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【スピンオフ】ヴァンパイア医師とデュラハン作家の特殊な夜
6、松葉崩しを見せつけられる※
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濃厚な口づけにシヴァイツの陰茎は硬度を増していた。
酸欠の名残はあるもののそれでもなんとか逃げようともがき、なけなしの力で腰を浮かせたのもいけなかった。
角度がついたことによりすぼまりに当てられた先端を、先ほどまで蹂躙されほころんだドエンの後孔は実にスムーズに迎え入れる。
「━━っ」
足に力が入らず大柄なドエンの自重でずぶずぶと奥まで無遠慮に侵入してくるシヴァイツの体積のある陰茎に声にならない呻きを上げ、自分の腰を掴むシヴァイツの手首に明確な抗議の意思をもって爪を立てる。
シヴァイツはなぜか満足そうに口元を歪め、ドエンを揺さぶった。
「ひ、ィ、あ・あ・あ・うぁッ」
振り落とされんと自然とシヴァイツの首に縋りつく体勢になった事に、幸か不幸かドエンは気付かなかった。先ほどの行為では呼吸の確保に意識を捕らわれていたが今は違う。挿入だけに集中させられ、中を満たされ奥を捏ねられる感覚にドエンは悲鳴を上げた。
「いッ、やっ、もっ・いや」
「もっとか?」
やめろ、もう嫌だと言ったつもりだったが実に勝手に解釈された。
「自分でも動かないと終わらんぞ」
苦笑混じりに言って追い詰めるシヴァイツだったが、この状態ではお互い達せないこと事は分かっていた。
シヴァイツはドエンの逞しい体を乗せたまま腰を上げベッドに押し倒し、片足を担ぐ。
「ぐっ、ンっ」
シヴァイツがドエンの股を跨ぐようにして身を起こせば挿入はより深まった。松葉崩しの体位は深い結合が得られ、ドエンも異性と性交する際は好んで行うがまさか身を以て思い知らされようとは。
思わず手の甲で口元を押さえて声を堪えた。
「声を殺すな」
シヴァイツはドエンの首に両手を添えると切断面の仮接合を解く。かと思うと勝手にドエンの頭部を外し、首の断面の向こうにこちら向きに置いた。
━━は?
ドエンは愕然とした。
目前に、自分が犯される光景が広がっていた。
「ちゃんと見ていろ」
腹を穿つ感覚に思わず目を閉じれば強い口調で命じられる。シヴァイツの瞳が闇夜に不気味に輝く赤い月のように見えた。
こいつ、こんな時に━━ッ!
ヴァンパイアの「人を操る能力」を行使され目をそらすことも出来ない。
その下で、自分の逞しい体が犯されているのを見た。
胸の尖りに触れられれば全身が痙攣するように震え、肩に担がれた足が律動のたびに空で揺れその爪先はぎゅっと限界まで丸まっている。
大きく兆した自分の陰茎がシヴァイツの突き上げに合わせて跳ね、その先端からは止めどなく体液が零れ落ち幹を濡らする。
抵抗なのか救いなのか、シヴァイツに向けられた右手はシヴァイツの右手にからめ取られた。
そんなものを見せられれば、気付いてしまう。
絶対に気付きたくなどなかったそれ。
自分の体が快楽を拾い、貪欲にそれを求めていることを。
シヴァイツに合わせ腰を遣っていることを。
ダメだ、ムリだ。
見たくも、気付きたくもなかった。
認めるなどもってのほかだ。
腹の中で内臓が蹂躙されているというのに、そこで覚える感覚が痛みや苦しみだけではない。突き入れられる剛直にうごめく内壁が何を感じているかなんて、考えたくもないのに。
「い、いや、だ、も……」
ダメだ。これ以上はダメだ。ダメになる。
ちょうどその時、さすがに太い足を支えているのが疲れたのかシヴァイツが抱えていたドエンの足を下ろす。
それを隙とみなしたドエンは気力を振り絞って身を返し伏せるやそのまま這い逃げようとした。
どんなに無様であろうとも、これ以上はダメだった。
「どこへ行く。後ろからの方が好みか?」
腰を引き寄せられ、浅くなった挿入が深まる。
「あぐっ」
寝バックのこの体位はベッドに押し付ける事により腰が逃げないぶん挿入が深くなる。
奥までの挿入がお互い楽しめるが本来相手の顔は見えないものだ。それが。
「い゛、あ゛、あ、あっ、ぐ、ぅン」
突くたびに濁った喘ぎを漏らし、それを必死で堪えようとしている表情がシヴァイツからはつぶさに見えた。
鍛えられた逞しく美しい背中と、耐える表情を一度に眺める。
最高だった。
酸欠の名残はあるもののそれでもなんとか逃げようともがき、なけなしの力で腰を浮かせたのもいけなかった。
角度がついたことによりすぼまりに当てられた先端を、先ほどまで蹂躙されほころんだドエンの後孔は実にスムーズに迎え入れる。
「━━っ」
足に力が入らず大柄なドエンの自重でずぶずぶと奥まで無遠慮に侵入してくるシヴァイツの体積のある陰茎に声にならない呻きを上げ、自分の腰を掴むシヴァイツの手首に明確な抗議の意思をもって爪を立てる。
シヴァイツはなぜか満足そうに口元を歪め、ドエンを揺さぶった。
「ひ、ィ、あ・あ・あ・うぁッ」
振り落とされんと自然とシヴァイツの首に縋りつく体勢になった事に、幸か不幸かドエンは気付かなかった。先ほどの行為では呼吸の確保に意識を捕らわれていたが今は違う。挿入だけに集中させられ、中を満たされ奥を捏ねられる感覚にドエンは悲鳴を上げた。
「いッ、やっ、もっ・いや」
「もっとか?」
やめろ、もう嫌だと言ったつもりだったが実に勝手に解釈された。
「自分でも動かないと終わらんぞ」
苦笑混じりに言って追い詰めるシヴァイツだったが、この状態ではお互い達せないこと事は分かっていた。
シヴァイツはドエンの逞しい体を乗せたまま腰を上げベッドに押し倒し、片足を担ぐ。
「ぐっ、ンっ」
シヴァイツがドエンの股を跨ぐようにして身を起こせば挿入はより深まった。松葉崩しの体位は深い結合が得られ、ドエンも異性と性交する際は好んで行うがまさか身を以て思い知らされようとは。
思わず手の甲で口元を押さえて声を堪えた。
「声を殺すな」
シヴァイツはドエンの首に両手を添えると切断面の仮接合を解く。かと思うと勝手にドエンの頭部を外し、首の断面の向こうにこちら向きに置いた。
━━は?
ドエンは愕然とした。
目前に、自分が犯される光景が広がっていた。
「ちゃんと見ていろ」
腹を穿つ感覚に思わず目を閉じれば強い口調で命じられる。シヴァイツの瞳が闇夜に不気味に輝く赤い月のように見えた。
こいつ、こんな時に━━ッ!
ヴァンパイアの「人を操る能力」を行使され目をそらすことも出来ない。
その下で、自分の逞しい体が犯されているのを見た。
胸の尖りに触れられれば全身が痙攣するように震え、肩に担がれた足が律動のたびに空で揺れその爪先はぎゅっと限界まで丸まっている。
大きく兆した自分の陰茎がシヴァイツの突き上げに合わせて跳ね、その先端からは止めどなく体液が零れ落ち幹を濡らする。
抵抗なのか救いなのか、シヴァイツに向けられた右手はシヴァイツの右手にからめ取られた。
そんなものを見せられれば、気付いてしまう。
絶対に気付きたくなどなかったそれ。
自分の体が快楽を拾い、貪欲にそれを求めていることを。
シヴァイツに合わせ腰を遣っていることを。
ダメだ、ムリだ。
見たくも、気付きたくもなかった。
認めるなどもってのほかだ。
腹の中で内臓が蹂躙されているというのに、そこで覚える感覚が痛みや苦しみだけではない。突き入れられる剛直にうごめく内壁が何を感じているかなんて、考えたくもないのに。
「い、いや、だ、も……」
ダメだ。これ以上はダメだ。ダメになる。
ちょうどその時、さすがに太い足を支えているのが疲れたのかシヴァイツが抱えていたドエンの足を下ろす。
それを隙とみなしたドエンは気力を振り絞って身を返し伏せるやそのまま這い逃げようとした。
どんなに無様であろうとも、これ以上はダメだった。
「どこへ行く。後ろからの方が好みか?」
腰を引き寄せられ、浅くなった挿入が深まる。
「あぐっ」
寝バックのこの体位はベッドに押し付ける事により腰が逃げないぶん挿入が深くなる。
奥までの挿入がお互い楽しめるが本来相手の顔は見えないものだ。それが。
「い゛、あ゛、あ、あっ、ぐ、ぅン」
突くたびに濁った喘ぎを漏らし、それを必死で堪えようとしている表情がシヴァイツからはつぶさに見えた。
鍛えられた逞しく美しい背中と、耐える表情を一度に眺める。
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