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凛の話11
蓮見君との関係
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「気持ちよかった。凛」
「雪乃と付き合ってるんでしょ?だから、もう」
「俺が呼んだらすぐ来るんだよ!わかったか、凛」
私は、驚いて蓮見君を見つめていた。
「わかったかって聞いてるんだよ」
「わかりました」
その冷ややかな目に逆らう事は、許されないと思った。【愛】なんてものは、ただの幻想でしかない事を知った。好きな人とこんな関係になるなんて、思いもよらなかった。その日は、帰宅した。連絡が来たのは、それから三日後の夕方だった。
ピリピリー
「はい」
『あの公園で待ってる』
「わかった」
私は、公園に向かった。
「凛、遅いよ」
「ごめんね」
「ほら、もう待ってた」
「はい」
「早くしろよ」
私は、この行為が一番大嫌いになった。
「飲み込めよ」
「う、うん。ゴクッ」
「良くできたな」
それでも、まだ蓮見君を好きな自分を軽蔑していた。
「そっちに手つけ」
「はい」
「いれるから」
「えっ、もう」
「大丈夫だって」
「待って、避妊は?」
「そんなのしないから、妊娠したらした時だろ?凛は、産めばいいんだよ」
何て、無責任な人間なんだと思った。
「中にはやめて」
「嫌だよ!雪乃が、生でしか嫌なんだよ。だけど、凛の方がめちゃくちゃ気持ちいいな!」
「何言ってるの?」
「なあ、凛。毎日しようか!」
「駄目」
蓮見君は、私の中で果てた。
「相性、めちゃくちゃいいよな!俺達…」
「わからないよ」
「何で?ビッチだから、わかんだろ?」
「三回目だからわからないよ」
私は、蓮見君を睨み付けた。蓮見君は、少しだけ驚いた顔をしてからこう言った。
「嘘もそこまで上手につけたら、上出来だな」
嘘……。あー、蓮見君にとって私は玩具なんだ。
それから、高校を卒業するまで関係は続いた。避妊は、一度もされなかった。毎日のようにされても、妊娠はしなかった。運がよかったんだと思った。だって、蓮見君の子供を授かっても愛せやしないのがわかっていたから…。蓮見は、三回目の後、雪乃とすぐに別れた。
「ねー、凛。信吾から別れようとかマジ!何様だと思う」
「本当だね」
私は、蓮見君の玩具に成り下がった。
ピリピリー
学校のトイレで使われてない場所があった。学校の日は、放課後毎日そこに呼ばれた。
「おせーよ」
「ごめんなさい」
ガタッ…。狭いトイレで、物のように扱われる日々。
「なあー、凛」
「何?」
「明日、下はいてくんなよ」
「嫌よ」
「いいだろ?」
それでも、私は蓮見君の言うことを聞いていた。
「本当に、履いてこなかったんだな!偉いな」
蓮見君が、いつか変わるって思っていた。いつか、変わってくれるって信じてた。
「雪乃と付き合ってるんでしょ?だから、もう」
「俺が呼んだらすぐ来るんだよ!わかったか、凛」
私は、驚いて蓮見君を見つめていた。
「わかったかって聞いてるんだよ」
「わかりました」
その冷ややかな目に逆らう事は、許されないと思った。【愛】なんてものは、ただの幻想でしかない事を知った。好きな人とこんな関係になるなんて、思いもよらなかった。その日は、帰宅した。連絡が来たのは、それから三日後の夕方だった。
ピリピリー
「はい」
『あの公園で待ってる』
「わかった」
私は、公園に向かった。
「凛、遅いよ」
「ごめんね」
「ほら、もう待ってた」
「はい」
「早くしろよ」
私は、この行為が一番大嫌いになった。
「飲み込めよ」
「う、うん。ゴクッ」
「良くできたな」
それでも、まだ蓮見君を好きな自分を軽蔑していた。
「そっちに手つけ」
「はい」
「いれるから」
「えっ、もう」
「大丈夫だって」
「待って、避妊は?」
「そんなのしないから、妊娠したらした時だろ?凛は、産めばいいんだよ」
何て、無責任な人間なんだと思った。
「中にはやめて」
「嫌だよ!雪乃が、生でしか嫌なんだよ。だけど、凛の方がめちゃくちゃ気持ちいいな!」
「何言ってるの?」
「なあ、凛。毎日しようか!」
「駄目」
蓮見君は、私の中で果てた。
「相性、めちゃくちゃいいよな!俺達…」
「わからないよ」
「何で?ビッチだから、わかんだろ?」
「三回目だからわからないよ」
私は、蓮見君を睨み付けた。蓮見君は、少しだけ驚いた顔をしてからこう言った。
「嘘もそこまで上手につけたら、上出来だな」
嘘……。あー、蓮見君にとって私は玩具なんだ。
それから、高校を卒業するまで関係は続いた。避妊は、一度もされなかった。毎日のようにされても、妊娠はしなかった。運がよかったんだと思った。だって、蓮見君の子供を授かっても愛せやしないのがわかっていたから…。蓮見は、三回目の後、雪乃とすぐに別れた。
「ねー、凛。信吾から別れようとかマジ!何様だと思う」
「本当だね」
私は、蓮見君の玩具に成り下がった。
ピリピリー
学校のトイレで使われてない場所があった。学校の日は、放課後毎日そこに呼ばれた。
「おせーよ」
「ごめんなさい」
ガタッ…。狭いトイレで、物のように扱われる日々。
「なあー、凛」
「何?」
「明日、下はいてくんなよ」
「嫌よ」
「いいだろ?」
それでも、私は蓮見君の言うことを聞いていた。
「本当に、履いてこなかったんだな!偉いな」
蓮見君が、いつか変わるって思っていた。いつか、変わってくれるって信じてた。
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