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エピローグ【凛と拓夢の話】
龍次郎の本心【凛】
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「だから、許せたのですか?」
はやとさんは、そう言って龍ちゃんを真剣な眼差しで見つめる。私の目から涙がボトボトと流れ落ちる。
「はやと、ちょっと意地悪すぎると思うんだよ!休憩しよう」
相沢さんが、私を見つめてそう言った。
「凛、大丈夫?」
龍ちゃんは、私にハンカチを差し出してくれた。気づくと私は、胃の辺りの服をギュッと握りしめていた。
「続けてもらって、大丈夫です」
私は、何とかそう言ったけれど、本当は息が詰まりそうだった。
「凛さんの前では、やめましょうか?」
はやとさんの言葉に私は、首を左右に無言で振った。
「大丈夫?胃が痛いんじゃないか?」
龍ちゃんは、そう言って私の胃にある手を握りしめてくれる。本当の気持ちを知りたいのに怖くて堪らない。
「龍ちゃん、大丈夫だから…」
私は、うまく笑えないながらも笑ってみせる。龍ちゃんは、何も言わずに、私の背中を優しく優しく撫でてくれる。
「凛さんの前で、本当に話してもいいのですか?」
はやとさんの言葉に私は、「はい」と小さく呟いた。
「わかりました。では、質問に戻ります。だから、許せたのですか?」
はやとさんは、さっきの質問をもう一度龍ちゃんにする。龍ちゃんは、私の背中を優しく優しく撫で続けながら話し出した。
「そうですね。許せると言うのとは少し違います」
「どういう意味ですか?」
私もはやとさんと同じ気持ちだった。龍ちゃんは、私の背中を撫でる手を止めて話し出す。
「許すとか許さないとか、そんな簡単な二択で答えを出せるものではありませんでした。それでも、私なりには考えました。すると、一つの答えが浮かんできたんです」
その言葉にはやとさんは、「それは何ですか?」と龍ちゃんに聞いた。
龍ちゃんは、ニコッと微笑んで話した。
「許すとか許さないとかじゃなくて、浮かんだ答えは感謝だった」
「感謝ですか?」
私もはやとさんも相沢さんも、同じように目をパチクリとさせた驚いた顔で龍ちゃんを見ていた。
「はい。許すとか許さないとか、そんなんじゃないんです。星村さんには、感謝しかしていないんですよ」
この場にいる全員が、龍ちゃんの言葉を飲み込むのに時間がかかっていたと思う。龍ちゃんは、そんな事を気にする様子もなく続ける。
「星村さんがいなければ、妻は悲しみと苦しみの中をさ迷っていました。その感情が妻の心を掬っていき、やがて妻は自らを殺めてしまう。そんな気がしていました」
私は、その言葉に龍ちゃんを見つめて泣いていた。龍ちゃんは、何もかもわかっていながら私を拓夢の元に行かせていたのがわかった。
はやとさんは、そう言って龍ちゃんを真剣な眼差しで見つめる。私の目から涙がボトボトと流れ落ちる。
「はやと、ちょっと意地悪すぎると思うんだよ!休憩しよう」
相沢さんが、私を見つめてそう言った。
「凛、大丈夫?」
龍ちゃんは、私にハンカチを差し出してくれた。気づくと私は、胃の辺りの服をギュッと握りしめていた。
「続けてもらって、大丈夫です」
私は、何とかそう言ったけれど、本当は息が詰まりそうだった。
「凛さんの前では、やめましょうか?」
はやとさんの言葉に私は、首を左右に無言で振った。
「大丈夫?胃が痛いんじゃないか?」
龍ちゃんは、そう言って私の胃にある手を握りしめてくれる。本当の気持ちを知りたいのに怖くて堪らない。
「龍ちゃん、大丈夫だから…」
私は、うまく笑えないながらも笑ってみせる。龍ちゃんは、何も言わずに、私の背中を優しく優しく撫でてくれる。
「凛さんの前で、本当に話してもいいのですか?」
はやとさんの言葉に私は、「はい」と小さく呟いた。
「わかりました。では、質問に戻ります。だから、許せたのですか?」
はやとさんは、さっきの質問をもう一度龍ちゃんにする。龍ちゃんは、私の背中を優しく優しく撫で続けながら話し出した。
「そうですね。許せると言うのとは少し違います」
「どういう意味ですか?」
私もはやとさんと同じ気持ちだった。龍ちゃんは、私の背中を撫でる手を止めて話し出す。
「許すとか許さないとか、そんな簡単な二択で答えを出せるものではありませんでした。それでも、私なりには考えました。すると、一つの答えが浮かんできたんです」
その言葉にはやとさんは、「それは何ですか?」と龍ちゃんに聞いた。
龍ちゃんは、ニコッと微笑んで話した。
「許すとか許さないとかじゃなくて、浮かんだ答えは感謝だった」
「感謝ですか?」
私もはやとさんも相沢さんも、同じように目をパチクリとさせた驚いた顔で龍ちゃんを見ていた。
「はい。許すとか許さないとか、そんなんじゃないんです。星村さんには、感謝しかしていないんですよ」
この場にいる全員が、龍ちゃんの言葉を飲み込むのに時間がかかっていたと思う。龍ちゃんは、そんな事を気にする様子もなく続ける。
「星村さんがいなければ、妻は悲しみと苦しみの中をさ迷っていました。その感情が妻の心を掬っていき、やがて妻は自らを殺めてしまう。そんな気がしていました」
私は、その言葉に龍ちゃんを見つめて泣いていた。龍ちゃんは、何もかもわかっていながら私を拓夢の元に行かせていたのがわかった。
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