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魔力切れ
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真っ暗な何も見えない空間、そこにひんやりとした冷たい感触がする。
熱い中冷やされたように気持ちがいい、そのまま眠ってしまいたい。
手にも冷たい感触がしたと思ったら、だんだん温かくなってきた。
熱い感じではなく、優しい温かさで安らぎを感じた。
頬に触れる手に無意識に擦り寄っていたら、クスクスという聞き覚えがある声がした。
ゆっくりと目蓋を開けて確認すると、そこには思った通りの人物がいた。
「…レオンハルト」
「痛みは?」
「痛み…いや、ないけど」
レオンハルトに言われて、俺はあの激しい痛みを思い出して片手を眺めた。
そこには何も無かった、電流も痛みも…ただの手があった。
そして俺は今、何処かのベッドの上で眠っていた…薬品の独特なにおいに白いカーテン…ここは保健室だろうか。
レオンハルトがここまで運んでくれたのか、初日から迷惑掛けてしまったな。
痛みはレオンハルトが治癒魔法で治してくれたと言っていた。
ここは思った通り医務室で、今医者は外出中らしく俺の友人達にもレオンハルトが雷の王位継承者だから面倒を見ると帰したそうだ。
「目立つ事をさせてごめん…」
「王位継承者が同じ属性の魔導士の面倒を見るのは珍しくない……それより、僕も誰かに魔力を渡す事が初めてで調べ忘れていた事があったようですまなかった」
「…どういう事だ?」
「梓馬、今の君はただの人間に戻っている」
レオンハルトが俺の手を握り、衝撃的な一言を口にした。
え、俺が人間?…なんで、だってレオンハルトの力をもらって…魔力検査だって出来たのに…
レオンハルトの話によれば、俺は他の魔導士と違いレオンハルトに力をもらっている。
だから使いすぎると当然力がなくなる事がある、俺はずっと片手に電流を流していたから垂れ流し状態でなくなった。
使い切ったから、最後の力が暴発して痛みになったのか。
もしレオンハルトが来なかったら、人間だとバレていたかもしれない。
「レオンハルト、一般クラスまでわざわざ来たんだよな…助けてくれてありがとう」
「当然だ、梓馬を守ると言っただろ?…本当は梓馬が心配で様子を見に来たら僕との魔力の繋がりが切れる感じがして慌てて来たんだ」
「…初日から心配掛けたな」
レオンハルトの話によれば、俺が魔力が切れてからすぐに来たからまだ誰にも俺に魔力がない事はバレていないそうだ。
じゃあ魔力をまたレオンハルトからもらわないと帰れないな。
でも医務室でそういう行為をしていいものか、誰か急患が来ないとも限らないし…
レオンハルトを見ると、レオンハルトは俺のカバンを持って椅子から立ち上がった。
そして俺の顔色を伺い、帰ろうと手を差し伸ばしてきた。
まだ俺が倒れてからそう時間は経っていないから、人が校舎に残っているが大丈夫だろうか。
とりあえずベッドから起き上がり、レオンハルトに支えられながら床に足を付けた。
「レオンハルト、今外に出ても大丈夫なのか?俺魔力ないけど」
「裏口から帰れば問題ない」
そう言ってレオンハルトに手を引かれて、医務室を後にした。
周りを気にする俺とは違い、レオンハルトは堂々と歩いていた。
警戒するより堂々としている方が怪しまれずに済むのかもな。
医務室のすぐ近くに非常用のドアがあり、レオンハルトがドアを開けた。
正面より人が少なくて、レオンハルトの後ろに隠れていれば俺が人間だとバレる事はなさそうだ。
確か地図だと学園の横にある森の中に寮があったと記憶している。
生徒達も寮に帰ろうと歩いているのを見ていて、足を止めた。
自然と前を歩いて俺の手を握っていたレオンハルトも足を止めた。
「梓馬、どうかしたのか?」
「…歩夢」
俺はレオンハルトの方を振り返らず、小さくそう呟いた。
大勢の生徒が歩いている中で、俺が最も会いたかった人物がいた。
あの顔を見間違えるわけがない…俺の可愛い弟の歩夢だ。
最後に見た歩夢の顔が頭から離れなくて、久々にあんなに楽しそうにしている歩夢を見れて涙が出てきた。
…それにしても、隣の男…歩夢に近付き過ぎないか?腕を絡めて親しそうだ。
あの男、確か今朝会った寝てばっかりいた生徒じゃないか?
歩夢とどういう関係なんだ?もしかして本当にナツの言っていた…いや、そんな早まるな俺…
とりあえず歩夢が見つかったんだ、挨拶くらいでも…
そう思って一歩踏み出していたら、レオンハルトに強く腕を引かれて引きづられた。
「レオンハルトッ、今そこに歩夢が…」
「それがどうかしたのか?」
「歩夢に挨拶でもと…」
「梓馬、君は今魔力がないんだぞ…あんなところに出ていったら一発で人間だとバレる、弟を助ける前に梓馬が退学になるな」
「うぐっ…ごめん」
そうだった、今の俺は人間だったんだ…今日は大人しくレオンハルトと寮に向かう事にした。
そういえば他の人が向かっている方向と俺達が向かっている場所が違った。
確か生徒寮は二つしかない筈だ、一般寮と生徒会の寮だ。
俺が生徒会の寮に住むのは可笑しいから一般寮の筈だけど…
俺より長いレオンハルトが方向音痴なわけがないから黙って着いていく。
そしてレオンハルトが足を止めた場所は、雰囲気のある洋館だった。
なんか良くないものが出てきそうな雰囲気の場所だ。
「本当は梓馬も一般寮に入寮させる予定だったが、いつ魔力が切れるか分からないから僕の傍の方が安全だ」
「ここは?」
「元は教員寮だったけど、今は僕達王位継承者が住んでいる寮なんだよ」
ちなみに教員達は一般寮にいるとレオンハルトは言っていた。
そうだったんだ、王位継承者の寮…あれ?俺がそんなところに住んだら悪目立ちするんじゃ…
俺が考えつく事だ、レオンハルトも分かっているらしくちゃんと理由を用意していた。
俺が入る予定だった二人部屋の相手がずっと一人部屋だったからいきなり二人部屋は嫌だと言っているらしい。
だから仕方なく俺は王位継承者のいる寮に…って、ちょっと無理ないか?
学園は離れているが監獄クラスの生徒と寮が同じで、監獄クラスの生徒には監視生と言われる生徒が付いていて悪さをしないように監視しているそうだ。
そして俺の同室者になる予定の奴が晦冥の魔導士で当然監獄クラス、転校してきたばかりの俺には荷が重いとした理由だ…ちなみに一人部屋でも晦冥の魔導士は隣の部屋に監視生がいるらしい。
「その部屋しか空いていなかったとはいえ、梓馬を晦冥の魔導士と同室は不安だったからちょうど良かった」
「俺もいきなり晦冥の魔導士の監視生は自信がないな」
「監獄クラスが寮内で悪さをしたら監視生のせいになるからな」
「…それって監獄クラスの清掃をさせられたり」
レオンハルトは何も言わなかったが、ニコッと笑った顔が頷いているように思えた。
顔が引きつり、人間だってバレないためとはいえレオンハルトの優しさに感謝した。
この寮は王位継承者の寮で、王位継承者の中には監獄クラスの生徒がいる。
だからこの寮の監視生はレオンハルトが任されている。
レオンハルトは「絶対にアイツらを梓馬に近付けさせないから安心しろ」と言っていた。
アイツら?晦冥の王位継承者だけだと思っていたが違うのか?
よく分からないが、レオンハルトに連れられて洋館の中に入った。
洋館の門を開けると、手入れされていない寂しい庭があった。
なんか森の中にあるとはいえこの洋館の周りだけ暗いお化け屋敷みたいだ。
ちょっと庭を綺麗にするだけで雰囲気が変わると思うけどな。
洋館の中は赤い絨毯のエントランスに目の前には二階に上がる階段が二つあった。
一階は食堂と大浴場と娯楽施設がある、後は何に使うのかよく分からない部屋だとレオンハルトは説明する。
ここは本来教員寮だから、一般寮に比べて施設が少ないらしい。
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真っ暗な何も見えない空間、そこにひんやりとした冷たい感触がする。
熱い中冷やされたように気持ちがいい、そのまま眠ってしまいたい。
手にも冷たい感触がしたと思ったら、だんだん温かくなってきた。
熱い感じではなく、優しい温かさで安らぎを感じた。
頬に触れる手に無意識に擦り寄っていたら、クスクスという聞き覚えがある声がした。
ゆっくりと目蓋を開けて確認すると、そこには思った通りの人物がいた。
「…レオンハルト」
「痛みは?」
「痛み…いや、ないけど」
レオンハルトに言われて、俺はあの激しい痛みを思い出して片手を眺めた。
そこには何も無かった、電流も痛みも…ただの手があった。
そして俺は今、何処かのベッドの上で眠っていた…薬品の独特なにおいに白いカーテン…ここは保健室だろうか。
レオンハルトがここまで運んでくれたのか、初日から迷惑掛けてしまったな。
痛みはレオンハルトが治癒魔法で治してくれたと言っていた。
ここは思った通り医務室で、今医者は外出中らしく俺の友人達にもレオンハルトが雷の王位継承者だから面倒を見ると帰したそうだ。
「目立つ事をさせてごめん…」
「王位継承者が同じ属性の魔導士の面倒を見るのは珍しくない……それより、僕も誰かに魔力を渡す事が初めてで調べ忘れていた事があったようですまなかった」
「…どういう事だ?」
「梓馬、今の君はただの人間に戻っている」
レオンハルトが俺の手を握り、衝撃的な一言を口にした。
え、俺が人間?…なんで、だってレオンハルトの力をもらって…魔力検査だって出来たのに…
レオンハルトの話によれば、俺は他の魔導士と違いレオンハルトに力をもらっている。
だから使いすぎると当然力がなくなる事がある、俺はずっと片手に電流を流していたから垂れ流し状態でなくなった。
使い切ったから、最後の力が暴発して痛みになったのか。
もしレオンハルトが来なかったら、人間だとバレていたかもしれない。
「レオンハルト、一般クラスまでわざわざ来たんだよな…助けてくれてありがとう」
「当然だ、梓馬を守ると言っただろ?…本当は梓馬が心配で様子を見に来たら僕との魔力の繋がりが切れる感じがして慌てて来たんだ」
「…初日から心配掛けたな」
レオンハルトの話によれば、俺が魔力が切れてからすぐに来たからまだ誰にも俺に魔力がない事はバレていないそうだ。
じゃあ魔力をまたレオンハルトからもらわないと帰れないな。
でも医務室でそういう行為をしていいものか、誰か急患が来ないとも限らないし…
レオンハルトを見ると、レオンハルトは俺のカバンを持って椅子から立ち上がった。
そして俺の顔色を伺い、帰ろうと手を差し伸ばしてきた。
まだ俺が倒れてからそう時間は経っていないから、人が校舎に残っているが大丈夫だろうか。
とりあえずベッドから起き上がり、レオンハルトに支えられながら床に足を付けた。
「レオンハルト、今外に出ても大丈夫なのか?俺魔力ないけど」
「裏口から帰れば問題ない」
そう言ってレオンハルトに手を引かれて、医務室を後にした。
周りを気にする俺とは違い、レオンハルトは堂々と歩いていた。
警戒するより堂々としている方が怪しまれずに済むのかもな。
医務室のすぐ近くに非常用のドアがあり、レオンハルトがドアを開けた。
正面より人が少なくて、レオンハルトの後ろに隠れていれば俺が人間だとバレる事はなさそうだ。
確か地図だと学園の横にある森の中に寮があったと記憶している。
生徒達も寮に帰ろうと歩いているのを見ていて、足を止めた。
自然と前を歩いて俺の手を握っていたレオンハルトも足を止めた。
「梓馬、どうかしたのか?」
「…歩夢」
俺はレオンハルトの方を振り返らず、小さくそう呟いた。
大勢の生徒が歩いている中で、俺が最も会いたかった人物がいた。
あの顔を見間違えるわけがない…俺の可愛い弟の歩夢だ。
最後に見た歩夢の顔が頭から離れなくて、久々にあんなに楽しそうにしている歩夢を見れて涙が出てきた。
…それにしても、隣の男…歩夢に近付き過ぎないか?腕を絡めて親しそうだ。
あの男、確か今朝会った寝てばっかりいた生徒じゃないか?
歩夢とどういう関係なんだ?もしかして本当にナツの言っていた…いや、そんな早まるな俺…
とりあえず歩夢が見つかったんだ、挨拶くらいでも…
そう思って一歩踏み出していたら、レオンハルトに強く腕を引かれて引きづられた。
「レオンハルトッ、今そこに歩夢が…」
「それがどうかしたのか?」
「歩夢に挨拶でもと…」
「梓馬、君は今魔力がないんだぞ…あんなところに出ていったら一発で人間だとバレる、弟を助ける前に梓馬が退学になるな」
「うぐっ…ごめん」
そうだった、今の俺は人間だったんだ…今日は大人しくレオンハルトと寮に向かう事にした。
そういえば他の人が向かっている方向と俺達が向かっている場所が違った。
確か生徒寮は二つしかない筈だ、一般寮と生徒会の寮だ。
俺が生徒会の寮に住むのは可笑しいから一般寮の筈だけど…
俺より長いレオンハルトが方向音痴なわけがないから黙って着いていく。
そしてレオンハルトが足を止めた場所は、雰囲気のある洋館だった。
なんか良くないものが出てきそうな雰囲気の場所だ。
「本当は梓馬も一般寮に入寮させる予定だったが、いつ魔力が切れるか分からないから僕の傍の方が安全だ」
「ここは?」
「元は教員寮だったけど、今は僕達王位継承者が住んでいる寮なんだよ」
ちなみに教員達は一般寮にいるとレオンハルトは言っていた。
そうだったんだ、王位継承者の寮…あれ?俺がそんなところに住んだら悪目立ちするんじゃ…
俺が考えつく事だ、レオンハルトも分かっているらしくちゃんと理由を用意していた。
俺が入る予定だった二人部屋の相手がずっと一人部屋だったからいきなり二人部屋は嫌だと言っているらしい。
だから仕方なく俺は王位継承者のいる寮に…って、ちょっと無理ないか?
学園は離れているが監獄クラスの生徒と寮が同じで、監獄クラスの生徒には監視生と言われる生徒が付いていて悪さをしないように監視しているそうだ。
そして俺の同室者になる予定の奴が晦冥の魔導士で当然監獄クラス、転校してきたばかりの俺には荷が重いとした理由だ…ちなみに一人部屋でも晦冥の魔導士は隣の部屋に監視生がいるらしい。
「その部屋しか空いていなかったとはいえ、梓馬を晦冥の魔導士と同室は不安だったからちょうど良かった」
「俺もいきなり晦冥の魔導士の監視生は自信がないな」
「監獄クラスが寮内で悪さをしたら監視生のせいになるからな」
「…それって監獄クラスの清掃をさせられたり」
レオンハルトは何も言わなかったが、ニコッと笑った顔が頷いているように思えた。
顔が引きつり、人間だってバレないためとはいえレオンハルトの優しさに感謝した。
この寮は王位継承者の寮で、王位継承者の中には監獄クラスの生徒がいる。
だからこの寮の監視生はレオンハルトが任されている。
レオンハルトは「絶対にアイツらを梓馬に近付けさせないから安心しろ」と言っていた。
アイツら?晦冥の王位継承者だけだと思っていたが違うのか?
よく分からないが、レオンハルトに連れられて洋館の中に入った。
洋館の門を開けると、手入れされていない寂しい庭があった。
なんか森の中にあるとはいえこの洋館の周りだけ暗いお化け屋敷みたいだ。
ちょっと庭を綺麗にするだけで雰囲気が変わると思うけどな。
洋館の中は赤い絨毯のエントランスに目の前には二階に上がる階段が二つあった。
一階は食堂と大浴場と娯楽施設がある、後は何に使うのかよく分からない部屋だとレオンハルトは説明する。
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