私に悪役令嬢は無理でした!でも好きな人がいるから頑張ります!

ゆきづき花

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高等部編

公爵令嬢という立場_2

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 アレックスが先に学舎に向かって歩き始めると、ソフィアが慌てたように後に続いた。オスカーはその場に留まって、呆然としている。うん、まあそうよね。媚薬を使っている可能性があるけれど、多分それに関係なく、オスカーは純粋にソフィアに恋をしていると思う。
だから、とても傷ついているはず。結局、私には「シュラバ」を治めることは出来なかった。だって、まさかここにいないリュカまで関わってるとは思わなかったから。

 サシャがオスカーを呼び、ようやく彼も学舎へと戻る。それを見送ってサシャが言った。

「ごめんね、アリスちゃん。いやな役回りをさせて」
「私の方こそごめんね、力不足で」
「何言ってるの。アリスちゃんじゃなきゃ、ソフィアちゃんから真相は聞き出せなかったと思うわよ。アリスちゃんがいなかったらもっと混乱してたと思うわ。面倒な役を押し付けてごめんなさいね。ありがとう」


 授業が始まるから、野次馬をしていた皆もぞろぞろと教室へ戻っていく。私はエリアスを探して隣に並んだ。

「アリスの声は、よく通る綺麗な声だな」

 エリアスに突然そう言われてドキっとした。「ありがとう。訓練されたから」とお礼を言って見上げると、視線だけ傾けて私を見ていた。かっこよすぎて心臓がとまりそう。

 もう予鈴も鳴ってしまったので、私は放課後を待って「何かあった?」とエリアスに話しかけた。エリアスは透明な液体の入った小瓶を差し出してきた。

「解毒剤。試作品だけど」
「もしかして、媚薬の?」
「ああ。でも効くかどうかは分からない。ただ、人体に悪影響はないと思う」
「もしかして、自分で飲んだりした……?」

 エリアスは答えなかったけど、多分そうなんだろう。
 解毒剤の研究をすすめていてくれたんだ。体を張って、自分の休み時間を削ってまで。

「どうする?使うも使わないもアリスに任せるが」
「私、これをオスカーに試してみたいんだけどいいかな?」
「どうやって使う?」
「今週末に、私の家でミシェル様を招いたお茶会があるの。それにオスカーを呼ぶわ」

 急だけど、オスカーには公爵家から正式に招待状を出して、お茶会に来てもらうことになった。そして、またフランドル伯に手紙を出して、エリアスがお茶会の護衛として来てもらえないかとお願いをした。勿論いい顔はされなかったが、承諾してもらったので、何故か母が浮かれていた。
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感想 33

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みんなの感想(33件)

こま
2023.04.19 こま

楽しみに読んでいたのですが、もうこちらの作品は更新されることはないのでしょうか…?

解除
和
2021.01.02

無事に「昼メロ~1」が 出てきました❗お騒がせしました💦私のスマホの不具合でした😨本当にすみません😣これで また楽しく読ませていただけます🎵またのめり込んで読むのでしょう😅お忙しい中 お返事ありがとうございました😌
風邪等ひかれないよう お体を大切にされて 頑張ってください❗楽しみにしてます✨

2021.01.03 ゆきづき花

和さま

良かったです。ご報告ありがとうございます。無事表示されたようで安心しました。
楽しみにしてます、という言葉はとても励みになります。ありがとうございます。頑張ります☺️

解除
和
2020.12.31

とても楽しく読ませていただいています🎵私のものだけでしょうか?「突然昼メロになるのヤメロ!1」が 白ページで何もなくて 続きが読みたくて読みたくて😅どこへ行ってしまったのでしょう?「昼メロ2」だと やっぱり話が飛んでいるんですよ~😱気になって仕方がありません💦とてもアリスが可愛くて でも可哀想で どんどん物語に入り込んでいってます✨王子様も格好いいけど やっぱりエリアスが格好いいです😍アリスとエリアスに幸せになってほしいなぁ💓

2021.01.02 ゆきづき花

和さま

感想ありがとうございます。お返事が遅くなり、また更新がストップして申し訳ありません。

「昼メロ1」が白ページとのこと、申し訳ありません。手元のデータでは本文があり、私のアプリでは表示されているので、一度アプリ(もしくはwebページ)を閉じて、再度読み込んでみて頂けますか?なお、不具合がありましたら、またお知らせください。お手数をおかけしてすみません💦

二人の幸せを願ってくださって、ありがとうございます(*´∀人)
次話更新まで時間がかかるかもしれませんが、お待ちいただけるとうれしいです。よろしくお願いします。

解除

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