40 / 661
第2章 王立フェブリア学院 ~ 1年生編 ~
第36話 いざ、入学試験! ~実技試験・魔法編~
しおりを挟む
その後、元の教室に戻ると周囲から同情のような哀れみの視線を感じた。そのような視線を浴びせられる見当がつかないのだが、何かしたかと思い出していると試験官が教室に入ってきて目が合った。
「これから実技試験だが精一杯頑張ればまだチャンスはあるぞ」
その一言で先程の視線の理由が掴めた。周りの人間には俺がどうやら頑張り虚しく、不合格になると思われているらしい。そりゃ、真っ先に途中退席したからな。
俺にとっては他人がどう思おうと知ったこっちゃないからどうでも良いのだが、あまり見下されるのは好きではない。同情するなら金をくれって感じだな。
「それではこれより実技試験会場へ向かう。実技試験については向こうで担当官から説明があるので、聞き漏らさないようにすること」
その号令とともにゾロゾロと試験官の後を受験生たちがついていく。そして暫くすると大きな闘技場のような場所へついた。
なんかコロッセオみたいな造りだな。闘技大会とかあるのだろうか?
「おう、集まったな。俺がここの担当官を任されている者だ。試験は武術と魔法に別れて両方が審査項目に入っている。それにより、どちらに適性があるのか判断するからだ。
現段階でお前らはどちらも低レベルな能力しか持たないだろうが、所詮6歳児なんてそんなもんだ。
もし入学することができたら自分に合った力を伸ばしていけよ。苦手な分野を克服しようなんて馬鹿のすることだからな」
なんかムカつくな。完全に人を見下した喋り方をしている。あんなのが教師をしていていいのか? 生徒に悪影響だろうに……
そう思った俺は引率していた試験官に尋ねてみることにした。
「すみません、あの方は教師なのですか? とても指導できるようには見えないのですが」
「彼は冒険者だよ。人手を集めるのにギルドに依頼するんだけど、たまにああいうのが来たりするんだよ。今年はハズレを引かされた感じだね……それでもAランク冒険者らしくてね、不測の事態にも対応できるとして実力はあるから仕方なく雇っているのさ」
あれで母さんと同じAランク冒険者なのか? 天と地ほどの差じゃないか。同ランクでもピンキリの差があるってことか?
「じゃあ、試験を始めるぞ。魔法組はそこに並んで的に向かって得意な魔法を放て、当たればラッキーと思えばいい。武術組は俺が相手をしてやるから気兼ねなく本気でかかってこい。お前らがどう本気を出したところで俺が怪我する事はないからな。それじゃあ、武術組はこっちに来てくれ。場所を移さないと魔法の誤発射の餌食になるからな」
担当官がそう言うと半数ずつ別れて、武術組はこことは違うどこかへ向かい試験が始まった。魔法組は淡々とこなしているのでこっちの方が早く終わりそうである。
「それでは、次の組。そこに等間隔で並んで自分の前にある的を狙うようにして下さい。焦らずに自分のペースでいいですから」
魔法組の担当は引率していた試験官だった。ここの担当官があんな奴だったからこの人がとてもいい人に見えてしまう。
受験者たちは思い思いの魔法を使い、的に当たる者や的から逸れてしまう者と様々だった。
魔法組に振り分けられていた俺の番が回ってきたので、とりあえず試験官へ気になっていることを聞いてみる。
「あの的を魔法で壊せばいいのですか?」
「それは無理ですね。あの的は試験期間中はずっと使い回すので壊れない様にできているんですよ。だから安心して全力で撃って構わないですよ」
凄いな……使い回すために壊れない様にするなんて。確かに受験者数が多すぎるから、普通の的だとすぐに壊れて取替えになってしまうな。
経費削減してその分を臨時の職員募集や食事無料に当てているのかもしれないし、コストパフォーマンスがいいな。
そのようなことを考えていると、試験官にふと声をかけられる。
「もしかして魔法は苦手ですか? 先程から魔法を撃つ素振りが見えないのですが……まぁ、それでも構わないですよ。剣士タイプの素質だと魔法は苦手ですからね」
「すみません、考え事をしていまして。今から撃ちます」
さて、何の魔法にしようか? どうせなら日頃危なくて鍛錬できていない火魔法にするか。使える時に使っとかないと他の属性とのバランスが悪いからな。
そう思い至ったケビンは的へ目掛けて魔法を発動する。
『ボム』
次の瞬間、爆発が起こり砂埃で辺りは包まれた。
「……」
全員の沈黙が痛い……
そして砂埃が晴れるとそこには何も無かった……
『おかしい……壊れない的じゃなかったのか? 何も残っていないじゃないか』
これって弁償かな? 修理代高そうだし母さんに謝らないといけないな。
『はぁぁ……マスター、やり過ぎですよ。壊れるに決まってるじゃないですか。しかも【ボム】はマスターが作った魔法でしょ? 普通の人は初級魔法を使うんですよ』
『【ボム】だって大した威力はないだろ? 全力は出してないぞ。逆に手加減もしてないが』
『それでも作る時に爆弾をイメージして魔力を相当注ぎ込んだでしょ! そのせいで最低威力が底上げされているんですよ』
なるほど……最低威力が底上げされているのなら、手加減していない状況だと確かにやり過ぎのレベルだな。
「今、何をしたのかな? 魔法を使ったのかな? 詠唱とかしてなかったように思えるけど……」
あっ!? 詠唱した方が良かったのか! ヤバいどうやって誤魔化そう。
「魔法を使おうとしていたら先程考えていたことが頭を過りまして、暴発してしまったみたいです。まだまだ未熟ですね」
これで何とか誤魔化せればいいが……
「暴発したにしても威力の説明がつかないんだけど……しかも暴発したにも関わらず的には当てているし」
くっ! ちゃんと見るとこ見ているな。こんな時はあれだ!
『助けてぇ、サナえも~ん』
『無理』
即、拒否かよ! どういうことだ、サポナビじゃないのか?
「まぁ、いいや。問題は壊れるはずのない物が壊れたということだ。予備はあるのだろうか? 君が最後の組で良かったよ。武術組はまだ時間がかかるだろうし、その間に準備しよう」
「大変申し訳ありませんでした。必要経費は我が家にご請求下さい」
「そこまで気にしなくていいよ。魔法の暴発は毎年あったりするからね。そのために武術組は場所を移しているのだし。まぁ、的を壊されたのは今年が初めてだけど……」
毎年あるのか……やはり未熟という回答はあながち間違ってはいなかったようだ。
試験官が予備の的の準備とかを済ませている間に武術組が帰ってきたようで、その誰しもが服を汚して疲弊している。
あんな状態でまともに魔法を使えるのか? そうか、先に武術の方に行ったやつが魔法の暴発を起こしているのか。それで毎年あるって言ってたのかもしれない。
「よーし、魔法組は終わってるな。それじゃあ、受験者を入れ替えてついてこい」
それにつられてゾロゾロと今まで魔法の試験を受けていた者が担当官の後をついていく。やっぱりこの人は好きになれそうにないな。
「これから実技試験だが精一杯頑張ればまだチャンスはあるぞ」
その一言で先程の視線の理由が掴めた。周りの人間には俺がどうやら頑張り虚しく、不合格になると思われているらしい。そりゃ、真っ先に途中退席したからな。
俺にとっては他人がどう思おうと知ったこっちゃないからどうでも良いのだが、あまり見下されるのは好きではない。同情するなら金をくれって感じだな。
「それではこれより実技試験会場へ向かう。実技試験については向こうで担当官から説明があるので、聞き漏らさないようにすること」
その号令とともにゾロゾロと試験官の後を受験生たちがついていく。そして暫くすると大きな闘技場のような場所へついた。
なんかコロッセオみたいな造りだな。闘技大会とかあるのだろうか?
「おう、集まったな。俺がここの担当官を任されている者だ。試験は武術と魔法に別れて両方が審査項目に入っている。それにより、どちらに適性があるのか判断するからだ。
現段階でお前らはどちらも低レベルな能力しか持たないだろうが、所詮6歳児なんてそんなもんだ。
もし入学することができたら自分に合った力を伸ばしていけよ。苦手な分野を克服しようなんて馬鹿のすることだからな」
なんかムカつくな。完全に人を見下した喋り方をしている。あんなのが教師をしていていいのか? 生徒に悪影響だろうに……
そう思った俺は引率していた試験官に尋ねてみることにした。
「すみません、あの方は教師なのですか? とても指導できるようには見えないのですが」
「彼は冒険者だよ。人手を集めるのにギルドに依頼するんだけど、たまにああいうのが来たりするんだよ。今年はハズレを引かされた感じだね……それでもAランク冒険者らしくてね、不測の事態にも対応できるとして実力はあるから仕方なく雇っているのさ」
あれで母さんと同じAランク冒険者なのか? 天と地ほどの差じゃないか。同ランクでもピンキリの差があるってことか?
「じゃあ、試験を始めるぞ。魔法組はそこに並んで的に向かって得意な魔法を放て、当たればラッキーと思えばいい。武術組は俺が相手をしてやるから気兼ねなく本気でかかってこい。お前らがどう本気を出したところで俺が怪我する事はないからな。それじゃあ、武術組はこっちに来てくれ。場所を移さないと魔法の誤発射の餌食になるからな」
担当官がそう言うと半数ずつ別れて、武術組はこことは違うどこかへ向かい試験が始まった。魔法組は淡々とこなしているのでこっちの方が早く終わりそうである。
「それでは、次の組。そこに等間隔で並んで自分の前にある的を狙うようにして下さい。焦らずに自分のペースでいいですから」
魔法組の担当は引率していた試験官だった。ここの担当官があんな奴だったからこの人がとてもいい人に見えてしまう。
受験者たちは思い思いの魔法を使い、的に当たる者や的から逸れてしまう者と様々だった。
魔法組に振り分けられていた俺の番が回ってきたので、とりあえず試験官へ気になっていることを聞いてみる。
「あの的を魔法で壊せばいいのですか?」
「それは無理ですね。あの的は試験期間中はずっと使い回すので壊れない様にできているんですよ。だから安心して全力で撃って構わないですよ」
凄いな……使い回すために壊れない様にするなんて。確かに受験者数が多すぎるから、普通の的だとすぐに壊れて取替えになってしまうな。
経費削減してその分を臨時の職員募集や食事無料に当てているのかもしれないし、コストパフォーマンスがいいな。
そのようなことを考えていると、試験官にふと声をかけられる。
「もしかして魔法は苦手ですか? 先程から魔法を撃つ素振りが見えないのですが……まぁ、それでも構わないですよ。剣士タイプの素質だと魔法は苦手ですからね」
「すみません、考え事をしていまして。今から撃ちます」
さて、何の魔法にしようか? どうせなら日頃危なくて鍛錬できていない火魔法にするか。使える時に使っとかないと他の属性とのバランスが悪いからな。
そう思い至ったケビンは的へ目掛けて魔法を発動する。
『ボム』
次の瞬間、爆発が起こり砂埃で辺りは包まれた。
「……」
全員の沈黙が痛い……
そして砂埃が晴れるとそこには何も無かった……
『おかしい……壊れない的じゃなかったのか? 何も残っていないじゃないか』
これって弁償かな? 修理代高そうだし母さんに謝らないといけないな。
『はぁぁ……マスター、やり過ぎですよ。壊れるに決まってるじゃないですか。しかも【ボム】はマスターが作った魔法でしょ? 普通の人は初級魔法を使うんですよ』
『【ボム】だって大した威力はないだろ? 全力は出してないぞ。逆に手加減もしてないが』
『それでも作る時に爆弾をイメージして魔力を相当注ぎ込んだでしょ! そのせいで最低威力が底上げされているんですよ』
なるほど……最低威力が底上げされているのなら、手加減していない状況だと確かにやり過ぎのレベルだな。
「今、何をしたのかな? 魔法を使ったのかな? 詠唱とかしてなかったように思えるけど……」
あっ!? 詠唱した方が良かったのか! ヤバいどうやって誤魔化そう。
「魔法を使おうとしていたら先程考えていたことが頭を過りまして、暴発してしまったみたいです。まだまだ未熟ですね」
これで何とか誤魔化せればいいが……
「暴発したにしても威力の説明がつかないんだけど……しかも暴発したにも関わらず的には当てているし」
くっ! ちゃんと見るとこ見ているな。こんな時はあれだ!
『助けてぇ、サナえも~ん』
『無理』
即、拒否かよ! どういうことだ、サポナビじゃないのか?
「まぁ、いいや。問題は壊れるはずのない物が壊れたということだ。予備はあるのだろうか? 君が最後の組で良かったよ。武術組はまだ時間がかかるだろうし、その間に準備しよう」
「大変申し訳ありませんでした。必要経費は我が家にご請求下さい」
「そこまで気にしなくていいよ。魔法の暴発は毎年あったりするからね。そのために武術組は場所を移しているのだし。まぁ、的を壊されたのは今年が初めてだけど……」
毎年あるのか……やはり未熟という回答はあながち間違ってはいなかったようだ。
試験官が予備の的の準備とかを済ませている間に武術組が帰ってきたようで、その誰しもが服を汚して疲弊している。
あんな状態でまともに魔法を使えるのか? そうか、先に武術の方に行ったやつが魔法の暴発を起こしているのか。それで毎年あるって言ってたのかもしれない。
「よーし、魔法組は終わってるな。それじゃあ、受験者を入れ替えてついてこい」
それにつられてゾロゾロと今まで魔法の試験を受けていた者が担当官の後をついていく。やっぱりこの人は好きになれそうにないな。
6
お気に入りに追加
5,261
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
序盤でボコられるクズ悪役貴族に転生した俺、死にたくなくて強くなったら主人公にキレられました。 え? お前も転生者だったの? そんなの知らんし
水間ノボル🐳
ファンタジー
↑「お気に入りに追加」を押してくださいっ!↑
★2024/2/25〜3/3 男性向けホットランキング1位!
★2024/2/25 ファンタジージャンル1位!(24hポイント)
「主人公が俺を殺そうとしてくるがもう遅い。なぜか最強キャラにされていた~」
『醜い豚』
『最低のゴミクズ』
『無能の恥晒し』
18禁ゲーム「ドミナント・タクティクス」のクズ悪役貴族、アルフォンス・フォン・ヴァリエに転生した俺。
優れた魔術師の血統でありながら、アルフォンスは豚のようにデブっており、性格は傲慢かつ怠惰。しかも女の子を痛ぶるのが性癖のゴミクズ。
魔術の鍛錬はまったくしてないから、戦闘でもクソ雑魚であった。
ゲーム序盤で主人公にボコられて、悪事を暴かれて断罪される、ざまぁ対象であった。
プレイヤーをスカッとさせるためだけの存在。
そんな破滅の運命を回避するため、俺はレベルを上げまくって強くなる。
ついでに痩せて、女の子にも優しくなったら……なぜか主人公がキレ始めて。
「主人公は俺なのに……」
「うん。キミが主人公だ」
「お前のせいで原作が壊れた。絶対に許さない。お前を殺す」
「理不尽すぎません?」
原作原理主義の主人公が、俺を殺そうとしてきたのだが。
※ カクヨム様にて、異世界ファンタジージャンル表紙入り。5000スター、10000フォロワーを達成!
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
二度目の異世界に来たのは最強の騎士〜吸血鬼の俺はこの世界で眷族(ハーレム)を増やす〜
北条氏成
ファンタジー
一度目の世界を救って、二度目の異世界にやってきた主人公は全能力を引き継いで吸血鬼へと転生した。
この物語は魔王によって人間との混血のハーフと呼ばれる者達が能力を失った世界で、最強種の吸血鬼が眷族を増やす少しエッチな小説です。
※物語上、日常で消費する魔力の補給が必要になる為、『魔力の補給(少しエッチな)』話を挟みます。嫌な方は飛ばしても問題はないかと思いますので更新をお待ち下さい。※
カクヨムで3日で修正という無理難題を突き付けられたので、今後は切り替えてこちらで投稿していきます!カクヨムで読んで頂いてくれていた読者の方々には大変申し訳ありません!!
*毎日投稿実施中!投稿時間は夜11時~12時頃です。*
※本作は眷族の儀式と魔力の補給というストーリー上で不可欠な要素が発生します。性描写が苦手な方は注意(魔力の補給が含まれます)を読まないで下さい。また、ギリギリを攻めている為、BAN対策で必然的に同じ描写が多くなります。描写が単調だよ? 足りないよ?という場合は想像力で補って下さい。できる限り毎日更新する為、話数を切って千文字程度で更新します。※
表紙はAIで作成しました。ヒロインのリアラのイメージです。ちょっと過激な感じなので、運営から言われたら消します!
金貨1,000万枚貯まったので勇者辞めてハーレム作ってスローライフ送ります!!
夕凪五月雨影法師
ファンタジー
AIイラストあり! 追放された世界最強の勇者が、ハーレムの女の子たちと自由気ままなスローライフを送る、ちょっとエッチでハートフルな異世界ラブコメディ!!
国内最強の勇者パーティを率いる勇者ユーリが、突然の引退を宣言した。
幼い頃に神託を受けて勇者に選ばれて以来、寝る間も惜しんで人々を助け続けてきたユーリ。
彼はもう限界だったのだ。
「これからは好きな時に寝て、好きな時に食べて、好きな時に好きな子とエッチしてやる!! ハーレム作ってやるーーーー!!」
そんな発言に愛想を尽かし、パーティメンバーは彼の元から去っていくが……。
その引退の裏には、世界をも巻き込む大規模な陰謀が隠されていた。
その陰謀によって、ユーリは勇者引退を余儀なくされ、全てを失った……。
かのように思われた。
「はい、じゃあ僕もう勇者じゃないから、こっからは好きにやらせて貰うね」
勇者としての条約や規約に縛られていた彼は、力をセーブしたまま活動を強いられていたのだ。
本来の力を取り戻した彼は、その強大な魔力と、金貨1,000万枚にものを言わせ、好き勝手に人々を救い、気ままに高難度ダンジョンを攻略し、そして自身をざまぁした巨大な陰謀に立ち向かっていく!!
基本的には、金持ちで最強の勇者が、ハーレムの女の子たちとまったりするだけのスローライフコメディです。
異世界版の光源氏のようなストーリーです!
……やっぱりちょっと違います笑
また、AIイラストは初心者ですので、あくまでも小説のおまけ程度に考えていただければ……(震え声)
死んだら男女比1:99の異世界に来ていた。SSスキル持ちの僕を冒険者や王女、騎士が奪い合おうとして困っているんですけど!?
わんた
ファンタジー
DVの父から母を守って死ぬと、異世界の住民であるイオディプスの体に乗り移って目覚めた。
ここは、男女比率が1対99に偏っている世界だ。
しかもスキルという特殊能力も存在し、イオディプスは最高ランクSSのスキルブースターをもっている。
他人が持っているスキルの効果を上昇させる効果があり、ブースト対象との仲が良ければ上昇率は高まるうえに、スキルが別物に進化することもある。
本来であれば上位貴族の夫(種馬)として過ごせるほどの能力を持っているのだが、当の本人は自らの価値に気づいていない。
贅沢な暮らしなんてどうでもよく、近くにいる女性を幸せにしたいと願っているのだ。
そんな隙だらけの男を、知り合った女性は見逃さない。
家で監禁しようとする危険な女性や子作りにしか興味のない女性などと、表面上は穏やかな生活をしつつ、一緒に冒険者として活躍する日々が始まった。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる