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後日談(時系列はバラバラです)
後日談 ある日の日常
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「ランスロット。剣の稽古だ」
「はい。父さん!!」
ある日の休日。朝食を食べ終わった後。旦那様であるトラストさんと息子であるランスロットがそそくさと庭に出る。私は慌てて食い散らかした二人の食器を片付けながら後で怒ろうと思った。怒っても次の日は忘れているのだけれど。
「………稽古が好きなのはいいですけど。ゆっくり朝食、食べればいいのに………いつもです」
「親方さまも息子さんも休日の朝が楽しいのですよ。元気が一番です」
新しい使用人と一緒に片付けを終わらせる。昔はワルダと共に行っていたが。ワルダは使用人を辞めて嫁ぎ。今は令嬢として私と親友で居てくれている。
食器を片付け庭に出ると仲良く素振りをする二人。春の穏やかな気候の中で一生懸命に声を出し。トラストさんは一つ一つ戦いでの知識を伝えながら稽古を行う。私はいつも通り救急箱をもって待機して二人を見守った。
「敵は待ってくれない!!基礎能力をあげるんだ‼」
「はい!!」
「腕が千切れようと相手を倒す気迫を持て!!」
「はい!!」
教える内容は非常に恐ろしい言葉ばっかりだ。そして今度は木の棒を10本持ち出して。折れる勢いで息子と剣劇を行う。子供にも容赦のない一撃で息子が悶絶する。木の棒が折れるほど。
「立て。あと9本ある」
厳しい訓練だと思う。骨が折れたりするのじゃないかと不安になりながらも私は息子が立ち上がって構える姿にカッコいいと思ってしまう。私のような弱い人の子とは思えないほどに屈強に育っている。
「はぁはぁ!! お願いします‼」
息子は本当に努力する。目指すべき父の背を見て。
*
「痛いです。お母さん」
「我慢しなさい」
「はい」
お昼前に息子の手当てをする。子供ながらしっかりした筋肉を持ち。至るところアザが出来ている所を塗り薬を塗っていく。
「………今日もお父さんに勝てなかった」
「ふふ、強いんですから当たり前」
「はい。そうですね」
息子の変わった口調なのはお父さんの教育のせいだ。王子を演じるお父さん。全く似てしまうのはいけないと思いつつ。トラストさんに釘を刺されているので黙っておく。ちょこっと変に育っていっている気がする。
「お母様。いつかお父様を越えることが出来るでしょうか?」
「出来ますよ。トラストのお義父さんも負けて認めたのですから。いつか一回でも勝てますよ」
「へへ。頑張ります」
屈託なく笑う息子が可愛く。私はギュッと抱き締めてしまう。この子を生むのには苦労した。若く体が弱いため難産だったし二人目も出来たが………体調の急変で泣く泣くおろした。私はどうも子供を生みづらい体らしく………死を覚悟しないといけない。
だから、最初で最後の息子なのだ。
「ゆっくりでいいんですよ」
「お母様!! 痛いです!! 痛いです!!」
「我慢しなさい」
「は、はい。ぐぎぎ」
顔や性格は本当に似ている。こんな子が私のお腹から生まれたのだから。愛しくないわけがなく。私は溺愛していた。甘やかしすぎている気はする。
「ランスロット。ありがとう………生まれてきてくれて」
「お母様。またそれですか? 聞き飽きました」
「ふふ………何度も言いますよ~」
「アメリア。手当てはまだか?」
「あなた、終わりましたよ」
「では、父上の所へ向かう。ランスロット、粗相がないようにな………」
「はい!! 行ってきます。お母様」
「行ってきます。アメリア」
「はい、行ってらっしゃい」
ランスロットは私から離れてお父さんの手を繋ぐ。トラストさんは息子の頭を撫でながら部屋を後にした。少し寂しさを覚える。
「男の子ですもんね。お父さんがいいですよね」
少し二人に嫉妬してしまうのは若いからだろう。息子にお父さんを取られている事とお父さんに息子を取られている事が。
「でも、そう思えるのはきっと」
幸せなのだからだろう。
*
「………お母様おやすみなさい」
「おやすみ。添い寝はいらない?」
「いらないです」
ランスロットはすぐに一人で寝たいと言い出して今では一人で寝るようになった。少し不安だったがすんなりと手が離れてしまう。
「最近まで。乳飲み子だったのに」
「お母様。最近までが年単位です」
少し、子供っぽくないところがあるがこれが息子。すごくかわいい。
「お母さん寂しいから一緒に寝ませんか?」
「お父様とどうぞ」
「…………気を使わなくていいのよ?」
「お母様。大丈夫です」
「アメリア? 何処だぁ?」
「は~い。明日は一緒に寝ましょう?」
「はい………それよりもお父様が呼んでます」
「気にしなくていいのに………」
「気にしないですが。ヤレヤレいつものですか~て思ってます。お父様もお母様もお若いです。恥ずかしいぐらいに」
「…………」
「ふあぁ~ん。眠いです」
息子が首を横にふってフッとため息を吐く。飽きれられているのがわかった。教育の本で、夫婦の仲がいいと子はそれを見て育つので良いことらしい事は知っている。だけど…………あまりに仲がいいと子供が遠慮より飽きれてしまうとも書かれていた。
その通りである。
「そんなにいつも仲がいいと思いませんけど………」
「お母様は自覚がありません。訓練学校での参観日はいつも手を繋いでますし、自分そっちのけでお父様とくっついてますよね」
「…………」
「家ではいいですが外では恥ずかしいので控えて欲しいです」
息子に怒られてるのは何ででしょうか?
「アメリア………ここにいたか。寝るぞ?」
「お父様………」
「トラストさん………」
「何だ?」
「僕はお父様に勝っています。一人で眠れます‼」
「ランスロット偉いわぁ」
「…………ええぇ………息子よ。お父さんは一人で眠れるが。お母さんが好きだから一緒に寝るんだぞ?」
「あっそうですか。お父様おやすみなさい」
「おやすみ」
息子がヤレヤレと背中が語る。
「あなた。息子の前でそういうの控えましょう。飽きられてます」
「君が言ったんだろ? 夫婦の仲が一番教育にいいと」
「ドが過ぎるのがいけないのです」
「今さらだ」
ヒョイ!!
「あ、あなた」
「姫様だっこぐらい、いつもしてるじゃないか。いつだって君は俺の姫様だからな」
「………………」
息子がいなくてよかった。
*
ある日の夕刻。二人だけの寝室でトラストさんはボソボソと言葉を口にした。
「息子が強くなり。俺を倒したら………泣くだろうな」
「泣くと思います。それも男らしくなく。全力で」
「………まるで見てきたように言うね」
「見て来ました。そろそろ時効ですね。お義父様との決闘の後。私がとうせんぼしていたのを覚えていますか?」
「ああ。覚えている」
「あのとき。お義父様は泣いていたのです。激しく嬉しくて泣いていたのです。男泣きです」
「…………そうだったのか」
「はい。だから………きっとトラストさんも泣くでしょう」
「………今、泣きそうだよ。歳を取ると涙腺が緩む」
「またまた。お若いですよね」
「33だ」
「えーと何歳でしょう私は?」
「23。生んだのが15だった………気がする」
「そうでした!!」
「…………アメリア」
「はい?」
「これからもよろしくな」
「はい。あなた………」
私は彼の首に手を回して深く深くキスをしたのだった。
「二人目はできませんが………あの子だけで私は幸せです。あなた」
「俺もだ。頑張ったよ君は王子を生んだんだ。誇っていい」
「私の誇りはあなたの奥さんと言うことが誇りです」
「………嬉しいなぁ」
もう一度、私たちは唇を重ねる。愛を確かめ会うように。
「あなた………」
「アメリア………」
「倦怠期はいつくるのでしょうか?」
「わからない。倦怠期が来るまで愛し合えばいい」
「はい………」
息子には見せられないと思いつつ。私は夫に体を委ねたのだった。
「はい。父さん!!」
ある日の休日。朝食を食べ終わった後。旦那様であるトラストさんと息子であるランスロットがそそくさと庭に出る。私は慌てて食い散らかした二人の食器を片付けながら後で怒ろうと思った。怒っても次の日は忘れているのだけれど。
「………稽古が好きなのはいいですけど。ゆっくり朝食、食べればいいのに………いつもです」
「親方さまも息子さんも休日の朝が楽しいのですよ。元気が一番です」
新しい使用人と一緒に片付けを終わらせる。昔はワルダと共に行っていたが。ワルダは使用人を辞めて嫁ぎ。今は令嬢として私と親友で居てくれている。
食器を片付け庭に出ると仲良く素振りをする二人。春の穏やかな気候の中で一生懸命に声を出し。トラストさんは一つ一つ戦いでの知識を伝えながら稽古を行う。私はいつも通り救急箱をもって待機して二人を見守った。
「敵は待ってくれない!!基礎能力をあげるんだ‼」
「はい!!」
「腕が千切れようと相手を倒す気迫を持て!!」
「はい!!」
教える内容は非常に恐ろしい言葉ばっかりだ。そして今度は木の棒を10本持ち出して。折れる勢いで息子と剣劇を行う。子供にも容赦のない一撃で息子が悶絶する。木の棒が折れるほど。
「立て。あと9本ある」
厳しい訓練だと思う。骨が折れたりするのじゃないかと不安になりながらも私は息子が立ち上がって構える姿にカッコいいと思ってしまう。私のような弱い人の子とは思えないほどに屈強に育っている。
「はぁはぁ!! お願いします‼」
息子は本当に努力する。目指すべき父の背を見て。
*
「痛いです。お母さん」
「我慢しなさい」
「はい」
お昼前に息子の手当てをする。子供ながらしっかりした筋肉を持ち。至るところアザが出来ている所を塗り薬を塗っていく。
「………今日もお父さんに勝てなかった」
「ふふ、強いんですから当たり前」
「はい。そうですね」
息子の変わった口調なのはお父さんの教育のせいだ。王子を演じるお父さん。全く似てしまうのはいけないと思いつつ。トラストさんに釘を刺されているので黙っておく。ちょこっと変に育っていっている気がする。
「お母様。いつかお父様を越えることが出来るでしょうか?」
「出来ますよ。トラストのお義父さんも負けて認めたのですから。いつか一回でも勝てますよ」
「へへ。頑張ります」
屈託なく笑う息子が可愛く。私はギュッと抱き締めてしまう。この子を生むのには苦労した。若く体が弱いため難産だったし二人目も出来たが………体調の急変で泣く泣くおろした。私はどうも子供を生みづらい体らしく………死を覚悟しないといけない。
だから、最初で最後の息子なのだ。
「ゆっくりでいいんですよ」
「お母様!! 痛いです!! 痛いです!!」
「我慢しなさい」
「は、はい。ぐぎぎ」
顔や性格は本当に似ている。こんな子が私のお腹から生まれたのだから。愛しくないわけがなく。私は溺愛していた。甘やかしすぎている気はする。
「ランスロット。ありがとう………生まれてきてくれて」
「お母様。またそれですか? 聞き飽きました」
「ふふ………何度も言いますよ~」
「アメリア。手当てはまだか?」
「あなた、終わりましたよ」
「では、父上の所へ向かう。ランスロット、粗相がないようにな………」
「はい!! 行ってきます。お母様」
「行ってきます。アメリア」
「はい、行ってらっしゃい」
ランスロットは私から離れてお父さんの手を繋ぐ。トラストさんは息子の頭を撫でながら部屋を後にした。少し寂しさを覚える。
「男の子ですもんね。お父さんがいいですよね」
少し二人に嫉妬してしまうのは若いからだろう。息子にお父さんを取られている事とお父さんに息子を取られている事が。
「でも、そう思えるのはきっと」
幸せなのだからだろう。
*
「………お母様おやすみなさい」
「おやすみ。添い寝はいらない?」
「いらないです」
ランスロットはすぐに一人で寝たいと言い出して今では一人で寝るようになった。少し不安だったがすんなりと手が離れてしまう。
「最近まで。乳飲み子だったのに」
「お母様。最近までが年単位です」
少し、子供っぽくないところがあるがこれが息子。すごくかわいい。
「お母さん寂しいから一緒に寝ませんか?」
「お父様とどうぞ」
「…………気を使わなくていいのよ?」
「お母様。大丈夫です」
「アメリア? 何処だぁ?」
「は~い。明日は一緒に寝ましょう?」
「はい………それよりもお父様が呼んでます」
「気にしなくていいのに………」
「気にしないですが。ヤレヤレいつものですか~て思ってます。お父様もお母様もお若いです。恥ずかしいぐらいに」
「…………」
「ふあぁ~ん。眠いです」
息子が首を横にふってフッとため息を吐く。飽きれられているのがわかった。教育の本で、夫婦の仲がいいと子はそれを見て育つので良いことらしい事は知っている。だけど…………あまりに仲がいいと子供が遠慮より飽きれてしまうとも書かれていた。
その通りである。
「そんなにいつも仲がいいと思いませんけど………」
「お母様は自覚がありません。訓練学校での参観日はいつも手を繋いでますし、自分そっちのけでお父様とくっついてますよね」
「…………」
「家ではいいですが外では恥ずかしいので控えて欲しいです」
息子に怒られてるのは何ででしょうか?
「アメリア………ここにいたか。寝るぞ?」
「お父様………」
「トラストさん………」
「何だ?」
「僕はお父様に勝っています。一人で眠れます‼」
「ランスロット偉いわぁ」
「…………ええぇ………息子よ。お父さんは一人で眠れるが。お母さんが好きだから一緒に寝るんだぞ?」
「あっそうですか。お父様おやすみなさい」
「おやすみ」
息子がヤレヤレと背中が語る。
「あなた。息子の前でそういうの控えましょう。飽きられてます」
「君が言ったんだろ? 夫婦の仲が一番教育にいいと」
「ドが過ぎるのがいけないのです」
「今さらだ」
ヒョイ!!
「あ、あなた」
「姫様だっこぐらい、いつもしてるじゃないか。いつだって君は俺の姫様だからな」
「………………」
息子がいなくてよかった。
*
ある日の夕刻。二人だけの寝室でトラストさんはボソボソと言葉を口にした。
「息子が強くなり。俺を倒したら………泣くだろうな」
「泣くと思います。それも男らしくなく。全力で」
「………まるで見てきたように言うね」
「見て来ました。そろそろ時効ですね。お義父様との決闘の後。私がとうせんぼしていたのを覚えていますか?」
「ああ。覚えている」
「あのとき。お義父様は泣いていたのです。激しく嬉しくて泣いていたのです。男泣きです」
「…………そうだったのか」
「はい。だから………きっとトラストさんも泣くでしょう」
「………今、泣きそうだよ。歳を取ると涙腺が緩む」
「またまた。お若いですよね」
「33だ」
「えーと何歳でしょう私は?」
「23。生んだのが15だった………気がする」
「そうでした!!」
「…………アメリア」
「はい?」
「これからもよろしくな」
「はい。あなた………」
私は彼の首に手を回して深く深くキスをしたのだった。
「二人目はできませんが………あの子だけで私は幸せです。あなた」
「俺もだ。頑張ったよ君は王子を生んだんだ。誇っていい」
「私の誇りはあなたの奥さんと言うことが誇りです」
「………嬉しいなぁ」
もう一度、私たちは唇を重ねる。愛を確かめ会うように。
「あなた………」
「アメリア………」
「倦怠期はいつくるのでしょうか?」
「わからない。倦怠期が来るまで愛し合えばいい」
「はい………」
息子には見せられないと思いつつ。私は夫に体を委ねたのだった。
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