126 / 202
三日月のもの達の集い
何や!!《一部修正しました。》
しおりを挟む
「何や!出迎えもせんと大層なご身分やな」
嫌みな声がして、目を開けた。
「す、すみません。眠ってしまって…。」
「喜与恵(きよえ)ちゃん、眠かったんやなぁー。」
喜与恵の頭をポンポン叩こうとする。
『触(さわ)るな』
私は、その手を止めた。
「あらら、宝珠はどない事なったん?そんな醜い姿になってしもて!本体は、お化けに貸したんか?」
『また、私を侮辱するのか?』
「そうやで!僕は、嫌いやもん。宝珠が、大嫌いやもん。」
『よりによって来るのが、お前だとは思わなかった。』
「すぐに、用意をします。」
私は、そいつを睨み付ける。
「ええよ。まだ、休んどき。後、二時間はあるさかい。せやけどな、そんなひ弱な能力者に皆が力貸すとおもっとったらアカンぞ!ボケ!なーんてな」
整った顔立ちをしているのに、今鬼瓦みたいな顔になった。
普段話す声は、色気を纏った少し高めの声を出してるくせに、怒りを含むと途端に恐ろしいほど低い声にかわる。
こいつが、私は、大嫌いだ。
いや、こいつから醸し出される雰囲気が私を忌み嫌った結果。
私もこいつを大嫌いになった。
「本当は、湊が来る予定やったんやで!僕かて宝珠に何か会いたくなかったんやで!」
「それは、俺も同じだ。」
「あらー。そっちも早いね。」
「三日月の助けなどしたくない。」
ガッチリした男が入ってきた。
男らしいけれど、話し方は凄く冷たい。
三日月家(みかづきけ)が、大嫌いだった。
「あの方から、呼び出しを受けたからには早く駆けつけた。九州での仕事があったが、姉の旦那さんと父に頼んだ。」
私の方に近づいてきた。
「何だ、宝珠。幽体だけになっているな!しかも、力が凄く弱い。器になったな!相手が返しにくるのは、今日の夜中だな。返してくれなければ、喜与恵と共に抹消か?いなくなってくれたら、せいせいする。三日月など、潰れてしまえ」
「それは、師匠への怒りからでしょうか?祐大さん」
「糸埜(いとの)ぉー。寝たふりして皆聞いてるなんて悪い子やね!せやけど、宝珠に消えて欲しいと思うのは悪いこと何かな?」
「広大(ごうだい)さん、何て酷いことを言うのです?」
「あー。怖い怖い。糸ちゃんまでそんな顔せんといと。僕はね、宝珠がいなくなってせいせいしてたんよ。やのに、何で?糸ちゃんも二条ちゃんも、宝珠を受け入れたん?そんなん、裏切りやん」
糸埜は、広大さんを睨み付けた。
「怖い顔せんと!ちゃんと、助ける為にきたんやから。なぁー。祐大」
「あぁ、それとこれとは別だからな!あの方から、呼び出されたからだ。」
「三日月の名を地に落とすな。」
「あらー。賀珠(かじゅ)ちゃんまで早いやないの」
賀珠が、近づいてきた。
「これを、飲め。糸埜」
賀珠は、手首を私達に差し出した。
「早く飲め。宝珠もだ。」
糸埜と私は、賀珠の血を飲んだ。
「やっぱり、凄いね。能力者として、修行つんでるってわかるわ」
「やめろ」
広大さんは、賀珠の手首を掴んで血を飲んだ。
「吸血鬼一族だな。」
祐大さんは、そう言いながらも賀珠の血を舐めた。
「血で病気になるなら、本望やもんね。僕らは、こうやって能力を強くしてきたし、こうやって互いの能力を癒してきた。だから、誰に何を言われてもこないせんかったら力が戻らんのやからしゃーないやん。」
「わかってる」
喜与恵は、起き上がった。
「白き能力者、満月広大(まんげつごうだい)様、赤き能力者、奈良橋祐大(ならはしゆうだい)様、そして、三日月賀珠様。お見苦しい所をお見せして申し訳ありませんでした。では、皆様の為の準備をさせていただきます。」
「喜与恵ちゃん、堅苦しい挨拶はええよ」
「確かに」
「ジジババは、隠居したんやから!若いもんだけやねんから!気にせんでええよ。お前だけ、ちゃんとしとけよ」
「以下同文だ。」
私は、広大さんと祐大さんに睨み付けられた。
やれやれだ。
この者達の力を借りる日が来るとは…。
真理亜は、いつの間にか消えていた。
嫌みな声がして、目を開けた。
「す、すみません。眠ってしまって…。」
「喜与恵(きよえ)ちゃん、眠かったんやなぁー。」
喜与恵の頭をポンポン叩こうとする。
『触(さわ)るな』
私は、その手を止めた。
「あらら、宝珠はどない事なったん?そんな醜い姿になってしもて!本体は、お化けに貸したんか?」
『また、私を侮辱するのか?』
「そうやで!僕は、嫌いやもん。宝珠が、大嫌いやもん。」
『よりによって来るのが、お前だとは思わなかった。』
「すぐに、用意をします。」
私は、そいつを睨み付ける。
「ええよ。まだ、休んどき。後、二時間はあるさかい。せやけどな、そんなひ弱な能力者に皆が力貸すとおもっとったらアカンぞ!ボケ!なーんてな」
整った顔立ちをしているのに、今鬼瓦みたいな顔になった。
普段話す声は、色気を纏った少し高めの声を出してるくせに、怒りを含むと途端に恐ろしいほど低い声にかわる。
こいつが、私は、大嫌いだ。
いや、こいつから醸し出される雰囲気が私を忌み嫌った結果。
私もこいつを大嫌いになった。
「本当は、湊が来る予定やったんやで!僕かて宝珠に何か会いたくなかったんやで!」
「それは、俺も同じだ。」
「あらー。そっちも早いね。」
「三日月の助けなどしたくない。」
ガッチリした男が入ってきた。
男らしいけれど、話し方は凄く冷たい。
三日月家(みかづきけ)が、大嫌いだった。
「あの方から、呼び出しを受けたからには早く駆けつけた。九州での仕事があったが、姉の旦那さんと父に頼んだ。」
私の方に近づいてきた。
「何だ、宝珠。幽体だけになっているな!しかも、力が凄く弱い。器になったな!相手が返しにくるのは、今日の夜中だな。返してくれなければ、喜与恵と共に抹消か?いなくなってくれたら、せいせいする。三日月など、潰れてしまえ」
「それは、師匠への怒りからでしょうか?祐大さん」
「糸埜(いとの)ぉー。寝たふりして皆聞いてるなんて悪い子やね!せやけど、宝珠に消えて欲しいと思うのは悪いこと何かな?」
「広大(ごうだい)さん、何て酷いことを言うのです?」
「あー。怖い怖い。糸ちゃんまでそんな顔せんといと。僕はね、宝珠がいなくなってせいせいしてたんよ。やのに、何で?糸ちゃんも二条ちゃんも、宝珠を受け入れたん?そんなん、裏切りやん」
糸埜は、広大さんを睨み付けた。
「怖い顔せんと!ちゃんと、助ける為にきたんやから。なぁー。祐大」
「あぁ、それとこれとは別だからな!あの方から、呼び出されたからだ。」
「三日月の名を地に落とすな。」
「あらー。賀珠(かじゅ)ちゃんまで早いやないの」
賀珠が、近づいてきた。
「これを、飲め。糸埜」
賀珠は、手首を私達に差し出した。
「早く飲め。宝珠もだ。」
糸埜と私は、賀珠の血を飲んだ。
「やっぱり、凄いね。能力者として、修行つんでるってわかるわ」
「やめろ」
広大さんは、賀珠の手首を掴んで血を飲んだ。
「吸血鬼一族だな。」
祐大さんは、そう言いながらも賀珠の血を舐めた。
「血で病気になるなら、本望やもんね。僕らは、こうやって能力を強くしてきたし、こうやって互いの能力を癒してきた。だから、誰に何を言われてもこないせんかったら力が戻らんのやからしゃーないやん。」
「わかってる」
喜与恵は、起き上がった。
「白き能力者、満月広大(まんげつごうだい)様、赤き能力者、奈良橋祐大(ならはしゆうだい)様、そして、三日月賀珠様。お見苦しい所をお見せして申し訳ありませんでした。では、皆様の為の準備をさせていただきます。」
「喜与恵ちゃん、堅苦しい挨拶はええよ」
「確かに」
「ジジババは、隠居したんやから!若いもんだけやねんから!気にせんでええよ。お前だけ、ちゃんとしとけよ」
「以下同文だ。」
私は、広大さんと祐大さんに睨み付けられた。
やれやれだ。
この者達の力を借りる日が来るとは…。
真理亜は、いつの間にか消えていた。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる