58 / 646
凛の話3
生きること
しおりを挟む
私は、お皿を洗いながらあの日々の事を思い出していた。昼夜問わずに働いて、がむしゃらだったあの日々…。あの時、私はお酒に溺れながら生活していた。ストレスがあったからとかじゃない。ただ、楽しかったから飲んでた。朝まで飲んで、仕事行って、また飲んで。
そしたらだんだん、生きてるか死んでるのかわからなくなってきた。満たされてるはずなのに、お酒が抜けた後に襲ってくる倦怠感と死にたい。幸せなはずなのに生きていたくなくなっていく不思議な感情。ある日、お酒を怖いと思った。両足が痣だらけなのに、何の記憶も痛みもなかったからだ。やめなくちゃ!そう思えた私は、運がよかったんだと思う。
それからは、人間らしい生活をした。そして、龍ちゃんに出会った。あの日、知らない間に死んでたらと思うと今ではゾッとする。それに、今より辛い人生じゃなかったと思うのに…。何で私、死にたかったのかな?
思い出そうとして思い出せるのは、酔ってよく友達と喧嘩になってたって事ぐらいで…。友達が全てだったんだろうって事ぐらいしかわからない。今なら、あの時の私に言えるよ!友達は、全員会わなくなるよって…。
お皿を洗い終わって、歯磨きをする。寝ながらスマホでも見ようかなー。
【ブルーライトがよくないのよ!早寝早起きだよ!凛ちゃん】友人が妊娠した時に言ってきた言葉だった。結局、早寝早起きしても妊娠しなかったし、ブルーライトをやめても妊娠しなかったよ。どうして彼女は、自分の正解をあたかも私にも当てはまるように話したのかわからなかった。そうそう、別の友人に連れられて占い師に会いに行った時もだ!食べ物の質が悪いとか冷えてるとか占いではない話をダラダラと話されて一万円もとられた。【凛ちゃん頑張ってみて!私は、それで出来たから】占い師もまた同じ事を言っていた。【私の話を実行して妊娠しなかった人はいない】と…。どうして、私が何もやっていない愚か者だと決めつけるのだろうか?私なりに妊活雑誌を読み漁り、妊娠した人のSNSを読み、金銭と相談しながら出来る事をした結果の今だと言うのに…。どうして、この人達は、それを否定してくるのだろうか…。私の話をちゃんと聞いてくれた事はある?私は、彼女と疎遠になった。彼女は、SNSでいいねを送るだけの友達に変わった。勝手に私の妊活人生を否定するなと思った。そして、何より一人一人違う事を何故理解できないのかがわからなかった。だって私は、白色の湿布が効かないけれど、龍ちゃんはそれが一番よく効くって言うのよ!結局、人間なんてみんな同じじゃないんだって思った。
そしたらだんだん、生きてるか死んでるのかわからなくなってきた。満たされてるはずなのに、お酒が抜けた後に襲ってくる倦怠感と死にたい。幸せなはずなのに生きていたくなくなっていく不思議な感情。ある日、お酒を怖いと思った。両足が痣だらけなのに、何の記憶も痛みもなかったからだ。やめなくちゃ!そう思えた私は、運がよかったんだと思う。
それからは、人間らしい生活をした。そして、龍ちゃんに出会った。あの日、知らない間に死んでたらと思うと今ではゾッとする。それに、今より辛い人生じゃなかったと思うのに…。何で私、死にたかったのかな?
思い出そうとして思い出せるのは、酔ってよく友達と喧嘩になってたって事ぐらいで…。友達が全てだったんだろうって事ぐらいしかわからない。今なら、あの時の私に言えるよ!友達は、全員会わなくなるよって…。
お皿を洗い終わって、歯磨きをする。寝ながらスマホでも見ようかなー。
【ブルーライトがよくないのよ!早寝早起きだよ!凛ちゃん】友人が妊娠した時に言ってきた言葉だった。結局、早寝早起きしても妊娠しなかったし、ブルーライトをやめても妊娠しなかったよ。どうして彼女は、自分の正解をあたかも私にも当てはまるように話したのかわからなかった。そうそう、別の友人に連れられて占い師に会いに行った時もだ!食べ物の質が悪いとか冷えてるとか占いではない話をダラダラと話されて一万円もとられた。【凛ちゃん頑張ってみて!私は、それで出来たから】占い師もまた同じ事を言っていた。【私の話を実行して妊娠しなかった人はいない】と…。どうして、私が何もやっていない愚か者だと決めつけるのだろうか?私なりに妊活雑誌を読み漁り、妊娠した人のSNSを読み、金銭と相談しながら出来る事をした結果の今だと言うのに…。どうして、この人達は、それを否定してくるのだろうか…。私の話をちゃんと聞いてくれた事はある?私は、彼女と疎遠になった。彼女は、SNSでいいねを送るだけの友達に変わった。勝手に私の妊活人生を否定するなと思った。そして、何より一人一人違う事を何故理解できないのかがわからなかった。だって私は、白色の湿布が効かないけれど、龍ちゃんはそれが一番よく効くって言うのよ!結局、人間なんてみんな同じじゃないんだって思った。
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
あの日、幼稚園児を助けたけど、歳の差があり過ぎてその子が俺の運命の人になるなんて気付くはずがない。
NOV
恋愛
俺の名前は鎌田亮二、18歳の普通の高校3年生だ。
中学1年の夏休みに俺は小さい頃から片思いをしている幼馴染や友人達と遊園地に遊びに来ていた。
しかし俺の目の前で大きなぬいぐるみを持った女の子が泣いていたので俺は迷子だと思いその子に声をかける。そして流れで俺は女の子の手を引きながら案内所まで連れて行く事になった。
助けた女の子の名前は『カナちゃん』といって、とても可愛らしい女の子だ。
無事に両親にカナちゃんを引き合わす事ができた俺は安心して友人達の所へ戻ろうとしたが、別れ間際にカナちゃんが俺の太ももに抱き着いてきた。そしてカナちゃんは大切なぬいぐるみを俺にくれたんだ。
だから俺もお返しに小学生の頃からリュックにつけている小さなペンギンのぬいぐるみを外してカナちゃんに手渡した。
この時、お互いの名前を忘れないようにぬいぐるみの呼び名を『カナちゃん』『りょうくん』と呼ぶ約束をして別れるのだった。
この時の俺はカナちゃんとはたまたま出会い、そしてたまたま助けただけで、もう二度とカナちゃんと会う事は無いだろうと思っていたんだ。だから当然、カナちゃんの事を運命の人だなんて思うはずもない。それにカナちゃんの初恋の相手が俺でずっと想ってくれていたなんて考えたことも無かった……
7歳差の恋、共に大人へと成長していく二人に奇跡は起こるのか?
NOVがおおくりする『タイムリープ&純愛作品第三弾(三部作完結編)』今ここに感動のラブストーリーが始まる。
※この作品だけを読まれても普通に面白いです。
関連小説【初恋の先生と結婚する為に幼稚園児からやり直すことになった俺】
【幼馴染の彼に好きって伝える為、幼稚園児からやり直す私】

婚約者の不倫相手は妹で?
岡暁舟
恋愛
公爵令嬢マリーの婚約者は第一王子のエルヴィンであった。しかし、エルヴィンが本当に愛していたのはマリーの妹であるアンナで…。一方、マリーは幼馴染のアランと親しくなり…。

父が再婚してから酷い目に遭いましたが、最終的に皆罪人にして差し上げました
四季
恋愛
母親が亡くなり、父親に新しい妻が来てからというもの、私はいじめられ続けた。
だが、ただいじめられただけで終わる私ではない……!

白い結婚は無理でした(涙)
詩森さよ(さよ吉)
恋愛
わたくし、フィリシアは没落しかけの伯爵家の娘でございます。
明らかに邪な結婚話しかない中で、公爵令息の愛人から契約結婚の話を持ち掛けられました。
白い結婚が認められるまでの3年間、お世話になるのでよい妻であろうと頑張ります。
小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
現在、筆者は時間的かつ体力的にコメントなどの返信ができないため受け付けない設定にしています。
どうぞよろしくお願いいたします。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。


(完結)元お義姉様に麗しの王太子殿下を取られたけれど・・・・・・(5話完結)
青空一夏
恋愛
私(エメリーン・リトラー侯爵令嬢)は義理のお姉様、マルガレータ様が大好きだった。彼女は4歳年上でお兄様とは同じ歳。二人はとても仲のいい夫婦だった。
けれどお兄様が病気であっけなく他界し、結婚期間わずか半年で子供もいなかったマルガレータ様は、実家ノット公爵家に戻られる。
マルガレータ様は実家に帰られる際、
「エメリーン、あなたを本当の妹のように思っているわ。この思いはずっと変わらない。あなたの幸せをずっと願っていましょう」と、おっしゃった。
信頼していたし、とても可愛がってくれた。私はマルガレータが本当に大好きだったの!!
でも、それは見事に裏切られて・・・・・・
ヒロインは、マルガレータ。シリアス。ざまぁはないかも。バッドエンド。バッドエンドはもやっとくる結末です。異世界ヨーロッパ風。現代的表現。ゆるふわ設定ご都合主義。時代考証ほとんどありません。
エメリーンの回も書いてダブルヒロインのはずでしたが、別作品として書いていきます。申し訳ありません。
元お姉様に麗しの王太子殿下を取られたけれどーエメリーン編に続きます。

忙しい男
菅井群青
恋愛
付き合っていた彼氏に別れを告げた。忙しいという彼を信じていたけれど、私から別れを告げる前に……きっと私は半分捨てられていたんだ。
「私のことなんてもうなんとも思ってないくせに」
「お前は一体俺の何を見て言ってる──お前は、俺を知らな過ぎる」
すれ違う想いはどうしてこうも上手くいかないのか。いつだって思うことはただ一つ、愛おしいという気持ちだ。
※ハッピーエンドです
かなりやきもきさせてしまうと思います。
どうか温かい目でみてやってくださいね。
※本編完結しました(2019/07/15)
スピンオフ &番外編
【泣く背中】 菊田夫妻のストーリーを追加しました(2019/08/19)
改稿 (2020/01/01)
本編のみカクヨムさんでも公開しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる