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第五章 プレイ十三日目・前

#79 これが……ギャップ萌えかあ(昇天)

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 両開きの扉が自動的に開き、トロッコが屋敷の中に入っていく。最初のステージはホールだ。天井にはシャンデリア、左右には吹き抜けの階段が並ぶ。
 早速亡霊ゴーストが物陰から襲い掛かってくる。白い煙が辛うじて人型を保っているかのようなエネミーだ。指を鉤爪にして私達に掴み掛ろうと――否、私達を八つ裂きにせんとしてくる。
 返り討ちにしようと魔法銃を構える。が、

「うわあああっ!」

 亡霊にビビって飛び跳ねたゾヘドさんの体をトロッコにぶつかった。トロッコが大きく揺れて銃の狙いが逸れる。

「ちょ、ちょっとゾヘドさん……!」
「ひいいいいいっ!」

 続く亡霊達の襲撃にゾヘドさんが竦み上がる。ふるふると震えて、まともに銃を持つ事すら敵わない。
 ふぁあああああ長身の美人がお化けなんかに怖がってるの超可愛いいいいいいギャップ萌ええええええっ!

「……って、いけないけない。シューティングに集中しないと」

 ゾヘドさんが恐怖している間に得点を稼ごうと引き金を引き続ける。普通の銃弾なら幽霊には通じないんだろうけど、これは魔法銃だ。魔力が非物理的な相手にもダメージを与える。眉間を打ち抜かれた亡霊達は次々に消滅していった。
 トロッコが走り続け、次のステージに向かう。書斎だ。本棚から書物が騒がしい霊ポルターガイストとなって重力を無視して飛んでくる。

「わ、わ、私だってぇぇぇ~!」

 書物は亡霊よりマシなのかゾヘドさんも攻撃に入った。へっぴり腰ながら魔弾で書物を撃ち落としていく。
 次のステージは二階の寝室だ。人魂スピリットやベッドの騒がしい霊ポルターガイストが襲い掛かってくる。ゾヘドさんのビビりポイントがまた上がった。
 そんな可哀想なかわいい彼女をトロッコは容赦なくと運んでいく。次のステージは地下だ。ランプの灯りしかない地下は非常に暗く、一層の恐怖が掻き立てられる。

 その地下ステージの主役は白骨死体――動く骸骨スケルトンだった。

「ぎゃああああああああああっ!」

 亡霊よりも骸骨の方が苦手だったようで、ゾヘドさんが今までで一番大きい悲鳴を上げた。
 何体もの骸骨が腕を伸ばして迫り来る。ゾヘドさんはあからさまに怯えながらも銃を撃とうとする。が、

「BaAAAAAAAAAA――!」
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