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6、二度塗り※
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やっと大久が腰を引き、吐き出された大量の白濁をカリ首が掻き出していく。
どろりとした澱のような白濁が股を伝い、陰嚢へ零れ落ちるのを感じた。空気に触れたというのに妙にそれが熱く感じる。
大久が拘束をゆるめ、その隙に逃れようと身をよじるが力が入らない。そして優士屋が危惧した通り、再度ガツンと奥へと楔を打ち込まれた。
「あ゛っ!? なんっ!」
射精したはずなのに大久のそれはすでに芯を持ち、剛直となって優士屋の内壁に白濁を塗りこめ始める。
「あっあっ、熱っ、もういっ」
背後の大久を肘で押すように抵抗するが前から回された大久の手で陰嚢を撫でられ、ぬめりを纏った大きな手は優士屋の萎えた陰茎を手にする。
「やめ、きたね……」
嫌な予感に優士屋は思ってもいないことを悪態として咄嗟に選択した。
「オークちんぽ入れられてヒンヒンよがってるヤツが、何言ってんだ今さら」
「なっ、あ・ひっ、あぁぁぁぁっ!」
「イッったばかりの亀頭はキくだろ?」
自分だったら射精直後の陰茎、特に先端は敏感になりすぎていて触られるなどごめんだと大久は思う。それをそれをあえて優士屋に施す。しかもオークの精液を纏った手で。
ぐちゅぐちゅとわざと派手な音を立てるような手淫に優士屋は本気で抵抗し、やめろと振り返るもその口をすかさず大久がとらえる。合わせるなどという可愛いものではない、奪い犯すように口内を舐られオークの唾液にまた優士屋の体が限界へと追い詰められる。
体内の異物を外へ逃すかのように優士屋は陰茎から粘度のない液体を噴射させた。
「安心しろ。潮噴いただけだ」
びくりと動揺する優士屋に大久は教えてやる。優士屋にしてみればなんの安心要素もなかった。
奇しくも潮により優士屋の陰茎にまとわりつくオークの白濁は薄められたが、大久は扱く手を緩めることなく、なお鈴口に塗り込める。尿道に塗される濃厚な媚薬にも近いオークの精に体が侵食されていくようだ。
咥内と、尿道、そして直腸から取り込んだオークの体液が優士屋を発情させる。
腹の中で熱の塊がどろどろと沸きだし全身を染め、狂おしいほどの衝動で体が欲するのはもはや渇望だ。
得られないと死ぬ、けれど与えられても死ぬような気がする。
「ひぅ、そこやめっ、ばってめっ、い・あ、あァァァっ」
「はは、一突き毎にイってんじゃねぇよ。口だけのザコ穴が」
ここにきて大久が初めて声を上げて笑ったような気がした。なんでこんな時にそれを思うのか。
こんなの完全にキメセクじゃねぇか。働かない頭で、それでもそんな事を思う。
「イってな、イってないぃぃぃ」
「脳みそまでザーメン漬けにしてやろうか」
もちろん冗談だ。大久の物騒な冗談にキメセクという単語が脳をよぎったばかりの優士屋は身の危険を感じ、勇者の瞬発力を以て本能で前に逃げようとするも腰を掴まれ引き戻される。
「まだ逃げられんのか」
大久は呆れた。
「逃げんな、オラ。お前が始めた事だろうが。最後まで責任持て」
落ち着いた低い声がセクシーだ。そう感じる脳はもうヤク漬けにされてダメになったのだと優士屋は思った。挿入側のセックスでは味わう事の出来ない「イきまくり」などという感覚が優士屋の脳にべったりとこびりつく。
狂う。
狂ってしまう。
「ひぬっ、も、死ぬっ」
「死ね! 死んじまえ!」
優士屋につられただけで大久も当然殺意などない。勇者とオークの血が言わせるのか「死ぬ」「死ね」は「イく」「イけ」の代替だ。
優士屋の逞しい背は美しく、こちらを見上げる瞳は潤んでいた。
日頃自信しかない態度で偉そうな男が極限まで追いつめられ涙目で「死ぬ死ぬ」と言う姿に大久もどうしようもなく高揚するのは性か。こめかみと男茎に大量の血が流れ脈打つのを感じる。充足感と征服感に満たされ、体だけではなく脳までもこの行為から得られる快楽に満たされるようだ。
頭がぶっ飛びそうな、これほどまでの行為がこれまであっただろうか。
そう問われれば二人とも即座に否と断じただろう。
そして二人して頭の遠い片隅で冷静な部分が慌てて首と手を振っている。これはだめだ、癖になる、と。
「も、いっ、も、やめ、終われ・終わ」
「あ゛ぁ? そっちが始めたんだろうが」
優士屋が勝手に終了をほのめかせば大久の激しさが増した。腹の中を容赦なく殴られるような感覚はもはや暴力だ。それなのに苦痛も痛みもなく、限界だと思うのにその反面もっとと高みを求めてしまう。優士屋の無駄に高いプライドにより絶対にそれを口にはしないが。
詰まり締まる肉の最奥。行き止まりかと思ったがどうもまだ先があるらしい。それに気付いた大久は閉ざされた狭道へと先端をねじ込もうと腰を進める。
何か弁のような器官、ここを突破できれば根元まで挿入できるのではないか。優士屋を押さえつけその身に乗り上げるように穿つ。
「い゛っ、むり゛っ、い゛だっ」
弁に入り込もうとすると同時にそれまでとは変わってくぐもった苦悶の呻きを耳にするや大久は腰を引いた。大久に痛めつける趣味はない。挿入を浅くし、反応のいい腹側にあるしこりを宥めるようにゆるく擦ってやる。
「いっ、あ、あ・あっ・あっひぅっ」
もう射精するものなどない。それなのに前立腺を責められ反射で強制的に勃起させられる。体を起こすことも出来ず尻だけを上げている無様な格好で揺さぶられるしかない。
背後で大久が小さく呻いたのが分かった。
乱暴に半身を起こされまた片足を抱えられればより結合が深まる。同じ男だ。激しい突き上げに大久が終焉に向けての動きに変わったことが分かる。己の内壁が急激に大久の雄芯を締め上げ、そうすればするほど胎の奥に狂楽の塊が恐ろしい速度で集約されていくのを感じる。
だめだ。はじける。もうはじける。来る。来る。すごいのが。
そして。
その刹那、集約された快楽が弾けた。すでに限界は越えているはずなのに。
「ンっぐぅぅううっっ」
顎を跳ね上げるとともに濁った醜い呻きを吐いて迎えたそれは、射精を伴うことなく優士屋を享楽の深い淵へと突き落とした。
どろりとした澱のような白濁が股を伝い、陰嚢へ零れ落ちるのを感じた。空気に触れたというのに妙にそれが熱く感じる。
大久が拘束をゆるめ、その隙に逃れようと身をよじるが力が入らない。そして優士屋が危惧した通り、再度ガツンと奥へと楔を打ち込まれた。
「あ゛っ!? なんっ!」
射精したはずなのに大久のそれはすでに芯を持ち、剛直となって優士屋の内壁に白濁を塗りこめ始める。
「あっあっ、熱っ、もういっ」
背後の大久を肘で押すように抵抗するが前から回された大久の手で陰嚢を撫でられ、ぬめりを纏った大きな手は優士屋の萎えた陰茎を手にする。
「やめ、きたね……」
嫌な予感に優士屋は思ってもいないことを悪態として咄嗟に選択した。
「オークちんぽ入れられてヒンヒンよがってるヤツが、何言ってんだ今さら」
「なっ、あ・ひっ、あぁぁぁぁっ!」
「イッったばかりの亀頭はキくだろ?」
自分だったら射精直後の陰茎、特に先端は敏感になりすぎていて触られるなどごめんだと大久は思う。それをそれをあえて優士屋に施す。しかもオークの精液を纏った手で。
ぐちゅぐちゅとわざと派手な音を立てるような手淫に優士屋は本気で抵抗し、やめろと振り返るもその口をすかさず大久がとらえる。合わせるなどという可愛いものではない、奪い犯すように口内を舐られオークの唾液にまた優士屋の体が限界へと追い詰められる。
体内の異物を外へ逃すかのように優士屋は陰茎から粘度のない液体を噴射させた。
「安心しろ。潮噴いただけだ」
びくりと動揺する優士屋に大久は教えてやる。優士屋にしてみればなんの安心要素もなかった。
奇しくも潮により優士屋の陰茎にまとわりつくオークの白濁は薄められたが、大久は扱く手を緩めることなく、なお鈴口に塗り込める。尿道に塗される濃厚な媚薬にも近いオークの精に体が侵食されていくようだ。
咥内と、尿道、そして直腸から取り込んだオークの体液が優士屋を発情させる。
腹の中で熱の塊がどろどろと沸きだし全身を染め、狂おしいほどの衝動で体が欲するのはもはや渇望だ。
得られないと死ぬ、けれど与えられても死ぬような気がする。
「ひぅ、そこやめっ、ばってめっ、い・あ、あァァァっ」
「はは、一突き毎にイってんじゃねぇよ。口だけのザコ穴が」
ここにきて大久が初めて声を上げて笑ったような気がした。なんでこんな時にそれを思うのか。
こんなの完全にキメセクじゃねぇか。働かない頭で、それでもそんな事を思う。
「イってな、イってないぃぃぃ」
「脳みそまでザーメン漬けにしてやろうか」
もちろん冗談だ。大久の物騒な冗談にキメセクという単語が脳をよぎったばかりの優士屋は身の危険を感じ、勇者の瞬発力を以て本能で前に逃げようとするも腰を掴まれ引き戻される。
「まだ逃げられんのか」
大久は呆れた。
「逃げんな、オラ。お前が始めた事だろうが。最後まで責任持て」
落ち着いた低い声がセクシーだ。そう感じる脳はもうヤク漬けにされてダメになったのだと優士屋は思った。挿入側のセックスでは味わう事の出来ない「イきまくり」などという感覚が優士屋の脳にべったりとこびりつく。
狂う。
狂ってしまう。
「ひぬっ、も、死ぬっ」
「死ね! 死んじまえ!」
優士屋につられただけで大久も当然殺意などない。勇者とオークの血が言わせるのか「死ぬ」「死ね」は「イく」「イけ」の代替だ。
優士屋の逞しい背は美しく、こちらを見上げる瞳は潤んでいた。
日頃自信しかない態度で偉そうな男が極限まで追いつめられ涙目で「死ぬ死ぬ」と言う姿に大久もどうしようもなく高揚するのは性か。こめかみと男茎に大量の血が流れ脈打つのを感じる。充足感と征服感に満たされ、体だけではなく脳までもこの行為から得られる快楽に満たされるようだ。
頭がぶっ飛びそうな、これほどまでの行為がこれまであっただろうか。
そう問われれば二人とも即座に否と断じただろう。
そして二人して頭の遠い片隅で冷静な部分が慌てて首と手を振っている。これはだめだ、癖になる、と。
「も、いっ、も、やめ、終われ・終わ」
「あ゛ぁ? そっちが始めたんだろうが」
優士屋が勝手に終了をほのめかせば大久の激しさが増した。腹の中を容赦なく殴られるような感覚はもはや暴力だ。それなのに苦痛も痛みもなく、限界だと思うのにその反面もっとと高みを求めてしまう。優士屋の無駄に高いプライドにより絶対にそれを口にはしないが。
詰まり締まる肉の最奥。行き止まりかと思ったがどうもまだ先があるらしい。それに気付いた大久は閉ざされた狭道へと先端をねじ込もうと腰を進める。
何か弁のような器官、ここを突破できれば根元まで挿入できるのではないか。優士屋を押さえつけその身に乗り上げるように穿つ。
「い゛っ、むり゛っ、い゛だっ」
弁に入り込もうとすると同時にそれまでとは変わってくぐもった苦悶の呻きを耳にするや大久は腰を引いた。大久に痛めつける趣味はない。挿入を浅くし、反応のいい腹側にあるしこりを宥めるようにゆるく擦ってやる。
「いっ、あ、あ・あっ・あっひぅっ」
もう射精するものなどない。それなのに前立腺を責められ反射で強制的に勃起させられる。体を起こすことも出来ず尻だけを上げている無様な格好で揺さぶられるしかない。
背後で大久が小さく呻いたのが分かった。
乱暴に半身を起こされまた片足を抱えられればより結合が深まる。同じ男だ。激しい突き上げに大久が終焉に向けての動きに変わったことが分かる。己の内壁が急激に大久の雄芯を締め上げ、そうすればするほど胎の奥に狂楽の塊が恐ろしい速度で集約されていくのを感じる。
だめだ。はじける。もうはじける。来る。来る。すごいのが。
そして。
その刹那、集約された快楽が弾けた。すでに限界は越えているはずなのに。
「ンっぐぅぅううっっ」
顎を跳ね上げるとともに濁った醜い呻きを吐いて迎えたそれは、射精を伴うことなく優士屋を享楽の深い淵へと突き落とした。
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