにものを言わせた力技だ。すんなりと上半身を起こしたあとに、ティナへと声をかける。
「起きましたか?」
「ふぅ……仕方ない、起きよう……」
「これから出かけるんですから、早く準備してくださいね」
「どこに行くの?」
「クエストですよ。グレートブル討伐です」
「あぁ、あのバカ牛ね」
バカ牛の知名度が半端ない……
「それなら今日は、バカ牛のステーキが食べられるわね」
そう言って、いきなり服を脱ぎ出すティナに、ケンは慌てふためく。
「ちょっ……! いきなり何脱ぎ出してるんですか!? しかも下着つけてないし!」
「ん? 下は履いてるわよ? 上は寝てる時だと苦しくなるのよ。締め付けられるから」
急いで後ろを振り向きつつも、女の子事情を耳にしたケンであったが、そんなケンにティナが追い討ちをかける。
「それにそんなことを言いつつも、ケン君だってバッチリ見たじゃない。男の子ね」
「そりゃ見ますよ! ティナさん綺麗だし!」
半ばやけっぱちに開き直るケンにティナが答える。
「ふふっ、ありがと」
ケンがドアを見つめていると、不意に後ろから抱きつかれた。
「ちょっ! 何してるんですか!」
「キュンってしたから抱きついてるのよ。ケン君成分が足りないし」
「いや、柔らかいものが頭に当たってますから! 服着てください! 服!」
「ぁん……そんなに動いちゃダメよ。変な気分になっちゃう」
「ちょっと! いつもと違う声が聞こえたんですけどっ!」
「ケン君が動くからよ」
「無理言わないでくださいよ!」
しばらくの間そんなやり取りをしていたら、満足したのか普通にティナが準備をし始めた。
(はぁ……疲れた……何でこんなに疲れなきゃいけないんだ。久々のクエストを楽しむ予定だったのに……)
「さ、行きましょうか?」
先程の事がなかったかのように、普通にしているティナに、ケンはジト目を向けながらも、片手剣を腰に携え部屋を後にした。
「疲れた……」
ケンのその呟きは、誰の耳にも届くことはなかった……
あれから翌日には、ティナさんが“養う”と言った言葉を実行するかのように、知らない間に俺がとっていた部屋を、キャンセルさせられてティナさんと相部屋になっていた。
さすがにその行動は予想外だったようで、ガルフさんたちは苦笑いを浮かべていたが、「ま、頑張れ」と言ってティナさんの行動を止めてくれはしなかった……
その日からはこんな感じで、一緒に寝ている。床に寝ようとしたら、凄い勢いで止められてしまったのだ。
そんな事を思い返しつつも、このままでは起きられないので、抱きつかれている腕を抜くことにした。
「ん……ぁ……」
もぞもぞと腕を動かしながら抜いていたら、艶めかしい声が漏れだした。
抜くためとはいえ、胸を触ったことは仕方がないと思う。そう、仕方がないのだ。
ベッドから脱出した俺は、着替えたあとに洗面を終えて、朝食のため食堂へ下りていくと、ガルフさんたち男メンバーと出くわした。
「おはようございます」
「おう」
「おはよう」
「ニーナさんはまだのようですね」
「うちの女共は寝起きが悪いからな。中々起きて来ないんだ」
「あぁ、確かに」
「まぁ、ケンはティナと一緒にいるから、そこら辺はわかってるか。ティナは1番の寝坊助だからな」
そんな会話をしていると、ニーナが食堂へとやってきた。
「おはようございます、ニーナさん」
「ん、おはよう」
そう言って半分目が開いてない状態のニーナが席につく。朝食のメニューは、パンとサラダとスープで簡単なものだった。ケンがそれを食べていると、ガルフから話しかけられた。
「俺たちは、ぼちぼちクエストに行こうと思っているんだが、ケンはどうするんだ?」
「まだお金はあるので大丈夫ですが、俺が行かないとティナさんは行かないですよね? 多分……」
「そうだな。あの様子を見ると、ケンから離れてクエストに行きそうにないが、仮にも養うと言った以上、どう行動するかはわからん」
「なんかすみません」
「ケンの責任じゃないさ。ティナのは押しかけ女房みたいなのがあるし。僕たちも止めなかった責任はあるしね」
「そう言って頂けると助かります」
「クエスト」
「そうだなぁ、ケンには悪いが一緒に来てもらえるか? もちろん身の安全は俺が保障する。と言っても、ティナが勝手に守りそうだけどな」
「クエストランクはどうするんですか?」
「Bランクを受ける予定だ。ケンに合わせてCランクでもいいんだが、そうなると、数をこなさないといけないからな。実入りのいいBランクにしようと思う」
「BとCじゃ報酬に差が出るんですね」
「そうだね。Cランクは、一般的に普通に強い冒険者っていう扱いかな。Bランクは、強い上級冒険者っていう扱いになるよ。Aランクはさらに強い上級冒険者で、Sランクは雲の上の人って感じだね。まぁ、各ランクでも、ピンキリだからその限りではないけどね」
「そうなんですか」
「ケンは知識不足」
うぐっ……ニーナさんに痛いところをつかれてしまった……
「ニーナさんって毒舌ですよね。子供相手でも容赦がない」
「うっ……ケンはCランクだから、子供であって子供でない。立派な大人」
ニーナのぶっ飛んだ論理に、ケンもこれ以上言っても仕方がないと、早々に諦めるのであった。
「それじゃあ飯も食ったことだし、ギルドにでも行ってみるか」
「ティナさんはいいんですか?」
「放っておけ。起きてこないあいつが悪い」
「ティナは寝坊助。改善すべき」
こうしてティナを除く4人で食堂を後にし、ギルドへと向かった。
「しっかし、何のクエストを受けるかねぇ」
「ワイバーン。お金たんまり」
「いやいや、Aランククエストな上に、このメンツじゃ厳しいだろ。他のパーティーも誘わないといけなくなる」
「この毒マジロはどうですか?」
「毒マジロねぇ。外殻が硬いから素材としてはいい値がつくんだが、防衛反応で、毒を噴出するのが厄介なんだよなぁ。そうなったら近接組は近づけなくて、後方担当の遠距離で勝負するしかなくなる」
「確かに厄介ですねぇ」
「これなんてどうかな? グレートブルの討伐」
「これはどんな魔物なんですか?」
「闘争本能に駆られている牛って感じかな? とにかく気性が荒く、目についたものは、たとえ格上相手でも見境なく襲いかかる。通称“バカ牛”とも言われているね」
「バカ牛。見境ない」
「でもパワーがあるのはもちろんのこと、俊敏性も高いから、たまに格上相手にでも勝ってしまうこともあるんだよ」
「大丈夫なんですか?」
「僕がタンクだから攻撃を防いだあとに、みんなで攻撃すれば討伐できると思うよ。それに、グレートブルの肉は美味いから、食べたいんだよね」
「美味」
「へぇ、それは食べてみたいですね」
ケンはどんな味がするのか想像していると、他のクエストも見ていたガルフが戻ってきた。
「ん? グレートブルの討伐か? あまりこれといっていいのもないし、ケンの実力がわからない以上、無難なやつにするか……」
受注するクエストが決まったことろで、準備をするために一旦宿屋へと戻った。
宿屋に戻ると、それぞれ準備のため部屋に戻ったのだが、未だ目を覚まさないティナさんがベッドにいた。
「ティナさん、クエストに行きますよ。いい加減起きてくださいよ」
「うーん……あと少し……」
「はぁ……」
ティナが朝起きないことは、ここ数日でわかってはいたが、これからクエストに行くのにどうしたもんかと、ケンは悩んでしまう。
とりあえずケンは、自分の準備をまず済ませることにした。
ケンは【無限収納】から王都で買った、動きやすいレザーアーマーを取り出して、身につけていく。
片手剣は、ゴブリンの上位種が持っていたものだと、今の身長に合わないので全て売り払って、その金で自分に合うものを新しく買ったので、それを取り出す。他にも道具屋ではポーション等を買い揃えたりもした。
一通り準備が終わって、再度ベッドに視線を移すが未だ起きてこない。ケンはベッドサイドに腰掛け、体を揺すりながら声をかけた。
「ティナさん、起きましょうよ。ガルフさんに怒られますよ」
「んー……」
「今日はクエストに行くから、起きないなら置いていきますよ」
「やー……起こしてー」
なんだこのダメダメっぷりは……この前までの、キリッとした感じがまるで嘘のようだ。
それほどまでに、気を許してくれているのなら嬉しくもあるが、早く行かないと本当に怒られそうだ。
「身体を起こしますから、起きてくださいよ」
両脇に手を差し込んで背中に回すと、そのまま手前に引き上げた。普通なら体格的に無理なんだが、ステータスにものを言わせた力技だ。すんなりと上半身を起こしたあとに、ティナへと声をかける。
「起きましたか?」
「ふぅ……仕方ない、起きよう……」
「これから出かけるんですから、早く準備してくださいね」
「どこに行くの?」
「クエストですよ。グレートブル討伐です」
「あぁ、あのバカ牛ね」
バカ牛の知名度が半端ない……
「それなら今日は、バカ牛のステーキが食べられるわね」
そう言って、いきなり服を脱ぎ出すティナに、ケンは慌てふためく。
「ちょっ……! いきなり何脱ぎ出してるんですか!? しかも下着つけてないし!」
「ん? 下は履いてるわよ? 上は寝てる時だと苦しくなるのよ。締め付けられるから」
急いで後ろを振り向きつつも、女の子事情を耳にしたケンであったが、そんなケンにティナが追い討ちをかける。
「それにそんなことを言いつつも、ケン君だってバッチリ見たじゃない。男の子ね」
「そりゃ見ますよ! ティナさん綺麗だし!」
半ばやけっぱちに開き直るケンにティナが答える。
「ふふっ、ありがと」
ケンがドアを見つめていると、不意に後ろから抱きつかれた。
「ちょっ! 何してるんですか!」
「キュンってしたから抱きついてるのよ。ケン君成分が足りないし」
「いや、柔らかいものが頭に当たってますから! 服着てください! 服!」
「ぁん……そんなに動いちゃダメよ。変な気分になっちゃう」
「ちょっと! いつもと違う声が聞こえたんですけどっ!」
「ケン君が動くからよ」
「無理言わないでくださいよ!」
しばらくの間そんなやり取りをしていたら、満足したのか普通にティナが準備をし始めた。
(はぁ……疲れた……何でこんなに疲れなきゃいけないんだ。久々のクエストを楽しむ予定だったのに……)
「さ、行きましょうか?」
先程の事がなかったかのように、普通にしているティナに、ケンはジト目を向けながらも、片手剣を腰に携え部屋を後にした。
「疲れた……」
ケンのその呟きは、誰の耳にも届くことはなかった……
12
お気に入りに追加
5,307
あなたにおすすめの小説


勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※


どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

月が導く異世界道中extra
あずみ 圭
ファンタジー
月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。
真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。
彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。
これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。
こちらは月が導く異世界道中番外編になります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる