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三日月のもの達の集い
生ぬるい
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「なぁ、なぁ、宝珠(ほうじゅ)。幽体が、肉体を返してくれるってお花畑みたいな事思っとんの?」
糸埜(いとの)は、布団を畳んでる。
『幽体に、悪などいない。』
「相変わらずの生ぬるさだな」
「そっちも、早いねぇー。」
「広大さんと祐大さん、お久しぶりです。」
「久しぶりだな、一段と力を増したみたいだな」
「そうですね。負けたくない相手が化け物になってますけどね」
「久しぶり」
「糸埜さんも元気そうで、良かったです。賀珠君も久しぶり」
「五条さん、めっちゃ男前になりましたね」
「ありがとう」
千川五条、キリッとした目元が二条によく似てる。
「その銀髪は、幽体にやられたんやね?」
「北の方の幽体を退治しに行ってたんですけどね。男の子庇って銀髪になってしまって!でも、二週間ぐらいで戻るって聞いたので。しばらくは、これです。」
「よう、におてるよ。いっその事染めたらええのに」
「確かに、よく似合ってますよ」
「そうかな?考えてみるかな」
そう言って、皆が笑ってる。
何だかんだ言っても、この者達の能力は群を抜いている。
だからこそ、あの方が呼び出したのだ。
「青き能力者は、これないようです。」
「何や、向こうは南の方の払いが大変らしいよ。湊もついてったぐらいやし」
さっきは、教えてくれない事を五条には話すのだと思って見つめていた。
「僕が、意地悪やって思っとるんやろ?宝珠」
猫なで声で言われる。
『思ってなどいない』
「僕はね、意地悪やないよ。豊澄(とよす)を抹消しないとアカンって聞いて悲しんでるんよ。」
そうだった!
私は、広大さんを見つめていた。
「豊澄が、主(ぬし)なのだろう糸埜」
「どうやら、億珠(おくじゅ)さんの話によればそうらしいんです。私には、豊澄を抹消する自信がありません。」
「ほんまやね。血を飲み合った相手を抹消するなんて悲しいね。」
広大さんは、ハンカチで目頭を押さえていた。
「でも、宝珠。お前の肉体がないと何も始まらないのだ。わかっていて貸したのか?」
祐大さんに言われて、私は、答えられなかった。
彼が不憫で貸しましたなどと言えば怒鳴りつけられるに決まっている。
『まだ、大丈夫だと思っていたから…。』
「どうせ、同情心だろ?」
五条に言われて顔をあげた。
「それが、宝珠だってわかってる。ただ、二条がいない今、お前の力がなければ封印はされないって事は覚えていてくれ。これは、怒ってるわけでもない。」
『わかってる。返してくれると信じて待ってるしか出来ない』
「返してくれんかったら、僕らは帰るよ。僕らだけで、勝てるわけないやん」
「そうだな。俺も帰る」
そう言って、広大さんと祐大さんは、私を見つめる。
『そない、苛めてやらないでくれよ』
その声の主を見た!
「念珠(ねんじゅ)さんやないの。お久しぶりです。」
『満月は、みんな元気にしてるか?』
「してますよ。みんな、元気です。」
『久々に会いたいって言っててくれるか?』
「構いませんよ。帰ったら伝えときます。」
念珠さんのお陰で、雰囲気が変わった。
皆、ニコニコしだしてホッとしていた。
『あの方から、呼ばれて大変だな!人間は…』
「ほんまですよ。仕事あっても、呼び出し優先やから」
『青き能力者は、仕事優先したんだな。』
「何か、もう船に乗ってて無理やったみたい。三日月のものが、沢山いるし。出来んことはないでしょ?」
『出来ない事はない。宝珠の肉体さえもどってこればだかな。』
私は、念珠さんを見つめる。
『まあ、気長に待っておこうじゃないか』
念珠さんは、私の頭を撫でる。
『宝珠が、信じた幽体ならきっと戻ってくるだろうからな。』
『はい』
喜与恵(きよえ)がやってきた。
「皆さん、すべての準備が出来ました。あの方がお呼びです。」
「それでは、行きましょう」
糸埜の言葉に、全員喜与恵についていく。
糸埜(いとの)は、布団を畳んでる。
『幽体に、悪などいない。』
「相変わらずの生ぬるさだな」
「そっちも、早いねぇー。」
「広大さんと祐大さん、お久しぶりです。」
「久しぶりだな、一段と力を増したみたいだな」
「そうですね。負けたくない相手が化け物になってますけどね」
「久しぶり」
「糸埜さんも元気そうで、良かったです。賀珠君も久しぶり」
「五条さん、めっちゃ男前になりましたね」
「ありがとう」
千川五条、キリッとした目元が二条によく似てる。
「その銀髪は、幽体にやられたんやね?」
「北の方の幽体を退治しに行ってたんですけどね。男の子庇って銀髪になってしまって!でも、二週間ぐらいで戻るって聞いたので。しばらくは、これです。」
「よう、におてるよ。いっその事染めたらええのに」
「確かに、よく似合ってますよ」
「そうかな?考えてみるかな」
そう言って、皆が笑ってる。
何だかんだ言っても、この者達の能力は群を抜いている。
だからこそ、あの方が呼び出したのだ。
「青き能力者は、これないようです。」
「何や、向こうは南の方の払いが大変らしいよ。湊もついてったぐらいやし」
さっきは、教えてくれない事を五条には話すのだと思って見つめていた。
「僕が、意地悪やって思っとるんやろ?宝珠」
猫なで声で言われる。
『思ってなどいない』
「僕はね、意地悪やないよ。豊澄(とよす)を抹消しないとアカンって聞いて悲しんでるんよ。」
そうだった!
私は、広大さんを見つめていた。
「豊澄が、主(ぬし)なのだろう糸埜」
「どうやら、億珠(おくじゅ)さんの話によればそうらしいんです。私には、豊澄を抹消する自信がありません。」
「ほんまやね。血を飲み合った相手を抹消するなんて悲しいね。」
広大さんは、ハンカチで目頭を押さえていた。
「でも、宝珠。お前の肉体がないと何も始まらないのだ。わかっていて貸したのか?」
祐大さんに言われて、私は、答えられなかった。
彼が不憫で貸しましたなどと言えば怒鳴りつけられるに決まっている。
『まだ、大丈夫だと思っていたから…。』
「どうせ、同情心だろ?」
五条に言われて顔をあげた。
「それが、宝珠だってわかってる。ただ、二条がいない今、お前の力がなければ封印はされないって事は覚えていてくれ。これは、怒ってるわけでもない。」
『わかってる。返してくれると信じて待ってるしか出来ない』
「返してくれんかったら、僕らは帰るよ。僕らだけで、勝てるわけないやん」
「そうだな。俺も帰る」
そう言って、広大さんと祐大さんは、私を見つめる。
『そない、苛めてやらないでくれよ』
その声の主を見た!
「念珠(ねんじゅ)さんやないの。お久しぶりです。」
『満月は、みんな元気にしてるか?』
「してますよ。みんな、元気です。」
『久々に会いたいって言っててくれるか?』
「構いませんよ。帰ったら伝えときます。」
念珠さんのお陰で、雰囲気が変わった。
皆、ニコニコしだしてホッとしていた。
『あの方から、呼ばれて大変だな!人間は…』
「ほんまですよ。仕事あっても、呼び出し優先やから」
『青き能力者は、仕事優先したんだな。』
「何か、もう船に乗ってて無理やったみたい。三日月のものが、沢山いるし。出来んことはないでしょ?」
『出来ない事はない。宝珠の肉体さえもどってこればだかな。』
私は、念珠さんを見つめる。
『まあ、気長に待っておこうじゃないか』
念珠さんは、私の頭を撫でる。
『宝珠が、信じた幽体ならきっと戻ってくるだろうからな。』
『はい』
喜与恵(きよえ)がやってきた。
「皆さん、すべての準備が出来ました。あの方がお呼びです。」
「それでは、行きましょう」
糸埜の言葉に、全員喜与恵についていく。
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