307 / 646
拓夢の最後の話2
これから、よろしくね
しおりを挟む
俺達は、書類に目を通してサインをした。
「書けたかな?」
「はい」
相沢さんは、書類を受け取って頷いていた。
「これから、よろしくね」
『よろしくお願いします』
俺達は、頭を下げる。
「堅苦しくなくていいって」
そう言って相沢さんは、笑った。
「よし!契約も終わったから!これからについて話そう」
そう言って、相沢さんはパンッと手を叩いた。相沢さんは、新しい紙を俺達に配る。
「4日後、ジャケット撮影とPVの撮影を始める」
「はい」
「松田君にさっき話したんだけどね!松田君の彼女と星村君の譲れない彼女をPVに出演させる事になった」
「はい」
「そして、ジャケット写真は星村君の譲れない彼女でって話したんだけど…。ここまでは、いいかな?」
「はい」
相沢さんは、そう言いながら資料を読んでいる。
「ジャケットの一枚目の写真に、星村君と彼女をって話していて…。その絵にあるみたいに、横向きに寝てもらって…」
相沢さんが資料の説明をしているのを俺は、ぼんやりと聞いていた。
「じゃあ、それでお願いできるかな」
「はい」
あんまり耳に入ってきていなかった。
「また、4日後よろしくね」
「はい」
「じゃあ、今日はこれで終わり。気をつけて帰って」
「ありがとうございました」
俺達は立ち上がって、相沢さんに頭を下げた。
「堅苦しくなくていいって」
コンコンー
「失礼します。相沢さん、すみません」
「今行く!じゃあ、よろしくね」
相沢さんは、そう言って笑いながらいなくなった。
「帰ろうか」
「うん」
まっつんの言葉に俺達は、資料をしまってから部屋を後にする。本当にデビューするんだ。でも、何か実感が湧かない。社内は、誰もいなかった。俺達は、「失礼しました」と小さく呟いて頭を下げてから事務所を出た。
「あのさ智と話すの、俺と拓夢で行きたいんだけど…」
エレベーターのボタンを押しながら、まっつんはそう言った。
「俺は、構わないよ!しゅんは?」
「俺もいいよ」
二人の言葉にまっつんは、小さく「ありがとう」と言った。
「拓夢、それでいい?」
「うん」
まっつんに聞かれて頷いていた。
ピコンー
エレベーターがやってきて乗り込んだ。
「実感湧かないよなー」
かねやんは、伸びをしながらそう言った。
「確かに、全然湧かないよ」
「なぁ、しゅん!せっかくこっちきたからカレー食って帰ろうぜ!この前、雑誌で見たやつ」
「行きたい!行きたい!」
しゅんとかねやんは、盛り上がっていた。
ピンコンー
エレベーターを降りて俺達は、ビルを出た。
「じゃあ、また教えてくれよ!まっつん」
「うん、気をつけてな」
「うん、バイバイ」
「バイバイ」
かねやんとしゅんは、カレー屋さんの話をしながらいなくなってしまった。
「書けたかな?」
「はい」
相沢さんは、書類を受け取って頷いていた。
「これから、よろしくね」
『よろしくお願いします』
俺達は、頭を下げる。
「堅苦しくなくていいって」
そう言って相沢さんは、笑った。
「よし!契約も終わったから!これからについて話そう」
そう言って、相沢さんはパンッと手を叩いた。相沢さんは、新しい紙を俺達に配る。
「4日後、ジャケット撮影とPVの撮影を始める」
「はい」
「松田君にさっき話したんだけどね!松田君の彼女と星村君の譲れない彼女をPVに出演させる事になった」
「はい」
「そして、ジャケット写真は星村君の譲れない彼女でって話したんだけど…。ここまでは、いいかな?」
「はい」
相沢さんは、そう言いながら資料を読んでいる。
「ジャケットの一枚目の写真に、星村君と彼女をって話していて…。その絵にあるみたいに、横向きに寝てもらって…」
相沢さんが資料の説明をしているのを俺は、ぼんやりと聞いていた。
「じゃあ、それでお願いできるかな」
「はい」
あんまり耳に入ってきていなかった。
「また、4日後よろしくね」
「はい」
「じゃあ、今日はこれで終わり。気をつけて帰って」
「ありがとうございました」
俺達は立ち上がって、相沢さんに頭を下げた。
「堅苦しくなくていいって」
コンコンー
「失礼します。相沢さん、すみません」
「今行く!じゃあ、よろしくね」
相沢さんは、そう言って笑いながらいなくなった。
「帰ろうか」
「うん」
まっつんの言葉に俺達は、資料をしまってから部屋を後にする。本当にデビューするんだ。でも、何か実感が湧かない。社内は、誰もいなかった。俺達は、「失礼しました」と小さく呟いて頭を下げてから事務所を出た。
「あのさ智と話すの、俺と拓夢で行きたいんだけど…」
エレベーターのボタンを押しながら、まっつんはそう言った。
「俺は、構わないよ!しゅんは?」
「俺もいいよ」
二人の言葉にまっつんは、小さく「ありがとう」と言った。
「拓夢、それでいい?」
「うん」
まっつんに聞かれて頷いていた。
ピコンー
エレベーターがやってきて乗り込んだ。
「実感湧かないよなー」
かねやんは、伸びをしながらそう言った。
「確かに、全然湧かないよ」
「なぁ、しゅん!せっかくこっちきたからカレー食って帰ろうぜ!この前、雑誌で見たやつ」
「行きたい!行きたい!」
しゅんとかねやんは、盛り上がっていた。
ピンコンー
エレベーターを降りて俺達は、ビルを出た。
「じゃあ、また教えてくれよ!まっつん」
「うん、気をつけてな」
「うん、バイバイ」
「バイバイ」
かねやんとしゅんは、カレー屋さんの話をしながらいなくなってしまった。
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
先生、生徒に手を出した上にそんな淫らな姿を晒すなんて失格ですよ
ヘロディア
恋愛
早朝の教室に、艶やかな喘ぎ声がかすかに響く。
それは男子学生である主人公、光と若手美人女性教師のあってはならない関係が起こすものだった。
しかしある日、主人公の数少ない友達である一野はその真実に気づくことになる…
【完結】愛に裏切られた私と、愛を諦めなかった元夫
紫崎 藍華
恋愛
政略結婚だったにも関わらず、スティーヴンはイルマに浮気し、妻のミシェルを捨てた。
スティーヴンは政略結婚の重要性を理解できていなかった。
そのような男の愛が許されるはずないのだが、彼は愛を貫いた。
捨てられたミシェルも貴族という立場に翻弄されつつも、一つの答えを見出した。
【完結】いてもいなくてもいい妻のようですので 妻の座を返上いたします!
ユユ
恋愛
夫とは卒業と同時に婚姻、
1年以内に妊娠そして出産。
跡継ぎを産んで女主人以上の
役割を果たしていたし、
円満だと思っていた。
夫の本音を聞くまでは。
そして息子が他人に思えた。
いてもいなくてもいい存在?萎んだ花?
分かりました。どうぞ若い妻をお迎えください。
* 作り話です
* 完結保証付き
* 暇つぶしにどうぞ
50歳前の離婚
家紋武範
恋愛
子なしの夫婦。夫は妻から離婚を切り出された。
子供が出来なかったのは妻に原因があった。彼女はそれを悔いていた。夫の遺伝子を残したいと常に思っていたのだ。
だから別れる。自分以外と結婚して欲しいと願って。
私をもう愛していないなら。
水垣するめ
恋愛
その衝撃的な場面を見たのは、何気ない日の夕方だった。
空は赤く染まって、街の建物を照らしていた。
私は実家の伯爵家からの呼び出しを受けて、その帰路についている時だった。
街中を、私の夫であるアイクが歩いていた。
見知った女性と一緒に。
私の友人である、男爵家ジェーン・バーカーと。
「え?」
思わず私は声をあげた。
なぜ二人が一緒に歩いているのだろう。
二人に接点は無いはずだ。
会ったのだって、私がジェーンをお茶会で家に呼んだ時に、一度顔を合わせただけだ。
それが、何故?
ジェーンと歩くアイクは、どこかいつもよりも楽しげな表情を浮かべてながら、ジェーンと言葉を交わしていた。
結婚してから一年経って、次第に見なくなった顔だ。
私の胸の内に不安が湧いてくる。
(駄目よ。簡単に夫を疑うなんて。きっと二人はいつの間にか友人になっただけ──)
その瞬間。
二人は手を繋いで。
キスをした。
「──」
言葉にならない声が漏れた。
胸の中の不安は確かな形となって、目の前に現れた。
──アイクは浮気していた。
懐妊を告げずに家を出ます。最愛のあなた、どうかお幸せに。
梅雨の人
恋愛
最愛の夫、ブラッド。
あなたと共に、人生が終わるその時まで互いに慈しみ、愛情に溢れる時を過ごしていけると信じていた。
その時までは。
どうか、幸せになってね。
愛しい人。
さようなら。
王妃の私には妾妃の貴女の考えなどお見通し
麻宮デコ@ざまぁSS短編
恋愛
王太子妃となったミリアリアは不妊症であると医者に告げられ嘆き悲しむ。
そんなミリアリアに従妹のクローディアは自分が代わりに王の子供を産むと宣言した。
世継ぎを産み育てる役割だけはクローディアに。
それ以外の役割はミリアリアに。
そして宣言通り、クローディアは王子を出産した。
月日が経ち、ミリアリアは王太子妃から王妃になったが、そんな中で夫である王が急死してしまった。
ミリアリアはまだ年若い王子に王位を継がせずに自分が即位することにし、今まで表に出せなかった真実を露わにしていく。
全4話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる