126 / 646
凛の話6
現れた人
しおりを挟む
まだ、ずっと話してるのかと思ったら急に静かになった。私は、気にせず歩く。改札を抜けたと同時だった。何も音が流れなかったのに、智天使(ケルビム)のボーカルの声だけが流れる。
【暖かな陽だまりをくれるような愛でした。祈るように掴んだ手を優しく握りしめた。君が溢した願いがどうか叶いますように♪もう泣かない夜を過ごさなくていい日がきますように♪あー、ただ、祈った日々♪ただ、泣いた日々♪その全てが無駄にならないよに…僕がずっと傍にいるから】
カチッ…ジッー、ジッー古いカセットテープを巻き戻すみたいな音がする。キュル、キュル、キュル…カチッ…
【あー、ただ祈った日々♪】さっきの曲が流れる。私は、スマホを取り出して止めてイヤホンを取った。智天使(ケルビム)、聞いてみようかな
そう思った時に、ちょうどパンケーキ屋さんの前についた。
「ちょっと、あんた」
そう言われて、振り向いた。
「誰ですか?」
「あんた!行かせないよ」
そう言って、腕を掴まれる。
「痛い、痛いです」
「うるさい!こっちの方が痛いのよ」
誰かわからない女の人にさらに腕を掴まれる。
「やめて下さい。離して下さい」
「いやよ!行かさないわよ」
「何なんですか?」
「あんたが、悪いのよ!このくそ女」
「離して下さい」
恥ずかしさと恐怖が入り交じった変な感情だった。男の人が、私とこの人を見つめてる。
「あんたね、いい加減にしなよ!こんな服着て!何なんだよ」
私は、女の人に怒られていた。逃げたい。でも、腕を掴まれてて逃げれなくて…。諦めかけた時に、やってきたのは拓夢だった。
拓夢がやってきて、ホッとしてると凛君が現れて…。この人が、凛君の母親だとわかった。
拓夢がいなくなって、私達三人になった。
「ここは、お店の人の邪魔になるから」
そう凛君が言って、公園にやってきた。
「凛、あんたがこの女にたぶらかされてんの、母さん知ってんのよ」
そう言って、凛君のお母さんは私をまた叩こうとする。
「やめろよ」
凛君が私を庇った。
「何でよ!何で、あんたがこいつを庇うのよ」
「好きだからに決まってんだろ」
「好き?」
「そうだよ」
凛君のお母さんは、凛君のを頭でもおかしくなったのかって顔をしながら話し出した。
「凛、あんた父さんみたいな事言ってんじゃないわよ!こういう女はね、平気で人のものを壊すのよ!だから、騙されちゃ駄目なの!わかる?」
「母さん、壊そうとしてるのは僕だよ」
凛君は、お母さんを真っ直ぐ見つめてそう言った。凛君のお母さんは、驚いた顔をして凛君を見つめる。
【暖かな陽だまりをくれるような愛でした。祈るように掴んだ手を優しく握りしめた。君が溢した願いがどうか叶いますように♪もう泣かない夜を過ごさなくていい日がきますように♪あー、ただ、祈った日々♪ただ、泣いた日々♪その全てが無駄にならないよに…僕がずっと傍にいるから】
カチッ…ジッー、ジッー古いカセットテープを巻き戻すみたいな音がする。キュル、キュル、キュル…カチッ…
【あー、ただ祈った日々♪】さっきの曲が流れる。私は、スマホを取り出して止めてイヤホンを取った。智天使(ケルビム)、聞いてみようかな
そう思った時に、ちょうどパンケーキ屋さんの前についた。
「ちょっと、あんた」
そう言われて、振り向いた。
「誰ですか?」
「あんた!行かせないよ」
そう言って、腕を掴まれる。
「痛い、痛いです」
「うるさい!こっちの方が痛いのよ」
誰かわからない女の人にさらに腕を掴まれる。
「やめて下さい。離して下さい」
「いやよ!行かさないわよ」
「何なんですか?」
「あんたが、悪いのよ!このくそ女」
「離して下さい」
恥ずかしさと恐怖が入り交じった変な感情だった。男の人が、私とこの人を見つめてる。
「あんたね、いい加減にしなよ!こんな服着て!何なんだよ」
私は、女の人に怒られていた。逃げたい。でも、腕を掴まれてて逃げれなくて…。諦めかけた時に、やってきたのは拓夢だった。
拓夢がやってきて、ホッとしてると凛君が現れて…。この人が、凛君の母親だとわかった。
拓夢がいなくなって、私達三人になった。
「ここは、お店の人の邪魔になるから」
そう凛君が言って、公園にやってきた。
「凛、あんたがこの女にたぶらかされてんの、母さん知ってんのよ」
そう言って、凛君のお母さんは私をまた叩こうとする。
「やめろよ」
凛君が私を庇った。
「何でよ!何で、あんたがこいつを庇うのよ」
「好きだからに決まってんだろ」
「好き?」
「そうだよ」
凛君のお母さんは、凛君のを頭でもおかしくなったのかって顔をしながら話し出した。
「凛、あんた父さんみたいな事言ってんじゃないわよ!こういう女はね、平気で人のものを壊すのよ!だから、騙されちゃ駄目なの!わかる?」
「母さん、壊そうとしてるのは僕だよ」
凛君は、お母さんを真っ直ぐ見つめてそう言った。凛君のお母さんは、驚いた顔をして凛君を見つめる。
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
先生、生徒に手を出した上にそんな淫らな姿を晒すなんて失格ですよ
ヘロディア
恋愛
早朝の教室に、艶やかな喘ぎ声がかすかに響く。
それは男子学生である主人公、光と若手美人女性教師のあってはならない関係が起こすものだった。
しかしある日、主人公の数少ない友達である一野はその真実に気づくことになる…
【完結】愛に裏切られた私と、愛を諦めなかった元夫
紫崎 藍華
恋愛
政略結婚だったにも関わらず、スティーヴンはイルマに浮気し、妻のミシェルを捨てた。
スティーヴンは政略結婚の重要性を理解できていなかった。
そのような男の愛が許されるはずないのだが、彼は愛を貫いた。
捨てられたミシェルも貴族という立場に翻弄されつつも、一つの答えを見出した。
【完結】いてもいなくてもいい妻のようですので 妻の座を返上いたします!
ユユ
恋愛
夫とは卒業と同時に婚姻、
1年以内に妊娠そして出産。
跡継ぎを産んで女主人以上の
役割を果たしていたし、
円満だと思っていた。
夫の本音を聞くまでは。
そして息子が他人に思えた。
いてもいなくてもいい存在?萎んだ花?
分かりました。どうぞ若い妻をお迎えください。
* 作り話です
* 完結保証付き
* 暇つぶしにどうぞ
50歳前の離婚
家紋武範
恋愛
子なしの夫婦。夫は妻から離婚を切り出された。
子供が出来なかったのは妻に原因があった。彼女はそれを悔いていた。夫の遺伝子を残したいと常に思っていたのだ。
だから別れる。自分以外と結婚して欲しいと願って。
私をもう愛していないなら。
水垣するめ
恋愛
その衝撃的な場面を見たのは、何気ない日の夕方だった。
空は赤く染まって、街の建物を照らしていた。
私は実家の伯爵家からの呼び出しを受けて、その帰路についている時だった。
街中を、私の夫であるアイクが歩いていた。
見知った女性と一緒に。
私の友人である、男爵家ジェーン・バーカーと。
「え?」
思わず私は声をあげた。
なぜ二人が一緒に歩いているのだろう。
二人に接点は無いはずだ。
会ったのだって、私がジェーンをお茶会で家に呼んだ時に、一度顔を合わせただけだ。
それが、何故?
ジェーンと歩くアイクは、どこかいつもよりも楽しげな表情を浮かべてながら、ジェーンと言葉を交わしていた。
結婚してから一年経って、次第に見なくなった顔だ。
私の胸の内に不安が湧いてくる。
(駄目よ。簡単に夫を疑うなんて。きっと二人はいつの間にか友人になっただけ──)
その瞬間。
二人は手を繋いで。
キスをした。
「──」
言葉にならない声が漏れた。
胸の中の不安は確かな形となって、目の前に現れた。
──アイクは浮気していた。
懐妊を告げずに家を出ます。最愛のあなた、どうかお幸せに。
梅雨の人
恋愛
最愛の夫、ブラッド。
あなたと共に、人生が終わるその時まで互いに慈しみ、愛情に溢れる時を過ごしていけると信じていた。
その時までは。
どうか、幸せになってね。
愛しい人。
さようなら。
王妃の私には妾妃の貴女の考えなどお見通し
麻宮デコ@ざまぁSS短編
恋愛
王太子妃となったミリアリアは不妊症であると医者に告げられ嘆き悲しむ。
そんなミリアリアに従妹のクローディアは自分が代わりに王の子供を産むと宣言した。
世継ぎを産み育てる役割だけはクローディアに。
それ以外の役割はミリアリアに。
そして宣言通り、クローディアは王子を出産した。
月日が経ち、ミリアリアは王太子妃から王妃になったが、そんな中で夫である王が急死してしまった。
ミリアリアはまだ年若い王子に王位を継がせずに自分が即位することにし、今まで表に出せなかった真実を露わにしていく。
全4話。
私が死んだあとの世界で
もちもち太郎
恋愛
婚約破棄をされ断罪された公爵令嬢のマリーが死んだ。
初めはみんな喜んでいたが、時が経つにつれマリーの重要さに気づいて後悔する。
だが、もう遅い。なんてったって、私を断罪したのはあなた達なのですから。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる