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5、シンクロ率100%
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エリザベスちゃん、マジで行っちゃった……
ヴヴヴ……
エリザベスちゃんが晴れ晴れと、それこそスキップしそうな足取りで退室したこのいかがわしい一室で相棒は控えめにうなっている。
「本当はアキがずっとここにいてくれればいいと、思っていたのだが……」
陛下は私を帰すために他の女性との性交に挑んで玉砕して、私は陛下の将来のために他の女性との関係を後押ししていたけど。
今頃になって陛下が他の女性とうまく行く事を考えると、なにかもやもやと複雑になる事に気がついたりして。
いや、そもそも痴女と一国の王様がどうこうなんて思いもしないじゃない?
「アキ以外だとどうにもダメなのだ」
真摯な表情は、言いながら困ったような、照れたようなものに変わった。
嬉しいと、思うはずなのに。
ダメだ、涙が出そう。
喉が張り裂けそう、震える。
「でも、しちゃったら、私……」
元の世界に帰る事になる。
涙がこぼれた。
ッヴィイィイイイィン!
って相棒! 空気読め!
「━━ッ、ああ、アキ」
陛下はなにやら息を飲んだ後、歓喜に打ち震えるように唸る。それからこぼれた涙をすくうように頬に口づけをくれた。
「それはおそらく大丈夫だ。説明はあとでさせてくれ、すまないが今は」
続けさせてくれ。
それは耳元で熱い吐息とともに零され、体の芯を熱く大きく揺さぶられたような気がした。
撫でるように這わされる手は大きくて、温かくて、優しい。長らく人とは触れあっておらず、ましてこっちに来てからは周囲の人々は優しくしてくれるけどそれはしょせんお客様扱いだからで。
肌と肌を合わせる温かさにこみ上げてくる安堵。陛下の熱くてかたい男の肌をもっと直接味わいたくて着ていたワンピースを脱ぐ。一人でも脱げるのに陛下も手伝ってくれた。
脱いでしまえば意思表示は明白で、激しく貪りあうような口づけの中ふとした出来心で状況確認のため陛下の陛下に目を落とす。
バケモンと、目が合った。
めっちゃ鎌首上げてた。
そうとしか思えなくてコンマ秒で二度見した。
伝家の宝刀。
それとも王家の宝刀というべきか。
え、こっちの人ってこれが普通なの?
それとも西洋人系だから?
こっちの人にしろ、西洋の人にしろ、当然ながらフル勃起状態なんて見た事はない。だから声が震えたのは仕方ないと思う。
「へ、陛下……」
「ん?」
そこかしこに口づけながら、甘く聞き返してくれる優しい陛下だけれども、ご子息が全然優しくないお姿をしておられるのですが。
「すみません、無理です。おっきすぎます」
ッヴィイィイイイイイイイイィイイィンっっ!!
だッから、空気ぃぃぃぃ!
跳ねんなぁぁぁぁ!
※※※
ヴーヴーヴーヴヴヴ……
「へ、陛下……、そんな物に頼ると、またうまく・行かなく、なりますよ……」
一向に自己主張をやめない相棒を引き寄せようとした陛下に、息も絶え絶えに申告する。
ほぼほぼ童貞。
しょっぱなからそんなマニアックプレイは推奨しない。
こちらはもはや汗だくのドロドロ。
陰唇はクッパクッパしてる。
前戯だけでこの惨状。
……正直に言おう。
今そんな物を使われたらイキ狂う。死ぬ。
下のパクパクしている口が何を求めて、何を欲しがっているかは自分が一番分かっている。怖いけれど指じゃない。もう指なんかじゃ足りない。
私の恨みがましい視線に、陛下は目を細めた。
「いや、感謝を込めて」
えろえろしい唇で陛下は、我がピンクの相棒に労わるようにそっと親愛の口付けを施す。
ドン引き要素満載の光景ではあったけれども、あまりのエロさに呆れた事に大きく胸が高鳴った。
と同時に魔物侵入。
「━━━~~~~ッッ!」
挿入と同時に盛大にイッてしまい、白くはじけた脳で一瞬ここがどこかも分からなくなる。
「へい、か……へいかぁ……」
弛緩しきってだるくて、腕なんか上げるのも一苦労だったりするけど、それでも両手を伸ばして陛下を求める。
本当に、私はここにいられたのだろうかという不安。
中でキュウキュウと締め付けているのは分かるが、それでも確かな実感が欲しい。
「ここにいる」
力強く抱きしめられながら、体の芯をぞくぞくと揺さぶってくるあの低い美声を耳元で囁かれて私は心底安堵した。
陛下の腕の中に残れた。
全裸でひっくり返った状態で、どこか人前に帰されなくて良かった。
「よか、ったぁ……」
陛下の逞しい首に腕を回してぎゅっと抱きつくと同時に、新たな涙が浮いてくる。
いや、バケモンを挿入された生理的な涙も混じって入るけども。
ッヴィヴヴぃーッ!
ッヴィヴヴぃーッ!
ッヴィヴヴぃぃぃーッ!
畜ッ生、相棒ぉッ!
余韻ンンンンンン! ムゥドォォォォォ!
てンめぇ、踊んなぁぁぁ!
陛下もそれ以上バケモン巨大化させないでぇぇぇ。
※※※
「あひぁっ、あっ、あ、あ」
これが子宮口ってやつかぁぁぁー
「うっぐッ、んっ」
うわ、可愛くない声出たー
「ひぅっ、も、イッちゃ、うっ、んっ!」
最奥まで、みっしりと埋められて、揺さぶられて。
ヤバい、奥地をゴリゴリされるの気持ちよすぎる。
二次元等で見られる『おかしくなっちゃうー!』ってリアルでは言わないけど、今ならどういう事か分かる。
軽々と上半身を起こされ対面座位に持って行かれて、自分で動くなんてとうに出来なくなっているのをいい事に、お尻に手を添えられていいように突き上げられる。
嗚呼、人類の神秘よ。
上には上がいる。そして奥には奥がある。
まだ奥があったかぁー!!
「やぁ、も、だめ。も、おかしくなっちゃ、」
あ、あっさり言うてもうた。
ほぼほぼ童貞だからサル並みなのは仕方ないと諦めて、気が済むまでつき合ったら夜が明けた。
こっちの人、体力すげぇ。
ああ、勃起不全に関する知識やら技術が発達してるんだっけ。
そりゃ絶倫になるわ。
まあ覚えたては、と寛容に応じてみたら毎回そうだった。
「へーかぁ、も……ムリぃ」
私の声とぐっちょんぐっちょん盛大な水音が協奏しておられる。
「名前で呼んでくれ」
「あーしぇぇ、おねがぃ」
「たまらんな」
ぜーはー言いながら終了を懇願するも、まだ奥があるのかというような最奥をえぐられ、苦しい気もするけどそれが気持ちよくて、まだ終わって欲しくないような気がして、気持ちよーく続行されてる。
毎回新天地を見せられるってどういうコト?
『はー、今日のは気持ちよかった。もうこれ以上の高みはないだろうな』と思うのに、毎回記録を更新される。
早まったか、と思った頃に陛下は人並み外れてお盛んでお元気らしいと判明した。
そりゃ「これまでは何だったんだよ!」と宰相の美壮年が無言でシャウトするという器用な技も披露するわ。
あの、数日後。
エリザベスちゃんにおっパブに招かれた。
いや、おっパブなワケがない。
貴族のお嬢様方のお茶会だ。でもおっパブだと思っても仕方ない錚々たるメンバー
これまで陛下のお相手を務めて来られたお嬢様方で、一瞬袋にでもされるのかと思ったのだけれど。
牛乳姉さん。
とりあえず、第一印象は乳。この一言に尽きる。
垂れ目がなんともセクシーで、妖艶な紫色のドレスをお召しになったマルゲリータ様。
ファ~ビュラス!
ご担当はカウンセリングだったというマルゲリータ様はにこりと笑ってくれた。
「この度はご成功おめでとうございます」
なんだろう。ご成婚ならぬご性交に聞こえる。
大きく開いた胸元からのぞく白いまろやかな双丘。うわぁ、あの密着した谷間に指つっこみてぇ。
お二人目は見事な張りを誇る最高級、釣鐘型おっぱいのアンナ様。
小柄な体格にほんわりとした雰囲気がなんとも癒し系。食事療法をご担当。
「『黒いドレスの呪い』はお聞きかと思いますが」
はい、聞きました。
何の事ない、陛下が十代の頃黒いドレスの豊満な女性に襲われかけて勃起不全になった事に起因するもので、勃起不全治の最先端を行くこの国は呪いを受けた人にはひたすら優しく接するという習慣があるとか。
陛下、完全にバレてるんじゃ……
「恐れながらこうしてお触りいただいたのだけれど」
お手を拝借とマルゲリータ様にそっと手を取られ、三人の中で一番のサイズ感を誇る爆乳にぺたりと触れさせてもらった。
うっひょー、あざーっす!!!
「まったく効果が見られず……他のお二方も同じご様子だったのでわたくし達も色々考えましたの」
ふぉあー、マルゲリータ様いい匂いぃぃ。
これがフェロモンか。
こちらのおっパブ、もとい『陛下のご令息をたっちさせ隊』の皆さま、ハナから陛下とどうこうする気はゼロだったらしい。
全員に一回ずつパイタッチを試してみたもののピクリともしなかったので、以降周囲には「じゃ、いっちょ気張って来ます」とバスローブ着て挑むというフリを演じながら、実際はカウンセリングという名の雑談やらマッサージやらしかしてないらしい。
賢明なお嬢様方には無理に迫っても逆効果というのが分かっていたのだろう。
「インポになるような人が、気になる女性が側にいるのに他の女性と契るなんて器用な事、出来るわけないじゃないですか」
エリザベスちゃんが最後に馬鹿馬鹿しいと言わんばかりに鼻を鳴らした。
そんなエリザベスちゃんは見事な円錐型。
細い体に別名ロケット型と呼ばれる凶器。垂涎ものやで。
おうちは医療の名家で、ツボやらマッサージの施術をご担当。
さすがはお医者さんの卵。
ここに来て初めてインポって聞いたわー
というワケで陛下、うらやまけしからん状況にもかかわらずナイスバディさん達とほとんどエロいことしてなかった。
なんともったいない。
最近の新しい試みは官能小説の迫真に迫った朗読会だったそうで。
ヒロインの名前は私に変更していたとの事。わざわざ謝っていただいたが皆さまのご苦労を考えるとどうぞお気遣いなくとしか言えなかった。
それどころか誤解の無きようにと私の為におっパ、お茶会を開催してくれた心優しい貴族のお嬢様方に感謝しかない。
そもそも選ばれたのは「男子っておっぱい好きだよね」というおっさん連中の先入観から巨乳ちゃんばっかりだったけど、発端が豊満女性でトラウマになってるんだから無理からぬ事で。
誰も思いもしなかったようだけど、陛下は間違いなく貧乳好きだ。
私の発育が芳しくない胸を「つつましくて可愛らしい」的な事を言ってそれは愛おしそうにいじくり倒していた。ほっとけば小一時間でも胸だけをいじめ倒すというマニアックな焦らしプレイに発展する。
間接的ではあるけど胸が小さいと連呼するのも人としてどうかと思わないでもないが、小鳥や子犬が可愛いと一緒だろうと思っておく事にしておく。
※※※
「あの時私は性交の達成を願ったのではなくてな」
陛下は穏やかに笑う。
「『終生いつまでも共にあり、愛し合える者が欲しい』と呪術を口にしたんだ」
陛下のピロートークはいつも甘い。
いや、この所イタしてはいないんだけれども。
その言葉も、表情もまなざしもすべてが甘くて仕方ない。
あれから相棒は一度も動かない。
空気も読まず狂喜乱舞に大暴れしたんだ、ショートの一つもするだろう。
相棒になぜか親近感だか連帯感だかを抱いちゃってるらしい陛下は、『人形のベッドか』みたいな保管場所で眠る相棒を時々そっと撫でているのがシュールでつらい。
当初の目的は完全に達成された。
そりゃあれだけ毎日のようにねちっこく種付けされれば孕みもするわ!
エリザベスちゃんのお父さんに診てもらったら、医療習得のために同行していたエリザベスちゃんに「おめでたですね」の代わりに「性行成功ですね!」と新・四字熟語みたいな事を言われた。
そう言えば言葉通じまくってるな、と今さら気がついた。
周囲にも喜んでもらえている。
えらく簡単に受け入れられた所を見ると、大多数の国民の方が「陛下って不能じゃね?」と人知れず心を痛めていたと思われる。
まだ大きくなる兆しの見えないお腹をそろりと撫でると、陛下も軽いキスとともにそれに倣ってきた。
こうなってしまうと帰ろうなんて気は起きない。
よって夫婦円満の象徴として祀られた我が相棒を、子供の視界に入る前にどうにか葬り去ろうと思う。こちらの皆さんが何と言おうとも、正常な日本人の感覚としてあれは絶対に子供には見せたくない。
赤ちゃん、なんでも口に入れるって言うしな。
……
……
こっえー!
あかんあかんあかん。ちょっと考えただけでゾッとしたぁぁぁぁ!
平均耐用年数が分からないから長い付き合いだったのか短かったのか、そこはイマイチ何とも言えないけれども、ちゃんと供養するから安心してくれ。
相棒、世話になったな。
最後に狂った動きを見せたとはいえ、お前はいい仕事したよ。
ヴヴヴ……
エリザベスちゃんが晴れ晴れと、それこそスキップしそうな足取りで退室したこのいかがわしい一室で相棒は控えめにうなっている。
「本当はアキがずっとここにいてくれればいいと、思っていたのだが……」
陛下は私を帰すために他の女性との性交に挑んで玉砕して、私は陛下の将来のために他の女性との関係を後押ししていたけど。
今頃になって陛下が他の女性とうまく行く事を考えると、なにかもやもやと複雑になる事に気がついたりして。
いや、そもそも痴女と一国の王様がどうこうなんて思いもしないじゃない?
「アキ以外だとどうにもダメなのだ」
真摯な表情は、言いながら困ったような、照れたようなものに変わった。
嬉しいと、思うはずなのに。
ダメだ、涙が出そう。
喉が張り裂けそう、震える。
「でも、しちゃったら、私……」
元の世界に帰る事になる。
涙がこぼれた。
ッヴィイィイイイィン!
って相棒! 空気読め!
「━━ッ、ああ、アキ」
陛下はなにやら息を飲んだ後、歓喜に打ち震えるように唸る。それからこぼれた涙をすくうように頬に口づけをくれた。
「それはおそらく大丈夫だ。説明はあとでさせてくれ、すまないが今は」
続けさせてくれ。
それは耳元で熱い吐息とともに零され、体の芯を熱く大きく揺さぶられたような気がした。
撫でるように這わされる手は大きくて、温かくて、優しい。長らく人とは触れあっておらず、ましてこっちに来てからは周囲の人々は優しくしてくれるけどそれはしょせんお客様扱いだからで。
肌と肌を合わせる温かさにこみ上げてくる安堵。陛下の熱くてかたい男の肌をもっと直接味わいたくて着ていたワンピースを脱ぐ。一人でも脱げるのに陛下も手伝ってくれた。
脱いでしまえば意思表示は明白で、激しく貪りあうような口づけの中ふとした出来心で状況確認のため陛下の陛下に目を落とす。
バケモンと、目が合った。
めっちゃ鎌首上げてた。
そうとしか思えなくてコンマ秒で二度見した。
伝家の宝刀。
それとも王家の宝刀というべきか。
え、こっちの人ってこれが普通なの?
それとも西洋人系だから?
こっちの人にしろ、西洋の人にしろ、当然ながらフル勃起状態なんて見た事はない。だから声が震えたのは仕方ないと思う。
「へ、陛下……」
「ん?」
そこかしこに口づけながら、甘く聞き返してくれる優しい陛下だけれども、ご子息が全然優しくないお姿をしておられるのですが。
「すみません、無理です。おっきすぎます」
ッヴィイィイイイイイイイイィイイィンっっ!!
だッから、空気ぃぃぃぃ!
跳ねんなぁぁぁぁ!
※※※
ヴーヴーヴーヴヴヴ……
「へ、陛下……、そんな物に頼ると、またうまく・行かなく、なりますよ……」
一向に自己主張をやめない相棒を引き寄せようとした陛下に、息も絶え絶えに申告する。
ほぼほぼ童貞。
しょっぱなからそんなマニアックプレイは推奨しない。
こちらはもはや汗だくのドロドロ。
陰唇はクッパクッパしてる。
前戯だけでこの惨状。
……正直に言おう。
今そんな物を使われたらイキ狂う。死ぬ。
下のパクパクしている口が何を求めて、何を欲しがっているかは自分が一番分かっている。怖いけれど指じゃない。もう指なんかじゃ足りない。
私の恨みがましい視線に、陛下は目を細めた。
「いや、感謝を込めて」
えろえろしい唇で陛下は、我がピンクの相棒に労わるようにそっと親愛の口付けを施す。
ドン引き要素満載の光景ではあったけれども、あまりのエロさに呆れた事に大きく胸が高鳴った。
と同時に魔物侵入。
「━━━~~~~ッッ!」
挿入と同時に盛大にイッてしまい、白くはじけた脳で一瞬ここがどこかも分からなくなる。
「へい、か……へいかぁ……」
弛緩しきってだるくて、腕なんか上げるのも一苦労だったりするけど、それでも両手を伸ばして陛下を求める。
本当に、私はここにいられたのだろうかという不安。
中でキュウキュウと締め付けているのは分かるが、それでも確かな実感が欲しい。
「ここにいる」
力強く抱きしめられながら、体の芯をぞくぞくと揺さぶってくるあの低い美声を耳元で囁かれて私は心底安堵した。
陛下の腕の中に残れた。
全裸でひっくり返った状態で、どこか人前に帰されなくて良かった。
「よか、ったぁ……」
陛下の逞しい首に腕を回してぎゅっと抱きつくと同時に、新たな涙が浮いてくる。
いや、バケモンを挿入された生理的な涙も混じって入るけども。
ッヴィヴヴぃーッ!
ッヴィヴヴぃーッ!
ッヴィヴヴぃぃぃーッ!
畜ッ生、相棒ぉッ!
余韻ンンンンンン! ムゥドォォォォォ!
てンめぇ、踊んなぁぁぁ!
陛下もそれ以上バケモン巨大化させないでぇぇぇ。
※※※
「あひぁっ、あっ、あ、あ」
これが子宮口ってやつかぁぁぁー
「うっぐッ、んっ」
うわ、可愛くない声出たー
「ひぅっ、も、イッちゃ、うっ、んっ!」
最奥まで、みっしりと埋められて、揺さぶられて。
ヤバい、奥地をゴリゴリされるの気持ちよすぎる。
二次元等で見られる『おかしくなっちゃうー!』ってリアルでは言わないけど、今ならどういう事か分かる。
軽々と上半身を起こされ対面座位に持って行かれて、自分で動くなんてとうに出来なくなっているのをいい事に、お尻に手を添えられていいように突き上げられる。
嗚呼、人類の神秘よ。
上には上がいる。そして奥には奥がある。
まだ奥があったかぁー!!
「やぁ、も、だめ。も、おかしくなっちゃ、」
あ、あっさり言うてもうた。
ほぼほぼ童貞だからサル並みなのは仕方ないと諦めて、気が済むまでつき合ったら夜が明けた。
こっちの人、体力すげぇ。
ああ、勃起不全に関する知識やら技術が発達してるんだっけ。
そりゃ絶倫になるわ。
まあ覚えたては、と寛容に応じてみたら毎回そうだった。
「へーかぁ、も……ムリぃ」
私の声とぐっちょんぐっちょん盛大な水音が協奏しておられる。
「名前で呼んでくれ」
「あーしぇぇ、おねがぃ」
「たまらんな」
ぜーはー言いながら終了を懇願するも、まだ奥があるのかというような最奥をえぐられ、苦しい気もするけどそれが気持ちよくて、まだ終わって欲しくないような気がして、気持ちよーく続行されてる。
毎回新天地を見せられるってどういうコト?
『はー、今日のは気持ちよかった。もうこれ以上の高みはないだろうな』と思うのに、毎回記録を更新される。
早まったか、と思った頃に陛下は人並み外れてお盛んでお元気らしいと判明した。
そりゃ「これまでは何だったんだよ!」と宰相の美壮年が無言でシャウトするという器用な技も披露するわ。
あの、数日後。
エリザベスちゃんにおっパブに招かれた。
いや、おっパブなワケがない。
貴族のお嬢様方のお茶会だ。でもおっパブだと思っても仕方ない錚々たるメンバー
これまで陛下のお相手を務めて来られたお嬢様方で、一瞬袋にでもされるのかと思ったのだけれど。
牛乳姉さん。
とりあえず、第一印象は乳。この一言に尽きる。
垂れ目がなんともセクシーで、妖艶な紫色のドレスをお召しになったマルゲリータ様。
ファ~ビュラス!
ご担当はカウンセリングだったというマルゲリータ様はにこりと笑ってくれた。
「この度はご成功おめでとうございます」
なんだろう。ご成婚ならぬご性交に聞こえる。
大きく開いた胸元からのぞく白いまろやかな双丘。うわぁ、あの密着した谷間に指つっこみてぇ。
お二人目は見事な張りを誇る最高級、釣鐘型おっぱいのアンナ様。
小柄な体格にほんわりとした雰囲気がなんとも癒し系。食事療法をご担当。
「『黒いドレスの呪い』はお聞きかと思いますが」
はい、聞きました。
何の事ない、陛下が十代の頃黒いドレスの豊満な女性に襲われかけて勃起不全になった事に起因するもので、勃起不全治の最先端を行くこの国は呪いを受けた人にはひたすら優しく接するという習慣があるとか。
陛下、完全にバレてるんじゃ……
「恐れながらこうしてお触りいただいたのだけれど」
お手を拝借とマルゲリータ様にそっと手を取られ、三人の中で一番のサイズ感を誇る爆乳にぺたりと触れさせてもらった。
うっひょー、あざーっす!!!
「まったく効果が見られず……他のお二方も同じご様子だったのでわたくし達も色々考えましたの」
ふぉあー、マルゲリータ様いい匂いぃぃ。
これがフェロモンか。
こちらのおっパブ、もとい『陛下のご令息をたっちさせ隊』の皆さま、ハナから陛下とどうこうする気はゼロだったらしい。
全員に一回ずつパイタッチを試してみたもののピクリともしなかったので、以降周囲には「じゃ、いっちょ気張って来ます」とバスローブ着て挑むというフリを演じながら、実際はカウンセリングという名の雑談やらマッサージやらしかしてないらしい。
賢明なお嬢様方には無理に迫っても逆効果というのが分かっていたのだろう。
「インポになるような人が、気になる女性が側にいるのに他の女性と契るなんて器用な事、出来るわけないじゃないですか」
エリザベスちゃんが最後に馬鹿馬鹿しいと言わんばかりに鼻を鳴らした。
そんなエリザベスちゃんは見事な円錐型。
細い体に別名ロケット型と呼ばれる凶器。垂涎ものやで。
おうちは医療の名家で、ツボやらマッサージの施術をご担当。
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ここに来て初めてインポって聞いたわー
というワケで陛下、うらやまけしからん状況にもかかわらずナイスバディさん達とほとんどエロいことしてなかった。
なんともったいない。
最近の新しい試みは官能小説の迫真に迫った朗読会だったそうで。
ヒロインの名前は私に変更していたとの事。わざわざ謝っていただいたが皆さまのご苦労を考えるとどうぞお気遣いなくとしか言えなかった。
それどころか誤解の無きようにと私の為におっパ、お茶会を開催してくれた心優しい貴族のお嬢様方に感謝しかない。
そもそも選ばれたのは「男子っておっぱい好きだよね」というおっさん連中の先入観から巨乳ちゃんばっかりだったけど、発端が豊満女性でトラウマになってるんだから無理からぬ事で。
誰も思いもしなかったようだけど、陛下は間違いなく貧乳好きだ。
私の発育が芳しくない胸を「つつましくて可愛らしい」的な事を言ってそれは愛おしそうにいじくり倒していた。ほっとけば小一時間でも胸だけをいじめ倒すというマニアックな焦らしプレイに発展する。
間接的ではあるけど胸が小さいと連呼するのも人としてどうかと思わないでもないが、小鳥や子犬が可愛いと一緒だろうと思っておく事にしておく。
※※※
「あの時私は性交の達成を願ったのではなくてな」
陛下は穏やかに笑う。
「『終生いつまでも共にあり、愛し合える者が欲しい』と呪術を口にしたんだ」
陛下のピロートークはいつも甘い。
いや、この所イタしてはいないんだけれども。
その言葉も、表情もまなざしもすべてが甘くて仕方ない。
あれから相棒は一度も動かない。
空気も読まず狂喜乱舞に大暴れしたんだ、ショートの一つもするだろう。
相棒になぜか親近感だか連帯感だかを抱いちゃってるらしい陛下は、『人形のベッドか』みたいな保管場所で眠る相棒を時々そっと撫でているのがシュールでつらい。
当初の目的は完全に達成された。
そりゃあれだけ毎日のようにねちっこく種付けされれば孕みもするわ!
エリザベスちゃんのお父さんに診てもらったら、医療習得のために同行していたエリザベスちゃんに「おめでたですね」の代わりに「性行成功ですね!」と新・四字熟語みたいな事を言われた。
そう言えば言葉通じまくってるな、と今さら気がついた。
周囲にも喜んでもらえている。
えらく簡単に受け入れられた所を見ると、大多数の国民の方が「陛下って不能じゃね?」と人知れず心を痛めていたと思われる。
まだ大きくなる兆しの見えないお腹をそろりと撫でると、陛下も軽いキスとともにそれに倣ってきた。
こうなってしまうと帰ろうなんて気は起きない。
よって夫婦円満の象徴として祀られた我が相棒を、子供の視界に入る前にどうにか葬り去ろうと思う。こちらの皆さんが何と言おうとも、正常な日本人の感覚としてあれは絶対に子供には見せたくない。
赤ちゃん、なんでも口に入れるって言うしな。
……
……
こっえー!
あかんあかんあかん。ちょっと考えただけでゾッとしたぁぁぁぁ!
平均耐用年数が分からないから長い付き合いだったのか短かったのか、そこはイマイチ何とも言えないけれども、ちゃんと供養するから安心してくれ。
相棒、世話になったな。
最後に狂った動きを見せたとはいえ、お前はいい仕事したよ。
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