おいで、イカロス

――――「またがない」四翼(しよく)は、ろくなものにならない――――
その村のものは、皆一様に翼をもって生まれてきていた。
対翼(ついよく)は、生まれながらに背に一対の翼を持つ。
片翼で生まれ、ふたりで一対の翼となる四翼は、成人の儀にようやく一対の翼を得ることが出来る。
対翼の庇護と侮りの中に生きる四翼にとって、希望であり、試練であった。
ニアとトゥにとっても、それは例外ではなかった。

何からも自由になりたいとあがくお話です。

※エブリスタに載せていた小説を加筆修正して載せております。
24h.ポイント 0pt
0
小説 196,979 位 / 196,979件 ファンタジー 45,597 位 / 45,597件

あなたにおすすめの小説

everything's no change

小槻みしろ
現代文学
「お姉ちゃん、もう駄目かもしれない」 母の涙混じりの言葉を、隣で聞いた。とうとう来たか。そう考えながら―――― 幼いときより病弱な姉、そんな姉の存在をどこか遠くに感じ、しかし何より影響を受けてきた「私」の、姉の死を目前にしての、独白と日常のお話です。 ※エブリスタに同名で載せていたものを加筆修正して載せております。

レティアの虹色の冒険

みみっく
ファンタジー
かつて王国を救った英雄、「賢者」の父と「魔術師」の母。その偉業は王国中で語り継がれ、多くの人々に尊敬されていた。しかし、その代償として彼らは命を失い、唯一の娘であるレティアは、祖父母に守られながら山奥の静かな村で育てられることとなる。 幼い頃から魔法の才能を発揮していたレティアは、その力ゆえに周囲に恐れられつつも、無邪気で愛らしい性格から村人たちに愛されていた。黄金色のツインテールを風に揺らし、澄んだアクアブルーの瞳で笑顔を振りまく彼女は、村の小さな光であり、人々の癒しでもあった。 しかし、その血筋に宿る冒険心と好奇心が、彼女を静かな村の外へと駆り立てる。ある日、彼女は偶然にも森の中で隠された洞窟を発見する。その暗く冷たい入口に立ち、不安と恐怖を感じつつも、心の奥底から湧き上がる興奮に突き動かされ、洞窟の中へと足を踏み入れる。 未知の世界に広がる深い闇の中で、レティアはひとり、幼いながらも冒険者としての第一歩を歩み出す。しかし、洞窟の奥で彼女を待ち受けていたのは、漆黒の体と憎悪に満ちた赤い瞳を持つ謎の存在だった。静寂を切り裂く重い息遣いの中、レティアはその圧倒的な威圧感に震えながらも、恐怖と対峙する。 幼い少女の成長と新たな冒険の始まりのキッカケだった。 幼女主人公のお題で執筆をしました(≧▽≦)

幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。

秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚 13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。 歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。 そしてエリーゼは大人へと成長していく。 ※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。 小説家になろう様にも掲載しています。

小さな元大賢者の幸せ騎士団大作戦〜ひとりは寂しいからみんなで幸せ目指します〜

るあか
ファンタジー
 僕はフィル・ガーネット5歳。田舎のガーネット領の領主の息子だ。  でも、ただの5歳児ではない。前世は別の世界で“大賢者”という称号を持つ大魔道士。そのまた前世は日本という島国で“独身貴族”の称号を持つ者だった。  どちらも決して不自由な生活ではなかったのだが、特に大賢者はその力が強すぎたために側に寄る者は誰もおらず、寂しく孤独死をした。  そんな僕はメイドのレベッカと近所の森を散歩中に“根無し草の鬼族のおじさん”を拾う。彼との出会いをきっかけに、ガーネット領にはなかった“騎士団”の結成を目指す事に。  家族や領民のみんなで幸せになる事を夢見て、元大賢者の5歳の僕の幸せ騎士団大作戦が幕を開ける。

夢で逢えたら

ねこセンサー
恋愛
ーーあなたを、お慕いしておりましたーー。 政略とはいえ、慕っていた男性に婚約を否定され。 ショックのあまりに倒れ、その際に打ち所が悪く、令嬢ミラーナは生死の境をさ迷う。 そんな彼女の痛ましい様子に心を痛めた精霊は、彼女の願いをひとつだけ叶えると告げた。 そうして、ミラーナが告げた願いとは… ※全十九話、五万字程度です。毎日更新します。予約投稿しています。最終話は10月22日です。 ※別視点、一話追加しました。最終話と同時に公開します。(2020.10.16)

転生貴族は何でも屋を開業するそうです

グリゴリ
ファンタジー
前世の記憶を持つ転生者ライアンは、アーデルハイト辺境伯家の三男として生まれるが、《万能錬成》という「ゴミスキル」を持つことを理由に10歳で家族から追放される。唯一優しかったヴァルター兄さまから励ましと少しの金を受け取り、王都へ向かう。彼は《万能錬成》の可能性を信じ、冒険者への道を歩み始める。他の特殊スキルの目覚めを期待しながら、自らの力で人生を切り開いていく物語。

小さな貴族はもふもふな友達と一緒に皆を癒します!

朱色の谷
ファンタジー
神様の手違いによって、別の世界の人間として生まれた清水 尊。 本来存在しない世界の異物を排除しようと謎の力が働き、不運にも6歳という若さで息を引き取った。 神様はお詫びとして、記憶を持ったままの転生、そして加護を授けることを約束した。 その結果、異世界の侯爵家ウィリアム・ヴェスターとして生まれ変ることに。 転生先は優しい両親と、ちょっぴり過保護な兄のいるとっても幸せな家庭であった。 魔法属性検査の日、ウィリアムは自分の属性に驚愕して__。 ウィリアムは、もふもふな友達と共に神様から貰った加護で皆を癒していく。

〈完結〉毒を飲めと言われたので飲みました。

ごろごろみかん。
恋愛
王妃シャリゼは、稀代の毒婦、と呼ばれている。 国中から批判された嫌われ者の王妃が、やっと処刑された。 悪は倒れ、国には平和が戻る……はずだった。