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凛の最後の話

凛、落ち着いて

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「んっ、凛、落ち着いて」

「無理」

私は、また龍ちゃんにキスをする。

「ハァ、そんなにされたらもう我慢出来なくて、全部飛ばして凛の中に入りたくなるから」

「入って」

私は、龍ちゃんのそれを握りしめる。もしかしたら、今なら…。しゃがもうとする私を龍ちゃんが止める。

「俺、それあんまり好きじゃないんだ。だから、一回もしてって言った事ないだろ?」

私は、その言葉に頷いていた。初めて、そんな事を聞いて私は驚いていた。

「男が、みんなそれを好きなわけじゃないから」

「龍ちゃん」

「俺、もう無理だわ!入っていい?痛い?」

「大丈夫だよ」

自分でもわかるぐらい感じてる。龍ちゃんは、私のズボンとパンツを下ろす。

「後ろからして」

私は、後ろを向いた。龍ちゃんは、私の腰を引き寄せていっきに中に入った。

「ァァッ」

「凛、愛してる」

「私もだよ!龍ちゃん」

龍ちゃんの赤ちゃんが欲しい気持ちを失くす事が出来たら本当に幸せなのに…。身体は、快感を感じてるのに頭は冷静だった。龍ちゃんの赤ちゃんを産みたい。龍ちゃんとこのお家で幸せに過ごしたい。赤ちゃんが欲しいよ、龍ちゃん。

龍ちゃんに腰を打ち付けられながら、涙がボロボロ流れてくる。一生一緒にいたいのに、赤ちゃんが出来ないなんてあんまりだよ。私達は、もう何度こうしたって妊娠なんかしないんだ。わかってるのに、龍ちゃんはまだ私を求めてくれるの?わかってるのに、私の中に…。

「ァァッ」

私と龍ちゃんは、同時に果てる。体がビクビクする。

「凛は、背中弱いよなー」

そう言って、龍ちゃんはわざと息をかける。

「ヤッ、ダメ」

「好きだろ?」

唇の感触が伝わってきて、さらに体が跳ねる。

「もっかい出来るかも」

龍ちゃんは、そう言って私の胸を触りながら背中にキスをしたり舌を這わせだす。

「ダメ、ダメ、んっ、んっ」

身体は、快感でおかしくなりそう。なのに、頭は本当におかしくならない。何でかな?何で?おかしくなってよ。快感に支配されてよ。

「凛、何も考えるな!赤ちゃんなんかいなくていいから」

その言葉に、何かわからないけれど…。安心した。あー、私。赤ちゃんいないと龍ちゃんに捨てられると思ってたんだ。

「いなくても、いるから」

そう言った瞬間、龍ちゃんのそれは私の中で膨らんだ。

「んんっ」

「凛、もっかい出来る」

そう言って、龍ちゃんは私を抱いてくれる。もっと、乱暴でもいいんだよ。もっと、むちゃくちゃにしてもいいんだよ。だって、私、龍ちゃんをずっと裏切ってるんだから…。龍ちゃんは、それでも優しく腰を動かしてくれる。

「ァァッ」

二回も続けてするとか…

「ハァ、ハァ、疲れた」

龍ちゃんは、そう言ってゆっくり私から離れる。
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