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宮部希海の視点
魂の欠けとは…
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「その欠け具合いによって、得るものは違うの?」
「そうです。丸同士の魂は、惹かれ合えたとしても反発して別れます。欠けを補うために、相手に出会い、結婚をし、子供を授かるのです。」
「それは、大多数の女の人がそうなの?」
「はい、大体の女の人は半分欠けた魂か3分の一欠けた魂をしています。人生の伴侶、すなわち結婚と子供をもつためだと思います。」
「それが、普通の人?」
「そうかも知れませんね」
喜与恵君は、笑ってくれる。
「私みたいな人は、珍しい?」
「確かに、希海ちゃん程。丸に近い人は、ほとんど会った事がないです。三日月でも、一人しか見たことがないです。」
「それって、珠理さんですよね?」
喜与恵君は、大きく頷いた。
「もしかして、糸埜さんと五條さんに会うべきだと言われましたか?」
「はい!珠理さんは、絶対に私が会うべき人だと言われました。」
「確かに、そうですね。希海ちゃんの悩んでる気持ちを珠理さんなら理解できるはずですよ。私も、合うべきだと思います。魂の形が、凄く似ていますから…。解り合えるはずですよ」
喜与恵君は、そう言って笑っていた。
「私の魂は、最初から一人で生きていく魂だったのですね」
「そうかもしれません。でも、途中で魂は形を変えたりするのです。」
「形をかえる?」
「はい。宝珠に聞いていませんか?魂が、深部まで傷つくと形をかえる話」
「聞いてないです。」
「そうでしたか!それなら、お話しますね。例えば、顔を殴られ続けると腫れ上がりますよね?」
「はい」
「そのような感じだと思っていただければいいです。魂は、苦しみ、悲しみ、辛さ、痛さで成長をしていきます。それを我慢できる範囲は、人それぞれです。そして、魂には長期間言われ続けてはいけない言葉があるのです。」
「それは、皆同じなのですか?」
喜与恵君は、首を横に振った。
「皆、違うから厄介なのですよ。」
私の事を、ジッーと見つめる。
「希海ちゃんは、子供の事を言われるのがよくないようですね。」
「確かに、そうです。子供を産みなさいや子供は必要よと言われるのが、ずっと苦痛でした。」
「そのようですね。あそこに座っている方は、母親なんだから!と言われるのが嫌なようです。あの方は、しっかりしなさいと言われるのが嫌なようです。」
喜与恵君は、そう言って笑った。
「その言葉を言われ続けると、魂は形をかえるのですか?」
「はい。もうやめて、これ以上言わないで、そう思い続けた時に魂は形を変えます。希海ちゃんのような丸の魂が、半分欠けた形になったりするのです。」
「そしたら、私は、結婚するって事ですよね?」
「確かに、その時はするでしょう。しかし、魂は修復能力ももっています。戻ろうとするのです。」
「って事は、育児放棄やDVって」
「ハッキリと断言はできませんが、私があの神社の主に聞いたのは、魂が元の形に戻ろうとした結果だと言われました。元々、一人で丸だった魂が傷ついた事によって欠けた。欠けたせいで、元々欲しくなかったものを手に入れてしまった。そして、その言葉を浴びなくなってからゆっくりと形を戻していく。元に戻るのに、どれだけの期間なのかは人それぞれです。戻った時には、何もかも必要じゃないから捨てるってわけです。」
私は、喜与恵君の言葉をメモする。
「魂の形をかえる事が出来る人は、幸せですよ。」
「出来なければ、死ですか?」
喜与恵君は、悲しそうに目を伏せた。
「その魂は、歪んだままって事だよね?」
「はい。歪みを直すのは、血の繋がったもの達の役目になります。」
「じゃあ、私も誰かの歪みを直してるって事?」
「そうなりますね」
「喜与恵君、私の欠けもいつかは、戻って光珠さんを跳ね返す?」
「それは、ありません。希海ちゃんの魂は、その欠けを受け入れています。それと、前世からの縁はそんな簡単には跳ねのけられません。」
そう言われて、安心していた。
私が、前を向きたい理由は光珠さんだから…。
「そうです。丸同士の魂は、惹かれ合えたとしても反発して別れます。欠けを補うために、相手に出会い、結婚をし、子供を授かるのです。」
「それは、大多数の女の人がそうなの?」
「はい、大体の女の人は半分欠けた魂か3分の一欠けた魂をしています。人生の伴侶、すなわち結婚と子供をもつためだと思います。」
「それが、普通の人?」
「そうかも知れませんね」
喜与恵君は、笑ってくれる。
「私みたいな人は、珍しい?」
「確かに、希海ちゃん程。丸に近い人は、ほとんど会った事がないです。三日月でも、一人しか見たことがないです。」
「それって、珠理さんですよね?」
喜与恵君は、大きく頷いた。
「もしかして、糸埜さんと五條さんに会うべきだと言われましたか?」
「はい!珠理さんは、絶対に私が会うべき人だと言われました。」
「確かに、そうですね。希海ちゃんの悩んでる気持ちを珠理さんなら理解できるはずですよ。私も、合うべきだと思います。魂の形が、凄く似ていますから…。解り合えるはずですよ」
喜与恵君は、そう言って笑っていた。
「私の魂は、最初から一人で生きていく魂だったのですね」
「そうかもしれません。でも、途中で魂は形を変えたりするのです。」
「形をかえる?」
「はい。宝珠に聞いていませんか?魂が、深部まで傷つくと形をかえる話」
「聞いてないです。」
「そうでしたか!それなら、お話しますね。例えば、顔を殴られ続けると腫れ上がりますよね?」
「はい」
「そのような感じだと思っていただければいいです。魂は、苦しみ、悲しみ、辛さ、痛さで成長をしていきます。それを我慢できる範囲は、人それぞれです。そして、魂には長期間言われ続けてはいけない言葉があるのです。」
「それは、皆同じなのですか?」
喜与恵君は、首を横に振った。
「皆、違うから厄介なのですよ。」
私の事を、ジッーと見つめる。
「希海ちゃんは、子供の事を言われるのがよくないようですね。」
「確かに、そうです。子供を産みなさいや子供は必要よと言われるのが、ずっと苦痛でした。」
「そのようですね。あそこに座っている方は、母親なんだから!と言われるのが嫌なようです。あの方は、しっかりしなさいと言われるのが嫌なようです。」
喜与恵君は、そう言って笑った。
「その言葉を言われ続けると、魂は形をかえるのですか?」
「はい。もうやめて、これ以上言わないで、そう思い続けた時に魂は形を変えます。希海ちゃんのような丸の魂が、半分欠けた形になったりするのです。」
「そしたら、私は、結婚するって事ですよね?」
「確かに、その時はするでしょう。しかし、魂は修復能力ももっています。戻ろうとするのです。」
「って事は、育児放棄やDVって」
「ハッキリと断言はできませんが、私があの神社の主に聞いたのは、魂が元の形に戻ろうとした結果だと言われました。元々、一人で丸だった魂が傷ついた事によって欠けた。欠けたせいで、元々欲しくなかったものを手に入れてしまった。そして、その言葉を浴びなくなってからゆっくりと形を戻していく。元に戻るのに、どれだけの期間なのかは人それぞれです。戻った時には、何もかも必要じゃないから捨てるってわけです。」
私は、喜与恵君の言葉をメモする。
「魂の形をかえる事が出来る人は、幸せですよ。」
「出来なければ、死ですか?」
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「はい。歪みを直すのは、血の繋がったもの達の役目になります。」
「じゃあ、私も誰かの歪みを直してるって事?」
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「喜与恵君、私の欠けもいつかは、戻って光珠さんを跳ね返す?」
「それは、ありません。希海ちゃんの魂は、その欠けを受け入れています。それと、前世からの縁はそんな簡単には跳ねのけられません。」
そう言われて、安心していた。
私が、前を向きたい理由は光珠さんだから…。
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