5 / 17
野蛮な君を愛してる
嫌でしょ?
しおりを挟む
「夢野、痛いよ」
「私は、もっと痛いよ。君よりもっと痛い」
「何、言ってんの?」
「あの日、言ったよね?下半身と好きを連動させるべきじゃないって」
「わかってる。わかってたけど…。明日で、最後だって思ったらおのちゃんとしたくなったんだよ。あの日、噛みついた日からずっと忘れられなかったんだよ」
「君は、馬鹿でしょ?無理矢理されたら、嬉しいの?だったら、君が今ここで私に、君が先生にした事と同じ事をしたら君は、私を好きになってくれるの?」
新田君は、首を横にふってる。
「嫌なら、嫌だって言わなきゃやめないよ」
さっきので、手首を痛めてるのはわかっていた。
だから、動けないのもわかっていた。
私は、彼の上にのって押し倒した。
「ほら、ちゃんと言わなきゃ。」
ネクタイをはずして、ブレザーのボタンをはずす、カッターシャツをブチンって引きちぎってあげた。
「夢野、やめて…」
「声が小さくて、よく聞こえないよ」
下に着てるTシャツに手をいれようとした時だった。
「夢野、やめてくれ」
新田君は、怯えていた。
「なーんだ、君だって小野田先生と一緒じゃない」
私は、新田君から離れた。
拒絶された事が、何よりも悲しかった。
「死ぬのって、どんな感じが見せてあげようか?」
新田隆太の世界に入れない私なんか不必要だ。
どうせ、これから先も私は無関心を貰うだけ。
「見てて」
「や、やめろ」
フワッとして、新田君の上に落ちた。
「いってーな」
「離して」
「離さない」
新田君は、私を強く抱き締めた。
「君は、小野田先生が好きなんでしょ?」
「好きだよ。どうしようもないぐらい好きで、好きで、堪らないよ」
「だったら、私なんか放っておいてよ。離してよ」
「同じだってわかるから、夢野が俺を思ってるってわかるから。好きになれるかどうかわかんねーけど。俺、お前といると下半身と好きが連動しなくてすむんだ。俺、みんなみたいに普通な人間になりたいんだ。だから、夢野。お前だけは俺をいらないなんて言わないでくれよ。」
「何言ってんの?君は、やっぱり馬鹿だね。君の世界にいれるなら、私は何だってするよ。利用されたって、殴られたって、構わないんだよ。」
「お前の方が、馬鹿だよ」
「キスも、その先もしない。君がちゃんと小野田先生に謝りに行くまでしないから…。それと私はワガママだから、1ミリでも君が私を好きになってくれないと嫌だから…。」
「わかった。約束する。」
5年後ー
「やっと、謝れたよ。手紙になっちゃったけど」
小野田先生から、新田君に葉書が帰ってきた。
【新田君をまだ許すことは出来ないけれど、私は、先生だから許す努力をし続けるから。だから、新田君は、私なんか気にせずに夢野さんと幸せになるんだよ。】
小野田先生らしい葉書だった。
「琴子、そろそろよくない?」
「隆太は、私を好きなの?」
「当たり前だろ。何かさ、あの場所から離れたら、先生の事なんか少しずつ忘れていっちゃったんだ。」
「先生は、隆太の通過儀礼だったのかな?」
「何だ、それ?」
「馬鹿には、わかんないね」
「うるせー。」
隆太は、私にわざと顔を近づけた。
「あのさ」
「何?」
「琴子のお陰で、殴られるのが愛じゃないって知った。俺は、確かに愛されてた。琴子と違ってそうだって言ってくれたけど。あんな愛は、俺は二度といらない。」
そう言って、隆太は、私にキスをしてきた。
私も、もしかしたら隆太の通過儀礼の一つなのかもしれない…。
「私は、もっと痛いよ。君よりもっと痛い」
「何、言ってんの?」
「あの日、言ったよね?下半身と好きを連動させるべきじゃないって」
「わかってる。わかってたけど…。明日で、最後だって思ったらおのちゃんとしたくなったんだよ。あの日、噛みついた日からずっと忘れられなかったんだよ」
「君は、馬鹿でしょ?無理矢理されたら、嬉しいの?だったら、君が今ここで私に、君が先生にした事と同じ事をしたら君は、私を好きになってくれるの?」
新田君は、首を横にふってる。
「嫌なら、嫌だって言わなきゃやめないよ」
さっきので、手首を痛めてるのはわかっていた。
だから、動けないのもわかっていた。
私は、彼の上にのって押し倒した。
「ほら、ちゃんと言わなきゃ。」
ネクタイをはずして、ブレザーのボタンをはずす、カッターシャツをブチンって引きちぎってあげた。
「夢野、やめて…」
「声が小さくて、よく聞こえないよ」
下に着てるTシャツに手をいれようとした時だった。
「夢野、やめてくれ」
新田君は、怯えていた。
「なーんだ、君だって小野田先生と一緒じゃない」
私は、新田君から離れた。
拒絶された事が、何よりも悲しかった。
「死ぬのって、どんな感じが見せてあげようか?」
新田隆太の世界に入れない私なんか不必要だ。
どうせ、これから先も私は無関心を貰うだけ。
「見てて」
「や、やめろ」
フワッとして、新田君の上に落ちた。
「いってーな」
「離して」
「離さない」
新田君は、私を強く抱き締めた。
「君は、小野田先生が好きなんでしょ?」
「好きだよ。どうしようもないぐらい好きで、好きで、堪らないよ」
「だったら、私なんか放っておいてよ。離してよ」
「同じだってわかるから、夢野が俺を思ってるってわかるから。好きになれるかどうかわかんねーけど。俺、お前といると下半身と好きが連動しなくてすむんだ。俺、みんなみたいに普通な人間になりたいんだ。だから、夢野。お前だけは俺をいらないなんて言わないでくれよ。」
「何言ってんの?君は、やっぱり馬鹿だね。君の世界にいれるなら、私は何だってするよ。利用されたって、殴られたって、構わないんだよ。」
「お前の方が、馬鹿だよ」
「キスも、その先もしない。君がちゃんと小野田先生に謝りに行くまでしないから…。それと私はワガママだから、1ミリでも君が私を好きになってくれないと嫌だから…。」
「わかった。約束する。」
5年後ー
「やっと、謝れたよ。手紙になっちゃったけど」
小野田先生から、新田君に葉書が帰ってきた。
【新田君をまだ許すことは出来ないけれど、私は、先生だから許す努力をし続けるから。だから、新田君は、私なんか気にせずに夢野さんと幸せになるんだよ。】
小野田先生らしい葉書だった。
「琴子、そろそろよくない?」
「隆太は、私を好きなの?」
「当たり前だろ。何かさ、あの場所から離れたら、先生の事なんか少しずつ忘れていっちゃったんだ。」
「先生は、隆太の通過儀礼だったのかな?」
「何だ、それ?」
「馬鹿には、わかんないね」
「うるせー。」
隆太は、私にわざと顔を近づけた。
「あのさ」
「何?」
「琴子のお陰で、殴られるのが愛じゃないって知った。俺は、確かに愛されてた。琴子と違ってそうだって言ってくれたけど。あんな愛は、俺は二度といらない。」
そう言って、隆太は、私にキスをしてきた。
私も、もしかしたら隆太の通過儀礼の一つなのかもしれない…。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
思い出さなければ良かったのに
田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。
大事なことを忘れたまま。
*本編完結済。不定期で番外編を更新中です。


[完結]裏切りの学園 〜親友・恋人・教師に葬られた学園マドンナの復讐
青空一夏
恋愛
高校時代、完璧な優等生であった七瀬凛(ななせ りん)は、親友・恋人・教師による壮絶な裏切りにより、人生を徹底的に破壊された。
彼女の家族は死に追いやられ、彼女自身も冤罪を着せられた挙げ句、刑務所に送られる。
「何もかも失った……」そう思った彼女だったが、獄中である人物の助けを受け、地獄から這い上がる。
数年後、凛は名前も身分も変え、復讐のために社会に舞い戻るのだが……
※全6話ぐらい。字数は一話あたり4000文字から5000文字です。

邪魔しないので、ほっておいてください。
りまり
恋愛
お父さまが再婚しました。
お母さまが亡くなり早5年です。そろそろかと思っておりましたがとうとう良い人をゲットしてきました。
義母となられる方はそれはそれは美しい人で、その方にもお子様がいるのですがとても愛らしい方で、お父様がメロメロなんです。
実の娘よりもかわいがっているぐらいです。
幾分寂しさを感じましたが、お父様の幸せをと思いがまんしていました。
でも私は義妹に階段から落とされてしまったのです。
階段から落ちたことで私は前世の記憶を取り戻し、この世界がゲームの世界で私が悪役令嬢として義妹をいじめる役なのだと知りました。
悪役令嬢なんて勘弁です。そんなにやりたいなら勝手にやってください。
それなのに私を巻き込まないで~~!!!!!!

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる