全校転移!異能で異世界を巡る!?

小説愛好家

文字の大きさ
上 下
7 / 79
1章 異世界転移編

7話 王都

しおりを挟む
いよいよ戦闘編です!!
----------------------------------
大聖堂から出て、眼前に広がったのはザ・中世ファンタジーという感じの景色。大聖堂から続く大通り、石で造られた家にレンガで作られた家、大通りを行き交う人々、様々なところで出店してる露店、中央にある噴水。そして噴水から北の方角に見ると、これでもかというぐらいに高い城。



(あれが王城か、めちゃくちゃでかいし主張が激しい)



(あれ?今思ったけど金がないからなんもできなくね?取り敢えず戻るか)



噴水まできてお金がなくなんもできないことに気づき大聖堂がある東側に戻ろうとする。だがここである建物を発見した。



(ん?この建物はもしかして冒険者ギルドか?)



その建物は煉瓦造りの三階建てで、建物から垂れ下がっている看板には剣と盾のマークがクロスされている絵が描かれていた。



(これ完全に冒険者ギルドだよな?ちくしょー!俺が冒険者ギルドを一度見落とすなんて!なんたる失態だ!)



自分の失態を嘆きつつ、ドアを開け中に入る。



カランッ♪



中に入ると同時にドアの音に反応して中にいる冒険者数人がこちらを見るがすぐに興味をなくしてそれぞれ自分のやっていることに戻りだした。



(へぇ~冒険者ギルドってこんな感じなのか~)



そんなことを思いつつ、内装を見渡す。

正面には3つの受付カウンターがあり、カウンターの左右には二階に繋がる階段がある。

左を向くと魔物の素材やらなんやらを扱う買取カウンターがある。そして入って右手側は酒場となっているようでなかなか盛り上がっているようだ。



(うん、期待通りの冒険者ギルドだ。ここでテンプレが発生すればなおいいんだが…)



そう上手くは行かず、冒険者が絡んでくるテンプレは起こらなかった。そしてそのまま入り口の方へ引き返す。



(まぁ今回は見るだけだったし登録はまた今度でいいか…というか、この国では登録したくない。)



そんなことを思いながら外に出ると夕日が出始めているのがわかる。



(さてと、そろそろこの国を出るか)



そう思い東側の道を進む。 何十分か進んでいると大きな城壁が見えてきた、そして右前方には大聖堂にがある。それと同時に辺りが妙に静かなのが伝わってくる。



(ん?なんだここやけに静かだな)



そう思いつつ歩みを進めていると前から中年ぐらいの小太りなおっさんが歩いてきた。その後ろには獣人の少女が俯きながらついて行ってるのがわかる。



(あれは獣人か!猫耳と尻尾が付いてるめっちゃ可愛

 ぇぇえ!!)



心の中で叫んでいると周りからヒソヒソと声が聞こえる。



「おい、あいつやばくね?」

「大丈夫か?殺されるぞ?」

「公爵様がいるのに堂々と道を歩いてやがる」

「あいつ終わったな」



(あれ?俺なんか悪いことした?てかなんでみんな端に寄って土下座の体勢してんの?宗教なの?なんなの?俺崇められてるの?)



「おい!」



そんなことを思っていると前から声がした。そちらの方を見ると、こちらを睨みつけている小太りのおっさんがいた。めんどくさそうだから取り敢えず無視を決め込んで通り過ぎようとしてみる。



「おい!貴様だ貴様!何通り過ぎようとしているの

 だ!」



あ、ダメでした(テヘペロッ♪)



「はいなんでしょうか?小太りなおじさん」

「っな!?貴様!儂のを堂々と歩き通り過ぎようとしたあげく、小太りだと!?そんなに死にたいのか!?」



「あいつ確実に終わったな」ヒソヒソ

「あんなバカ初めて見たぜ」ヒソヒソ

「小太り ぷぷっっ!」ヒソヒソ



「いえ別に死にたくはありませんが?なぜ道を開けなければならないのでしょうか?もしかして目が悪いとかでしょうか?それでしたらすみません。配慮が足りませんでした」

「目は悪くない!儂は公爵家だぞ!お前達愚民が道を開けるのは当然のことだろう!貴様は儂を愚弄した!道を譲らないだけなら、儂の寛大な心に免じて奴隷落ちで済ませたものを!儂を愚弄した貴様は死刑だ!」

「すいません田舎から出てきたもので公爵様とはいざ知らず無礼を働いてしまったこと心からお詫び申し上げます。これお詫びの印にどうぞ」



そう言ってポケットから取り出したのはまん丸に纏めた糸屑。



「公爵様みたいな方には、この糸屑みたいがお似合いですよ。同じ屑同士に仲良くできそうですね!」



そうニコッっと微笑みながら、公爵に糸屑を渡す。



「!!!」プルプル



(お?なんか震えてやがる)



「貴様ー!!!こんなにも儂が愚弄されたのは初めてだ!!もう貴様は絶対に許さん!やれっ!」

「畏まりました」



後ろに控えていた少女が返答し、少女が俺の方にナイフを向けながら走ってくる。だが…



(心眼発動っ!からの、、、強奪!)



少女は走ってくる最中に転んだ。俺がステータスを奪った所為で身体が思うように動かなくなり転んだのだろう。ちなみにステータスはオール50ぐらいにしておいた。



「おい!クソ奴隷早くそいつを始末せぬか!?」

「そいつはもう動けない何故ならステータスを奪ったからな、他人に任せるんじゃなくで自分で殺しにきたらどうだ?」

「そうか…貴様が国王の言っていたやつか」

「だったらなんだったんだ?早く殺しにこいよ!なぁ!」

「ヒィッ!」



奇声をあげながら後ずさる。俺は一歩一歩、ブタの方へ詰め寄る。その時



「「「「「 はぁっ!!」」」」」



家の屋根から全身黒服の暗殺者みたいな格好をした奴らが此方に気合を入れながら短剣を持って飛びかかってくる。



(声出したら奇襲の意味ないでしょ?)



そう思いながら俺は暗殺者みたいな格好をした奴らの攻撃を軽々と避ける 。



(ステータスが上がったお陰か短剣の軌道がしっかりと見えるな)



そして攻撃が入らないとわかったのか暗殺者どもは一旦後ろに下がる。



「公爵様ここは一旦引きましょう」

「わかった」



そんな感じで暗殺者の一人とブタが話をしていたが俺には関係ない襲ってきたのならちゃんと仕返しをしないとなぁ。そう思いながら俺は地面を蹴った。



「ッ!?」



暗殺者の一人が此方に気づき俺の攻撃に反応しようとしているがもう遅い、俺の左足の蹴りが相手の右頬辺りに入り民家の方へ超速で吹き飛ぶ。そのまま軸足となっている右足で飛び前方に一回転しながら足を入れ替えて、右足で踵落としをする。そして着地したと同時にバク宙で距離を取る。



「おいお前ら、俺に喧嘩売っといてそれはねぇーだろ、全員ここで俺に叩き潰されな」

俺は声のトーンを2段階下げ、言葉を発した。

「「「っ!?」」」



俺の雰囲気が変わったのがわかったのか、暗殺者から息を呑む音が聞こえる。



「公爵様はお逃げください。ここは私たちが食い止めます」

「ああ」



それだけ返事をしてブタは大聖堂の方へ引き返して行った。

------------------------------------------------

読んでいただきありがとうございます。
基本的には毎日1、2話更新を心がけていますが、もしかしたら3話更新の日もあるかもしれませんっ!!
この調子で書き続けていくので、応援よろしくお願いします!!

体調崩したら、誰か看病して...
しおりを挟む
感想 30

あなたにおすすめの小説

ハズレ召喚として追放されたボクは、拡大縮小カメラアプリで異世界無双

さこゼロ
ファンタジー
突然、異世界に転生召喚された4人の少年少女たち。儀式を行った者たちに言われるがまま、手に持っていたスマホのアプリを起動させる。 ある者は聖騎士の剣と盾、 ある者は聖女のローブ、 それぞれのスマホからアイテムが出現する。 そんな中、ひとりの少年のスマホには、画面にカメラアプリが起動しただけ。 ハズレ者として追放されたこの少年は、これからどうなるのでしょうか… if分岐の続編として、 「帰還した勇者を護るため、今度は私が転移します!」を公開しています(^^)

誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!

ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく  高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。  高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。  しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。  召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。 ※カクヨムでも連載しています

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

やさしい異世界転移

みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公 神洞 優斗。 彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった! 元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……? この時の優斗は気付いていなかったのだ。 己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。 この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。

無能扱いされ会社を辞めさせられ、モフモフがさみしさで命の危機に陥るが懸命なナデナデ配信によりバズる~色々あって心と音速の壁を突破するまで~

ぐうのすけ
ファンタジー
大岩翔(オオイワ カケル・20才)は部長の悪知恵により会社を辞めて家に帰った。 玄関を開けるとモフモフ用座布団の上にペットが座って待っているのだが様子がおかしい。 「きゅう、痩せたか?それに元気もない」 ペットをさみしくさせていたと反省したカケルはペットを頭に乗せて大穴(ダンジョン)へと走った。 だが、大穴に向かう途中で小麦粉の大袋を担いだJKとぶつかりそうになる。 「パンを咥えて遅刻遅刻~ではなく原材料を担ぐJKだと!」 この奇妙な出会いによりカケルはヒロイン達と心を通わせ、心に抱えた闇を超え、心と音速の壁を突破する。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる 

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ 25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。  目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。 ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。 しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。 ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。 そんな主人公のゆったり成長期!!

処理中です...