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エピローグ【凛と拓夢の話】
イベントの話【拓夢】
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相沢さんは、俺達に配ったプリンとを眺めながら話し出した。
「実はね、SNOWROSEは、デビューイベントの結果次第で存続出来なくなる事が決まりました」
その言葉に俺達は、何となくわかっていたという顔をした。相沢さんは、そんな俺達を見つめて話す。
「やる前から、諦めてるみたいな顔されると困っちゃうよ」
そう言って、笑ってから相沢さんは、TVのリモコンをつける。俺達は、それを見つめる。
ダンダンと音楽が流れて、【来(きた)る、12月25日】とデカデカと文字が浮かび上がる。
【相沢マジックをかけられた、新たなバンドがまた一組】
そう言って、赤文字が流れていく。
【衝撃のクリスマスデビュー】
黒の背景に白い文字が浮かびあがると、クリスマスの音楽が流れ始める。
【あなたは、新たな時代の目撃者になる】
そう言って、赤い背景に白い文字が浮かんで消えた。
「SNOWROSEの為に作ったんだ。今は、ネットで配信されてる」
そう言って、相沢さんはTVを消した。
「この日、SNOWROSEには一万枚のCDを売ってもらう!」
その言葉に、俺達四人は顔を見合わせた。
「一万なんて無理です」
まっつんの言葉に、相沢さんは言う。
「今回のイベントにやってくるお客さんは、全部で一万五千人だ。そのうちのたったの一万人じゃないか」
その言葉にまっつんは、首を横に振った。
「相沢さん、俺達が今どんな状況にいるかわかっていますか?今の現状で、一万五千人も入ると思えない」
まっつんの言葉に相沢さんは、フッと鼻で笑った。
「そんな簡単に諦めるのか?」
その言葉にまっつんは、怒って机を叩いた。
「諦めたくなんかないよ。でも、掲示板で叩かれて…。もうすぐ週刊紙まで出るって話しも聞いた。そんな俺達が一万枚売るなんて無理だと思うんだよ。こんなCDの売れない時代にさ」
相沢さんは、まっつんの言葉に少し怒りを込めた声をしていた。
「やってもいないのに、諦める人間が俺は、世の中で一番嫌いだ!」
俺達は、相沢さんを黙って見つめる。
「確かに、無理な事ってのは世の中に沢山あるよ!叶わない願いだってある。自分じゃどうしようも出来ない事だってある。でもな!SNOWROSEのイベントは違うだろ?」
そう言って、相沢さんは机を軽く叩いた。
「まだ、12月に入ったばっかりだ!後、20日はイベントまである。今、チケットは7000枚しか売れていない。でも、これから先はわからない」
そう言って、相沢さんは、もう一度机を叩いた。
「チケットは、俺が必ず完売させる。だから、SNOWROSEは一万枚CDを売る事だけ考えてくれ」
その言葉にまっつんは、相沢さんを見つめて言う。
「もし、チケットが売れなかったら?」
相沢さんは、俺達四人を見つめる。
「実はね、SNOWROSEは、デビューイベントの結果次第で存続出来なくなる事が決まりました」
その言葉に俺達は、何となくわかっていたという顔をした。相沢さんは、そんな俺達を見つめて話す。
「やる前から、諦めてるみたいな顔されると困っちゃうよ」
そう言って、笑ってから相沢さんは、TVのリモコンをつける。俺達は、それを見つめる。
ダンダンと音楽が流れて、【来(きた)る、12月25日】とデカデカと文字が浮かび上がる。
【相沢マジックをかけられた、新たなバンドがまた一組】
そう言って、赤文字が流れていく。
【衝撃のクリスマスデビュー】
黒の背景に白い文字が浮かびあがると、クリスマスの音楽が流れ始める。
【あなたは、新たな時代の目撃者になる】
そう言って、赤い背景に白い文字が浮かんで消えた。
「SNOWROSEの為に作ったんだ。今は、ネットで配信されてる」
そう言って、相沢さんはTVを消した。
「この日、SNOWROSEには一万枚のCDを売ってもらう!」
その言葉に、俺達四人は顔を見合わせた。
「一万なんて無理です」
まっつんの言葉に、相沢さんは言う。
「今回のイベントにやってくるお客さんは、全部で一万五千人だ。そのうちのたったの一万人じゃないか」
その言葉にまっつんは、首を横に振った。
「相沢さん、俺達が今どんな状況にいるかわかっていますか?今の現状で、一万五千人も入ると思えない」
まっつんの言葉に相沢さんは、フッと鼻で笑った。
「そんな簡単に諦めるのか?」
その言葉にまっつんは、怒って机を叩いた。
「諦めたくなんかないよ。でも、掲示板で叩かれて…。もうすぐ週刊紙まで出るって話しも聞いた。そんな俺達が一万枚売るなんて無理だと思うんだよ。こんなCDの売れない時代にさ」
相沢さんは、まっつんの言葉に少し怒りを込めた声をしていた。
「やってもいないのに、諦める人間が俺は、世の中で一番嫌いだ!」
俺達は、相沢さんを黙って見つめる。
「確かに、無理な事ってのは世の中に沢山あるよ!叶わない願いだってある。自分じゃどうしようも出来ない事だってある。でもな!SNOWROSEのイベントは違うだろ?」
そう言って、相沢さんは机を軽く叩いた。
「まだ、12月に入ったばっかりだ!後、20日はイベントまである。今、チケットは7000枚しか売れていない。でも、これから先はわからない」
そう言って、相沢さんは、もう一度机を叩いた。
「チケットは、俺が必ず完売させる。だから、SNOWROSEは一万枚CDを売る事だけ考えてくれ」
その言葉にまっつんは、相沢さんを見つめて言う。
「もし、チケットが売れなかったら?」
相沢さんは、俺達四人を見つめる。
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