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一日をあなたに
宮部さんの昔
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「それから?」
「小学生になると、急に人見知りになってね。オカルトが好きになったの。」
「そうなんだ。」
宮部さんは、砂糖を2ついれてミルクを注いだ。
「あっ、宝珠の私服。凄く素敵ね。言うの忘れてた」
「希海もいつものパンツスタイルじゃなくて、スカート似合ってる」
「ありがとう」
こんな風にずっと笑い合って生きていけたら、幸せな事なんだと思うんだよ。
「それでね、オカルト好きになったせいで、余計に孤立しちゃって、気持ち悪いとか言われて友達もいなかったの。」
「うん、それで」
「高学年になって、初めて。同じ趣味の友達が出きるんだけど…。結局、中学は離れ離れになっちゃって」
宮部さんは、コーヒーを飲んだ。
「中学三年間は、凄くいじめられた。気持ち悪いとか一緒にいたくないとか言われてね」
「どうして?」
「オカルトのおまじないにはまってたの。呪いとかそんなの」
そう言って、宮部さんは笑った。
「それで、ずっといじめられてた。で、高校も行くつもりなかったんだけど…。親が行きなさいってしつこいから行ったの。そしたら、オカルトを研究してる人達に出会ってしまって!!」
「凄いね」
「仲良くなったの、同じ趣味でうまがあって」
宮部さんは、懐かしそうに笑ってる。
「でも、もう会ってないの、全然」
「どうして?」
「働いたら、そんなものでしょ?」
宮部さんの表情が、少し曇った。
「希海(のぞみ)、買い物でも行かない?」
「うん、いいよ」
お金を払って、店を出た。
「何か、買いたいの?」
「みんなに、買いたいんだ。私が、生きていた証になるものを…。」
「いいわ、行くわ」
そう言って、希海は笑った。
さっきのカフェに一時間半もいた。
「ちょうど、百貨店につく時間には、10時にはなってるかな?」
「そうかもね」
時間は、流れるように過ぎて行く。
真夜中なんて、あっと言うまだ。
さっきの場所から、百貨店までは少し時間がかかる。
希海は、少し眠っていた。
宮部さんの、話を沢山聞いていたい。
宮部さんを沢山私の中に刻み付けたい。
百貨店の駐車場についた
10時ちょうどに、なっていた。
「ごめんなさい。寝ちゃった」
「いいよ、朝早かったから気にしないで」
「行こう、皆さんへの買い物」
「はい」
私は、車から降りて、助手席を開けた。
宮部さんは、車から降りた。
私は、さりげなく宮部さんの手を握りしめた。
「ごめん」
「ううん、嬉しい」
店に入ってすぐに、ソフトクリームを持った女の子が、走ってくる。
「あかり、待ちなさい」
「危ない」
私は、宮部さんをとっさに引いた。
女の子は、宮部さんにぶつかる前に転けた。
「わあーん、アーン」
かなり、大きな声で泣き出した。
「希海、一回車にもどろうか?」
私は、宮部さんを連れて車に戻った。
「私、嫌な顔してました?」
「えっ?ううん。耳が痛いと思ったから、私が…。」
「嘘だよね」
私は、助手席を開けて宮部さんを乗せる。
「本当だよ。私は、子供の耳に響く声が苦手なんだ。ごめん。嫌な思いをさせて」
「そんな風に言わないで。私が、嫌な顔してたの気づいてるくせに…。」
気づいていた、あの子が転けた瞬間に宮部さんが嫌な顔をしていたの‥。
「友達と、会わなくなったのって」
「私が、彼女達の子供に嫌な顔したから」
希海は、そう言って私を見つめる。
「泣き声が苦手なの?」
「ううん」
「デリカシーのない所が苦手なの?」
「ううん」
「話して、私は何も否定しないから…」
宮部さんは、その言葉に私を見つめて話し出した。
「存在自体が嫌いなの。どうしても、子供が嫌いなの。可愛いとも思えないの。どっか、おかしいのよ、私。」
宮部さんは、そう言って泣き出してしまった。
「小学生になると、急に人見知りになってね。オカルトが好きになったの。」
「そうなんだ。」
宮部さんは、砂糖を2ついれてミルクを注いだ。
「あっ、宝珠の私服。凄く素敵ね。言うの忘れてた」
「希海もいつものパンツスタイルじゃなくて、スカート似合ってる」
「ありがとう」
こんな風にずっと笑い合って生きていけたら、幸せな事なんだと思うんだよ。
「それでね、オカルト好きになったせいで、余計に孤立しちゃって、気持ち悪いとか言われて友達もいなかったの。」
「うん、それで」
「高学年になって、初めて。同じ趣味の友達が出きるんだけど…。結局、中学は離れ離れになっちゃって」
宮部さんは、コーヒーを飲んだ。
「中学三年間は、凄くいじめられた。気持ち悪いとか一緒にいたくないとか言われてね」
「どうして?」
「オカルトのおまじないにはまってたの。呪いとかそんなの」
そう言って、宮部さんは笑った。
「それで、ずっといじめられてた。で、高校も行くつもりなかったんだけど…。親が行きなさいってしつこいから行ったの。そしたら、オカルトを研究してる人達に出会ってしまって!!」
「凄いね」
「仲良くなったの、同じ趣味でうまがあって」
宮部さんは、懐かしそうに笑ってる。
「でも、もう会ってないの、全然」
「どうして?」
「働いたら、そんなものでしょ?」
宮部さんの表情が、少し曇った。
「希海(のぞみ)、買い物でも行かない?」
「うん、いいよ」
お金を払って、店を出た。
「何か、買いたいの?」
「みんなに、買いたいんだ。私が、生きていた証になるものを…。」
「いいわ、行くわ」
そう言って、希海は笑った。
さっきのカフェに一時間半もいた。
「ちょうど、百貨店につく時間には、10時にはなってるかな?」
「そうかもね」
時間は、流れるように過ぎて行く。
真夜中なんて、あっと言うまだ。
さっきの場所から、百貨店までは少し時間がかかる。
希海は、少し眠っていた。
宮部さんの、話を沢山聞いていたい。
宮部さんを沢山私の中に刻み付けたい。
百貨店の駐車場についた
10時ちょうどに、なっていた。
「ごめんなさい。寝ちゃった」
「いいよ、朝早かったから気にしないで」
「行こう、皆さんへの買い物」
「はい」
私は、車から降りて、助手席を開けた。
宮部さんは、車から降りた。
私は、さりげなく宮部さんの手を握りしめた。
「ごめん」
「ううん、嬉しい」
店に入ってすぐに、ソフトクリームを持った女の子が、走ってくる。
「あかり、待ちなさい」
「危ない」
私は、宮部さんをとっさに引いた。
女の子は、宮部さんにぶつかる前に転けた。
「わあーん、アーン」
かなり、大きな声で泣き出した。
「希海、一回車にもどろうか?」
私は、宮部さんを連れて車に戻った。
「私、嫌な顔してました?」
「えっ?ううん。耳が痛いと思ったから、私が…。」
「嘘だよね」
私は、助手席を開けて宮部さんを乗せる。
「本当だよ。私は、子供の耳に響く声が苦手なんだ。ごめん。嫌な思いをさせて」
「そんな風に言わないで。私が、嫌な顔してたの気づいてるくせに…。」
気づいていた、あの子が転けた瞬間に宮部さんが嫌な顔をしていたの‥。
「友達と、会わなくなったのって」
「私が、彼女達の子供に嫌な顔したから」
希海は、そう言って私を見つめる。
「泣き声が苦手なの?」
「ううん」
「デリカシーのない所が苦手なの?」
「ううん」
「話して、私は何も否定しないから…」
宮部さんは、その言葉に私を見つめて話し出した。
「存在自体が嫌いなの。どうしても、子供が嫌いなの。可愛いとも思えないの。どっか、おかしいのよ、私。」
宮部さんは、そう言って泣き出してしまった。
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