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気づかれちゃった。

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私は、青君と藍野君に近づいた。

「あの」

「ジュースもらった?」

私の持ってるジュースに気付いて藍野君が言う。

「はい。」

「それ、さっきも飲んでなかった?」

青君が私のジュースを指差して笑ってくれた。
笑顔が可愛くて、胸がドキドキする。

「何か、中毒性あって」

「そうなの?甘いの好きなの?」

「好きっていうか、ハマってるというか、無意識というか」

「なに、それ」

そう言って笑ってくれる。

好きが溢れてきそう。

今の瞬間にも好きって言いそうだもん。

息吐く瞬間に好きって言いそうだもん。

「おもしろいね?」

青君がまた、私の視線に合わせてくれる。

「俺、ちょっと緑川んとこ行ってくる」何かを察したのか藍野君はいなくなった。

「ぬるくなるよ、飲まないと」

「あっ、はい。」

そう言っていちごミルクを飲んだ。

「ちゃんと授業出なきゃダメだよ。」

「わかってます。」

「なんで、あそこにいたの?みよっちゃんと話してたの?」

「あっ、それは…。」

「言いたくないならいいけどさ。でも、ちゃんと授業でなきゃね」

「うん。出る」

そう言って、頷いた。

人見知りは、話が続かなくて困る。

でも、頑張りたい。

「あの、また明日も」

「なに?」

「明日も、話してくれますか?」

「うん、いいよ。」

そう言って笑う。

その笑顔が、可愛くてずっと笑っていて欲しい。

私、ずっと傍にいたいよ。

連絡先聞く事が出来ない。

便利な世の中なのに、何してんの私。

勇気が出ない。

「じゃあ、次の授業行くね。」

「うん。」

「次は、授業出なよ」

「うん。」


「じゃあね、バイバイ」

そう言われて、バイバイした。

連絡先聞きなよ。馬鹿

勇気のない自分に腹が立った。

泣きそうだった。

「りり、授業でるの?」

「出ないよ。」

「どこかにいる?」

「今日は、帰るかな」

「なんで、まだいるよ。」

「でも、帰りは話す時間ないから」

「確かに、真っ直ぐ帰っちゃうもんね」

「うん。」


美羽が笑いながら、私の腕を引っ張る。

「どこ行くの?」

「いいから、いいから」

また、教室前にきた。

「終わったら、また話そう」そう言って教室に行ってしまった。

「あれ、またサボってんの?」

あっ、みよっちゃんって人が近づいてきた。

「俺、次授業ないから」

「気をつけて帰って下さい。」そう言った私の横に並んだ。

えっ?

「まだ、帰らなくていいから」

不思議な人

「横、座っていいよ。美羽が来るまで話そうか?」

そう言われて、隣にしゃがむ。

「青の事、好きなの?」

す、鋭い人だった。

「そ、それは…」

「嘘つかなくても、でてるよ」

「えっと、はい。」

嘘つくのは、やめよう。

「やっぱりね。」

そう言ってみよっちゃんが笑った。

「あんなに話す、青も初めてみた。」

「それは、ただ単に年下だから」

「関係ないよ。年下とか。」

「そう言ってくれるだけで、嬉しいです。」

「でも、青に好きになってもらうのは難しいかもな」

「わかってます。」

「君、めちゃくちゃ可愛いのにな。青は、君のよさに気づいてないね。」

「可愛くなんてないですよ。」

「可愛いよ。モテそうだよ」

「モテた事ないです。」

「気づいてないだけ」

「そんな事ないです。」

「これから、色んな人に告白されるよ。」

「いやいや、そんな事ないですよ。」

エスパーか預言者か占い師か何
かかな?

みよっちゃんさんは、笑って。

「君の青へのその真っ直ぐな思いは、君が思うより君を可愛くさせてるよ。だから、これから君はたくさんの人に告白される。」そう言ってもっと笑う。

「青君じゃなかったら、意味ないですよ。」

「ハハハ、素直だね。選ぶのは、君次第でしょ?」

「そうですよね。」

「叶わない恋って人を綺麗にするから」

「あの、みよっちゃんさんって占い師ですか?」

「さんは、いらないよ。占い師じゃないけど、わかるだけ」

そう言って笑って隣にしゃがんでる。

なんか、本当にこの人の雰囲気ホワホワしてる。

眠くなる。


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