207 / 646
凛の話11
さよならと真実
しおりを挟む
「ハァ、ハァ、凛ちゃん初めてだったんだね。ほら」
そう言って、ティッシュを当てて見せてくる。出血してる。あそこが、怪我してるみたいに痛い。私は、服を着る。
ガタッ…。
「うまく立ち上がれないでしょ?ちょっと休んだら?」
早く帰りたいのに、体が言うことを聞いてくれない。それでも、私は必死で立ち上がった。
「無理しないでいいんだよ!初めてだと辛いでしょ?」
勝ち誇ったみたいにニヤニヤ笑ってる。
「どうして?こんな事」
上野さんは、起き上がって煙草に火をつける。
「俺ね、初めて見た時から凛ちゃんとセックスしたかったんだよ」
「何でですか?」
「こんな綺麗な子と出来る機会なんてそんなないだろ?だからだよ!」
そう言って、おかしそうに笑ってる。
「でも、最高だったよ!凛ちゃんは、遊んでると思ったのに初めてだったし!何より、気持ちよかった。凛ちゃんもだろ?」
「帰ります」
私は、そう言って上野さんの家を後にした。泣きながら、家に帰った。下半身の違和感は、消えなかった。
ブー、ブー。バイブにしていた携帯が鳴ってる。
【着信中ー蓮見君】
ディスプレイに表示された名前を見つめながら泣いていた。
「ごめんなさい、今日はお腹が痛くて行けそうにありません。本当に、ごめんなさい」
口に出しながら、メッセージを打った。涙が止まらない。蓮見君と付き合いたかった。そのまま、冬休みに入ったから蓮見君には会わなかった。初めてを失くした事なんて夢ならいいのに…。年が明けて、学校が始まった。
「凛ちゃん」
蓮見君が、私を見つけて声をかけてきてくれた。
「凛ちゃん、あの日言えなかったから言うね!俺ね、好きなんだ!だから、凛ちゃん付き合おう!」
こんなに嬉しい事がある?こんなに人生で嬉しい事がある?
「ごめんなさい、私。蓮見君とは付き合えない」
胸が苦しい。心臓がどこにあるかわかるぐらいギュウってされてる。
「何で?凛ちゃん」
「ごめんなさい。無理なの」
私は、走ってその場を去った。トイレに入った。ごめんなさい。蓮見君。私は、トイレで泣いていた。女の子が入ってくる。
「ねぇ、ねぇ、便所の話聞いた?」
「聞いた、聞いた」
「友達売って金稼ぎ出したんだって」
「大学生の金持ちでしょ?上野だっけ」
「そうそう!」
「志津村柚希(しずむらゆずき)もやられたって」
「可哀想、処女だったんでしょ?」
「処女は、これだけ出すらしいよ」
「えー、10万って事?」
「うん」
「いい小遣い稼ぎだって!だから、便所にみんな近づかないんでしょ?」
「そうそう」
「あっ、あの子大丈夫なのかな?」
「凛ちゃんって呼ばれてる子」
「そうそう!美人は、これらしいから」
「マジで!30もくれんの?そりゃあ、便所もやるわ」
「遅刻する、行こう」
「うん」
そう言って、女の子達はいなくなった。
そう言って、ティッシュを当てて見せてくる。出血してる。あそこが、怪我してるみたいに痛い。私は、服を着る。
ガタッ…。
「うまく立ち上がれないでしょ?ちょっと休んだら?」
早く帰りたいのに、体が言うことを聞いてくれない。それでも、私は必死で立ち上がった。
「無理しないでいいんだよ!初めてだと辛いでしょ?」
勝ち誇ったみたいにニヤニヤ笑ってる。
「どうして?こんな事」
上野さんは、起き上がって煙草に火をつける。
「俺ね、初めて見た時から凛ちゃんとセックスしたかったんだよ」
「何でですか?」
「こんな綺麗な子と出来る機会なんてそんなないだろ?だからだよ!」
そう言って、おかしそうに笑ってる。
「でも、最高だったよ!凛ちゃんは、遊んでると思ったのに初めてだったし!何より、気持ちよかった。凛ちゃんもだろ?」
「帰ります」
私は、そう言って上野さんの家を後にした。泣きながら、家に帰った。下半身の違和感は、消えなかった。
ブー、ブー。バイブにしていた携帯が鳴ってる。
【着信中ー蓮見君】
ディスプレイに表示された名前を見つめながら泣いていた。
「ごめんなさい、今日はお腹が痛くて行けそうにありません。本当に、ごめんなさい」
口に出しながら、メッセージを打った。涙が止まらない。蓮見君と付き合いたかった。そのまま、冬休みに入ったから蓮見君には会わなかった。初めてを失くした事なんて夢ならいいのに…。年が明けて、学校が始まった。
「凛ちゃん」
蓮見君が、私を見つけて声をかけてきてくれた。
「凛ちゃん、あの日言えなかったから言うね!俺ね、好きなんだ!だから、凛ちゃん付き合おう!」
こんなに嬉しい事がある?こんなに人生で嬉しい事がある?
「ごめんなさい、私。蓮見君とは付き合えない」
胸が苦しい。心臓がどこにあるかわかるぐらいギュウってされてる。
「何で?凛ちゃん」
「ごめんなさい。無理なの」
私は、走ってその場を去った。トイレに入った。ごめんなさい。蓮見君。私は、トイレで泣いていた。女の子が入ってくる。
「ねぇ、ねぇ、便所の話聞いた?」
「聞いた、聞いた」
「友達売って金稼ぎ出したんだって」
「大学生の金持ちでしょ?上野だっけ」
「そうそう!」
「志津村柚希(しずむらゆずき)もやられたって」
「可哀想、処女だったんでしょ?」
「処女は、これだけ出すらしいよ」
「えー、10万って事?」
「うん」
「いい小遣い稼ぎだって!だから、便所にみんな近づかないんでしょ?」
「そうそう」
「あっ、あの子大丈夫なのかな?」
「凛ちゃんって呼ばれてる子」
「そうそう!美人は、これらしいから」
「マジで!30もくれんの?そりゃあ、便所もやるわ」
「遅刻する、行こう」
「うん」
そう言って、女の子達はいなくなった。
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
冷徹義兄の密やかな熱愛
橋本彩里(Ayari)
恋愛
十六歳の時に母が再婚しフローラは侯爵家の一員となったが、ある日、義兄のクリフォードと彼の親友の話を偶然聞いてしまう。
普段から冷徹な義兄に「いい加減我慢の限界だ」と視界に入れるのも疲れるほど嫌われていると知り、これ以上嫌われたくないと家を出ることを決意するのだが、それを知ったクリフォードの態度が急変し……。
※王道ヒーローではありません
裏切りの先にあるもの
マツユキ
恋愛
侯爵令嬢のセシルには幼い頃に王家が決めた婚約者がいた。
結婚式の日取りも決まり数か月後の挙式を楽しみにしていたセシル。ある日姉の部屋を訪ねると婚約者であるはずの人が姉と口づけをかわしている所に遭遇する。傷つくセシルだったが新たな出会いがセシルを幸せへと導いていく。
アルバートの屈辱
プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。
『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。
あなたの秘密を知ってしまったから私は消えます
おぜいくと
恋愛
「あなたの秘密を知ってしまったから私は消えます。さようなら」
そう書き残してエアリーはいなくなった……
緑豊かな高原地帯にあるデニスミール王国の王子ロイスは、来月にエアリーと結婚式を挙げる予定だった。エアリーは隣国アーランドの王女で、元々は政略結婚が目的で引き合わされたのだが、誰にでも平等に接するエアリーの姿勢や穢れを知らない澄んだ目に俺は惹かれた。俺はエアリーに素直な気持ちを伝え、王家に代々伝わる指輪を渡した。エアリーはとても喜んでくれた。俺は早めにエアリーを呼び寄せた。デニスミールでの暮らしに慣れてほしかったからだ。初めは人見知りを発揮していたエアリーだったが、次第に打ち解けていった。
そう思っていたのに。
エアリーは突然姿を消した。俺が渡した指輪を置いて……
※ストーリーは、ロイスとエアリーそれぞれの視点で交互に進みます。
セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。
(完結)私はあなた方を許しますわ(全5話程度)
青空一夏
恋愛
従姉妹に夢中な婚約者。婚約破棄をしようと思った矢先に、私の死を望む婚約者の声をきいてしまう。
だったら、婚約破棄はやめましょう。
ふふふ、裏切っていたあなた方まとめて許して差し上げますわ。どうぞお幸せに!
悲しく切ない世界。全5話程度。それぞれの視点から物語がすすむ方式。後味、悪いかもしれません。ハッピーエンドではありません!
【完結】殿下、自由にさせていただきます。
なか
恋愛
「出て行ってくれリルレット。王宮に君が住む必要はなくなった」
その言葉と同時に私の五年間に及ぶ初恋は終わりを告げた。
アルフレッド殿下の妃候補として選ばれ、心の底から喜んでいた私はもういない。
髪を綺麗だと言ってくれた口からは、私を貶める言葉しか出てこない。
見惚れてしまう程の笑みは、もう見せてもくれない。
私………貴方に嫌われた理由が分からないよ。
初夜を私一人だけにしたあの日から、貴方はどうして変わってしまったの?
恋心は砕かれた私は死さえ考えたが、過去に見知らぬ男性から渡された本をきっかけに騎士を目指す。
しかし、正騎士団は女人禁制。
故に私は男性と性別を偽って生きていく事を決めたのに……。
晴れて騎士となった私を待っていたのは、全てを見抜いて笑う副団長であった。
身分を明かせない私は、全てを知っている彼と秘密の恋をする事になる。
そして、騎士として王宮内で起きた変死事件やアルフレッドの奇行に大きく関わり、やがて王宮に蔓延る謎と対峙する。
これは、私の初恋が終わり。
僕として新たな人生を歩みだした話。
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる