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凛の最後の話2

どれにする?

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龍ちゃんとお肉を見てる。

「どれにする?」

「何食べる?」

「すき焼きかしゃぶしゃぶぐらいがいいよなー。どっちがいい?」

「さっきこってりだったから、しゃぶしゃぶがいいかなー」

「俺も思ってた!」

しゃぶしゃぶ用のお肉を龍ちゃんは、注文していた。お会計は、5000円を越えていた。また、龍ちゃんが払ってくれる。

「ありがとうございました」

お店を出て、車に戻る。

「鍋の材料買って帰らないとな!」

「うん」

「いつものスーパーでいいよな?」

「うん」

うんって言ってから、凛君がいるのではないかと思った。今さら、無理だとは言えなかった。拓夢からの連絡に凛君の事は入ってなかった。どうなったのかわからないのに行きたくない。

「あのさー」

「何?」

「有機食品やオーガニック野菜とかが置いてあるスーパーに行ってみていいかな?」

「この近くなの?」

「そうそう!近いんだよ」

「いいよ」

よくわからないけど、助かった。龍ちゃんは、そう言って暫く走らせる。

「ここだわ」

「へー」

自然のお店と書かれた看板も下がっている。私と龍ちゃんは、車から降りる。店内は、そんなに広いわけではないけれど普通のスーパーと同じだ。ただ、違うのはオーガニックや有機と書かれた野菜が並んでる。龍ちゃんは、かごを持ってる。

「鍋の野菜買わないとな!」

「ネギと白菜としいたけでしょ」

「うん」

「大根と豆苗と」

「ポン酢いるよな?」

「そうだね」

調味料コーナーに行くと無添加や有機などと書かれている。

「これがよさそうだな」

「本当だね」

龍ちゃんは、ポン酢をかごにいれた。

「これぐらいだな」

「うん」

お会計をする。一つ、一つが高いから4000円はいった。いつものスーパーの倍だよねって思ったりしたけど…。凛君に会うのを考えたら、倍払う価値はあった。

「行こうか」

龍ちゃんは、袋に詰め終わってそう言った。

「うん」

私達は、店を後にした。

「なあー、凛」

車に乗り込んで、すぐに話しかけてくる。

「何?」

「食べる物にもっと気を遣って生きて行こうか」

エンジンをかけて、龍ちゃんは車を出した。

「二人だから?」

「うん!それもあるけど…。今まで、凛は薬を飲んでたわけだから…。凛の体を考えて、そう思ったんだ」

「人は、食べる物で体が作られてるもんね」

「そうだな」

「いいよ!気を遣ってみよう」

「じゃあ、来週は行きたい所あるからついてきて」

「さっきみたいなスーパー?」

「そう」

「いいよ!わかった」

そう言って、私は龍ちゃんに笑いかける。暫く、凛君に会わずにすむならどこにでも行く。
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