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第四十二話「大切な存在と言ってくれるのが、嬉しかった」
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グランとカルヴェと共に王都へ行ってから一週間後。
暖かい陽光が窓から降り注ぎ、俺のベッドを明るく照らす。
今日は午後から学院に行く日だ。
学院は本当に日本の大学と似ていて、自分で取りたいコマと必須科目を取る仕組みになっている。
学院での必須科目は魔術の授業と剣術、そして経済学、史学だ。
必須科目でないコマには、料理やダンスの授業などが設けられている。
料理は女性が多く、ダンスは男女半々といったところだ。
他にも王宮魔術師を目指している人には欠かせない魔術研究などもある。
俺の今日の授業は魔術の授業と魔術研究、料理だ。
魔術研究は国家試験に受かるためにコマを取っている。
料理はまぁ……エシエルが取っていて、誘われたという感じだ。
「殿下、おはようございます」
「おはよう」
俺は小さな欠伸を一つして、ワゴンで朝食を運んできてくれたカルヴェに挨拶をした。
今日の朝食はパンケーキだ。美味しそう~。
「んー! 美味い!」
生クリームがたっぷり乗ったパンケーキは、朝一番には重たい気がしたが、思っていたより甘すぎなくて美味しい。
さらにコーヒーを流し込むと、苦味とパンケーキの甘さが一つになって絶妙なハーモニーを奏でる。
「……殿下」
夢中で頬張っていると、カルヴェが俺の名前を呼んだ。
「なんだ?」
俺がソファからカルヴェを見上げると、カルヴェの手が徐々に俺に伸びてきて……。
口元に、指がぴとりと触れた。
「……!?」
俺は驚いて声にならない悲鳴を上げる。
カルヴェの顔がすぐ近くにあって、真っ赤な瞳が俺の口元を見つめている。
キ、キスされるのか!? と目を瞑ろうとしたとき。
カルヴェの指がそっと遠のいた。
代わりにカルヴェの指先に生クリームがちょこんとついているのが見える。
「殿下、がっつきすぎですよ。口元に生クリームついていましたよ」
「ご、ごめん……」
俺は、なんて盛大な勘違いをしてしまったんだ。
てっきりキスをするのかと思っていた。
それが、ただ俺の口元に生クリームがついていたから、それを拭っただけだったとは。
恥ずかしくてどんどん頬が紅潮していくのがわかる。
俺はこの顔を見られないように、カルヴェから顔を逸らした。
「ん……甘さ控えめで、美味しいですね」
カルヴェを横目に見遣ると、指についていた生クリームを舐めとっていて、思わず心臓が跳ねた。
そ、それ、俺の口元についたやつなんだけど!?
顔に熱が集まって、俺は今茹でタコみたいになっているんじゃないかと手で覆う。
隙間から見たカルヴェは、なんとも甘い眼差しをして生クリームがついていた自分の指を眺めていた。
授業も終わり、今日は帰宅したらグランと剣術の練習をする約束をしていた。
約束通りグランが馬車で学院まで迎えにきてくれて、一緒に乗りこむ。
「筋トレはしていますか? 殿下」
「ああ。ちゃんとやってるよ」
俺はグランから教わった筋トレを、毎日眠る前にこなしていた。
腕立て伏せに腹筋、スクワット……もちろんグランと練習をするときみたいに死ぬほど回数をこなすわけではないけど、人並み以上にはするようにしている。
おかげで筋肉もまぁまぁついてきた。
剣だって持ち上げられるようになったし、後は水魔法を操りながら剣を振るう応用練習をこなしていきたい。
練習棟に着き、グランと筋トレをしてから摸擬戦をする。
「殿下、強くなりましたね!」
当然グランは強くて、俺の剣は一回も当たらないのだが、グランから見ると俺は確実に強くなっているのがわかるらしい。
グランの腕には遠く及ばないのに、こうして褒めてくれるのが何より嬉しい。
何度も剣を振り、魔力を剣に注ぐ。
そんなことをしているうちに、俺は魔力を使いすぎてへとへとになってしまった。
「殿下、大丈夫ですか? 今日はここまでにしましょう」
「ああ……はぁ、疲れた……」
体力的にもだが、剣術の練習で魔力を使いすぎたのは初めてだ。
いつも筋トレと素振り、摸擬戦を行っているのだが、魔力がなくなりそうになって疲れることはなかった。
恐らくだが……今日の授業で魔術の授業と魔術研究が重なっていたから、あそこでかなり魔力を消耗していたのだろう。
今日の魔術の授業は魔法で鳥を作るという、なかなかにハードな授業だったからな。
しかも、魔術研究は自分の魔力を放出して、自分を実験台にして研究するものだ。
魔力を大きく消費してしまったのだろう。
「どうしましょう……殿下、魔力回復薬を王宮から取ってきますので、少々そこでお待ちを……」
「あ、いや、待って」
魔力回復薬を飲むより、簡単な回復方法がある。
グランがそれを許諾してくれるかはわからない。
だけど、高価で貴重な魔力回復薬を使うより良い方法だとは思うのだ。
俺はへとへとになって座ったまま、グランの服の裾を掴んだ。
「その……さ。魔力回復薬を使わなくても、回復できる方法はあるんだ」
「……そうなんですか?」
「ああ。その……」
きょとんと俺を見下ろすグランの瞳が純粋で、俺はこれから言うことを躊躇ってしまった。
この瞳に、キスをしてくれれば回復できるよなんて言えるか!?
だが、元気にならなければ自分の部屋にも帰ることができないし、寝るときに息切れで辛くなってしまう。
俺は意を決してグランを見つめ返した。
「Ωが魔力を消耗したときは、ええと……αの体液を摂取すればいい、らしくて……」
「αの体液!? それは、つまり俺の体液というわけですか?」
「うん、そう……」
意外にもグランはかなり驚いていて、目尻の辺りを赤く染め上げている。
グランは口元を手で覆って、「それじゃあ、俺と殿下でキスや、そ、それ以上のことを……」などとぶつぶつ呟いている。
「だから、その……俺とキスしてくれたら嬉しいんだが」
「……!!」
グランはひゅっと息を飲んで、その場にしゃがんだ。
俺と至近距離で目が合って、グランの瞳にすっかり疲れ切っている俺の顔が映っているのがわかる。
グランは俺の頬をそっと撫でた。
「それで、本当に回復するのですか?」
「ああ、する。本当だ」
「それじゃあ……」
グランの美貌が徐々に近づいてくる。
目が閉じられたころ、お互いの唇が重なった。
ちゅ、ちゅと角度を変えてキスをされ、グランの唾液が俺の口内に流れていく。
嚥下したとき、身体の奥底からエネルギーが満たされていくのを感じた。
「ん……」
舌を絡め取られると、ますます俺の魔力は回復していく。
今日のグランはゆったりと優しいキスを繰り返してくれて、頭が甘さでいっぱいになった。
俺は舌の裏側が弱いようで、そこを舐められるたびびくびくと腰が動いてしまう。
「殿下、可愛い……」
吐息混じりにそう言われて、後頭部をゆっくり撫でられた。
大切なものに触れるかのように梳かれ、俺はその優しさに陶酔していく。
そして、魔力がほとんど回復したころ、俺はグランの胸板を押し返した。
「……グラン、ありがとう。もう回復したよ」
「もうよろしいのですか?」
「ああ。すっかり元気になった」
グランから離れ、一気に立ち上がって元気な姿を見せる。
「……良かった」
グランは自分の唇をそっとなぞったあと、息を吐いて俺と共に練習棟を後にした。
「……グランってさ」
「なんでしょう?」
練習棟から馬車で王宮に向かっている途中、俺はグランを呼んだ。
隣に座るグランの顔は少し赤い。
それは俺も同じで、先程のキスで少し火照ってしまっている。
それを悟られないようにしながら、ふと疑問に思っていたことを口にした。
「騎士団の団長だろ? それで、俺の護衛もして大変じゃないのか? 団長とはいえど、訓練だって欠かさずやらなくちゃいけないだろうし、王宮の護衛だってしなきゃいけないのに。それに、有事のときには他の地方にだって赴かなきゃいけないだろ」
「うーん、まぁそうなんですけど……」
グランは少し唸ってから俺と視線を合わせる。
ふっと笑って、俺に優しい眼差しを向けた。
「俺はこの国を守りたいと思っていますよ。だけど、一番守りたいと思っているのは……殿下ですから」
「え……?」
「殿下をお守りしたいんです。殿下は俺にとってとても大切な存在なんですよ」
「そ、そうか……」
面と向かってそう言われると、気恥ずかしくて思わず俯いてしまった。
そんな俺の手に、グランの手が重なる。
「殿下と共に過ごしたい。俺の望みはそれだけですよ」
そう言ったグランの微笑みが、今までで見た中で一番綺麗で。
重なったグランの手はすごく温かくて大きくて、ますます恥ずかしくなり頬に熱が上ってしまったのだった。
暖かい陽光が窓から降り注ぎ、俺のベッドを明るく照らす。
今日は午後から学院に行く日だ。
学院は本当に日本の大学と似ていて、自分で取りたいコマと必須科目を取る仕組みになっている。
学院での必須科目は魔術の授業と剣術、そして経済学、史学だ。
必須科目でないコマには、料理やダンスの授業などが設けられている。
料理は女性が多く、ダンスは男女半々といったところだ。
他にも王宮魔術師を目指している人には欠かせない魔術研究などもある。
俺の今日の授業は魔術の授業と魔術研究、料理だ。
魔術研究は国家試験に受かるためにコマを取っている。
料理はまぁ……エシエルが取っていて、誘われたという感じだ。
「殿下、おはようございます」
「おはよう」
俺は小さな欠伸を一つして、ワゴンで朝食を運んできてくれたカルヴェに挨拶をした。
今日の朝食はパンケーキだ。美味しそう~。
「んー! 美味い!」
生クリームがたっぷり乗ったパンケーキは、朝一番には重たい気がしたが、思っていたより甘すぎなくて美味しい。
さらにコーヒーを流し込むと、苦味とパンケーキの甘さが一つになって絶妙なハーモニーを奏でる。
「……殿下」
夢中で頬張っていると、カルヴェが俺の名前を呼んだ。
「なんだ?」
俺がソファからカルヴェを見上げると、カルヴェの手が徐々に俺に伸びてきて……。
口元に、指がぴとりと触れた。
「……!?」
俺は驚いて声にならない悲鳴を上げる。
カルヴェの顔がすぐ近くにあって、真っ赤な瞳が俺の口元を見つめている。
キ、キスされるのか!? と目を瞑ろうとしたとき。
カルヴェの指がそっと遠のいた。
代わりにカルヴェの指先に生クリームがちょこんとついているのが見える。
「殿下、がっつきすぎですよ。口元に生クリームついていましたよ」
「ご、ごめん……」
俺は、なんて盛大な勘違いをしてしまったんだ。
てっきりキスをするのかと思っていた。
それが、ただ俺の口元に生クリームがついていたから、それを拭っただけだったとは。
恥ずかしくてどんどん頬が紅潮していくのがわかる。
俺はこの顔を見られないように、カルヴェから顔を逸らした。
「ん……甘さ控えめで、美味しいですね」
カルヴェを横目に見遣ると、指についていた生クリームを舐めとっていて、思わず心臓が跳ねた。
そ、それ、俺の口元についたやつなんだけど!?
顔に熱が集まって、俺は今茹でタコみたいになっているんじゃないかと手で覆う。
隙間から見たカルヴェは、なんとも甘い眼差しをして生クリームがついていた自分の指を眺めていた。
授業も終わり、今日は帰宅したらグランと剣術の練習をする約束をしていた。
約束通りグランが馬車で学院まで迎えにきてくれて、一緒に乗りこむ。
「筋トレはしていますか? 殿下」
「ああ。ちゃんとやってるよ」
俺はグランから教わった筋トレを、毎日眠る前にこなしていた。
腕立て伏せに腹筋、スクワット……もちろんグランと練習をするときみたいに死ぬほど回数をこなすわけではないけど、人並み以上にはするようにしている。
おかげで筋肉もまぁまぁついてきた。
剣だって持ち上げられるようになったし、後は水魔法を操りながら剣を振るう応用練習をこなしていきたい。
練習棟に着き、グランと筋トレをしてから摸擬戦をする。
「殿下、強くなりましたね!」
当然グランは強くて、俺の剣は一回も当たらないのだが、グランから見ると俺は確実に強くなっているのがわかるらしい。
グランの腕には遠く及ばないのに、こうして褒めてくれるのが何より嬉しい。
何度も剣を振り、魔力を剣に注ぐ。
そんなことをしているうちに、俺は魔力を使いすぎてへとへとになってしまった。
「殿下、大丈夫ですか? 今日はここまでにしましょう」
「ああ……はぁ、疲れた……」
体力的にもだが、剣術の練習で魔力を使いすぎたのは初めてだ。
いつも筋トレと素振り、摸擬戦を行っているのだが、魔力がなくなりそうになって疲れることはなかった。
恐らくだが……今日の授業で魔術の授業と魔術研究が重なっていたから、あそこでかなり魔力を消耗していたのだろう。
今日の魔術の授業は魔法で鳥を作るという、なかなかにハードな授業だったからな。
しかも、魔術研究は自分の魔力を放出して、自分を実験台にして研究するものだ。
魔力を大きく消費してしまったのだろう。
「どうしましょう……殿下、魔力回復薬を王宮から取ってきますので、少々そこでお待ちを……」
「あ、いや、待って」
魔力回復薬を飲むより、簡単な回復方法がある。
グランがそれを許諾してくれるかはわからない。
だけど、高価で貴重な魔力回復薬を使うより良い方法だとは思うのだ。
俺はへとへとになって座ったまま、グランの服の裾を掴んだ。
「その……さ。魔力回復薬を使わなくても、回復できる方法はあるんだ」
「……そうなんですか?」
「ああ。その……」
きょとんと俺を見下ろすグランの瞳が純粋で、俺はこれから言うことを躊躇ってしまった。
この瞳に、キスをしてくれれば回復できるよなんて言えるか!?
だが、元気にならなければ自分の部屋にも帰ることができないし、寝るときに息切れで辛くなってしまう。
俺は意を決してグランを見つめ返した。
「Ωが魔力を消耗したときは、ええと……αの体液を摂取すればいい、らしくて……」
「αの体液!? それは、つまり俺の体液というわけですか?」
「うん、そう……」
意外にもグランはかなり驚いていて、目尻の辺りを赤く染め上げている。
グランは口元を手で覆って、「それじゃあ、俺と殿下でキスや、そ、それ以上のことを……」などとぶつぶつ呟いている。
「だから、その……俺とキスしてくれたら嬉しいんだが」
「……!!」
グランはひゅっと息を飲んで、その場にしゃがんだ。
俺と至近距離で目が合って、グランの瞳にすっかり疲れ切っている俺の顔が映っているのがわかる。
グランは俺の頬をそっと撫でた。
「それで、本当に回復するのですか?」
「ああ、する。本当だ」
「それじゃあ……」
グランの美貌が徐々に近づいてくる。
目が閉じられたころ、お互いの唇が重なった。
ちゅ、ちゅと角度を変えてキスをされ、グランの唾液が俺の口内に流れていく。
嚥下したとき、身体の奥底からエネルギーが満たされていくのを感じた。
「ん……」
舌を絡め取られると、ますます俺の魔力は回復していく。
今日のグランはゆったりと優しいキスを繰り返してくれて、頭が甘さでいっぱいになった。
俺は舌の裏側が弱いようで、そこを舐められるたびびくびくと腰が動いてしまう。
「殿下、可愛い……」
吐息混じりにそう言われて、後頭部をゆっくり撫でられた。
大切なものに触れるかのように梳かれ、俺はその優しさに陶酔していく。
そして、魔力がほとんど回復したころ、俺はグランの胸板を押し返した。
「……グラン、ありがとう。もう回復したよ」
「もうよろしいのですか?」
「ああ。すっかり元気になった」
グランから離れ、一気に立ち上がって元気な姿を見せる。
「……良かった」
グランは自分の唇をそっとなぞったあと、息を吐いて俺と共に練習棟を後にした。
「……グランってさ」
「なんでしょう?」
練習棟から馬車で王宮に向かっている途中、俺はグランを呼んだ。
隣に座るグランの顔は少し赤い。
それは俺も同じで、先程のキスで少し火照ってしまっている。
それを悟られないようにしながら、ふと疑問に思っていたことを口にした。
「騎士団の団長だろ? それで、俺の護衛もして大変じゃないのか? 団長とはいえど、訓練だって欠かさずやらなくちゃいけないだろうし、王宮の護衛だってしなきゃいけないのに。それに、有事のときには他の地方にだって赴かなきゃいけないだろ」
「うーん、まぁそうなんですけど……」
グランは少し唸ってから俺と視線を合わせる。
ふっと笑って、俺に優しい眼差しを向けた。
「俺はこの国を守りたいと思っていますよ。だけど、一番守りたいと思っているのは……殿下ですから」
「え……?」
「殿下をお守りしたいんです。殿下は俺にとってとても大切な存在なんですよ」
「そ、そうか……」
面と向かってそう言われると、気恥ずかしくて思わず俯いてしまった。
そんな俺の手に、グランの手が重なる。
「殿下と共に過ごしたい。俺の望みはそれだけですよ」
そう言ったグランの微笑みが、今までで見た中で一番綺麗で。
重なったグランの手はすごく温かくて大きくて、ますます恥ずかしくなり頬に熱が上ってしまったのだった。
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