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第1章 オーク、勇者に出会う。

4、狂人は嗤う※

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 あー、下半身から聞こえて来るぐちゅぐちゅ音がひでぇ。
 指何本入ってんのコレ。すんげぇ拡げられてるだろ。

「んあぁぁぁぁ!」
「ココが好いらしいな」
 ハイ、世紀の大発見!
 オークにも前立腺が存在する事が判明しました!
 まぁセックスして射精するんだから当然なのかもしれんが、完全に知らなくていい知識。

「あー、これまでの被害者は」
 どうなったんでしょうか?
 ダメだそれ以上怖くて聞けない。
 死ぬの? 俺死ぬの?
 終わったら殺されるの?
 それともヤリ殺されるの?
 まぁもう何回も「だめッ、もう死んじゃうッ」って叫んでるけどもさ。

「俺が満足したら解放してやるよ。まぁその頃には気絶してるから正確には放置だけど」
 ダイジョーブ、ダイジョーブって、こんのクズがぁぁぁぁ!
 ガチのヤリ捨てかよ! 最低じゃねぇか!
 レイパー! このレイパー!

「んじゃ」
 って男がズボンをくつろげ始める。
 あぁ! 俺『童貞非処女』になっちゃうじゃん!
 マジでか! 嫌すぎる!!
 本当に嫌なんだけど、悲しいかな両腕は背中で男に片腕一本で拘束されてびくともしない。
 俺、怪力のはずなんだけど? しかも腕太いよ? それを片手一本って。
 なんか諦めちゃうよね。
 勇者ってのはホントなんだなぁと現実逃避してみたが。
 球状の物が窄まりに当てられる感覚。
 あー来る来る。
 まぁなんだ。
 普段見ている自分のちんこは体格に合わせて当然大きい。自分の体の中でもちょっと気に入ってる自慢のパーツだったりする。そうなるとオーク規格が適用される俺の尻穴だってデカいはず。
 対して人間のちんこなんてオークちんこに比べたら断然小さいだろう事を総括すると━━
 入れられた所で、「へ? 入ってる? マジで? ポークビ〇ツ?」って必死で笑いを堪えなきゃかな、なんて。
 そんな風に思おうとしていました。

 地獄絵図に見られる罪人がこん棒を口から尻までぶっ刺されるあの図。
 あれだった。
 完全に拷問。

「ぅえあ゛ぁぁぁぁぁ━━っ?」
 え、おま、何つっこんだの? みたいなそんなサイズ。
 いや、テント・オープン! のタイミングでチラッとは見てたのよ。やっぱ気になるじゃん?
 なんとも使用感のある猛々しいお姿でしたわ。ちょっと黒っぽくてグロくて禍々しくて魔物感があって、は? 勇者様、股間に魔物飼ってんのかよ、ウケるとか笑いに持っていこうとしたよ。ほんと使い込まれた感があって引いたからさ。
 あとは「あーうん、人間にしては立派なんじゃない? 勇者だけあるじゃん、ま・さすがにオークよりは小振りかな」って上から目線で優越感に浸ってやろうとしたんだけど……それが見ると入れるとじゃ大違い。
 さすが勇者としか言いようがない逸品でした。

「あ゛ぁ! あぁ゛! あ゛ぁ゛ぁ!」
 ひとかけらの容赦もなく、はじめからフルスロットルで己の欲求のためだけに繰り返される挿入。

「なぁ! 気持ちいいだろ!?」
 苦しいです。
 苦しいけど。
 感度を上げるとか言うやつ。あれのせいなのか両腕が自由になっているにもかかわらず抵抗しようとか、逃げようとか思わない。
 なんでかなー、思わないんだよ。
 あ、俺オークじゃん!
 快楽に弱いからじゃね!?
 うわー、終わってるヤツやんー

「ひっ、あぁぁ!」
 後背位だったのを上半身を起こすよう腕を引かれ、体を起こしたところで下から抉るように前立腺を突き倒された。
「あー奥スゲ。肉みっちりってカンジ」
「ア・ア・ア・あぁぁ! ひ、ひぁぁぁ!」
 まったく意味の分からない実況を聞かされた。その男に転がされ、今度は松葉崩しで奥を責められる。

「ひぃっ前、だめ! ちんこ触んなぁぁ! ひっぱんなぁぁ」
 そんなサービスは要らないのに俺のちんこまで扱かれ、たまにきつく握り込まれる。男がつかんだまま体を離すもんだから変な方向に伸びて痛い。

「いいぞ、ナカめっちゃ締まる」
 痛いのに汁だくのそこは滑りが良く、男の手に翻弄される。

「これイヤだぁぁ! 狂う! くるうぅぅ!」
「あぁ、俺もすげぇいい」
 あぁ、もうコイツ超楽しそうなんですけど!
 絶対笑ってるよコイツ。

「ああッ・ああッ! もうムリ! お願い、イって、イッテぇぇ」
 さっさと終わってヤリ捨ててくれ!
 そのまま放置でいいんで!
 俺、丈夫なコなんで!

「中に欲しいって? ハッ! この淫乱が!」
「イッぃぃぃ」
 てないー!
 そんなコト一言も言ってない!
 どぶちゅっ、と最奥を殴るように叩かれ息が止まった。
 たぶん白目剥いて涎も垂れてるハズ。

「はははっ」
 繰り返し奥をしつこく抉られて意識が戻った。
 笑ってる。
 狂人が声出して笑ってる。
 こえぇぇ。
 丈夫な体が今となっては恨めしい。
 遠慮なく無茶苦茶をする男の行為にも耐えてしまう。
 こんなんだからこの頭のおかしいクズはオーク専になったんだろうけど。
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