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緊急会議全員集合
しおりを挟む授賞式後、皇帝はそのままお酒を友達と共に飲みに出掛げ、貴族たち騎士たちがラファエルとレイチェルの婚約での影響を議論するために緊急出社し、ラファエルに先に言えと怒りながら……会議が始まる。
緊急性のため、ミェースチも現れる。ラファエルは母上に謝ろうとした瞬間。
「おめでとう。ラファエル。驚いたわ……相手の国の姫を奪い取るなんて流石ね」
すんなり認められ評価され何も言えなくなった。結果、深夜を回り。ヘトヘトになってラファエルは自分の寝室に帰ってくると。
「おかえりなさい」
「レイチェル姫……ただいま」
レイチェルがいた。疲れた表情のラファエルにレイチェルは上着を取る。
「ごめんなさい。ここで待つ間に色々と聞かれましたがお答えしました」
「いいえ……本気なんですね」
「はい……ラファエル様。お願いします!! 母上とミェースチ女王を会わせてください!! そして……私を大人にしてください」
「なんのためにですか?」
「母上の笑顔のために力が欲しい。元々……色々と相談しようとしました。しかし……勝ち上がり。あの中で察しました。王国と帝国の差を。勝てない理由も」
「……それで。あの場で宣言ですか……」
「巻き込んだことお許しください……わがままです。しかし……覚悟は決まりました。絶対に……やりとげます」
レイチェルの覚悟にラファエルはふかーいふかーい溜め息を吐く。
「……全員にめちゃめちゃ喜ばれましたが。私はまだ……落ち着きたくない」
「本当に落ち着きない人ですね。安心してください……大丈夫です。それに……優勝賞金横流しでしょう?」
「うっ……すまない」
「いいんです。いい夢見れたです。それよりも!! 私を護り抜いてください。絶対に故郷で大きくなります」
「……わかった」
ラファエルはそう短く言い。一つ提案をする。
「今夜は? 大丈夫かい?」
「……どうぞお使いください」
「嫌なら……いい」
「い、嫌じゃないです」
「ふぅ。なら。今夜はちょっと疲れたから楽しませてもらおう」
ラファエルは調子を取り戻す。そして……王国に対し複雑な思い抱くのだった。
*
次の日、強制的にミェースチが家族を呼び。玉座に集める。友と釣りに行ったロイド以外は家族になる予定以外は全員集まる。最初にミェースチはウリエルに近付き。ほっぺをつねった。
「イタタタタ!?」
「ウリエル。この前の事はこれでチャラにしてあげるわ。おめでとうボロスとの事」
「イタ!?」
「我慢しなさい。男でしょ」
「グッグ………」
ミェースチがウリエルの頬をつねり終わり。ボロスが硬直した表情でウリエルを介抱する。ウリエルは照れながら笑っていたのをミェースチは怪訝な表情になる。ミェースチは頭を振る。
「今から会議を行います」
家族全員に対し宣言する。
「レイチェル。優勝賞金分で魔法騎士を雇おうなぞ。金額は合わない。あんなはした金では雇えない」
「……少数でもいいのでお貸しいただけないでしょうか? ミェースチ女王」
「無理よ。それに呼び名はオカアサマでしょう」
「「「「「「!?」」」」」」
「なに? その表情。ラファエル」
「い、いえ……母上。気が早いなと」
「気が早いわね。でも……ラファエルのお相手には申し分のない姫よ。だって私を刺したのよ? 十分……レイチェル!! 胸を張りなさい。オドオドしない!!」
「ひゃ!? はい!!」
レイチェルの背筋がピンと張る。あまりの怖い姑にビクビクする。
「レイチェルお貸しは出来ない。だけど……攻める気であるなら少しは出せるわ。そう……私の護衛としてね」
空気が重くなる。その空気に皆が唾を飲み込んだ。意味がわかり……全員に緊張が走る。
「ボロス!! 薔薇騎士団半数。ウリエル!! ラファエル魔法砲撃騎士団1部隊を交渉で動かせるように段取り。ガブリエル、ミカエルは私についてきなさい。騎士として。他に……もうちょっと欲しいわね。いいえ!! 2つ名全員に春先王国へ遠征することを伝えなさい」
ボロスやウリエルが顔を見る。
「返事は!! 行くわよ王国へ……今度はコソコソしない!! 表からレイチェルを送るようにね」
ミェースチは裂けるような笑みを溢しながらレイチェルを見る。レイチェルは……これが女王の姿と目に焼き付けたのだった。
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