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拓夢の最初の話【1】
また、今度
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『電話じゃなくて会ってゆっくり話そう』
「わかった」
『じゃあ』
「じゃあ」
俺は、電話を切った。
暫くボッーとしていた。
せっかくそこまでやってきていたのに…。
20時55分、俺は名刺の番号に掛けていた。
『もしもし』
「あっ、星村です」
『よかった!連絡くれないかと思っていたよ』
「あの、お断りします」
『えっ?どうして!』
「バンド解散するので」
『ちょっと待って!嘘だろ?社長に演奏聞かせて!君達をメジャーに引っ張って行こうと思って!デビューは、milkのライブにシークレット出演させてって考えていたんだ』
俺は、その言葉に泣いていた。
「すみません」
『星村君の声を最大限に引き出せる演奏をしていたから、snowroseなら売れるって思ったんだ!ただ、売り出し方次第じゃないかって』
「本当にすみません」
『残念だよ!久しぶりに、素晴らしいバンドを見つけられたと思ったのに…』
「すみませんでした」
『もしも、星村君が一人で歌とか歌う事があったら声かけてよ!』
「えっ?」
『君の歌声、凄く好みだったから!もしもだよ!じゃあ、連絡ありがとう』
「はい、失礼します」
智天使(ケルビム)のレーベルの会社のスカウトの相沢さんは、業界では有名な人だった。相沢さんは、他所で何度も落ちたバンドのmilkを有名にした。売り出し方と戦略だと話していた。相沢さんが目をつけた人は、売れると有名で!42歳の売れないサラリーマンバンドリュッテをメジャーデビューさせた。そして、今ではランキングの常連になっている。相沢さんが目をつければ、売れる。だから、俺達もきっと…。あの人達みたいに、売れてたかもしれない。そう思ったら、涙が止まらなかった。目の前に掴めそうな場所までやってきていた夢は、掴む前にいなくなってしまった。でも、智がいないのは無理だったから…。どんどん、絶望が侵食していく。
苦しくて悔しくて悲しくて…。
「何でだよ!」
気づけば机を叩いていた。
俺の夢が、今日終わった。
いつの間にか、寝ていたらしく…。
気づけば、朝を迎えていた。
「デビューしたかったな!五人で」
スマホの待受を見つめながら呟いた。
キラキラと輝いていた10代が過ぎて、就職する約束を叶えながらも歩き続けた20代。これが、最後だって喜んだ2ヶ月前の出来事は夢だった気がしていた。
朝からモノクロみたいな視界を見つめながら、絶望だけを感じていた。
これなら、彼女と別れなくてよかったよ!三年前、俺は彼女と別れた。
冷蔵庫からコーヒー牛乳を取り出した。ツイストされたパンを食べながらあの日を思い出していた。
「わかった」
『じゃあ』
「じゃあ」
俺は、電話を切った。
暫くボッーとしていた。
せっかくそこまでやってきていたのに…。
20時55分、俺は名刺の番号に掛けていた。
『もしもし』
「あっ、星村です」
『よかった!連絡くれないかと思っていたよ』
「あの、お断りします」
『えっ?どうして!』
「バンド解散するので」
『ちょっと待って!嘘だろ?社長に演奏聞かせて!君達をメジャーに引っ張って行こうと思って!デビューは、milkのライブにシークレット出演させてって考えていたんだ』
俺は、その言葉に泣いていた。
「すみません」
『星村君の声を最大限に引き出せる演奏をしていたから、snowroseなら売れるって思ったんだ!ただ、売り出し方次第じゃないかって』
「本当にすみません」
『残念だよ!久しぶりに、素晴らしいバンドを見つけられたと思ったのに…』
「すみませんでした」
『もしも、星村君が一人で歌とか歌う事があったら声かけてよ!』
「えっ?」
『君の歌声、凄く好みだったから!もしもだよ!じゃあ、連絡ありがとう』
「はい、失礼します」
智天使(ケルビム)のレーベルの会社のスカウトの相沢さんは、業界では有名な人だった。相沢さんは、他所で何度も落ちたバンドのmilkを有名にした。売り出し方と戦略だと話していた。相沢さんが目をつけた人は、売れると有名で!42歳の売れないサラリーマンバンドリュッテをメジャーデビューさせた。そして、今ではランキングの常連になっている。相沢さんが目をつければ、売れる。だから、俺達もきっと…。あの人達みたいに、売れてたかもしれない。そう思ったら、涙が止まらなかった。目の前に掴めそうな場所までやってきていた夢は、掴む前にいなくなってしまった。でも、智がいないのは無理だったから…。どんどん、絶望が侵食していく。
苦しくて悔しくて悲しくて…。
「何でだよ!」
気づけば机を叩いていた。
俺の夢が、今日終わった。
いつの間にか、寝ていたらしく…。
気づけば、朝を迎えていた。
「デビューしたかったな!五人で」
スマホの待受を見つめながら呟いた。
キラキラと輝いていた10代が過ぎて、就職する約束を叶えながらも歩き続けた20代。これが、最後だって喜んだ2ヶ月前の出来事は夢だった気がしていた。
朝からモノクロみたいな視界を見つめながら、絶望だけを感じていた。
これなら、彼女と別れなくてよかったよ!三年前、俺は彼女と別れた。
冷蔵庫からコーヒー牛乳を取り出した。ツイストされたパンを食べながらあの日を思い出していた。
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