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第3章 王立フェブリア学院 ~ 2年生編 ~
第71話 ハイテンション?
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ひとしきり笑ったあと、漸くケビンが落ち着きを取り戻したら、コケていた下っ端連中も状況を立て直していた。
「それで聞きたいんだけど、最近人攫いしているのはあんたらか?」
「お前に教える義理はねぇな。さっきはガキと思って油断したが、今度はそうはいかねぇぞ。お前らも用心してかかれ」
先程とは打って変わって、ニヤニヤした顔つきではなく、真面目な顔つきになっていた。人攫いが真面目なのも変ではあるが。
「武器を使っても構わねぇ、多少傷が残っても使えれば問題ない。死なない程度に痛めつけてやれ」
下っ端連中が武器を構え始める。
「斬ってもいいのは、斬られる覚悟のある奴だけだ」
『今日はテンション高いですね。そんなにストレスが溜まってたんですか?』
『痛ぶり尽くすくらいにはな。徹夜を3日続けたぐらいのテンションだ。ネタに走りまくるぞ』
『よしなに』
「さぁ来い! 俺を楽しませろよ」
禿頭の男が斬り掛かってくるが、剣筋から見るにそこまでスキルレベルは高くなさそうだ。ここは難なく躱しておく。
「先ずはお前からか……」
「俺からじゃなくて、俺で最後だ。丸腰のガキが、武器を持った俺たちに敵うわけないだろ」
「愚かなる者には、沈黙にまさるものなし」
『ちょっと知的でカッコイイですね』
『だろ? 良い感じに真理を表現出来ているよな』
「くらえっ! 糞ガキが!」
上段から振り下ろされた剣を躱し、軽くボディブローを当てる。
「ぐふぉっ!」
「おじさん、俺が糞ガキならあんたは糞ジジイだね。あーヤダヤダ、歳は取りたくないねぇ」
「舐めやがって……」
「事実、舐めてるんだからしょうがないだろ? 舐められたくないならもっと鍛えなよ。はっきり言って弱すぎるよ」
『マスター、離れる人影が一人』
『大方、仲間を増やすんだろ? 願ったり叶ったりじゃないか』
「おいっ! お前ぇら纏めてかかれ。1人で相手にするな」
「「「へいっ!」」」
3人がかりで剣を振るってきたが、紙一重で躱していく。
『マスター、もっと余裕もって躱したらどうですか? 傷でも残したらサラ様が暴れますよ?』
『当たらなければどうということはない!』
それからも続く敵からの攻撃を、のらりくらりと躱していきながら、ケビンは増援が来るのを待つのであった。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
――街外れの倉庫
(バタンッ!)
勢いよく開かれたドアに、皆が注目する。
「ぜぇぜぇ……おい、みんな応援に来てくれ! やられそうなんだ!」
「てめぇ、まさか警邏に見つかって、しくじったんじゃねぇだろうな?」
リーダー格の男が、凄みをきかせながら問いただす。
「ち、違います! ガキが思いの外、腕のたつ奴だったみたいで、素手じゃどうしようもないんです。商品に傷をつけるわけにもいかないので、囲い込む人数を増やそうと思って」
「そういう事か……偶にいやがるからな、訓練大好きなガキが。ちっ、しょうがねぇ、お前ら全員行ってこい。必ずガキを連れてこいよ」
「わかりやした」
ぞろぞろとガラの悪い大人たちが倉庫を後にした。
「大人が素手で敵わないガキか……いい値で買い取ってくれそうだな」
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
――路地裏
『マスター、10人ほど此方に来る気配があります』
『漸くご到着か』
「ぜぇぜぇ……」
「もうお終いか? もうすぐお仲間が到着するから、それまではねばってくれよ。暇になるだろ?」
そこには額から汗を流し、肩で息をしている下っ端共がいた。いくら斬り掛かろうとも、避けられて無駄に体力ばかり奪われていたのだ。
「お前、仲間を呼びに行ったのに気づいていたのか?」
「あたり前田のクラッカー!」
『……それは流石に古いですよ……死語判定受けてるんじゃないですか?』
『……』
「相変わらず訳の分からないことをほざきやがる」
「わざと見逃してやったんだよ。ありがたく思え。お前らじゃ今までの溜まったストレスが発散できないからな。主に弱すぎて」
「でかい口が叩けるのも今のうちだ。仲間が来ればお前は手も足も出ないぞ。俺よりも強い奴はまだまだいるからな」
「今から来る10人の中にそいつはいるのか?」
「なっ!」
自称冒険者のやつが驚きに声を上げる。倉庫内で待機していた仲間たちは、リーダーを除けば10人だったからだ。
恐らく全員連れてくると予想はしていたが、組織の事を何も知らない子供に人数を言い当てられて、動揺を隠せないでいた。
「何故、人数を知っている?」
「そんなもん気配探知で分かるだろうが。お前、馬鹿か?」
「くっ!」
(不味いぞ。気配探知が使えるのか!? それなら、今までつけていた事もバレてるって事だ……もしかして、ハメられた!?)
「まさかお前、今頃になって自分達が、ハメられたことに気付いたのか? 頭悪すぎだろ?」
「俺達をハメるって事は……誰に雇われた? 学院の制服を着てるってことは学院か?」
「はぁ? 雇われてるわけないだろ。正真正銘、現役の学院生だよ」
「なら学院の仲間を救う為に、正義のヒーロー気取りか?」
「それも違う。攫われた奴らなんてどうでもいい」
「では何がお前をそこまで駆り立てる?」
「お前が執拗くつけてきたから、ストレス溜まってんだよ。早い話が憂さ晴らし」
「なんだとっ!?」
「最初は雑魚だから放っておいたんだけどな、毎日毎日ストーカーされるこっちの身にもなれってんだよ。ストレスがうなぎ登りだぞ」
「そんな事で……」
「お前にとってはそんな事でも、こっちにとっては、そんな事じゃ終わらせられないんだよ。と、来たな……」
自称冒険者と会話をしている間に、仲間の増援が到着したようだった。ちょうど俺を挟み込むような位置取りで、後ろにぞろぞろと現れだした。
「それで聞きたいんだけど、最近人攫いしているのはあんたらか?」
「お前に教える義理はねぇな。さっきはガキと思って油断したが、今度はそうはいかねぇぞ。お前らも用心してかかれ」
先程とは打って変わって、ニヤニヤした顔つきではなく、真面目な顔つきになっていた。人攫いが真面目なのも変ではあるが。
「武器を使っても構わねぇ、多少傷が残っても使えれば問題ない。死なない程度に痛めつけてやれ」
下っ端連中が武器を構え始める。
「斬ってもいいのは、斬られる覚悟のある奴だけだ」
『今日はテンション高いですね。そんなにストレスが溜まってたんですか?』
『痛ぶり尽くすくらいにはな。徹夜を3日続けたぐらいのテンションだ。ネタに走りまくるぞ』
『よしなに』
「さぁ来い! 俺を楽しませろよ」
禿頭の男が斬り掛かってくるが、剣筋から見るにそこまでスキルレベルは高くなさそうだ。ここは難なく躱しておく。
「先ずはお前からか……」
「俺からじゃなくて、俺で最後だ。丸腰のガキが、武器を持った俺たちに敵うわけないだろ」
「愚かなる者には、沈黙にまさるものなし」
『ちょっと知的でカッコイイですね』
『だろ? 良い感じに真理を表現出来ているよな』
「くらえっ! 糞ガキが!」
上段から振り下ろされた剣を躱し、軽くボディブローを当てる。
「ぐふぉっ!」
「おじさん、俺が糞ガキならあんたは糞ジジイだね。あーヤダヤダ、歳は取りたくないねぇ」
「舐めやがって……」
「事実、舐めてるんだからしょうがないだろ? 舐められたくないならもっと鍛えなよ。はっきり言って弱すぎるよ」
『マスター、離れる人影が一人』
『大方、仲間を増やすんだろ? 願ったり叶ったりじゃないか』
「おいっ! お前ぇら纏めてかかれ。1人で相手にするな」
「「「へいっ!」」」
3人がかりで剣を振るってきたが、紙一重で躱していく。
『マスター、もっと余裕もって躱したらどうですか? 傷でも残したらサラ様が暴れますよ?』
『当たらなければどうということはない!』
それからも続く敵からの攻撃を、のらりくらりと躱していきながら、ケビンは増援が来るのを待つのであった。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
――街外れの倉庫
(バタンッ!)
勢いよく開かれたドアに、皆が注目する。
「ぜぇぜぇ……おい、みんな応援に来てくれ! やられそうなんだ!」
「てめぇ、まさか警邏に見つかって、しくじったんじゃねぇだろうな?」
リーダー格の男が、凄みをきかせながら問いただす。
「ち、違います! ガキが思いの外、腕のたつ奴だったみたいで、素手じゃどうしようもないんです。商品に傷をつけるわけにもいかないので、囲い込む人数を増やそうと思って」
「そういう事か……偶にいやがるからな、訓練大好きなガキが。ちっ、しょうがねぇ、お前ら全員行ってこい。必ずガキを連れてこいよ」
「わかりやした」
ぞろぞろとガラの悪い大人たちが倉庫を後にした。
「大人が素手で敵わないガキか……いい値で買い取ってくれそうだな」
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
――路地裏
『マスター、10人ほど此方に来る気配があります』
『漸くご到着か』
「ぜぇぜぇ……」
「もうお終いか? もうすぐお仲間が到着するから、それまではねばってくれよ。暇になるだろ?」
そこには額から汗を流し、肩で息をしている下っ端共がいた。いくら斬り掛かろうとも、避けられて無駄に体力ばかり奪われていたのだ。
「お前、仲間を呼びに行ったのに気づいていたのか?」
「あたり前田のクラッカー!」
『……それは流石に古いですよ……死語判定受けてるんじゃないですか?』
『……』
「相変わらず訳の分からないことをほざきやがる」
「わざと見逃してやったんだよ。ありがたく思え。お前らじゃ今までの溜まったストレスが発散できないからな。主に弱すぎて」
「でかい口が叩けるのも今のうちだ。仲間が来ればお前は手も足も出ないぞ。俺よりも強い奴はまだまだいるからな」
「今から来る10人の中にそいつはいるのか?」
「なっ!」
自称冒険者のやつが驚きに声を上げる。倉庫内で待機していた仲間たちは、リーダーを除けば10人だったからだ。
恐らく全員連れてくると予想はしていたが、組織の事を何も知らない子供に人数を言い当てられて、動揺を隠せないでいた。
「何故、人数を知っている?」
「そんなもん気配探知で分かるだろうが。お前、馬鹿か?」
「くっ!」
(不味いぞ。気配探知が使えるのか!? それなら、今までつけていた事もバレてるって事だ……もしかして、ハメられた!?)
「まさかお前、今頃になって自分達が、ハメられたことに気付いたのか? 頭悪すぎだろ?」
「俺達をハメるって事は……誰に雇われた? 学院の制服を着てるってことは学院か?」
「はぁ? 雇われてるわけないだろ。正真正銘、現役の学院生だよ」
「なら学院の仲間を救う為に、正義のヒーロー気取りか?」
「それも違う。攫われた奴らなんてどうでもいい」
「では何がお前をそこまで駆り立てる?」
「お前が執拗くつけてきたから、ストレス溜まってんだよ。早い話が憂さ晴らし」
「なんだとっ!?」
「最初は雑魚だから放っておいたんだけどな、毎日毎日ストーカーされるこっちの身にもなれってんだよ。ストレスがうなぎ登りだぞ」
「そんな事で……」
「お前にとってはそんな事でも、こっちにとっては、そんな事じゃ終わらせられないんだよ。と、来たな……」
自称冒険者と会話をしている間に、仲間の増援が到着したようだった。ちょうど俺を挟み込むような位置取りで、後ろにぞろぞろと現れだした。
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