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第九話「『運命の番』って、本当にいるの?」
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「なんですかそれ! ひどくないですか!?」
殿下と一緒に帰ることもなく、迎えに来てくれたルルアと他の侍女と共に馬車に乗って帰宅する。
私が落ち込んでいることを察したルルアは、「学園で何かありましたか?」と、私の部屋で聞いてくれた。
ルルアに正直に殿下に太っている私のことは嫌いだと言われた、と告げたのだけど……。
「信じられないです! 殿下は体型で婚約者のことを判断するおつもりなのですか!?」
「お、落ち着いて、ルルア」
ルルアは激昂し、可愛らしい目尻を釣り上げて反論していた。
「でも、太った私も悪いと思うわ。スタイルが良くないと、嫌われてしまうもの」
「それでも、婚約者に「お前、太ったか?」なんてストレートに聞く方がおりますか!? デリカシーが全くありません。ひどいと思います」
「そう、よね……」
彼氏いない歴年齢の私にとって、殿下はダメ男なのか良い男なのか、自分では判断できない。
だけど、ルルアの言葉には共感できた。
「それに、最近の殿下はひどい言動ばかりだと思います。だって、他の令嬢に「綺麗だ」なんて言っているのでしょう? それで、アイリス様の容姿はお褒めにならないんですよね」
「え、ええ。そうね」
「殿下の婚約者はアイリス様なのですよ? それなのに、他の令嬢に褒め言葉を与えるだなんて、非常識だと思いません?」
「そうだけど……。でも、殿下に尽くしていなかった私も悪いと思うわ」
私が紅茶を飲んだ後にそう答えたら、ルルアは「はぁ……」と深くため息を吐いた。
「アイリス様。それはダメ男に依存して尽くしてしまう女性と同じ考えです」
「えっ、そ、そうなの?」
「そうですよ、アイリス様! 目を覚ましてください!」
ルルアが私に伝えたいことは、なんとなくわかる。
きっと、殿下と婚約していても、幸せな日は訪れないのだろう。
だけど……婚約破棄されれば私は学園を追い出され、爵位を剥奪され、奴隷商に売られるコースだ。
後に編入してくるミリアをいじめなければ、もしかしたら婚約破棄はされないかもしれない。
でも、婚約破棄されるにしろ、婚約破棄されないにしろ、どっちをとっても私に幸せはない。
「幸せにはなれない……? 本当に……?」
私は家庭教師からお金の勉強を習い、実験的に始めた投資を今でも続けていた。
五年前から行っている投資で、両親から貰っていた少ない小遣いが——といっても平民よりは貰っているのだろうけれど——今では複利でかなりの額に膨らんでいる。
それを下ろせば……奴隷商コースは免れるかもしれない。
学園を追い出されるのも……今となっては嫌がらせや私の陰口を聞かなくて済む。
だから、不幸か幸せかといえば、幸せな選択だ。
爵位を剥奪されることだって……王太子妃になるための教育から免れることができる。
それでも、いいんじゃない……?
全て忘れて、第二の人生を始めてみてもいいんじゃない……?
「ううん、決めるのはまだ早いわ」
物事が動くのは、ミリアが編入してきてからだ。
ミリアと殿下が出会ったら、お互いが『運命の番』だとわかって私とは見向きもしなくなるのか、それとも殿下は違う選択を取るのか……。
「ルルア」
「なんでしょう、アイリス様」
「『運命の番』って、本当にいると思う?」
「もちろん『運命の番』は存在しますよ! 貴族は人間と政略結婚することが多いですから、出会うのは難しいですけれど……」
そう、『運命の番』は獣人と人間で結ばれるものだ。
稀に獣人同士の場合もあるらしいけれど……この世界があの『王シン』と同じ世界なら、人間同士で『運命の番』だと感じた人はいないはずだ。
「私、外を知らないから獣人も見たことないわ。本当に、そんなにモフモフした人たちがいるの?」
「いますよ! ああ、でも……」
ルルアは手を顎にあて、しばらく思案する。
「もしかしたらアイリス様のお父様とお母様は、『運命の番』に会わせたくなくて、外に出していないのかもしれません。『運命の番』に出会ってしまったら、殿下との婚約も破棄されてしまいますから」
「『運命の番』って、出会った瞬間運命! って感じるものなの?」
「うーん……一説によると男性のほうが感じやすいと聞いたことがあります。ほら、女性のほうが恋愛に関しては現実的でしょう? だから、男性よりは感じないみたいですよ。でも、その『運命の番』の匂いは、お互いにとってすごく心地の良いものだそうです」
「そう……」
確かに、『王シン』の世界ではそうだった。
ミリアが『運命の番』だと気づいた殿下は、すぐにミリアを溺愛し、独占し始める。
他の男性になど一切触れさせない。
ミリア視点のところの『王シン』では、殿下といるとすごく良い匂いがして、安心する、とたくさん書かれていた。
この人なら大丈夫、この人なら私とずっと一緒にいてくれると、明確な根拠はないけれど確信してしまうそうだ。
家庭教師から保健の授業をされたときに聞いた話では、『運命の番』の人は子どもも授かりやすく、獣人か人間、どちらが産まれるのかドキドキしながら病院に通うらしい。
もちろんそれは誰にもわからなくて、子どもができてから数ヶ月後に医師から伝えられるという。
獣人も産まれれば人間も産まれるというのは、前世では考えられないことで、不思議に思う。
恋愛に疎い私にとって、その『運命の番』というのは少し憧れを抱いてしまう。
自分を心から愛してくれる、『運命の番』。
そんな人に私も出会えれば、と……。
「ルルア。貴方も一緒に紅茶を飲まない? もっとお話しましょう」
「よろしいのですか?」
「ええ。ルルアと話すのはとても楽しいもの」
そんな幻想、抱いてはならない。
だって私の婚約者は、殿下なのだから。
今、私の味方になってくれている人は、ルルアしかいない。
そのルルアと話すことが、私の心の安定に繋がっていた。
殿下と一緒に帰ることもなく、迎えに来てくれたルルアと他の侍女と共に馬車に乗って帰宅する。
私が落ち込んでいることを察したルルアは、「学園で何かありましたか?」と、私の部屋で聞いてくれた。
ルルアに正直に殿下に太っている私のことは嫌いだと言われた、と告げたのだけど……。
「信じられないです! 殿下は体型で婚約者のことを判断するおつもりなのですか!?」
「お、落ち着いて、ルルア」
ルルアは激昂し、可愛らしい目尻を釣り上げて反論していた。
「でも、太った私も悪いと思うわ。スタイルが良くないと、嫌われてしまうもの」
「それでも、婚約者に「お前、太ったか?」なんてストレートに聞く方がおりますか!? デリカシーが全くありません。ひどいと思います」
「そう、よね……」
彼氏いない歴年齢の私にとって、殿下はダメ男なのか良い男なのか、自分では判断できない。
だけど、ルルアの言葉には共感できた。
「それに、最近の殿下はひどい言動ばかりだと思います。だって、他の令嬢に「綺麗だ」なんて言っているのでしょう? それで、アイリス様の容姿はお褒めにならないんですよね」
「え、ええ。そうね」
「殿下の婚約者はアイリス様なのですよ? それなのに、他の令嬢に褒め言葉を与えるだなんて、非常識だと思いません?」
「そうだけど……。でも、殿下に尽くしていなかった私も悪いと思うわ」
私が紅茶を飲んだ後にそう答えたら、ルルアは「はぁ……」と深くため息を吐いた。
「アイリス様。それはダメ男に依存して尽くしてしまう女性と同じ考えです」
「えっ、そ、そうなの?」
「そうですよ、アイリス様! 目を覚ましてください!」
ルルアが私に伝えたいことは、なんとなくわかる。
きっと、殿下と婚約していても、幸せな日は訪れないのだろう。
だけど……婚約破棄されれば私は学園を追い出され、爵位を剥奪され、奴隷商に売られるコースだ。
後に編入してくるミリアをいじめなければ、もしかしたら婚約破棄はされないかもしれない。
でも、婚約破棄されるにしろ、婚約破棄されないにしろ、どっちをとっても私に幸せはない。
「幸せにはなれない……? 本当に……?」
私は家庭教師からお金の勉強を習い、実験的に始めた投資を今でも続けていた。
五年前から行っている投資で、両親から貰っていた少ない小遣いが——といっても平民よりは貰っているのだろうけれど——今では複利でかなりの額に膨らんでいる。
それを下ろせば……奴隷商コースは免れるかもしれない。
学園を追い出されるのも……今となっては嫌がらせや私の陰口を聞かなくて済む。
だから、不幸か幸せかといえば、幸せな選択だ。
爵位を剥奪されることだって……王太子妃になるための教育から免れることができる。
それでも、いいんじゃない……?
全て忘れて、第二の人生を始めてみてもいいんじゃない……?
「ううん、決めるのはまだ早いわ」
物事が動くのは、ミリアが編入してきてからだ。
ミリアと殿下が出会ったら、お互いが『運命の番』だとわかって私とは見向きもしなくなるのか、それとも殿下は違う選択を取るのか……。
「ルルア」
「なんでしょう、アイリス様」
「『運命の番』って、本当にいると思う?」
「もちろん『運命の番』は存在しますよ! 貴族は人間と政略結婚することが多いですから、出会うのは難しいですけれど……」
そう、『運命の番』は獣人と人間で結ばれるものだ。
稀に獣人同士の場合もあるらしいけれど……この世界があの『王シン』と同じ世界なら、人間同士で『運命の番』だと感じた人はいないはずだ。
「私、外を知らないから獣人も見たことないわ。本当に、そんなにモフモフした人たちがいるの?」
「いますよ! ああ、でも……」
ルルアは手を顎にあて、しばらく思案する。
「もしかしたらアイリス様のお父様とお母様は、『運命の番』に会わせたくなくて、外に出していないのかもしれません。『運命の番』に出会ってしまったら、殿下との婚約も破棄されてしまいますから」
「『運命の番』って、出会った瞬間運命! って感じるものなの?」
「うーん……一説によると男性のほうが感じやすいと聞いたことがあります。ほら、女性のほうが恋愛に関しては現実的でしょう? だから、男性よりは感じないみたいですよ。でも、その『運命の番』の匂いは、お互いにとってすごく心地の良いものだそうです」
「そう……」
確かに、『王シン』の世界ではそうだった。
ミリアが『運命の番』だと気づいた殿下は、すぐにミリアを溺愛し、独占し始める。
他の男性になど一切触れさせない。
ミリア視点のところの『王シン』では、殿下といるとすごく良い匂いがして、安心する、とたくさん書かれていた。
この人なら大丈夫、この人なら私とずっと一緒にいてくれると、明確な根拠はないけれど確信してしまうそうだ。
家庭教師から保健の授業をされたときに聞いた話では、『運命の番』の人は子どもも授かりやすく、獣人か人間、どちらが産まれるのかドキドキしながら病院に通うらしい。
もちろんそれは誰にもわからなくて、子どもができてから数ヶ月後に医師から伝えられるという。
獣人も産まれれば人間も産まれるというのは、前世では考えられないことで、不思議に思う。
恋愛に疎い私にとって、その『運命の番』というのは少し憧れを抱いてしまう。
自分を心から愛してくれる、『運命の番』。
そんな人に私も出会えれば、と……。
「ルルア。貴方も一緒に紅茶を飲まない? もっとお話しましょう」
「よろしいのですか?」
「ええ。ルルアと話すのはとても楽しいもの」
そんな幻想、抱いてはならない。
だって私の婚約者は、殿下なのだから。
今、私の味方になってくれている人は、ルルアしかいない。
そのルルアと話すことが、私の心の安定に繋がっていた。
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