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第2章 その後のふたり
16、<提案>それは突然やってきた
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たろさん、まさか魚まで捌けるとは。
もう、なんともいたたまれない感がハンパないのですが。
先週は深夜残業続きだったから、わたしがすべきだとは思うんだけど「もともと俺がやるつもりで持って来たから」というお言葉に、負けた。
女として、彼女としてどうかと思うが、その魅力的過ぎる誘惑に完膚なきまでに負けた。
「昔、会社で一時期海釣りが流行った時期あるの知らない? 高田に無理やり連れて行かれて、しばらくハマってやってたんだけど、さすがに毎回お袋に処理させてたら自分でやれと言われて、そりゃそうだ、と」
そう言えば、社内報で釣り大会の写真とか出てたような?
わりと年齢層が高いメンバーだったと思うけど、たろさんもその一員だったとは意外だった。
あの会社の人は趣味につぎ込むか、趣味を持っても楽しむ時間がなくて遠のいてしまって無趣味状態のどちらかの人が多かった気がする。
「素晴らしいです、たろさん。うちの父もたまに釣りはするんですけど、釣った後は母に丸投げなんですよ。釣りは、『捌いて家族に振る舞うまで』が釣りですよねぇ」
包丁を使う手の邪魔にならないよう、たろさんの右側に離れて立ってその様子を学ばせてもらう。
今日のお昼はお味噌汁とたろさんのお刺身で「刺身定食」にしよう。
さんざんアジを捌かせておいてなんだけど、お疲れのたろさんには休んでほしい。
ここは1日家でまったりするしかない。
「この間はごめん。堀ちゃんが気を遣ってくれたのになんか意固地になった」
突然、何の前触れもなくあっさりと言われた。
━━はい。
たろさんが到着される直前まではわたしも緊張していましたが、レジ袋いっぱいのアジとそれを捌けるたろさんにすべてを持って行かれてました。
しかも、うちの実家の分まで捌いてくれるって言うんだもん。
うちの母は捌けるけど、「ついでだから」って簡単に言ってくれて。
あー、もう、どこまでですか。
どこまで素敵男子ですか。
「いえ、わたしが偉そうに差し出がましいことを言ったので。こちらこそすみませんでした」
「まぁ最近は減ったけど確かに部長とかに連れて行かれる時あるしね。そんなトコ行くくらいなら早く帰って堀ちゃんと一緒にいる方がいいんだけど」
ちょっと、何と答えたらいいか分からなかった。
「最近、無趣味状態だったのがそもそもの問題なんだけど、今は堀ちゃんの趣味に便乗させてもらって、すごい楽しくやってるから」
そう言ったたろさんは本当に楽しそうだ。
そんな調子で手は動き続けているから、魚を捌くのが楽しいのかと錯覚しそうになるけど、目が優しいから違うんだろうな、と思う。
ああ、これって完全に自惚れだよなぁ。
「なんか、淀みないですね。やっぱり捌けるに越した事はないですよねぇ」
照れを隠してしまった。
でも本当に魚を捌いて行く手元から目が離せない。
苦労する割に身が無くなるというトラウマのせいで、これまで避けてきたけど、たろさんがここまで出来るんならわたしも頑張らないといけないかなぁ。
「苦手なら俺が担当するから大丈夫だよ?嫌いじゃないし」
えぇえっ!
「マジですか、師匠。一生ついて行きます」
ちょっと興奮が抑えきれなかった。
たろさん、本当にもう、男前過ぎます!
テンションが振り切った状態で見上げれば、たろさんは困ったような顔をしてから小さく息をついた。
包丁をまな板の上に置いて、ちょいちょいと呼ばれる。
何か捌くポイントでもあるのかと見に行けば、右腕で肩を抱き寄せられた。
くっついたのは、久々な気がする。
生魚を触った手が触れないよう、不自然な高さで手の甲の方へ反らされた手は大きくて、骨ばった「男の人の手」。
正直そそるものがありまくりです。
「あの、堀ちゃん。ちゃんとプロポーズしたいと思ってるので、そういうフライングはちょっと困るかも」
まぁ、もう言ったも同然か。
わたしの頭に顎を乗せたたろさんはそう言って、もう一度ため息をついた。
「重ね重ね、出過ぎた真似をして申し訳ないです」
何と答えればいいか分からず、小さく言えば笑われる。
「これこそ牽制だよね」
たろさんはそう言ったけど、こんなに甘い牽制はないですよ。
「わたし、そういう事になるのであれば一度はケンカしときたい派なんで、まぁ結果的には良かったかと思います。あ、決してふっかけた訳じゃないですからね」
「まぁ、ケンカにもなってなかった気がするけどね」
穏やかに笑ったたろさんは、聞けばわたしほどは深くは考えていなかったそうで。
「忙しすぎてメールも出来ない」くらいの感覚だったご様子。
「帰ったら話そう」に至ってはメールや電話では伝わりにくいので、会ってちゃんと色々ゆっくり話したかっただけらしい。
はい、それでいいです。
こっちが勝手に深刻になって悪循環に陥ってただけです。
久々に恋する乙女状態だっただけなんです。
黙り込んで、時間が経って、言うタイミングを逃して、気が済んだつもりになるけど心中ではくすぶってて素直になれなくて。
相手に対する不満をぶつけようのないまま、自己完結させるという非常に不健康な事をしてきたのだけれど。
「そういうのは改めようと思います」
「うん、そうしてくれた方が助かる。黙られるのが一番キツイ。気になったり、嫌な思いしたらすぐ言っていいから。たまには年上らしいとこ見せたいし」
頭をもたせかけて甘えれば、肩を抱く腕でより強く抱き寄せられ、頭のてっぺんに頬を乗せてくれた。
身長差があるから少し体勢が厳しそう。
「あと1尾か。くそっ。手が使えないのがつらい。さっさと終わらせるね」
珍しく乱暴な言葉に思わず笑ってしまう。
最後ぐらいやると言ったら、やはり「ついでだから」と言われてしまう。
手が使えないたろさんの代わりに腰に抱きついて、背伸びしてキスをねだった。
甘い空気というよりも、リアルに生臭いのはご愛敬だ。
父は昔から時々思い出したように釣りに行く。
釣果をすべて母に処理させていた。
母は仕方なく処理していたけど、実はものすごく嫌がっていて、父がいなくなると文句を言いながら捌いていたなぁ。
「おかずになるんだからいいだろう」とか言うけど、釣具やらガソリン代やら考えたら買った方が断然安いからね!
スーパーの切り身の方が手間もかからないからね!
新鮮なのは認めるけど、そんな過程を経て食卓にならんだおかずに好意的にもなれず。
だったのに。
なぜこうも美味しいかな。
新鮮だから?
それとも恋人が捌いたから?
刺身は飲みに行った時にあればつまむ、程度だったのに。
「堀ちゃん、今度、住宅展巡りとかしない?」
舌鼓を打つ勢いでお刺身をいただいていたら、たろさんから新しい提案があった。
★☆★
次回で最終回となります。
もう、なんともいたたまれない感がハンパないのですが。
先週は深夜残業続きだったから、わたしがすべきだとは思うんだけど「もともと俺がやるつもりで持って来たから」というお言葉に、負けた。
女として、彼女としてどうかと思うが、その魅力的過ぎる誘惑に完膚なきまでに負けた。
「昔、会社で一時期海釣りが流行った時期あるの知らない? 高田に無理やり連れて行かれて、しばらくハマってやってたんだけど、さすがに毎回お袋に処理させてたら自分でやれと言われて、そりゃそうだ、と」
そう言えば、社内報で釣り大会の写真とか出てたような?
わりと年齢層が高いメンバーだったと思うけど、たろさんもその一員だったとは意外だった。
あの会社の人は趣味につぎ込むか、趣味を持っても楽しむ時間がなくて遠のいてしまって無趣味状態のどちらかの人が多かった気がする。
「素晴らしいです、たろさん。うちの父もたまに釣りはするんですけど、釣った後は母に丸投げなんですよ。釣りは、『捌いて家族に振る舞うまで』が釣りですよねぇ」
包丁を使う手の邪魔にならないよう、たろさんの右側に離れて立ってその様子を学ばせてもらう。
今日のお昼はお味噌汁とたろさんのお刺身で「刺身定食」にしよう。
さんざんアジを捌かせておいてなんだけど、お疲れのたろさんには休んでほしい。
ここは1日家でまったりするしかない。
「この間はごめん。堀ちゃんが気を遣ってくれたのになんか意固地になった」
突然、何の前触れもなくあっさりと言われた。
━━はい。
たろさんが到着される直前まではわたしも緊張していましたが、レジ袋いっぱいのアジとそれを捌けるたろさんにすべてを持って行かれてました。
しかも、うちの実家の分まで捌いてくれるって言うんだもん。
うちの母は捌けるけど、「ついでだから」って簡単に言ってくれて。
あー、もう、どこまでですか。
どこまで素敵男子ですか。
「いえ、わたしが偉そうに差し出がましいことを言ったので。こちらこそすみませんでした」
「まぁ最近は減ったけど確かに部長とかに連れて行かれる時あるしね。そんなトコ行くくらいなら早く帰って堀ちゃんと一緒にいる方がいいんだけど」
ちょっと、何と答えたらいいか分からなかった。
「最近、無趣味状態だったのがそもそもの問題なんだけど、今は堀ちゃんの趣味に便乗させてもらって、すごい楽しくやってるから」
そう言ったたろさんは本当に楽しそうだ。
そんな調子で手は動き続けているから、魚を捌くのが楽しいのかと錯覚しそうになるけど、目が優しいから違うんだろうな、と思う。
ああ、これって完全に自惚れだよなぁ。
「なんか、淀みないですね。やっぱり捌けるに越した事はないですよねぇ」
照れを隠してしまった。
でも本当に魚を捌いて行く手元から目が離せない。
苦労する割に身が無くなるというトラウマのせいで、これまで避けてきたけど、たろさんがここまで出来るんならわたしも頑張らないといけないかなぁ。
「苦手なら俺が担当するから大丈夫だよ?嫌いじゃないし」
えぇえっ!
「マジですか、師匠。一生ついて行きます」
ちょっと興奮が抑えきれなかった。
たろさん、本当にもう、男前過ぎます!
テンションが振り切った状態で見上げれば、たろさんは困ったような顔をしてから小さく息をついた。
包丁をまな板の上に置いて、ちょいちょいと呼ばれる。
何か捌くポイントでもあるのかと見に行けば、右腕で肩を抱き寄せられた。
くっついたのは、久々な気がする。
生魚を触った手が触れないよう、不自然な高さで手の甲の方へ反らされた手は大きくて、骨ばった「男の人の手」。
正直そそるものがありまくりです。
「あの、堀ちゃん。ちゃんとプロポーズしたいと思ってるので、そういうフライングはちょっと困るかも」
まぁ、もう言ったも同然か。
わたしの頭に顎を乗せたたろさんはそう言って、もう一度ため息をついた。
「重ね重ね、出過ぎた真似をして申し訳ないです」
何と答えればいいか分からず、小さく言えば笑われる。
「これこそ牽制だよね」
たろさんはそう言ったけど、こんなに甘い牽制はないですよ。
「わたし、そういう事になるのであれば一度はケンカしときたい派なんで、まぁ結果的には良かったかと思います。あ、決してふっかけた訳じゃないですからね」
「まぁ、ケンカにもなってなかった気がするけどね」
穏やかに笑ったたろさんは、聞けばわたしほどは深くは考えていなかったそうで。
「忙しすぎてメールも出来ない」くらいの感覚だったご様子。
「帰ったら話そう」に至ってはメールや電話では伝わりにくいので、会ってちゃんと色々ゆっくり話したかっただけらしい。
はい、それでいいです。
こっちが勝手に深刻になって悪循環に陥ってただけです。
久々に恋する乙女状態だっただけなんです。
黙り込んで、時間が経って、言うタイミングを逃して、気が済んだつもりになるけど心中ではくすぶってて素直になれなくて。
相手に対する不満をぶつけようのないまま、自己完結させるという非常に不健康な事をしてきたのだけれど。
「そういうのは改めようと思います」
「うん、そうしてくれた方が助かる。黙られるのが一番キツイ。気になったり、嫌な思いしたらすぐ言っていいから。たまには年上らしいとこ見せたいし」
頭をもたせかけて甘えれば、肩を抱く腕でより強く抱き寄せられ、頭のてっぺんに頬を乗せてくれた。
身長差があるから少し体勢が厳しそう。
「あと1尾か。くそっ。手が使えないのがつらい。さっさと終わらせるね」
珍しく乱暴な言葉に思わず笑ってしまう。
最後ぐらいやると言ったら、やはり「ついでだから」と言われてしまう。
手が使えないたろさんの代わりに腰に抱きついて、背伸びしてキスをねだった。
甘い空気というよりも、リアルに生臭いのはご愛敬だ。
父は昔から時々思い出したように釣りに行く。
釣果をすべて母に処理させていた。
母は仕方なく処理していたけど、実はものすごく嫌がっていて、父がいなくなると文句を言いながら捌いていたなぁ。
「おかずになるんだからいいだろう」とか言うけど、釣具やらガソリン代やら考えたら買った方が断然安いからね!
スーパーの切り身の方が手間もかからないからね!
新鮮なのは認めるけど、そんな過程を経て食卓にならんだおかずに好意的にもなれず。
だったのに。
なぜこうも美味しいかな。
新鮮だから?
それとも恋人が捌いたから?
刺身は飲みに行った時にあればつまむ、程度だったのに。
「堀ちゃん、今度、住宅展巡りとかしない?」
舌鼓を打つ勢いでお刺身をいただいていたら、たろさんから新しい提案があった。
★☆★
次回で最終回となります。
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