395 / 646
エピローグ【凛の話3】
駅前のカフェ
しおりを挟む
駅前のカフェについた。
「ここ」
「素敵なカフェだね」
「だろ?大きなチェーン店ではないみたいなんだけど…。都会(あっち)にも店舗あるみたいで」
「離れてても、同じ味が食べれるって事?」
「そうなるね」
【アンジェロ】と書かれた看板がついている。
「天使って意味らしいよ!ここの食パンが天使のように真っ白だからだって」
「真っ白なの?」
「そう!ミミまで真っ白らしい」
そう言って、拓夢は私にスマホを見せてくれる。
「本当!真っ白だね」
「だろ?この食パンのついてるモーニングがめちゃくちゃ上手いんだって」
「食べた事ないの?」
「モーニングは、ないんだよ!パンは、買った事あるんだけど」
そう言って、拓夢はお店の扉を開いた。
「いらっしゃいませ」
私と拓夢は、店員さんに席に案内される。
「ご注文は、お決まりでしょうか?」
「同じのでいい?」
「うん」
「えっと、モーニング二つで」
「お飲み物は、どうなさいますか?」
「アイスコーヒー」
「私は、アイスミルクティーで」
「かしこまりました。ご注文、確認させていただきます。モーニングセットかお二つ、お飲み物がアイスコーヒーとアイスミルクティーでよろしいですか?」
「はい」
「少々お待ち下さい」
店員さんは、そう言ってお辞儀をしていなくなった。
「凛」
「何?」
「俺と会えなくなって辛くなったり悲しくなったら、ここに来てみてよ!俺も、辛くなったり悲しくなったら向こうのお店に行くから」
「わかった」
拓夢は、そう言って笑ってくれる。この先、拓夢に会わなくなったら…。
ここに来るのかな…私。
「凛……連絡してくれていいから」
「わかった」
「俺も、連絡するから!ちゃんと…」
「うん」
芸能人になる拓夢…。簡単に連絡なんか出来なくなるよね。
「今日は、そんなの忘れて楽しもう」
私の悲しみに気づいたのか、拓夢はそう言って笑った。
「うん」
今日が、こんな風に過ごせる最後なんだ。それなら、楽しまなくちゃ!気持ちを切り替えて、笑った。
「お待たせしました」
店員さんが、モーニングを持ってきた。
「アイスコーヒーの方?」
「はい」
「どうぞ」
そう言って、店員さんは拓夢に渡している。
「ごゆっくりどうぞ」
店員さんは、お辞儀をしていなくなった。
「本当に、真っ白だね」
「だろ!」
私は、お皿の上にあるパンを見つめながら言った。
「天使って、このパンの事なんだねー」
「このパンは、偶然出来たらしい。それから、試行錯誤をして常に作れるようにしたんだって!何かの雑誌に載ってた」
そう言いながら、拓夢は私を見つめる。
「凄いね」
「うん。凄いよな」
私は、拓夢とパンを交互に見つめながら、そう言った。
「食べようか」
「うん」
『いただきます』
私と拓夢は、そう言って食べ始める。
「ここ」
「素敵なカフェだね」
「だろ?大きなチェーン店ではないみたいなんだけど…。都会(あっち)にも店舗あるみたいで」
「離れてても、同じ味が食べれるって事?」
「そうなるね」
【アンジェロ】と書かれた看板がついている。
「天使って意味らしいよ!ここの食パンが天使のように真っ白だからだって」
「真っ白なの?」
「そう!ミミまで真っ白らしい」
そう言って、拓夢は私にスマホを見せてくれる。
「本当!真っ白だね」
「だろ?この食パンのついてるモーニングがめちゃくちゃ上手いんだって」
「食べた事ないの?」
「モーニングは、ないんだよ!パンは、買った事あるんだけど」
そう言って、拓夢はお店の扉を開いた。
「いらっしゃいませ」
私と拓夢は、店員さんに席に案内される。
「ご注文は、お決まりでしょうか?」
「同じのでいい?」
「うん」
「えっと、モーニング二つで」
「お飲み物は、どうなさいますか?」
「アイスコーヒー」
「私は、アイスミルクティーで」
「かしこまりました。ご注文、確認させていただきます。モーニングセットかお二つ、お飲み物がアイスコーヒーとアイスミルクティーでよろしいですか?」
「はい」
「少々お待ち下さい」
店員さんは、そう言ってお辞儀をしていなくなった。
「凛」
「何?」
「俺と会えなくなって辛くなったり悲しくなったら、ここに来てみてよ!俺も、辛くなったり悲しくなったら向こうのお店に行くから」
「わかった」
拓夢は、そう言って笑ってくれる。この先、拓夢に会わなくなったら…。
ここに来るのかな…私。
「凛……連絡してくれていいから」
「わかった」
「俺も、連絡するから!ちゃんと…」
「うん」
芸能人になる拓夢…。簡単に連絡なんか出来なくなるよね。
「今日は、そんなの忘れて楽しもう」
私の悲しみに気づいたのか、拓夢はそう言って笑った。
「うん」
今日が、こんな風に過ごせる最後なんだ。それなら、楽しまなくちゃ!気持ちを切り替えて、笑った。
「お待たせしました」
店員さんが、モーニングを持ってきた。
「アイスコーヒーの方?」
「はい」
「どうぞ」
そう言って、店員さんは拓夢に渡している。
「ごゆっくりどうぞ」
店員さんは、お辞儀をしていなくなった。
「本当に、真っ白だね」
「だろ!」
私は、お皿の上にあるパンを見つめながら言った。
「天使って、このパンの事なんだねー」
「このパンは、偶然出来たらしい。それから、試行錯誤をして常に作れるようにしたんだって!何かの雑誌に載ってた」
そう言いながら、拓夢は私を見つめる。
「凄いね」
「うん。凄いよな」
私は、拓夢とパンを交互に見つめながら、そう言った。
「食べようか」
「うん」
『いただきます』
私と拓夢は、そう言って食べ始める。
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
先生、生徒に手を出した上にそんな淫らな姿を晒すなんて失格ですよ
ヘロディア
恋愛
早朝の教室に、艶やかな喘ぎ声がかすかに響く。
それは男子学生である主人公、光と若手美人女性教師のあってはならない関係が起こすものだった。
しかしある日、主人公の数少ない友達である一野はその真実に気づくことになる…
【完結】愛に裏切られた私と、愛を諦めなかった元夫
紫崎 藍華
恋愛
政略結婚だったにも関わらず、スティーヴンはイルマに浮気し、妻のミシェルを捨てた。
スティーヴンは政略結婚の重要性を理解できていなかった。
そのような男の愛が許されるはずないのだが、彼は愛を貫いた。
捨てられたミシェルも貴族という立場に翻弄されつつも、一つの答えを見出した。
【完結】いてもいなくてもいい妻のようですので 妻の座を返上いたします!
ユユ
恋愛
夫とは卒業と同時に婚姻、
1年以内に妊娠そして出産。
跡継ぎを産んで女主人以上の
役割を果たしていたし、
円満だと思っていた。
夫の本音を聞くまでは。
そして息子が他人に思えた。
いてもいなくてもいい存在?萎んだ花?
分かりました。どうぞ若い妻をお迎えください。
* 作り話です
* 完結保証付き
* 暇つぶしにどうぞ
50歳前の離婚
家紋武範
恋愛
子なしの夫婦。夫は妻から離婚を切り出された。
子供が出来なかったのは妻に原因があった。彼女はそれを悔いていた。夫の遺伝子を残したいと常に思っていたのだ。
だから別れる。自分以外と結婚して欲しいと願って。
私をもう愛していないなら。
水垣するめ
恋愛
その衝撃的な場面を見たのは、何気ない日の夕方だった。
空は赤く染まって、街の建物を照らしていた。
私は実家の伯爵家からの呼び出しを受けて、その帰路についている時だった。
街中を、私の夫であるアイクが歩いていた。
見知った女性と一緒に。
私の友人である、男爵家ジェーン・バーカーと。
「え?」
思わず私は声をあげた。
なぜ二人が一緒に歩いているのだろう。
二人に接点は無いはずだ。
会ったのだって、私がジェーンをお茶会で家に呼んだ時に、一度顔を合わせただけだ。
それが、何故?
ジェーンと歩くアイクは、どこかいつもよりも楽しげな表情を浮かべてながら、ジェーンと言葉を交わしていた。
結婚してから一年経って、次第に見なくなった顔だ。
私の胸の内に不安が湧いてくる。
(駄目よ。簡単に夫を疑うなんて。きっと二人はいつの間にか友人になっただけ──)
その瞬間。
二人は手を繋いで。
キスをした。
「──」
言葉にならない声が漏れた。
胸の中の不安は確かな形となって、目の前に現れた。
──アイクは浮気していた。
懐妊を告げずに家を出ます。最愛のあなた、どうかお幸せに。
梅雨の人
恋愛
最愛の夫、ブラッド。
あなたと共に、人生が終わるその時まで互いに慈しみ、愛情に溢れる時を過ごしていけると信じていた。
その時までは。
どうか、幸せになってね。
愛しい人。
さようなら。
私が死んだあとの世界で
もちもち太郎
恋愛
婚約破棄をされ断罪された公爵令嬢のマリーが死んだ。
初めはみんな喜んでいたが、時が経つにつれマリーの重要さに気づいて後悔する。
だが、もう遅い。なんてったって、私を断罪したのはあなた達なのですから。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる