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エピローグ【凛の話5】

蓮見君の狂気

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「ガキは、大人しくそこから見とけ」

凛君にそう言うと、蓮見君は、私にさらに近づいてくる。

「凛しようか?」

「い、いや…」

私は、首を横に振る。

「じゃあ、あいつ殺していいの?」

そう言って、刃物を凛君に向けてブンブン振っている。

「駄目」

「じゃあ、言う事、聞こうね」

そう言って、私の髪を撫でてくる。

「やめて…」

「じゃあ、殺すよ」

「駄目」

「じゃあ、言うこと聞かなきゃ!わかるよな?」

「お父さん、それはもう犯罪だよ」

「うるせー。黙れ!お前が産まれたから、俺は結婚させられたんだよ!お前何か産まれなかったら、俺は今頃凛と…」

「いやー、やめて」

私は、蓮見君に腕を掴まれて叫んだ。逃げたいのに、腕を強く握りしめられている。

「やめろ」

凛君は、蓮見君に向かって叫んでいた。

「うるせー。テメーはそこで、愛する人がセックスしてんの見てればいいんだよ」

蓮見君は、そう言うと私に刃物を向けてくる。

「しゃがめよ」

私は、そう言われてゆっくりとその場にしゃがんだ。

「凛、好きだろ?早くしろよ」

そう言って、私に指示を出してくる。

「なあ、お前にいいこと教えてやるよ!凛はな、セックスが好きで好きで堪らない女なんだよ。これも、好きだったもんな?それに、俺とするの好きだったからな!ほら、早くしろよ」

「凛さん、しなくていい」

凛君は、私を見つめている。蓮見君は、今にも刃物を凛君に投げそうな勢いでブンブンと振る。

「早くしろよ!ほら、ベルトはずせって」

私は、蓮見君のズボンのベルトを外す。カチャカチャと音がする。吐き気がしそうなのを堪える。ゆっくりチャックを下ろす。パンツ越しにも、そうなってるのがわかる。龍ちゃんにも拓夢にも、した事がないのに…。私は、またこの男にしなければならないのか…。そう思うとなかなかパンツを下ろせずにいる。

「早くしろよ、凛。好きだろ?俺の美味しくて好きだって、よく言ってくれたよなー。ほら、久しぶりだろ?嬉しいだろ?凛!早くしろよ」

私は、蓮見君のパンツをゆっくり下ろす。それは、私の前に現れる。吐きそうになるのを堪える。

「凛、早くしろよ!ほら…」

龍ちゃん、助けて…。

私は、それを手でそっと握る。

「手だけじゃないだろ?」

「凛さん、そんなのしなくていい」

「うるせーな、ガキは黙って見とけ」

蓮見君は、凛君に包丁を投げようとする。

「やめて、やるから」

「凛は、偉いな…」

すぐ近くにいる凛君と蓮見君の娘の顔が目に入る。私は、ゆっくりとそれを…。

「凛」

その声に、振り返った。

「ああ?誰だよ」

「俺は、凛の夫だ」

「はあ?誰が呼んだんだよ」

蓮見君の娘は、そっと手を後ろに回していた。

「凛ちゃん、今、優太が、警察呼んできてるから」

理沙ちゃんの声が聞こえてくる。私は、安心していた。
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