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凛の話12

最高だった…

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凛君は、私の手の中で果てた。

「はぁ、はぁ、帰る用意しなきゃ!」

「パンツ履かない方がいいんじゃない?」

「そうかも」

凛君は、そう言って笑ってる。

「最後に胸触っていい?」

「うん」

凛君は、そう言って胸を触って慣れたようにキスをする。

「ありがとう」

「ううん」

凛君は、ベッドから出ると私にティッシュを渡してきた。

「先に、シャワーで体流してくる」

「うん」

そう言って、いなくなってしまった。あんな動画を撮らせるなんて我ながら馬鹿だ。でも、あんなにも凛君が震えていたから…。ティッシュで拭き取りながら、そんな事を考えていた。拭き終わって布団の中を見るとバスタオルは、足元に追いやられていた。私は、バスタオルを取って体に巻き付ける。凛君との行為は、原点に戻れた気がした。ただ、キスをするだけで抱き締め合うだけで、気持ちよくて充分だった日々を思い出させてくれた。

「凛さんも、シャワー浴びたら?その間に、動画送っとく」

「わかった」

「パンツは?」

「あー、洗ってる!乾くかしらないけど」

バスタオル一枚を巻いて、凛君は笑っていた。私も、シャワーで体を流した。下着は、乾いていた。まだ、足りないような顔をしてる。

「下品な大人になったね」

私は、鏡に映る自分に呟いた。服をきちんときて、戻った。

「送れたよ!はい、お水」

「ありがとう」

ゴクゴクとお水を飲んだ。

「僕のワガママに最後まで付き合わせてごめんね」

「ううん」

「18歳になったら、約束だよ」

「わかってる」

「はぁー。凛さん」

「何?」

「僕と遊んでくれる?あっ!もちろん二人じゃないよ!まっつんさんと理沙さんと四人で」

「いいよ」

「よかったー。じゃあ、これからも友達でいてね」

「うん」

友達って言葉が何だかくすぐったかった。凛君は、昨日の開けっ放しだったポテトチップスを食べてる。私は、それを見ながら片付けをしていく。

「その袋いるかも!」

「パンツ?」

「うん」

私は、コンビニの袋を凛君に渡した。

「ありがとう」

凛君は、立ち上がってお風呂場に行った。スマホを見ると時刻は、朝の9時だった。出るのは、10時かな?

ビー、ビー、ビー、ビー

「何?」

「わからない」

凛君は、服を着替えて現れた。

「パンツは?」

「はいてない」

そう言って、袋を丸めてポケットにしまった。

ビー、ビー、ビー、ビー

「僕が出るよ」

凛君は、扉を開けた。

「あんたね!何考えてんのよ」

開けた瞬間、凛君の母親が現れた。

「このクソアマ」

私に怒って近づいてくる。

「やめろよ」

「早く、出てけ!じゃなきゃ!警察に言う」

「落ち着いて、平田さん」

拓夢が、凛君の母親を止めている。

「早く、帰れ!凛から離れろ!この色キチ女」

バチン……

「何で、あんたは庇うんだよ」

「やめてくれ、連れて帰るから」

拓夢は、凛君の母親に殴られた。私の手を引いて行く。

「凛さん」

「ごめんね」

私は、状況が理解出来ないまま凛君に謝った。
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