腹ペコ淫魔のヤケ酒に媚薬

志野まつこ

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【本編】腹ペコ淫魔のヤケ酒に媚薬

4、※メインディッシュのおかわりはありですか

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「ふぁぁぁぁ、乳首クニクニしないでキュンキュン来ちゃうからぁぁ」
「もう噛めそうだな」
 小さく可愛らしかったルクスの乳首は舐めしゃぶられ濡れて艶めき、指で愛撫されツンと立って存在を主張していた。それをディールは吸引しながら歯の裏で扱く。どうしてだかいつまででもしゃぶっていられる気がするし、今すぐにでもブチ込みたいような気もする。

「イくイく、乳首でイっちゃうっ」
「ああ、女みたいにしてやる」
「でっかいオーガが赤ちゃんみたいに吸ってるぅぅ」
「赤ん坊扱いしてんじゃねぇよ、赤ん坊がこんな硬いモンぶら下げてるか」
 ディールはオーガである。オーガは大抵において激しいセックスを好むものだ。穏やかに思えたディールの言葉が少し乱暴になった気がしてそれもまたルクスの興奮を誘う。
 これがギャップってやつか。
 そんな事を考えているとディールに胸の小さな粒を甘噛みされると同時にもう片方の尖りを指で強めに摘ままれた。その瞬間、乳首から陰茎まで電流が走り抜ける。
「ひあぁぁっ」
 ルクスは背をそらし乳首を突きだすようにして初めて乳首だけで絶頂した。身体の痙攣が止められない。

「乳首だけでイけるのか。あーでもこっちは……出てないか。出さないと薬も抜けねぇぞ」
 ルクスは射精していなかった。
 ルクスの伸ばしたままピンと固まった細く硬い太ももでディールが棍棒のようなオーガちんこを扱いている。先端からはすでにダラダラと先走りが漏れ、体が弛緩するとともにルクスもつられて自然と腰を揺らしてしまう。
 なんとも食欲をそそる香りが鼻をかすめ、ルクスの頭はそれしか考えられなくなった。手探りでオーガちんこを探り当てるとぬるぬると扱く。手の中で膨張したのが分かった。

 ああ、やっぱり。ココからだ。

「でぃるぅ、美味しそうな匂いがするぅ、これ食べていいぃ? 食べたい、食べさせてぇ」
「うそだろマジかよ」
 唐突に体を起こし、股間に頭を突っ込んでくるルクスにほんの一瞬あせるが本人がしたいと言うのだ。好きにさせる事にした。
 体を起こし着たままだったシャツを脱ぐ。その間にルクスは重量感のあるオーガちんこに両手を添えた。すぅ、と大きく匂いを吸い込んでから「はぁ」と恍惚の溜め息を漏らすルクスの頭を促すように撫でる。ルクスのしっぽが嬉しそうに揺れた。

「こんなの口に入んないよぉ、プロのお姉さんは大変だぁ」
 そういって亀頭に軽く口付けた後、尖らせた舌先を鈴口に捻じ込む。媚薬の効果もあり抵抗はない。味見である。男同士だからとか、同性の陰茎だからといった忌避感は皆無だ。
「うわぁぁ、濃厚~」
 感動するように言ってからのルクスはすごかった。まさに飢えた獣のごとく逞しく雄々しいオーガの肉棒にむしゃぶりつき、じゅるじゅると下品な音を立てながら時折「おいし、すご」と息を乱して感嘆の声を上げる。

「噛むなよ」
 言いながらディールは久々の粘膜の感覚に必死で耐えた。
 ただでさえルクスから漂う淫気に当てられているのだ。たまったものではない。だが年下の華奢な青年から言い様に翻弄されるのも癪でルクスのその体格に対しごく標準サイズの陰茎を手にした。
 インキュバスは相手の好みの幻覚を相手に見せるため陰茎が大きい必要がないのだ。
「んふぅぅ!」
 食事を邪魔されたルクスが股間で抗議の声を上げるが知ったことではない。
「お前も出さんと終わらんと言ってるだろうが!」
「んーんんンン!」
 ルクスも何か怒っている。我慢比べの戦いになった。

「ひゃらぁ、美味しいのに邪魔しないでぇ、出してよぉぉ」
 オーガの精気でもいいのか、ディールとの相性がいいのか、それはルクスの口に合ったらしい。
 ルクスはぴたんぴたんとしっぽでディールの腕を打ち、一度顔を上げ文句を言ってからまた咥え込み、吸い付きながら出せ出せと言わんばかりに手で幹を扱いた。
 ディールは娼館で挿入が出来なかった場合たいてい口淫で終わる事になる。口淫を受ける機会も少なくないがこれほどまでに情熱的にしゃぶられた記憶はない。今のルクスにとっては極上の食事という扱いなのだからそれもそのはずだ。
 ルクスが亀頭を頬張ればそれだけで咥内はいっぱいになる。ぬかるむ熱い肉の感触にそれだけでディールは腰が震えるほど気持ちが良い。本能のまま腰を振りたくりたいが、長い娼館利用の感覚で必死に堪えた。
 ディールはいくらプロ相手といえど女性にそんな無体を働くような男ではないのだ。

 しっぽを捕まえ先端のふくらみを大きく鋭い犬歯で甘噛みすると「ふぅん!」とくぐもった可愛い声が上がる。空いた手でルクスの頭をひと撫でしてから標準ちんこを可愛がって気を散らそうとするが、すぐにどうしようもなく己の射精感が強まる。
 先手必勝とばかりにディールは手淫を強めた。
「ぅンンン!」
「おら、イケッ!」
 そう言いながらディールもまた、果てるため本能的に腰を遣ってルクスの口に陰茎を捻じ込んだ。
「ふ・ぅんん━━ッ!」
 今宵は一度は期待して娼館を訪れたディールだ。正直溜まっている。
 大量の白濁がルクスの喉奥を打ち、脳天を突き抜けるような衝撃にルクスもディールの手の中に吐精した。しかしそんな事はルクスはどうでもよかった。
 大量の精液に溺れかけたのは一瞬で、絶頂の余韻に体を震わせながらも一滴も零さないというように喉を開いて極上の食事にありつく。
 むせること無く「んくッ、んッ・んくッ」と乳を飲む赤子のように飲み干し、出しきるようなディールの腰の動きに合わせて尿道に残った残滓を吸い出す。それでも飽き足らないとばかりに根元から先端まで名残惜しそうに舐めとった。

「んぁ~~~~美味しいぃ~~こんな美味しいのはじめてかも。口から直接ってすごいぃ、クセになりそうぅ~」
 心からの感嘆に聞こえた。
 その時プツンと音が聞こえた気がしたのはどちらだったか。

「こっちは本性隠してんのにテメェ……」
 オーガは低く唸る。

「次は下から食わせてやるよ」
 ディールは低く言ってルクスの痩身をベッドにひっくり返した。

「んあ? ムリだよぉ、それ立派すぎるもん~、ってなんでもうそんなビンビンなんだよ」
 げらげら笑って「マジかよオーガちんこ強すぎる」と無邪気にはしゃいだ。絶対に不可能だと思っていたので拒否するという選択肢が無かっただけなのだが、ディールはそれをいいように受け止めた。
「おかわりしていい~?」
「ああ、いいぞ。いくらでもくれてやる」
 快諾を得たルクスは目を輝かせてディールの復活した喜々として手を伸ばしたが、なぜかディールは身を引いた。

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