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三日月のもの達の集い

何や!!《一部修正しました。》

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「何や!出迎えもせんと大層なご身分やな」

嫌みな声がして、目を開けた。

「す、すみません。眠ってしまって…。」

「喜与恵(きよえ)ちゃん、眠かったんやなぁー。」

喜与恵の頭をポンポン叩こうとする。

『触(さわ)るな』

私は、その手を止めた。

「あらら、宝珠はどない事なったん?そんな醜い姿になってしもて!本体は、お化けに貸したんか?」

『また、私を侮辱するのか?』

「そうやで!僕は、嫌いやもん。宝珠が、大嫌いやもん。」

『よりによって来るのが、お前だとは思わなかった。』

「すぐに、用意をします。」

私は、そいつを睨み付ける。

「ええよ。まだ、休んどき。後、二時間はあるさかい。せやけどな、そんなひ弱な能力者に皆が力貸すとおもっとったらアカンぞ!ボケ!なーんてな」

整った顔立ちをしているのに、今鬼瓦みたいな顔になった。

普段話す声は、色気を纏った少し高めの声を出してるくせに、怒りを含むと途端に恐ろしいほど低い声にかわる。

こいつが、私は、大嫌いだ。

いや、こいつから醸し出される雰囲気が私を忌み嫌った結果。

私もこいつを大嫌いになった。

「本当は、湊が来る予定やったんやで!僕かて宝珠に何か会いたくなかったんやで!」

「それは、俺も同じだ。」

「あらー。そっちも早いね。」

「三日月の助けなどしたくない。」

ガッチリした男が入ってきた。

男らしいけれど、話し方は凄く冷たい。

三日月家(みかづきけ)が、大嫌いだった。

「あの方から、呼び出しを受けたからには早く駆けつけた。九州での仕事があったが、姉の旦那さんと父に頼んだ。」

私の方に近づいてきた。

「何だ、宝珠。幽体だけになっているな!しかも、力が凄く弱い。器になったな!相手が返しにくるのは、今日の夜中だな。返してくれなければ、喜与恵と共に抹消か?いなくなってくれたら、せいせいする。三日月など、潰れてしまえ」

「それは、師匠への怒りからでしょうか?祐大さん」

「糸埜(いとの)ぉー。寝たふりして皆聞いてるなんて悪い子やね!せやけど、宝珠に消えて欲しいと思うのは悪いこと何かな?」

「広大(ごうだい)さん、何て酷いことを言うのです?」

「あー。怖い怖い。糸ちゃんまでそんな顔せんといと。僕はね、宝珠がいなくなってせいせいしてたんよ。やのに、何で?糸ちゃんも二条ちゃんも、宝珠を受け入れたん?そんなん、裏切りやん」

糸埜は、広大さんを睨み付けた。

「怖い顔せんと!ちゃんと、助ける為にきたんやから。なぁー。祐大」

「あぁ、それとこれとは別だからな!あの方から、呼び出されたからだ。」

「三日月の名を地に落とすな。」

「あらー。賀珠(かじゅ)ちゃんまで早いやないの」

賀珠が、近づいてきた。

「これを、飲め。糸埜」

賀珠は、手首を私達に差し出した。

「早く飲め。宝珠もだ。」

糸埜と私は、賀珠の血を飲んだ。

「やっぱり、凄いね。能力者として、修行つんでるってわかるわ」

「やめろ」

広大さんは、賀珠の手首を掴んで血を飲んだ。

「吸血鬼一族だな。」

祐大さんは、そう言いながらも賀珠の血を舐めた。

「血で病気になるなら、本望やもんね。僕らは、こうやって能力を強くしてきたし、こうやって互いの能力を癒してきた。だから、誰に何を言われてもこないせんかったら力が戻らんのやからしゃーないやん。」

「わかってる」

喜与恵は、起き上がった。

「白き能力者、満月広大(まんげつごうだい)様、赤き能力者、奈良橋祐大(ならはしゆうだい)様、そして、三日月賀珠様。お見苦しい所をお見せして申し訳ありませんでした。では、皆様の為の準備をさせていただきます。」


「喜与恵ちゃん、堅苦しい挨拶はええよ」

「確かに」

「ジジババは、隠居したんやから!若いもんだけやねんから!気にせんでええよ。お前だけ、ちゃんとしとけよ」

「以下同文だ。」

私は、広大さんと祐大さんに睨み付けられた。

やれやれだ。

この者達の力を借りる日が来るとは…。

真理亜は、いつの間にか消えていた。

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