222 / 646
拓夢の話11
ルールがある
しおりを挟む
平田さん母親は、ティッシュで、また涙を拭った。
「あいつの不倫相手は、わざわざ私に会いに来てこう言った。あなたに、体の関係も拒まれて可哀想だと思いませんか?だから、彼は私を求めたんですって」
平田さんの母親は、ビールをグビグビ飲んで鼻で笑う。
「フッ!馬鹿馬鹿しくて笑いがでた!誰が、関係を拒んでるって言ったのかわからなかった。私は、誇らしげに言う彼女に言ったのよ!あいつと私は、週四回はしてますよって」
平田さんの母親は、思い出したように、ニコニコ笑ってる。
「彼女の顔が青ざめた。で、そっからはあいつがどんなやり方が好きかとかを散々聞かされた。頭がおかしいと思ったよ!だから、私も負けじと言ってやった」
平田さんの母親は、ボロボロ泣き出してしまった。
「そしたら、あいつが帰ってきて彼女は悪くないって庇いだした。あいつは、二人で話し合いする為に彼女を家まで送ってから帰ってきた」
平田さんの母親は、目に手を当てて泣いている。
「私は、あいつに言ったの!家庭を壊す必要が何処にあったの?って!そしたら、すまないを繰り返した。だったら、私を抱いてんじゃねーよって怒った。そしたら、あいつ悪びれずにこう言った。君と別れるつもりはなかったからって…。だったら、最後まで嘘を突き通して欲しかったって言った」
その言葉に、俺は凛の旦那さんもそれを望むんじゃないかと思っていた。平田さんは、ビールをいっきに飲み干してからいっきに話す。
「彼女が、君に勝手に会いに来て出来なかったって頭を下げられた。不倫するのってね!ルールがあるのよ、星村さん」
平田さんの母親は、涙目で俺を見つめる。
「ルールですか?」
「そう!」
「それは、何ですか?」
「相手の家族に絶対に会いに行かない事」
「それは、そうですよね」
俺は、苦笑いを浮かべてビールを飲んだ。
「当たり前の事だけど、出来ない人は多いのよ!段々と欲しくなっていくのよ!その人の全てが…。そうなったら、もう終わり。遊びじゃなくなってる」
「壊されて、凛さんを愛せなくなったんですか?」
平田さんは、俺の言葉にゆっくり頷いてこう言った。
「凛をいらないと思っちゃったのよ!あいつがあっちを取った時にね…。父親に似てる凛への嫌悪が溢れてくるのを感じたから…」
そう言うと平田さんの母親は、立ち上がってビールを取りに行った。
「私は、凛には無理だとわかってるの」
「何をですか?」
「凛には、不倫は無理だってわかってる」
「どうしてですか?」
「あの子は、愛されたいから…。平気で、あの人の旦那さんに会いに行く」
そう言ってビールを取ってから、俺の隣に座った。俺は、平田さんの母親が、凛の家庭を息子が壊す気がするから、反対している事に気づいた。
「あいつの不倫相手は、わざわざ私に会いに来てこう言った。あなたに、体の関係も拒まれて可哀想だと思いませんか?だから、彼は私を求めたんですって」
平田さんの母親は、ビールをグビグビ飲んで鼻で笑う。
「フッ!馬鹿馬鹿しくて笑いがでた!誰が、関係を拒んでるって言ったのかわからなかった。私は、誇らしげに言う彼女に言ったのよ!あいつと私は、週四回はしてますよって」
平田さんの母親は、思い出したように、ニコニコ笑ってる。
「彼女の顔が青ざめた。で、そっからはあいつがどんなやり方が好きかとかを散々聞かされた。頭がおかしいと思ったよ!だから、私も負けじと言ってやった」
平田さんの母親は、ボロボロ泣き出してしまった。
「そしたら、あいつが帰ってきて彼女は悪くないって庇いだした。あいつは、二人で話し合いする為に彼女を家まで送ってから帰ってきた」
平田さんの母親は、目に手を当てて泣いている。
「私は、あいつに言ったの!家庭を壊す必要が何処にあったの?って!そしたら、すまないを繰り返した。だったら、私を抱いてんじゃねーよって怒った。そしたら、あいつ悪びれずにこう言った。君と別れるつもりはなかったからって…。だったら、最後まで嘘を突き通して欲しかったって言った」
その言葉に、俺は凛の旦那さんもそれを望むんじゃないかと思っていた。平田さんは、ビールをいっきに飲み干してからいっきに話す。
「彼女が、君に勝手に会いに来て出来なかったって頭を下げられた。不倫するのってね!ルールがあるのよ、星村さん」
平田さんの母親は、涙目で俺を見つめる。
「ルールですか?」
「そう!」
「それは、何ですか?」
「相手の家族に絶対に会いに行かない事」
「それは、そうですよね」
俺は、苦笑いを浮かべてビールを飲んだ。
「当たり前の事だけど、出来ない人は多いのよ!段々と欲しくなっていくのよ!その人の全てが…。そうなったら、もう終わり。遊びじゃなくなってる」
「壊されて、凛さんを愛せなくなったんですか?」
平田さんは、俺の言葉にゆっくり頷いてこう言った。
「凛をいらないと思っちゃったのよ!あいつがあっちを取った時にね…。父親に似てる凛への嫌悪が溢れてくるのを感じたから…」
そう言うと平田さんの母親は、立ち上がってビールを取りに行った。
「私は、凛には無理だとわかってるの」
「何をですか?」
「凛には、不倫は無理だってわかってる」
「どうしてですか?」
「あの子は、愛されたいから…。平気で、あの人の旦那さんに会いに行く」
そう言ってビールを取ってから、俺の隣に座った。俺は、平田さんの母親が、凛の家庭を息子が壊す気がするから、反対している事に気づいた。
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

冷徹義兄の密やかな熱愛
橋本彩里(Ayari)
恋愛
十六歳の時に母が再婚しフローラは侯爵家の一員となったが、ある日、義兄のクリフォードと彼の親友の話を偶然聞いてしまう。
普段から冷徹な義兄に「いい加減我慢の限界だ」と視界に入れるのも疲れるほど嫌われていると知り、これ以上嫌われたくないと家を出ることを決意するのだが、それを知ったクリフォードの態度が急変し……。
※王道ヒーローではありません


父が再婚してから酷い目に遭いましたが、最終的に皆罪人にして差し上げました
四季
恋愛
母親が亡くなり、父親に新しい妻が来てからというもの、私はいじめられ続けた。
だが、ただいじめられただけで終わる私ではない……!

セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。

五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。

白い結婚は無理でした(涙)
詩森さよ(さよ吉)
恋愛
わたくし、フィリシアは没落しかけの伯爵家の娘でございます。
明らかに邪な結婚話しかない中で、公爵令息の愛人から契約結婚の話を持ち掛けられました。
白い結婚が認められるまでの3年間、お世話になるのでよい妻であろうと頑張ります。
小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
現在、筆者は時間的かつ体力的にコメントなどの返信ができないため受け付けない設定にしています。
どうぞよろしくお願いいたします。

踏み台(王女)にも事情はある
mios
恋愛
戒律の厳しい修道院に王女が送られた。
聖女ビアンカに魔物をけしかけた罪で投獄され、処刑を免れた結果のことだ。
王女が居なくなって平和になった筈、なのだがそれから何故か原因不明の不調が蔓延し始めて……原因究明の為、王女の元婚約者が調査に乗り出した。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる