20 / 62
魔力ポーション
しおりを挟む
「あの、昨日使ってもらったMPポーションは本当に返さなくていいのですか? 高いものですよね」
給料三ヶ月分だと聞いたことがある。今のラズの給料なら二ヶ月分くらいだろうか。
「ああ、アーサーのものだろう? 気にしなくていい。我が家としては訴えられなかった分の賠償代を払わなければいけない。ラズは訴えなくていいのか?」
アーサー様が弟だと聞いたけれど、その顔からは訴えるべきだという意志も見えた。
「別に掘られたわけじゃないし」
「ブッ! ほ、掘られた……」
「すみません、言い方が下品でしたね。何て言ったらいいんだろう。ヤられた?」
騎士団は男ばかりだが侯爵家の令息は卑猥な話とかには入らないのだなと思った。
「だが、怖い思いをしただろう。魔力枯渇に近かったとエカテリテが言っていた。彼女がいてくれて良かった。下手したら死んでいたんだ。訴えるなら……」
団長は弟といえど許せないみたいだ。つるっぱげにしただけでは気持ちが収まらないのだろう。けれど、ラズが訴えることはできない。どうなるかわかっているからだ。
「俺みたいな身分のものが侯爵家の令息に襲われたなんて言ったら鼻で笑われるだけですよ。下手したら誘惑したのに乗ってこなかったから言いがかりをつけたんだろうって言われます」
クレセントで楽しかった気分が沈む。
「そんなことは言わせない」
団長の目は真摯だ。
団長は親切で言ってくれている。泣きそうなくらい嬉しかったけれど、首を横に振った。
「寮監であるエカテおばさんの失態になるから訴えません」
アーサーを子供と同じように育てたはずだ。
「それは……」
エカテおばさんが部屋を貸してくれたのも優しくしてくれるのも、もしかしたらラズにアーサーを訴えさせないためかもしれない。別にそれでいい。
「アーサー様の教育は……侯爵家でやってください。俺は騎士を訴えるなんてできません」
目立つことはしたくない。ラズは父親に会いたくないし、妹にもできるだけ会わないほうがいいと思っている。調理人が騎士を訴えた日には、それはどんなやつだと注目を浴びるだろう。
「そうだな。悪かった。エカテリテのことを考えてくれて、ありがとう」
団長はホッとしたように息を吐いた。
「MPポーションて、本当にまずくて驚きました。なのに高いのですね」
ラズは初めて飲んだMPポーションのまずさで団長やウィス様が『魔力を回復するクッキー』に食らいついた理由を知ったような気がした。
「飲んだらしばらくあの味が口から消えないからな。ラズが飲んだのはMPポーション小だからまだマシなんだ」
「小?」
「回復が小さいんだ。アーサーは中ももっているけど、魔力がどれだけあるかわからない人間には小を少しだけ与えるんだ。魔力がなくなってきて具合が悪い相手には枯渇さえさせなけばいいから少量で様子を見る。そのへんはエカテリテの判断だろう」
「そうなんですね。あれでマシなんですか」
「ああ。大を使った後はしばらく食事したくないくらいだ」
「団長は大なんですね。さすが英雄です」
給料何ヶ月ぶんだろうかと想像するだけでも怖い。
「いや。売ってるものは私やウィスじゃ間に合わないから特別製だ。アメージングという名前だったか」
怖すぎる。
「凄い名前。他のが大中小なのに。知らないで俺が飲んだら一発で死にそうですね」
魔力が少ないから溢れるだろう。そういう中毒で人が死ぬと聞いたことがある。
「アメージングはさすがに飲ませられないな。大中小と呼んでいるが名前は別にあるんだ。作者の名前がつくはずだ。だから最初はMPポーションLとか言ってたらしいんだが、いいものができたら支給されるものが変わる。同じLから始まることがあって、混乱するから大中小と呼ぶようにしたらしい」
「ああ、そういうことですか。でもアメージングも名前じゃないですよね」
「作者がこれ以上素晴らしいものはできないだろうと言ってつけたらしいぞ」
自信の表れらしい。
「もう飲むことはないと思いますが、これを飲まないといけない騎士は俺が思っていたより大変な仕事だとわかりました」
味覚が破壊されそうだ。
「飲まないでいられるほうがいいが……ラズは使える魔力が少ないだけで器自体は大きいからいざという時は小じゃ足りないと思う。大でも平気だと思うぞ」
「フフッ、気を遣ってくれなくていいですよ」
「いや、口づけた時ゆっくり時間をかけたのは私が楽しむだけじゃない」
「え……」
危うくクレセントから落ちそうになった。
「ラズ、クレセントは大人しいが暴れないでくれ」
ギュッと腰を掴まれると、なんだかソワソワしてしまった。母が初キスだとか言ってたのを思い出して思わず動揺してしまった。
「すみません」
謝りながらも密着している身体を意識しないように気をつけた。
「なんだったか。そう、ラズの魔力の器は大きい。一度に使える量は少ないかもしれないが、持続性はあると思う。普通の魔法使いは朝から夕方まで魔法を使うことはできないんだ」
「でも俺の使う魔法はそんなに魔力がいらないものばかりですから……」
「効率もいいんだろうな。さっき応接室で見た本は、少ない魔力をいかに効率よく使うかを研究していた研究者のものがあったからな」
院長が調べて買ってきてくれた本だからラズはよくわからなかった。
「俺は……魔力が少ないわけじゃない……のか」
それでも伯爵家を継ぐには少なかったのだろう。それに今更だ。
「ラズ、クッキーを作るときに魔法を使ってるんじゃないか?」
「ええ、回復系の魔法を使っています。身体の弱い人にも人気なんですよ」
「ああ、わかる。ウィスは魔力が増えると言っていたが、私はそれよりも元気になると思ったからな」
魔力が少し増えるのは甘い物を使っているからだろう。仕事で沢山魔力を使う騎士にクッキーを広めれば、バザーで沢山売れるかもしれない。計算機を振って指を丸の形にした(コインを表している)院長を想像して我に返ったが。
「子供達が笑顔になってくれたらいいなと思って、作り始めたのでそう言ってもらえて嬉しいです。あ、そこです。団長、今日はありがとうございました」
荷物を運んでくれたこともそうだが、励ましてもらったような気がする。
「いや。役に立てたなら良かった。気をつけてな」
団長に別れを告げて、ラズは古着屋と日用品の店をはしごした。団長にお菓子を持って帰ってもらわなければ荷物が邪魔で買い物ができなかったなと思いながら寮への帰路へついた。
給料三ヶ月分だと聞いたことがある。今のラズの給料なら二ヶ月分くらいだろうか。
「ああ、アーサーのものだろう? 気にしなくていい。我が家としては訴えられなかった分の賠償代を払わなければいけない。ラズは訴えなくていいのか?」
アーサー様が弟だと聞いたけれど、その顔からは訴えるべきだという意志も見えた。
「別に掘られたわけじゃないし」
「ブッ! ほ、掘られた……」
「すみません、言い方が下品でしたね。何て言ったらいいんだろう。ヤられた?」
騎士団は男ばかりだが侯爵家の令息は卑猥な話とかには入らないのだなと思った。
「だが、怖い思いをしただろう。魔力枯渇に近かったとエカテリテが言っていた。彼女がいてくれて良かった。下手したら死んでいたんだ。訴えるなら……」
団長は弟といえど許せないみたいだ。つるっぱげにしただけでは気持ちが収まらないのだろう。けれど、ラズが訴えることはできない。どうなるかわかっているからだ。
「俺みたいな身分のものが侯爵家の令息に襲われたなんて言ったら鼻で笑われるだけですよ。下手したら誘惑したのに乗ってこなかったから言いがかりをつけたんだろうって言われます」
クレセントで楽しかった気分が沈む。
「そんなことは言わせない」
団長の目は真摯だ。
団長は親切で言ってくれている。泣きそうなくらい嬉しかったけれど、首を横に振った。
「寮監であるエカテおばさんの失態になるから訴えません」
アーサーを子供と同じように育てたはずだ。
「それは……」
エカテおばさんが部屋を貸してくれたのも優しくしてくれるのも、もしかしたらラズにアーサーを訴えさせないためかもしれない。別にそれでいい。
「アーサー様の教育は……侯爵家でやってください。俺は騎士を訴えるなんてできません」
目立つことはしたくない。ラズは父親に会いたくないし、妹にもできるだけ会わないほうがいいと思っている。調理人が騎士を訴えた日には、それはどんなやつだと注目を浴びるだろう。
「そうだな。悪かった。エカテリテのことを考えてくれて、ありがとう」
団長はホッとしたように息を吐いた。
「MPポーションて、本当にまずくて驚きました。なのに高いのですね」
ラズは初めて飲んだMPポーションのまずさで団長やウィス様が『魔力を回復するクッキー』に食らいついた理由を知ったような気がした。
「飲んだらしばらくあの味が口から消えないからな。ラズが飲んだのはMPポーション小だからまだマシなんだ」
「小?」
「回復が小さいんだ。アーサーは中ももっているけど、魔力がどれだけあるかわからない人間には小を少しだけ与えるんだ。魔力がなくなってきて具合が悪い相手には枯渇さえさせなけばいいから少量で様子を見る。そのへんはエカテリテの判断だろう」
「そうなんですね。あれでマシなんですか」
「ああ。大を使った後はしばらく食事したくないくらいだ」
「団長は大なんですね。さすが英雄です」
給料何ヶ月ぶんだろうかと想像するだけでも怖い。
「いや。売ってるものは私やウィスじゃ間に合わないから特別製だ。アメージングという名前だったか」
怖すぎる。
「凄い名前。他のが大中小なのに。知らないで俺が飲んだら一発で死にそうですね」
魔力が少ないから溢れるだろう。そういう中毒で人が死ぬと聞いたことがある。
「アメージングはさすがに飲ませられないな。大中小と呼んでいるが名前は別にあるんだ。作者の名前がつくはずだ。だから最初はMPポーションLとか言ってたらしいんだが、いいものができたら支給されるものが変わる。同じLから始まることがあって、混乱するから大中小と呼ぶようにしたらしい」
「ああ、そういうことですか。でもアメージングも名前じゃないですよね」
「作者がこれ以上素晴らしいものはできないだろうと言ってつけたらしいぞ」
自信の表れらしい。
「もう飲むことはないと思いますが、これを飲まないといけない騎士は俺が思っていたより大変な仕事だとわかりました」
味覚が破壊されそうだ。
「飲まないでいられるほうがいいが……ラズは使える魔力が少ないだけで器自体は大きいからいざという時は小じゃ足りないと思う。大でも平気だと思うぞ」
「フフッ、気を遣ってくれなくていいですよ」
「いや、口づけた時ゆっくり時間をかけたのは私が楽しむだけじゃない」
「え……」
危うくクレセントから落ちそうになった。
「ラズ、クレセントは大人しいが暴れないでくれ」
ギュッと腰を掴まれると、なんだかソワソワしてしまった。母が初キスだとか言ってたのを思い出して思わず動揺してしまった。
「すみません」
謝りながらも密着している身体を意識しないように気をつけた。
「なんだったか。そう、ラズの魔力の器は大きい。一度に使える量は少ないかもしれないが、持続性はあると思う。普通の魔法使いは朝から夕方まで魔法を使うことはできないんだ」
「でも俺の使う魔法はそんなに魔力がいらないものばかりですから……」
「効率もいいんだろうな。さっき応接室で見た本は、少ない魔力をいかに効率よく使うかを研究していた研究者のものがあったからな」
院長が調べて買ってきてくれた本だからラズはよくわからなかった。
「俺は……魔力が少ないわけじゃない……のか」
それでも伯爵家を継ぐには少なかったのだろう。それに今更だ。
「ラズ、クッキーを作るときに魔法を使ってるんじゃないか?」
「ええ、回復系の魔法を使っています。身体の弱い人にも人気なんですよ」
「ああ、わかる。ウィスは魔力が増えると言っていたが、私はそれよりも元気になると思ったからな」
魔力が少し増えるのは甘い物を使っているからだろう。仕事で沢山魔力を使う騎士にクッキーを広めれば、バザーで沢山売れるかもしれない。計算機を振って指を丸の形にした(コインを表している)院長を想像して我に返ったが。
「子供達が笑顔になってくれたらいいなと思って、作り始めたのでそう言ってもらえて嬉しいです。あ、そこです。団長、今日はありがとうございました」
荷物を運んでくれたこともそうだが、励ましてもらったような気がする。
「いや。役に立てたなら良かった。気をつけてな」
団長に別れを告げて、ラズは古着屋と日用品の店をはしごした。団長にお菓子を持って帰ってもらわなければ荷物が邪魔で買い物ができなかったなと思いながら寮への帰路へついた。
15
https://comicomi-studio.com/goods/detail/171091 通販してます
お気に入りに追加
305
あなたにおすすめの小説
愛しの妻は黒の魔王!?
ごいち
BL
「グレウスよ、我が弟を妻として娶るがいい」
――ある日、平民出身の近衛騎士グレウスは皇帝に呼び出されて、皇弟オルガを妻とするよう命じられる。
皇弟オルガはゾッとするような美貌の持ち主で、貴族の間では『黒の魔王』と怖れられている人物だ。
身分違いの政略結婚に絶望したグレウスだが、いざ結婚してみるとオルガは見事なデレ寄りのツンデレで、しかもその正体は…。
魔法の国アスファロスで、熊のようなマッチョ騎士とツンデレな『魔王』がイチャイチャしたり無双したりするお話です。
表紙は豚子さん(https://twitter.com/M_buibui)に描いていただきました。ありがとうございます!
11/28番外編2本と、終話『なべて世は事もなし』に挿絵をいただいております! ありがとうございます!

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!
ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。
「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」
なんだか義兄の様子がおかしいのですが…?
このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ!
ファンタジーラブコメBLです。
平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります♡
【登場人物】
攻→ヴィルヘルム
完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが…
受→レイナード
和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。
悪役令息の七日間
リラックス@ピロー
BL
唐突に前世を思い出した俺、ユリシーズ=アディンソンは自分がスマホ配信アプリ"王宮の花〜神子は7色のバラに抱かれる〜"に登場する悪役だと気付く。しかし思い出すのが遅過ぎて、断罪イベントまで7日間しか残っていない。
気づいた時にはもう遅い、それでも足掻く悪役令息の話。【お知らせ:2024年1月18日書籍発売!】
男装の麗人と呼ばれる俺は正真正銘の男なのだが~双子の姉のせいでややこしい事態になっている~
さいはて旅行社
BL
双子の姉が失踪した。
そのせいで、弟である俺が騎士学校を休学して、姉の通っている貴族学校に姉として通うことになってしまった。
姉は男子の制服を着ていたため、服装に違和感はない。
だが、姉は男装の麗人として女子生徒に恐ろしいほど大人気だった。
その女子生徒たちは今、何も知らずに俺を囲んでいる。
女性に囲まれて嬉しい、わけもなく、彼女たちの理想の王子様像を演技しなければならない上に、男性が女子寮の部屋に一歩入っただけでも騒ぎになる貴族学校。
もしこの事実がバレたら退学ぐらいで済むわけがない。。。
周辺国家の情勢がキナ臭くなっていくなかで、俺は双子の姉が戻って来るまで、協力してくれる仲間たちに笑われながらでも、無事にバレずに女子生徒たちの理想の王子様像を演じ切れるのか?
侯爵家の命令でそんなことまでやらないといけない自分を救ってくれるヒロインでもヒーローでも現れるのか?
【完結】伯爵家当主になりますので、お飾りの婚約者の僕は早く捨てて下さいね?
MEIKO
BL
【完結】そのうち番外編更新予定。伯爵家次男のマリンは、公爵家嫡男のミシェルの婚約者として一緒に過ごしているが実際はお飾りの存在だ。そんなマリンは池に落ちたショックで前世は日本人の男子で今この世界が小説の中なんだと気付いた。マズい!このままだとミシェルから婚約破棄されて路頭に迷うだけだ┉。僕はそこから前世の特技を活かしてお金を貯め、ミシェルに愛する人が現れるその日に備えだす。2年後、万全の備えと新たな朗報を得た僕は、もう婚約破棄してもらっていいんですけど?ってミシェルに告げた。なのに対象外のはずの僕に未練たらたらなの何で!?
※R対象話には『*』マーク付けますが、後半付近まで出て来ない予定です。

監獄にて〜断罪されて投獄された先で運命の出会い!?
爺誤
BL
気づいたら美女な妹とともに監獄行きを宣告されていた俺。どうも力の強い魔法使いらしいんだけど、魔法を封じられたと同時に記憶や自我な一部を失った模様だ。封じられているにもかかわらず使えた魔法で、なんとか妹は逃したものの、俺は離島の監獄送りに。いちおう貴族扱いで独房に入れられていたけれど、綺麗どころのない監獄で俺に目をつけた男がいた。仕方ない、妹に似ているなら俺も絶世の美形なのだろうから(鏡が見たい)

平民男子と騎士団長の行く末
きわ
BL
平民のエリオットは貴族で騎士団長でもあるジェラルドと体だけの関係を持っていた。
ある日ジェラルドの見合い話を聞き、彼のためにも離れたほうがいいと決意する。
好きだという気持ちを隠したまま。
過去の出来事から貴族などの権力者が実は嫌いなエリオットと、エリオットのことが好きすぎて表からでは分からないように手を回す隠れ執着ジェラルドのお話です。
第十一回BL大賞参加作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる