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一緒に生きる
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「何をしたの!」
「何があったんですか!」
「どういうことなの!」
結界が解かれた後、詰め寄られた碧と陽王はそこに城の人々が平伏していることに気付いて驚いた。
美海と夜都、そしてメイが座ったままで畳みかけるように言った。立っているのは七人の男達。多分、年齢からいって各一族の長だろう。
「え、何?」
二人で結界に入ったことに対する言葉には思えなくて、碧は困惑したまま尋ねた。
「陽王、そなた何をしたのだ」
「長、どうしてここに」
やはり七人は長たちのようだ。
「呪いが解けたと報せを受けて来たら、そなたたちが結界から出てこないのでやきもきしていたのだ」
陽王は空を見上げた。
「呪いが――」
「玉の石化が解けた。水瀬は八家に戻れるだろう。巫女(アメフラシ)のお陰か?」
陽王が長と呼んだ人は、陽王にとてもよく似ている。陽王が年をとればこんな感じかなと思うような容貌をしていた。陽王よりは優しげに見えるけれど。
「呪いがどうやって解けたのか、わかりません。ですが、呪いが解けたのならそれは巫女(アメフラシ)、いいえ。碧のお陰でしょう」
グッと肩を押されて、長たちの前に立たされた。
「異界の巫女(アメフラシ)よ、感謝申し上げます」
百人はくだらない人々が、一斉に頭を地面につけて碧に礼を捧げた。
「いや、俺は何も――」
居心地の悪さも手伝って、碧はいそいそと下がろうとしたけれど、陽王はそっと肩を押さえて許してくれなかった。
「我々は、あなたに何かお礼をしなければなりません」
長は、碧に目線を合わせるように少し屈んだ。身長はこの一年でかなり伸びたけれど、ここの国の人からすれば子供のように見えるのかもしれない。
碧は少し考えて、言葉を発した。
「それなら、陽王を悪く言うのを止めてください。俺の祭司です。俺は陽王のことを信頼しています。彼を悪く言われると、悔しいし悲しい」
碧はそれ以外の願いなど思いつかなかった。
「……陽王、良かったですね。神に感謝しなければ」
長は優しい目を陽王に向けた。この人が義理の父なのだろう。メイの父とは思えない。
「ですが、元々の原因は陽王の父です」
メイやサナたちは言い募る。それもわからないわけじゃない。碧にはわからない大変な思いをしてきたのだろう。でも呪いを解いたお礼だというなら、そこは黙って飲んで欲しかった。
碧は少し悩んだ。人に聞かせたいことでもないし、同じではないことはわかっている。けれど、やはり碧には陽王の気持ちを自分の気持ちに被せてしまうことは止められなかった。
「……俺と母は、俺が幼い頃に父親に殴られていました。仕事のやつあたりや日々の鬱憤のはけ口に。母は俺を連れて、父から逃げました。でも、俺が成長して父親の顔に似てくると、俺を避けました。再婚した相手との子供を可愛がり、俺に関心を示さなくなったんです。母の気持ちもわかります。でも――」
陽王が俺を後ろから抱きしめてくれた。自分の世界では与えられない優しい抱擁。そのぬくもりにホッとする。
「碧」
「俺が悪いんですか? 俺が父の血を引いているのは俺のせいじゃない。俺が望んであの男の息子に産まれたわけじゃない。母を悲しませたくなかったけれど、どうしようもなかった。同じ事じゃないですか? 陽王は家族と距離をとることしかできなかった俺と違って、非難を受け止め必死に償って来たと思います……」
涙が零れそうになるけれど、碧はキッと周りを睨んで耐えた。ずっとそうだった。泣きたい時も泣けなかった。涙の代わりに雨が降るのは癒されるけれど、向こうではやはり泣くことはできないだろう。
スッと後ろから陽王の義父の代わりに出てきたのは、美海の長だろう。外見で判断できた。
「巫女(アメフラシ)は、陽王のことを大事に思ってくれているのですね。そして、それが呪いを解いたのでしょう。巫女(アメフラシ)の御心のままに――」
少し上がった非難の声も、美海の長の宣言の後には消えていた。
「ですが、巫女(アメフラシ)。それではあなたへの恩を返したことにはなりません。何か望むものがあれば」
思いつくものなんて何もなかった。陽王が穏やかに暮らしてくれるならそれだけでいい。
「碧、言っちゃいなさい。欲しいものあるでしょ?」
ウィンクをキメた美海が小さな声で碧に言う。
「……言えない。俺が言ったら――」
きっと断ることができないはずだ。陽王は陽王の一族の長になりたいだろう。この義父なら、陽王をちゃんと見てくれると思う。
碧は、頭を振った。美海には悪いけれど、賭けにでるつもりはなかった。碧は、今まで望んだ通りに望まれることがなかったから。それなのに、陽王は碧を鼓舞する。
「碧、言え――。何でもいい。私の全てをかけて、叶えてやる」
碧を抱きしめる陽王の声に心が揺さぶられた。望んで、叶えられるのだろうか。
迷いは、すぐに晴れた。嫌そうだったら、すぐに陽王の名を呼んで帰ればいい。そう思ったからだ。
「あんたが欲しいんだよ! あんたと一緒に二人で生きていきたい――。でも、あんたには……」
メイの驚いた顔が見えた。
「そなたの望みのままに――。碧、愛してる――。私の全ては碧に捧げる」
碧をくるっと回転させて、陽王は碧にキスをした。さっき二人でしたときと変わらない、愛情も欲情も何もかもを込めたキスだ。長いようで短いようなよくわからないまま、碧は酸欠で苦しくなった。
「んっく……ひお、陽王っ」
目を見ひらく人々の視線に、碧は顔を赤らめて陽王を止めた。
「陽王ったら、皆がビックリしているじゃない」
「碧様のこと、愛してらっしゃったのですね」
メイの姉、陽王の侍女であるカリナが口元を押さえてフフッと笑った。
「陽王は嫉妬深いのよ。見せないように必死だったけれど」
「見せないようにしていてアレですか」
美海と夜都も同じように笑う。無表情に見えて、陽王が憮然としているのがわかる。
「碧、帰らなくていいのか? 私と一緒にここで暮らせるのか?」
陽王は、もう一度確認するように尋ねた。
「あんたも一緒じゃなきゃ帰らない。俺、ここにいてもいいんだよな?」
「ああ、もちろんだ。私の碧」
「陽王、言葉が乱れていますよ」
コホンと陽王の義父が咳払いをする。
「もうしわけございません。父上、我の恋人の碧です。望み通り、我は碧ただ一人のものになりますので、メイとの婚約を解消し、一族の長の跡継ぎもメイへ譲ります」
「……巫女(アメフラシ)の望みでしたら、しかたありませんね。でも、陽王、そなたが次の長です。巫女(アメフラシ)がつつがなく暮らせるように地盤を調えることもそなたの仕事ではありませんか」
「陽王は面倒事を全てメイに任せて碧とイチャイチャしたかっただけでしょう」
美海に言われて、陽王を仰ぎ見る。陽王には珍しく人前でため息を吐いた。本音だったようだ。
「巫女(アメフラシ)は廃業! 陽王のお手伝いをするんだ」
碧は胸を張ってそう言った。
「いいわね。もう巫女(アメフラシ)を召喚しなくてもいいのだから、陽王も任期までがんばりなさい」
「美海! その間結婚できないではないか」
呪われる前もそうだったのだから、それは変わらないのだと気付いた。
「五年くらいここに馴染む期間が碧には必要だと思うわ。それか、陽王はメイに継いで補佐をしなさいな。今の陽王をメイが継ぐには、少し時期尚早だと思うの」
「私はできます!」
メイははっきりと断った。けれど、周りには美海の提案が受け入れられて、メイが継いでも陽王の補佐付きだということになった。
「祭司は女性でもいいのか」
五人の祭司は皆男だったから、男しか駄目だと碧は思っていた。
「今までの巫女(アメフラシ)が全て女性だったからですよ。美海なんかは女の多い家系ですから、祭司と言えば女性でしたね」
確かに美海のものたちは女性が多い。
「陽王、俺たちがさ、出会ったのも惹かれたのも運命ってやつかな」
遠い世界から来て、出会っただけでなく、惹かれて一緒にいたいと願った事全部を言葉にするなら運命と呼ぶと思った。
「……そうだな。我の人生全てが、碧、そなたと出会うためのものだった」
「陽王……。ッ! もうっ、陽王、陽王っ!」
抱きしめられて、苦しくて恥ずかしいのに、求められることが嬉しかった。
「はいはい、まだ沢山決めることも確認事項もあるから、そこまでよ」
「美海!」
美海に無理矢理割り込まれて、陽王と離された。
「夜都、陽王を会議の間に連れて行って。私は碧を部屋に送り届けるわ」
「我が!」
「陽王はそれで止まらないでしょ。ほら、行きなさい」
祭司に上下関係はないけれど、年長ということもあってか美海は皆に指示を与えていく。感情を読めて、共感しやすい美海はまとめ役にピッタリなのだろう。夜都に肩を叩かれて渋々ついていく陽王を見送った。
「何があったんですか!」
「どういうことなの!」
結界が解かれた後、詰め寄られた碧と陽王はそこに城の人々が平伏していることに気付いて驚いた。
美海と夜都、そしてメイが座ったままで畳みかけるように言った。立っているのは七人の男達。多分、年齢からいって各一族の長だろう。
「え、何?」
二人で結界に入ったことに対する言葉には思えなくて、碧は困惑したまま尋ねた。
「陽王、そなた何をしたのだ」
「長、どうしてここに」
やはり七人は長たちのようだ。
「呪いが解けたと報せを受けて来たら、そなたたちが結界から出てこないのでやきもきしていたのだ」
陽王は空を見上げた。
「呪いが――」
「玉の石化が解けた。水瀬は八家に戻れるだろう。巫女(アメフラシ)のお陰か?」
陽王が長と呼んだ人は、陽王にとてもよく似ている。陽王が年をとればこんな感じかなと思うような容貌をしていた。陽王よりは優しげに見えるけれど。
「呪いがどうやって解けたのか、わかりません。ですが、呪いが解けたのならそれは巫女(アメフラシ)、いいえ。碧のお陰でしょう」
グッと肩を押されて、長たちの前に立たされた。
「異界の巫女(アメフラシ)よ、感謝申し上げます」
百人はくだらない人々が、一斉に頭を地面につけて碧に礼を捧げた。
「いや、俺は何も――」
居心地の悪さも手伝って、碧はいそいそと下がろうとしたけれど、陽王はそっと肩を押さえて許してくれなかった。
「我々は、あなたに何かお礼をしなければなりません」
長は、碧に目線を合わせるように少し屈んだ。身長はこの一年でかなり伸びたけれど、ここの国の人からすれば子供のように見えるのかもしれない。
碧は少し考えて、言葉を発した。
「それなら、陽王を悪く言うのを止めてください。俺の祭司です。俺は陽王のことを信頼しています。彼を悪く言われると、悔しいし悲しい」
碧はそれ以外の願いなど思いつかなかった。
「……陽王、良かったですね。神に感謝しなければ」
長は優しい目を陽王に向けた。この人が義理の父なのだろう。メイの父とは思えない。
「ですが、元々の原因は陽王の父です」
メイやサナたちは言い募る。それもわからないわけじゃない。碧にはわからない大変な思いをしてきたのだろう。でも呪いを解いたお礼だというなら、そこは黙って飲んで欲しかった。
碧は少し悩んだ。人に聞かせたいことでもないし、同じではないことはわかっている。けれど、やはり碧には陽王の気持ちを自分の気持ちに被せてしまうことは止められなかった。
「……俺と母は、俺が幼い頃に父親に殴られていました。仕事のやつあたりや日々の鬱憤のはけ口に。母は俺を連れて、父から逃げました。でも、俺が成長して父親の顔に似てくると、俺を避けました。再婚した相手との子供を可愛がり、俺に関心を示さなくなったんです。母の気持ちもわかります。でも――」
陽王が俺を後ろから抱きしめてくれた。自分の世界では与えられない優しい抱擁。そのぬくもりにホッとする。
「碧」
「俺が悪いんですか? 俺が父の血を引いているのは俺のせいじゃない。俺が望んであの男の息子に産まれたわけじゃない。母を悲しませたくなかったけれど、どうしようもなかった。同じ事じゃないですか? 陽王は家族と距離をとることしかできなかった俺と違って、非難を受け止め必死に償って来たと思います……」
涙が零れそうになるけれど、碧はキッと周りを睨んで耐えた。ずっとそうだった。泣きたい時も泣けなかった。涙の代わりに雨が降るのは癒されるけれど、向こうではやはり泣くことはできないだろう。
スッと後ろから陽王の義父の代わりに出てきたのは、美海の長だろう。外見で判断できた。
「巫女(アメフラシ)は、陽王のことを大事に思ってくれているのですね。そして、それが呪いを解いたのでしょう。巫女(アメフラシ)の御心のままに――」
少し上がった非難の声も、美海の長の宣言の後には消えていた。
「ですが、巫女(アメフラシ)。それではあなたへの恩を返したことにはなりません。何か望むものがあれば」
思いつくものなんて何もなかった。陽王が穏やかに暮らしてくれるならそれだけでいい。
「碧、言っちゃいなさい。欲しいものあるでしょ?」
ウィンクをキメた美海が小さな声で碧に言う。
「……言えない。俺が言ったら――」
きっと断ることができないはずだ。陽王は陽王の一族の長になりたいだろう。この義父なら、陽王をちゃんと見てくれると思う。
碧は、頭を振った。美海には悪いけれど、賭けにでるつもりはなかった。碧は、今まで望んだ通りに望まれることがなかったから。それなのに、陽王は碧を鼓舞する。
「碧、言え――。何でもいい。私の全てをかけて、叶えてやる」
碧を抱きしめる陽王の声に心が揺さぶられた。望んで、叶えられるのだろうか。
迷いは、すぐに晴れた。嫌そうだったら、すぐに陽王の名を呼んで帰ればいい。そう思ったからだ。
「あんたが欲しいんだよ! あんたと一緒に二人で生きていきたい――。でも、あんたには……」
メイの驚いた顔が見えた。
「そなたの望みのままに――。碧、愛してる――。私の全ては碧に捧げる」
碧をくるっと回転させて、陽王は碧にキスをした。さっき二人でしたときと変わらない、愛情も欲情も何もかもを込めたキスだ。長いようで短いようなよくわからないまま、碧は酸欠で苦しくなった。
「んっく……ひお、陽王っ」
目を見ひらく人々の視線に、碧は顔を赤らめて陽王を止めた。
「陽王ったら、皆がビックリしているじゃない」
「碧様のこと、愛してらっしゃったのですね」
メイの姉、陽王の侍女であるカリナが口元を押さえてフフッと笑った。
「陽王は嫉妬深いのよ。見せないように必死だったけれど」
「見せないようにしていてアレですか」
美海と夜都も同じように笑う。無表情に見えて、陽王が憮然としているのがわかる。
「碧、帰らなくていいのか? 私と一緒にここで暮らせるのか?」
陽王は、もう一度確認するように尋ねた。
「あんたも一緒じゃなきゃ帰らない。俺、ここにいてもいいんだよな?」
「ああ、もちろんだ。私の碧」
「陽王、言葉が乱れていますよ」
コホンと陽王の義父が咳払いをする。
「もうしわけございません。父上、我の恋人の碧です。望み通り、我は碧ただ一人のものになりますので、メイとの婚約を解消し、一族の長の跡継ぎもメイへ譲ります」
「……巫女(アメフラシ)の望みでしたら、しかたありませんね。でも、陽王、そなたが次の長です。巫女(アメフラシ)がつつがなく暮らせるように地盤を調えることもそなたの仕事ではありませんか」
「陽王は面倒事を全てメイに任せて碧とイチャイチャしたかっただけでしょう」
美海に言われて、陽王を仰ぎ見る。陽王には珍しく人前でため息を吐いた。本音だったようだ。
「巫女(アメフラシ)は廃業! 陽王のお手伝いをするんだ」
碧は胸を張ってそう言った。
「いいわね。もう巫女(アメフラシ)を召喚しなくてもいいのだから、陽王も任期までがんばりなさい」
「美海! その間結婚できないではないか」
呪われる前もそうだったのだから、それは変わらないのだと気付いた。
「五年くらいここに馴染む期間が碧には必要だと思うわ。それか、陽王はメイに継いで補佐をしなさいな。今の陽王をメイが継ぐには、少し時期尚早だと思うの」
「私はできます!」
メイははっきりと断った。けれど、周りには美海の提案が受け入れられて、メイが継いでも陽王の補佐付きだということになった。
「祭司は女性でもいいのか」
五人の祭司は皆男だったから、男しか駄目だと碧は思っていた。
「今までの巫女(アメフラシ)が全て女性だったからですよ。美海なんかは女の多い家系ですから、祭司と言えば女性でしたね」
確かに美海のものたちは女性が多い。
「陽王、俺たちがさ、出会ったのも惹かれたのも運命ってやつかな」
遠い世界から来て、出会っただけでなく、惹かれて一緒にいたいと願った事全部を言葉にするなら運命と呼ぶと思った。
「……そうだな。我の人生全てが、碧、そなたと出会うためのものだった」
「陽王……。ッ! もうっ、陽王、陽王っ!」
抱きしめられて、苦しくて恥ずかしいのに、求められることが嬉しかった。
「はいはい、まだ沢山決めることも確認事項もあるから、そこまでよ」
「美海!」
美海に無理矢理割り込まれて、陽王と離された。
「夜都、陽王を会議の間に連れて行って。私は碧を部屋に送り届けるわ」
「我が!」
「陽王はそれで止まらないでしょ。ほら、行きなさい」
祭司に上下関係はないけれど、年長ということもあってか美海は皆に指示を与えていく。感情を読めて、共感しやすい美海はまとめ役にピッタリなのだろう。夜都に肩を叩かれて渋々ついていく陽王を見送った。
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