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片腕の選手と牛乳パック
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「それでさ、その時間はずっとそんな感じで上野の話は脱線してたけど、その話が面白くてさ。それ以来俺は上野の授業は一番前の奴に席を替わってもらって最前列で聞いてた」
「お前が最前列に座ったら後ろのやつが迷惑だろ。黒板見えねーし」
「それは平気だ。しっかり席は選んだ。後ろは滝瀬」
「サッカー部の?」
「あいつは早弁したいから俺の背中を借りて安心して早弁してたな」
「確かに上手くいってんな」
功治が片手を挙げて店員を呼んだ。
「牛丼大盛り。もう一つ」
「あ、俺は牛丼並一つ」
「まさに社会貢献だろ」
「はあ」
「滝瀬は毎週その時間は喜んでたぜ」
二人は声を合わせて笑った。笑いがおさまる前に、牛丼大盛りと牛丼並が運ばれてきた。
「汁だくって言いませんでしたっけ?」
功治の強引な物言いに、店員は頭を下げた。毅は左手首に巻かれた腕時計を見た。何時に店に入ったか忘れたが三〇分は経っているだろう。二つ目の丼には一粒の米も残っておらず、掻き込んだ時にできる箸の跡が乾いた肉汁の上に残っていた。食事を得るために手首を切り落とした子どもの強い眼光が丼の中に映った。茶碗を置き、左手首から時計を外した。衣服を剥ぎ取られたようになった左手首は、少しだけ日焼けが薄く白かった。その白さが毅に和美を思い出させた。
「しゃけ定食一つ」
功治の大きな声が奥にいた店員を呼んだ。
和美という濁りのない真水が、毅の胸に一滴落とされた。それは瞬く間に毅の胸を充たし今にも外に流れ出そうだった。
毅はそれを押し隠すように、左手首の上に右手を載せた。
功治はすぐに定食を平らげた。手持ち無沙汰になった友人に食べながら毅は昔話を振った。功治は黙ってスマホをいじっている。
「お前は小学生の時から秀才だったんだろ?何をやっても成績はずっとクラスで一番か二番だったって・・・・・・」
「中学から私立に行った女子には勝てなかったな、たしか」
相変わらずスマホの画面を覗き込んでいる。太い右手の人差し指で、意図した操作ができるのか、傍から毅は口を出したくなる。
「おまえの指じゃ無理だろ。棒で操作できるのを買った方がいい」
「そうそうだった。学級委員長とか目立つのはみんなやってたあいつにはいつも負けてたな」
功治は毅の心配などよそに話を続ける。
「中学からその子は私立に行ったな」
「そっか・・・・・・」
カウンターにスマホを置いて、今度は割り箸の先を奥歯で潰すことに必死になっている功治の横顔を毅は見た。客の消えた店の隅に、大きな丸刈りの小学生が体を目一杯使ってブランコを漕ぐ姿や、小さな机に背中を丸めて座り、宇宙や星の本を読む姿を毅は想像した。
「功治、お前ほんとは将来何になりたいんだ?」
「あん? なんだよまたそんなこと聞いて。今日のお前はいつもとちょい違ってておもしれえな」
「とりあえずお前のインドのガキの話よりはまともな話だろ」
二人は黙って目を見合わせた。
「宇宙飛行士」
二人の声が重なった。示し合わせていたようにまた二人の笑い声が響いた。
「将来のことなんて、そんなことは今はどうでもいいんだよな、毅」
「確かにそーだ」
「今は野球しかないだろ」
サラリーマンばかりが入れ替わり訪れる夜の牛丼屋で、収まりそうにない会話に勤しむ自分たちは滑稽で、収まるべきところにきちんと収まることのできない存在に毅には思えた。それは笑えることでもあるし、考えようによっては泣けるようなことでもあるような気がした。
功治が黙ってまた携帯をいじり始めたので、毅も食べながら和美のことを考え始めた。和美の掌はだいたいいつも冷たかった。手をつなぐとよく彼女は毅の温かい掌に驚いた。掌だけでなく、大抵どこも毅のほうが温かかった。肉刺でごつごつになった掌が彼女の傷一つない柔らかな肌を汚してしまわないか心配になったが、小さな傷くらいならつけてしまいたい気になることもあった。
ヒンドゥー教についてひとしきり調べ終えた功治は空になったコップを右手に持って回しながら物思いに耽り始めた毅を確かめて、またインドの子供の乞食について考え始めた。
あの子は、なぜそんな過酷な運命に生きなければならないのだろうか。ヒンドゥー教の説くとおり、あの子自身に理由があるのだろうか。本当に因果応報に裏打ちされた生まれ変わりなどあるのだろうか。だとしたら生まれ変わりはいつまで遡ることができるのだろう。
今目の前にある結果は、なんらかの行動の結果であり、その結果には必ず原因がある。そしてその原因も何かの結果であり・・・・・・すると、無限に繰り返す原因と結果の末端に彼は存在する。それならば、その始まりはいつなのだろう。
それとも人間は死んでしまえばそれでお仕舞いなのだろうか。この世界は、ただの始まりと終わりをもった無数の命で構成されているのだろうか。脇や胸が急に熱くなり、汗がにわかに功治の肌に滲み、喉が渇いた。功治はカバンに牛乳を忍ばせてきたのを思い出した。
隣の功治がカバンから何かを取り出そうとする気配がした。ふと見ると、カウンターに置かれたのは昼食時に配られる赤い牛乳パックだった。それをコップに注いで、グイっと一飲みに飲み干そうとしている。
「ぎゅーどんにはぎゅーにゅー」
口の周りに白い髭を生やした大男がにんまり笑った。毅は口の中の鮭と白米とが混ざり合ったものを吹き出しそうになるのを堪える。咽こんだ毅と対面のカウンターに座った客の目が合った。紅生姜を乗せた牛丼を無造作に口に放り込む客の顔は全体に紫がかっていて、いつか毅がうなされて夢に見た、人を死へとさらっていく死神を思い起こさせた。彼の両頬の痘痕が奇妙なほどに浮き出て見えた。
「あれが500円で命をつないでいるやつらの顔だ」
牛乳で白くなった唇を小さく動かして功治は言った。
「やつらって言っても、500円で牛丼食ってるのは俺たちも同じだろ」
息を整えて毅は言った。
500円だって、一ヶ月食べ続ければけっこうな金額になるし、一年間に換算すれば大金だと言おうとして思いとどまった。
「そーなんだ。それだから問題なんだなー」
そう言ってまた空になったコップにパックに残った牛乳を注いだ。
「だから何が問題なんだ」
「俺らもこんなこと続けてたらあんな顔になっちまうって。あんな汚ねーおっさんになっちまうんだな」
「・・・・・・」
「インドの子供乞食は自分の片手を懸けて飯を食う。でもこっちはそれをたった500円でやってる。インド人の命よりも俺らの命の方がどれだけ安いかって、そういう話な。お前ならこの話の意味は分かるよな」
功治の丸く仁王のように見開かれた目がレンズの向こうから毅を見ている。茶碗の中の牛丼を懸命に掻きこむ男性とインドの子どもの顔が重なる。毅は急に息苦しくなり、食べかけの定食の上に箸を投げ出した。
「もう食えねー」
向かいの客が勘定を終え、足早に店を出て行った。白い半袖のYシャツから出る細い陽に焼けた腕がくいと曲がった時、毅の脳裏にはいつか見た少年の姿が映った。ある片腕の選手のことを思い出した。左打席に立ったその選手は、右手一本で、低めいっぱいのストレートを掬い上げて大きなセンター方向への飛球を打った。前進守備のセンターが後ろ向きに倒れながら伸ばしたグラブの先をその飛球は越えていった。
センターからの好返球にランニングホームランを阻まれたものの、中学生の毅の目は、三塁ベースで悠々と味方ベンチの歓声に応える片腕の選手に釘付けにされていた。
「どうした?」
「いや何でもない。でも、それが問題だって言われても、おれたちにとっちゃどーもできないことだろ。あのおっさんだって好きでこんな安い飯を食ってんじゃねーかも知れねえぞ」
「確かにその通りだ・・・・・・つまり、この問題の大きなところはよ、自分が望もうが嫌おうが否応なしにそのでっかい流れって言うか、渦の中で何かに巻き取られちまうってことだ。知らないうちに、安物で腹を膨らませて、安物で着飾って、そのうちみんな汚ねえものになり果てていくんだな。地球上の生物が地球の引力に逆らえないようにな・・・・・・」
汚ねえものに成り果てる・・・・・・功治の言葉が毅の意識をまた天井の下の空中に引き寄せた。しかし、そこにはもう仏教や輪廻転生などの言葉は浮かんでおらず、縦と横に等間隔で直線を這わせた何の変哲もない薄茶色の天井があるだけだった。充分に腹が膨れ、功治の語る数々の「大問題」に付き合うのがうっとうしくなり、自分から向けるべき話を考えあぐねているとき、カバンのスマホが震えた。和美からだ。
「お前が最前列に座ったら後ろのやつが迷惑だろ。黒板見えねーし」
「それは平気だ。しっかり席は選んだ。後ろは滝瀬」
「サッカー部の?」
「あいつは早弁したいから俺の背中を借りて安心して早弁してたな」
「確かに上手くいってんな」
功治が片手を挙げて店員を呼んだ。
「牛丼大盛り。もう一つ」
「あ、俺は牛丼並一つ」
「まさに社会貢献だろ」
「はあ」
「滝瀬は毎週その時間は喜んでたぜ」
二人は声を合わせて笑った。笑いがおさまる前に、牛丼大盛りと牛丼並が運ばれてきた。
「汁だくって言いませんでしたっけ?」
功治の強引な物言いに、店員は頭を下げた。毅は左手首に巻かれた腕時計を見た。何時に店に入ったか忘れたが三〇分は経っているだろう。二つ目の丼には一粒の米も残っておらず、掻き込んだ時にできる箸の跡が乾いた肉汁の上に残っていた。食事を得るために手首を切り落とした子どもの強い眼光が丼の中に映った。茶碗を置き、左手首から時計を外した。衣服を剥ぎ取られたようになった左手首は、少しだけ日焼けが薄く白かった。その白さが毅に和美を思い出させた。
「しゃけ定食一つ」
功治の大きな声が奥にいた店員を呼んだ。
和美という濁りのない真水が、毅の胸に一滴落とされた。それは瞬く間に毅の胸を充たし今にも外に流れ出そうだった。
毅はそれを押し隠すように、左手首の上に右手を載せた。
功治はすぐに定食を平らげた。手持ち無沙汰になった友人に食べながら毅は昔話を振った。功治は黙ってスマホをいじっている。
「お前は小学生の時から秀才だったんだろ?何をやっても成績はずっとクラスで一番か二番だったって・・・・・・」
「中学から私立に行った女子には勝てなかったな、たしか」
相変わらずスマホの画面を覗き込んでいる。太い右手の人差し指で、意図した操作ができるのか、傍から毅は口を出したくなる。
「おまえの指じゃ無理だろ。棒で操作できるのを買った方がいい」
「そうそうだった。学級委員長とか目立つのはみんなやってたあいつにはいつも負けてたな」
功治は毅の心配などよそに話を続ける。
「中学からその子は私立に行ったな」
「そっか・・・・・・」
カウンターにスマホを置いて、今度は割り箸の先を奥歯で潰すことに必死になっている功治の横顔を毅は見た。客の消えた店の隅に、大きな丸刈りの小学生が体を目一杯使ってブランコを漕ぐ姿や、小さな机に背中を丸めて座り、宇宙や星の本を読む姿を毅は想像した。
「功治、お前ほんとは将来何になりたいんだ?」
「あん? なんだよまたそんなこと聞いて。今日のお前はいつもとちょい違ってておもしれえな」
「とりあえずお前のインドのガキの話よりはまともな話だろ」
二人は黙って目を見合わせた。
「宇宙飛行士」
二人の声が重なった。示し合わせていたようにまた二人の笑い声が響いた。
「将来のことなんて、そんなことは今はどうでもいいんだよな、毅」
「確かにそーだ」
「今は野球しかないだろ」
サラリーマンばかりが入れ替わり訪れる夜の牛丼屋で、収まりそうにない会話に勤しむ自分たちは滑稽で、収まるべきところにきちんと収まることのできない存在に毅には思えた。それは笑えることでもあるし、考えようによっては泣けるようなことでもあるような気がした。
功治が黙ってまた携帯をいじり始めたので、毅も食べながら和美のことを考え始めた。和美の掌はだいたいいつも冷たかった。手をつなぐとよく彼女は毅の温かい掌に驚いた。掌だけでなく、大抵どこも毅のほうが温かかった。肉刺でごつごつになった掌が彼女の傷一つない柔らかな肌を汚してしまわないか心配になったが、小さな傷くらいならつけてしまいたい気になることもあった。
ヒンドゥー教についてひとしきり調べ終えた功治は空になったコップを右手に持って回しながら物思いに耽り始めた毅を確かめて、またインドの子供の乞食について考え始めた。
あの子は、なぜそんな過酷な運命に生きなければならないのだろうか。ヒンドゥー教の説くとおり、あの子自身に理由があるのだろうか。本当に因果応報に裏打ちされた生まれ変わりなどあるのだろうか。だとしたら生まれ変わりはいつまで遡ることができるのだろう。
今目の前にある結果は、なんらかの行動の結果であり、その結果には必ず原因がある。そしてその原因も何かの結果であり・・・・・・すると、無限に繰り返す原因と結果の末端に彼は存在する。それならば、その始まりはいつなのだろう。
それとも人間は死んでしまえばそれでお仕舞いなのだろうか。この世界は、ただの始まりと終わりをもった無数の命で構成されているのだろうか。脇や胸が急に熱くなり、汗がにわかに功治の肌に滲み、喉が渇いた。功治はカバンに牛乳を忍ばせてきたのを思い出した。
隣の功治がカバンから何かを取り出そうとする気配がした。ふと見ると、カウンターに置かれたのは昼食時に配られる赤い牛乳パックだった。それをコップに注いで、グイっと一飲みに飲み干そうとしている。
「ぎゅーどんにはぎゅーにゅー」
口の周りに白い髭を生やした大男がにんまり笑った。毅は口の中の鮭と白米とが混ざり合ったものを吹き出しそうになるのを堪える。咽こんだ毅と対面のカウンターに座った客の目が合った。紅生姜を乗せた牛丼を無造作に口に放り込む客の顔は全体に紫がかっていて、いつか毅がうなされて夢に見た、人を死へとさらっていく死神を思い起こさせた。彼の両頬の痘痕が奇妙なほどに浮き出て見えた。
「あれが500円で命をつないでいるやつらの顔だ」
牛乳で白くなった唇を小さく動かして功治は言った。
「やつらって言っても、500円で牛丼食ってるのは俺たちも同じだろ」
息を整えて毅は言った。
500円だって、一ヶ月食べ続ければけっこうな金額になるし、一年間に換算すれば大金だと言おうとして思いとどまった。
「そーなんだ。それだから問題なんだなー」
そう言ってまた空になったコップにパックに残った牛乳を注いだ。
「だから何が問題なんだ」
「俺らもこんなこと続けてたらあんな顔になっちまうって。あんな汚ねーおっさんになっちまうんだな」
「・・・・・・」
「インドの子供乞食は自分の片手を懸けて飯を食う。でもこっちはそれをたった500円でやってる。インド人の命よりも俺らの命の方がどれだけ安いかって、そういう話な。お前ならこの話の意味は分かるよな」
功治の丸く仁王のように見開かれた目がレンズの向こうから毅を見ている。茶碗の中の牛丼を懸命に掻きこむ男性とインドの子どもの顔が重なる。毅は急に息苦しくなり、食べかけの定食の上に箸を投げ出した。
「もう食えねー」
向かいの客が勘定を終え、足早に店を出て行った。白い半袖のYシャツから出る細い陽に焼けた腕がくいと曲がった時、毅の脳裏にはいつか見た少年の姿が映った。ある片腕の選手のことを思い出した。左打席に立ったその選手は、右手一本で、低めいっぱいのストレートを掬い上げて大きなセンター方向への飛球を打った。前進守備のセンターが後ろ向きに倒れながら伸ばしたグラブの先をその飛球は越えていった。
センターからの好返球にランニングホームランを阻まれたものの、中学生の毅の目は、三塁ベースで悠々と味方ベンチの歓声に応える片腕の選手に釘付けにされていた。
「どうした?」
「いや何でもない。でも、それが問題だって言われても、おれたちにとっちゃどーもできないことだろ。あのおっさんだって好きでこんな安い飯を食ってんじゃねーかも知れねえぞ」
「確かにその通りだ・・・・・・つまり、この問題の大きなところはよ、自分が望もうが嫌おうが否応なしにそのでっかい流れって言うか、渦の中で何かに巻き取られちまうってことだ。知らないうちに、安物で腹を膨らませて、安物で着飾って、そのうちみんな汚ねえものになり果てていくんだな。地球上の生物が地球の引力に逆らえないようにな・・・・・・」
汚ねえものに成り果てる・・・・・・功治の言葉が毅の意識をまた天井の下の空中に引き寄せた。しかし、そこにはもう仏教や輪廻転生などの言葉は浮かんでおらず、縦と横に等間隔で直線を這わせた何の変哲もない薄茶色の天井があるだけだった。充分に腹が膨れ、功治の語る数々の「大問題」に付き合うのがうっとうしくなり、自分から向けるべき話を考えあぐねているとき、カバンのスマホが震えた。和美からだ。
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