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第1章 路上試合/チュートリアル
第10転 大神霊実流剣術
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クリトの連続拳撃が吉備之介を襲う。至近距離で繰り出される拳は最早弾幕だ。吉備之介は反撃も忘れて回避に徹する。腕の長さよりも間合いを取れば拳撃は届かなくなるので、どうにか避け続けていられるが、吉備之介から近付く事ができない。
「おらよっ!」
クリトの足払いが炸裂する。拳に専念していた吉備之介は足元の攻撃に反応できない。転倒する吉備之介。すかさず吉備之介の上に跳び、拳を突き落とす。
「ひえっ!」
横転して拳を躱す吉備之介。目標を逃した拳が路面を叩く。道路が粉砕され、十メートル級のクレーターとなる。逃げ遅れていたら吉備之介がどうなっていたか、想像するまでもない。
「くっ、クソ!」
蒼褪めながらも吉備之介は路面を手で突き押し、素早く身を起こす。そのまま間髪入れず後方に跳躍した。少しでもクリトから距離を確保しようという怯懦だ。
「ちょこまかと。さっさと殺されろ、地球人」
クリトは悠然と吉備之介を目で追う。余裕を隠そうともしない態度だ。握り締めた拳が発する威圧感に吉備之介は息を呑む。恐怖で足が竦みそうになる。
「…………。お前、異世界転生者って事は元地球人だろ。それなのに、なんでそう簡単に人類滅亡なんて真似ができるんだ?」
威圧された自分を誤魔化すように吉備之介は問い掛けた。
「決まっている。大義の為だ」
対するクリトは余裕からあっさりと答えた。
「おれ達異世界転生者の殆どは地球で酷い目に遭ってきた。その一方で異世界では仲間に恵まれた。だから、地球に対して容赦はしないし、異世界に対しては同情する。異世界を守る為には地球を犠牲にしても構わないと考えている」
「それが分からねえ。地球と異世界に一体どんな関係があるんだ? どうして地球人を滅ぼす事が異世界人を守る事になる?」
「何だ? 貴様、そんな事まで知らされてないのか?」
「何だって?」
困惑する吉備之介にクリトは嘲笑を浮かべる。
「それもそうか。神々にとって貴様はただの尖兵。駒にあれこれと丁寧に教える必要もないな。それにどの道、貴様はここで死ぬのだから神々の事情など関係はあるまい」
「くっ……!」
クリトが歩を進める。迫りくる殺意に吉備之介はどうしても及び腰になってしまう。クリトがゆっくりと近付く度に一歩ずつ後退する吉備之介。そんな彼の無様さにクリトは口角を歪めつつ、駆け出す為に地を蹴ろうとした。
その直前だった。
「百地!」
竹が吉備之介の名を呼んだ。
振り返れば刀が円を描きつつ飛んできていた。難なく受け取る吉備之介。刀が飛んできた方向を見れば、そこには粉砕されたリムジンと竹がいた。服も肌も全身が切り傷だらけだが、ひとまずは五体満足だ。
視線を横に動かせば、鉱物の樹木が幾つも生い茂る中、甲冑の兵士達が倒れ伏していた。竹はクリトに弾き飛ばされたあの状態からどうにか復帰して、見事に兵士達に打ち勝ってみせたのだ。
「刀を抜きなさい、百地!」
あちこちから流血し、息も絶え絶えになりながらも竹が吉備之介に訴える。
「刀を抜けば、あんたは『桃太郎』になる! あんたの前世が『桃太郎』だって事を重荷じゃなくて利用するのよ!」
「獣月宮、お前……」
「使命とか運命とかそんなのはどうでもいい。あんたが『ここで死にたくない』と思っているのなら、刀を抜いて戦って!」
「…………」
竹の喝に吉備之介は目を見開き、手元の刀に目を落とした。
思い返すのは祖父母や学友達の事だ。吉備之介がここで殺されれば彼らは泣くだろう。怒るかもしれない。死んだ自分の事を不甲斐ないと思うかもしれない。まさか復讐なんて考えるまではいかないだろうが。
死ぬのは怖い。こうして転生した身ではあれど、感覚が朽ち果てていくあの絶望と自分が消えていく不安感は耐え難い。二度とどころか一度だって味わいたくないものだ。
「――ああ、死にたくねえな」
呼吸を一つ挟み、吉備之介は意を決した。鞘から刀を抜く。
途端、吉備之介の纏う空気が一変した。
先刻、車の中で刀を離して置いたのは刃物が怖かったからだけではない。鞘から刃を完全に抜いてしまえば自分の中の何かが終わると確信していたからだ。既に変化した自分がこれ以上、ただの高校生から離れていく事に忌避感を覚えたが故だ。
その忌避感を今ここで彼は捨てた。抜刀した事で自分の中にある『桃太郎』のスイッチを入れたのだ。
「ハッ! 刀を握ったからといって何が変わるって言うのだ? 腰抜けが!」
そんな吉備之介の変化に気付かずクリトが煽る。
「おれがどうして『武闘家』を選んだか分かるか? こいつが最も敏捷値が成長する職業だからだ」
クリトの拳は一撃必殺。命中さえすれば如何なる物質も現象も破壊できる。そこに腕力は必要ない。故に素早さを極める事が至上となる。相手の攻撃に当たらずに相手に攻撃を当てる事こそが必勝のパターンなのだ。
「貴様が何をしようとおれには当たらないんだよ!」
クリトが疾駆する。瞬く間に吉備之介に肉薄し、音を置き去りにする拳が放たれる。
――その刹那、
「【大神霊実流剣術】――【追儺】」
吉備之介の刀が横一文字に閃いた。
それこそ瞬きの間の出来事だった。竹が気付いた時には吉備之介はクリトの後方五〇メートル先にいた。刀を振り抜いた後の姿勢だった。クリトの腹部には深い刀傷が刻まれ、鮮血がスプリンクラーのように噴出していた。
目にも留まらぬ速さ――否、目にも映らぬ速さで吉備之介がクリトを斬ったのだ。
「ば、か、な……!?」
自身を上回る敏捷性に茫然自失とするクリト。現実を否定するかのように虚空に手を伸ばすが、掴めるものは何もない。意識が急速に暗闇に落ちていく。
「疾すぎる……!」
クリトが前のめりに倒れる。まだ息はあるが、意識は完全に失われていた。戦闘不能は明白だ。
異世界転生者クリトは撃破した。異世界の兵士達も全滅した。吉備之介と竹は生き残った。
路上試合は二人の勝利に終わった。
◇
数時間後、別の車を用意した竹は無事に空港まで辿り着いた。空港には竹のプライベートジェットが待機しており、竹と吉備之介は早速搭乗した。フライト先は当然、空に浮かぶ漆黒の城――魔王城だ。
「斯くして『意地』と『使命』の戦いはこの試合に限っては『意地』の方に軍配が上がりました、か……」
「ん? 何か言ったか?」
竹がスマホを手に独り言を呟く傍ら、吉備之介は隣の席で身を強張らせていた。顔色は青く、額には脂汗を浮かべている。
「何でもないわよ。それより、どうしたの? 調子悪そうだけど」
「いや……今更ながら人を斬っちまったなあって。俺、刀どころかナイフすら握った事がなかったってのに。ナイフで斬られた事ならあるけど」
「斬られた事はあるんだ……そういえばあんた、中学時代は結構な喧嘩屋だったらしいわね」
「おうよ。真剣じゃなくて木刀なら使ってたぜ」
吉備之介の右手は若干震えていた。人の骨肉を斬った感触がまだ手に残っているのだ。
あの後、クリト・ルリトールはまだ息があった。生命力の異様な高さは伊達に異世界転生者ではない。お陰で吉備之介は人殺しにならずに済んだが、それでも人斬りになった事実には変わりない。
「あとさ……やっぱり怖ェなと思ってさ。今、魔王城に向かっているじゃん。つまり、どんどん死地が近付いてきている訳じゃん。怖ェよそりゃ」
「クリトを倒してみせた度胸はどこに行ったのよ」
「あんなん一時のテンションの気の迷いですぅー。人間そうそう変わるかよ」
肩を竦めておどける吉備之介。確かに人間、生来の気質は容易く変化するものではない。人間よりもなお変化が乏しい神の転生者である竹は「仕方がない」と溜息を吐き、吉備之介を横目で見た。
「それじゃあ、やる気が出るように私が難題をあげるわ」
「難題?」
「ええ。かぐや姫からの難題よ。――試合に出てくれたら私があんたのカノジョになってあげる。試合に勝ったら結婚してあげるわ」
「うおっマジで? ……いやいやいや、結婚とかそういうのはもっと慎重に考えるべきだろ」
一瞬、満更でもない反応をした吉備之介だが、すぐに却下した。学生に結婚云々は荷が重いというのが彼の考え方だった。
「あら、それならカノジョになるのはいいのかしら?」
「そりゃあこちとら健全な男子高校生ですし。カノジョいない歴……いや、そうじゃなくて。自分を安売りするのはやめとけよ」
「何を今更。『竹取物語』ってのはそういう話よ」
五人の求婚者に対してかぐや姫はそれぞれに難題を出し、その難題をクリアした者と結婚すると宣言した。『竹取物語』の一シーンである。
「それは平安時代の話だろ。今はそういう時代じゃねえ」
「だったら、あんたならカノジョ作る時はどうするのよ?」
「そりゃあ素直に告白するよ。『お前の事が好きだから、お前にも俺の事も好きになって欲しい。付き合ってくれ!』って」
吉備之介が若干照れながら自身の例を掲示する。それを聞いた竹は、
「……ふ~ん」
と少しにやけた。
「何だよ、そのリアクション」
「……別に。何もないわよ。ま、いずれにしても生き残らないと話にならないわね。試合、精々気張りなさいな」
「へいへい」
「おらよっ!」
クリトの足払いが炸裂する。拳に専念していた吉備之介は足元の攻撃に反応できない。転倒する吉備之介。すかさず吉備之介の上に跳び、拳を突き落とす。
「ひえっ!」
横転して拳を躱す吉備之介。目標を逃した拳が路面を叩く。道路が粉砕され、十メートル級のクレーターとなる。逃げ遅れていたら吉備之介がどうなっていたか、想像するまでもない。
「くっ、クソ!」
蒼褪めながらも吉備之介は路面を手で突き押し、素早く身を起こす。そのまま間髪入れず後方に跳躍した。少しでもクリトから距離を確保しようという怯懦だ。
「ちょこまかと。さっさと殺されろ、地球人」
クリトは悠然と吉備之介を目で追う。余裕を隠そうともしない態度だ。握り締めた拳が発する威圧感に吉備之介は息を呑む。恐怖で足が竦みそうになる。
「…………。お前、異世界転生者って事は元地球人だろ。それなのに、なんでそう簡単に人類滅亡なんて真似ができるんだ?」
威圧された自分を誤魔化すように吉備之介は問い掛けた。
「決まっている。大義の為だ」
対するクリトは余裕からあっさりと答えた。
「おれ達異世界転生者の殆どは地球で酷い目に遭ってきた。その一方で異世界では仲間に恵まれた。だから、地球に対して容赦はしないし、異世界に対しては同情する。異世界を守る為には地球を犠牲にしても構わないと考えている」
「それが分からねえ。地球と異世界に一体どんな関係があるんだ? どうして地球人を滅ぼす事が異世界人を守る事になる?」
「何だ? 貴様、そんな事まで知らされてないのか?」
「何だって?」
困惑する吉備之介にクリトは嘲笑を浮かべる。
「それもそうか。神々にとって貴様はただの尖兵。駒にあれこれと丁寧に教える必要もないな。それにどの道、貴様はここで死ぬのだから神々の事情など関係はあるまい」
「くっ……!」
クリトが歩を進める。迫りくる殺意に吉備之介はどうしても及び腰になってしまう。クリトがゆっくりと近付く度に一歩ずつ後退する吉備之介。そんな彼の無様さにクリトは口角を歪めつつ、駆け出す為に地を蹴ろうとした。
その直前だった。
「百地!」
竹が吉備之介の名を呼んだ。
振り返れば刀が円を描きつつ飛んできていた。難なく受け取る吉備之介。刀が飛んできた方向を見れば、そこには粉砕されたリムジンと竹がいた。服も肌も全身が切り傷だらけだが、ひとまずは五体満足だ。
視線を横に動かせば、鉱物の樹木が幾つも生い茂る中、甲冑の兵士達が倒れ伏していた。竹はクリトに弾き飛ばされたあの状態からどうにか復帰して、見事に兵士達に打ち勝ってみせたのだ。
「刀を抜きなさい、百地!」
あちこちから流血し、息も絶え絶えになりながらも竹が吉備之介に訴える。
「刀を抜けば、あんたは『桃太郎』になる! あんたの前世が『桃太郎』だって事を重荷じゃなくて利用するのよ!」
「獣月宮、お前……」
「使命とか運命とかそんなのはどうでもいい。あんたが『ここで死にたくない』と思っているのなら、刀を抜いて戦って!」
「…………」
竹の喝に吉備之介は目を見開き、手元の刀に目を落とした。
思い返すのは祖父母や学友達の事だ。吉備之介がここで殺されれば彼らは泣くだろう。怒るかもしれない。死んだ自分の事を不甲斐ないと思うかもしれない。まさか復讐なんて考えるまではいかないだろうが。
死ぬのは怖い。こうして転生した身ではあれど、感覚が朽ち果てていくあの絶望と自分が消えていく不安感は耐え難い。二度とどころか一度だって味わいたくないものだ。
「――ああ、死にたくねえな」
呼吸を一つ挟み、吉備之介は意を決した。鞘から刀を抜く。
途端、吉備之介の纏う空気が一変した。
先刻、車の中で刀を離して置いたのは刃物が怖かったからだけではない。鞘から刃を完全に抜いてしまえば自分の中の何かが終わると確信していたからだ。既に変化した自分がこれ以上、ただの高校生から離れていく事に忌避感を覚えたが故だ。
その忌避感を今ここで彼は捨てた。抜刀した事で自分の中にある『桃太郎』のスイッチを入れたのだ。
「ハッ! 刀を握ったからといって何が変わるって言うのだ? 腰抜けが!」
そんな吉備之介の変化に気付かずクリトが煽る。
「おれがどうして『武闘家』を選んだか分かるか? こいつが最も敏捷値が成長する職業だからだ」
クリトの拳は一撃必殺。命中さえすれば如何なる物質も現象も破壊できる。そこに腕力は必要ない。故に素早さを極める事が至上となる。相手の攻撃に当たらずに相手に攻撃を当てる事こそが必勝のパターンなのだ。
「貴様が何をしようとおれには当たらないんだよ!」
クリトが疾駆する。瞬く間に吉備之介に肉薄し、音を置き去りにする拳が放たれる。
――その刹那、
「【大神霊実流剣術】――【追儺】」
吉備之介の刀が横一文字に閃いた。
それこそ瞬きの間の出来事だった。竹が気付いた時には吉備之介はクリトの後方五〇メートル先にいた。刀を振り抜いた後の姿勢だった。クリトの腹部には深い刀傷が刻まれ、鮮血がスプリンクラーのように噴出していた。
目にも留まらぬ速さ――否、目にも映らぬ速さで吉備之介がクリトを斬ったのだ。
「ば、か、な……!?」
自身を上回る敏捷性に茫然自失とするクリト。現実を否定するかのように虚空に手を伸ばすが、掴めるものは何もない。意識が急速に暗闇に落ちていく。
「疾すぎる……!」
クリトが前のめりに倒れる。まだ息はあるが、意識は完全に失われていた。戦闘不能は明白だ。
異世界転生者クリトは撃破した。異世界の兵士達も全滅した。吉備之介と竹は生き残った。
路上試合は二人の勝利に終わった。
◇
数時間後、別の車を用意した竹は無事に空港まで辿り着いた。空港には竹のプライベートジェットが待機しており、竹と吉備之介は早速搭乗した。フライト先は当然、空に浮かぶ漆黒の城――魔王城だ。
「斯くして『意地』と『使命』の戦いはこの試合に限っては『意地』の方に軍配が上がりました、か……」
「ん? 何か言ったか?」
竹がスマホを手に独り言を呟く傍ら、吉備之介は隣の席で身を強張らせていた。顔色は青く、額には脂汗を浮かべている。
「何でもないわよ。それより、どうしたの? 調子悪そうだけど」
「いや……今更ながら人を斬っちまったなあって。俺、刀どころかナイフすら握った事がなかったってのに。ナイフで斬られた事ならあるけど」
「斬られた事はあるんだ……そういえばあんた、中学時代は結構な喧嘩屋だったらしいわね」
「おうよ。真剣じゃなくて木刀なら使ってたぜ」
吉備之介の右手は若干震えていた。人の骨肉を斬った感触がまだ手に残っているのだ。
あの後、クリト・ルリトールはまだ息があった。生命力の異様な高さは伊達に異世界転生者ではない。お陰で吉備之介は人殺しにならずに済んだが、それでも人斬りになった事実には変わりない。
「あとさ……やっぱり怖ェなと思ってさ。今、魔王城に向かっているじゃん。つまり、どんどん死地が近付いてきている訳じゃん。怖ェよそりゃ」
「クリトを倒してみせた度胸はどこに行ったのよ」
「あんなん一時のテンションの気の迷いですぅー。人間そうそう変わるかよ」
肩を竦めておどける吉備之介。確かに人間、生来の気質は容易く変化するものではない。人間よりもなお変化が乏しい神の転生者である竹は「仕方がない」と溜息を吐き、吉備之介を横目で見た。
「それじゃあ、やる気が出るように私が難題をあげるわ」
「難題?」
「ええ。かぐや姫からの難題よ。――試合に出てくれたら私があんたのカノジョになってあげる。試合に勝ったら結婚してあげるわ」
「うおっマジで? ……いやいやいや、結婚とかそういうのはもっと慎重に考えるべきだろ」
一瞬、満更でもない反応をした吉備之介だが、すぐに却下した。学生に結婚云々は荷が重いというのが彼の考え方だった。
「あら、それならカノジョになるのはいいのかしら?」
「そりゃあこちとら健全な男子高校生ですし。カノジョいない歴……いや、そうじゃなくて。自分を安売りするのはやめとけよ」
「何を今更。『竹取物語』ってのはそういう話よ」
五人の求婚者に対してかぐや姫はそれぞれに難題を出し、その難題をクリアした者と結婚すると宣言した。『竹取物語』の一シーンである。
「それは平安時代の話だろ。今はそういう時代じゃねえ」
「だったら、あんたならカノジョ作る時はどうするのよ?」
「そりゃあ素直に告白するよ。『お前の事が好きだから、お前にも俺の事も好きになって欲しい。付き合ってくれ!』って」
吉備之介が若干照れながら自身の例を掲示する。それを聞いた竹は、
「……ふ~ん」
と少しにやけた。
「何だよ、そのリアクション」
「……別に。何もないわよ。ま、いずれにしても生き残らないと話にならないわね。試合、精々気張りなさいな」
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