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1章 異世界転移編

7話 王都

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いよいよ戦闘編です!!
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大聖堂から出て、眼前に広がったのはザ・中世ファンタジーという感じの景色。大聖堂から続く大通り、石で造られた家にレンガで作られた家、大通りを行き交う人々、様々なところで出店してる露店、中央にある噴水。そして噴水から北の方角に見ると、これでもかというぐらいに高い城。



(あれが王城か、めちゃくちゃでかいし主張が激しい)



(あれ?今思ったけど金がないからなんもできなくね?取り敢えず戻るか)



噴水まできてお金がなくなんもできないことに気づき大聖堂がある東側に戻ろうとする。だがここである建物を発見した。



(ん?この建物はもしかして冒険者ギルドか?)



その建物は煉瓦造りの三階建てで、建物から垂れ下がっている看板には剣と盾のマークがクロスされている絵が描かれていた。



(これ完全に冒険者ギルドだよな?ちくしょー!俺が冒険者ギルドを一度見落とすなんて!なんたる失態だ!)



自分の失態を嘆きつつ、ドアを開け中に入る。



カランッ♪



中に入ると同時にドアの音に反応して中にいる冒険者数人がこちらを見るがすぐに興味をなくしてそれぞれ自分のやっていることに戻りだした。



(へぇ~冒険者ギルドってこんな感じなのか~)



そんなことを思いつつ、内装を見渡す。

正面には3つの受付カウンターがあり、カウンターの左右には二階に繋がる階段がある。

左を向くと魔物の素材やらなんやらを扱う買取カウンターがある。そして入って右手側は酒場となっているようでなかなか盛り上がっているようだ。



(うん、期待通りの冒険者ギルドだ。ここでテンプレが発生すればなおいいんだが…)



そう上手くは行かず、冒険者が絡んでくるテンプレは起こらなかった。そしてそのまま入り口の方へ引き返す。



(まぁ今回は見るだけだったし登録はまた今度でいいか…というか、この国では登録したくない。)



そんなことを思いながら外に出ると夕日が出始めているのがわかる。



(さてと、そろそろこの国を出るか)



そう思い東側の道を進む。 何十分か進んでいると大きな城壁が見えてきた、そして右前方には大聖堂にがある。それと同時に辺りが妙に静かなのが伝わってくる。



(ん?なんだここやけに静かだな)



そう思いつつ歩みを進めていると前から中年ぐらいの小太りなおっさんが歩いてきた。その後ろには獣人の少女が俯きながらついて行ってるのがわかる。



(あれは獣人か!猫耳と尻尾が付いてるめっちゃ可愛

 ぇぇえ!!)



心の中で叫んでいると周りからヒソヒソと声が聞こえる。



「おい、あいつやばくね?」

「大丈夫か?殺されるぞ?」

「公爵様がいるのに堂々と道を歩いてやがる」

「あいつ終わったな」



(あれ?俺なんか悪いことした?てかなんでみんな端に寄って土下座の体勢してんの?宗教なの?なんなの?俺崇められてるの?)



「おい!」



そんなことを思っていると前から声がした。そちらの方を見ると、こちらを睨みつけている小太りのおっさんがいた。めんどくさそうだから取り敢えず無視を決め込んで通り過ぎようとしてみる。



「おい!貴様だ貴様!何通り過ぎようとしているの

 だ!」



あ、ダメでした(テヘペロッ♪)



「はいなんでしょうか?小太りなおじさん」

「っな!?貴様!儂のを堂々と歩き通り過ぎようとしたあげく、小太りだと!?そんなに死にたいのか!?」



「あいつ確実に終わったな」ヒソヒソ

「あんなバカ初めて見たぜ」ヒソヒソ

「小太り ぷぷっっ!」ヒソヒソ



「いえ別に死にたくはありませんが?なぜ道を開けなければならないのでしょうか?もしかして目が悪いとかでしょうか?それでしたらすみません。配慮が足りませんでした」

「目は悪くない!儂は公爵家だぞ!お前達愚民が道を開けるのは当然のことだろう!貴様は儂を愚弄した!道を譲らないだけなら、儂の寛大な心に免じて奴隷落ちで済ませたものを!儂を愚弄した貴様は死刑だ!」

「すいません田舎から出てきたもので公爵様とはいざ知らず無礼を働いてしまったこと心からお詫び申し上げます。これお詫びの印にどうぞ」



そう言ってポケットから取り出したのはまん丸に纏めた糸屑。



「公爵様みたいな方には、この糸屑みたいがお似合いですよ。同じ屑同士に仲良くできそうですね!」



そうニコッっと微笑みながら、公爵に糸屑を渡す。



「!!!」プルプル



(お?なんか震えてやがる)



「貴様ー!!!こんなにも儂が愚弄されたのは初めてだ!!もう貴様は絶対に許さん!やれっ!」

「畏まりました」



後ろに控えていた少女が返答し、少女が俺の方にナイフを向けながら走ってくる。だが…



(心眼発動っ!からの、、、強奪!)



少女は走ってくる最中に転んだ。俺がステータスを奪った所為で身体が思うように動かなくなり転んだのだろう。ちなみにステータスはオール50ぐらいにしておいた。



「おい!クソ奴隷早くそいつを始末せぬか!?」

「そいつはもう動けない何故ならステータスを奪ったからな、他人に任せるんじゃなくで自分で殺しにきたらどうだ?」

「そうか…貴様が国王の言っていたやつか」

「だったらなんだったんだ?早く殺しにこいよ!なぁ!」

「ヒィッ!」



奇声をあげながら後ずさる。俺は一歩一歩、ブタの方へ詰め寄る。その時



「「「「「 はぁっ!!」」」」」



家の屋根から全身黒服の暗殺者みたいな格好をした奴らが此方に気合を入れながら短剣を持って飛びかかってくる。



(声出したら奇襲の意味ないでしょ?)



そう思いながら俺は暗殺者みたいな格好をした奴らの攻撃を軽々と避ける 。



(ステータスが上がったお陰か短剣の軌道がしっかりと見えるな)



そして攻撃が入らないとわかったのか暗殺者どもは一旦後ろに下がる。



「公爵様ここは一旦引きましょう」

「わかった」



そんな感じで暗殺者の一人とブタが話をしていたが俺には関係ない襲ってきたのならちゃんと仕返しをしないとなぁ。そう思いながら俺は地面を蹴った。



「ッ!?」



暗殺者の一人が此方に気づき俺の攻撃に反応しようとしているがもう遅い、俺の左足の蹴りが相手の右頬辺りに入り民家の方へ超速で吹き飛ぶ。そのまま軸足となっている右足で飛び前方に一回転しながら足を入れ替えて、右足で踵落としをする。そして着地したと同時にバク宙で距離を取る。



「おいお前ら、俺に喧嘩売っといてそれはねぇーだろ、全員ここで俺に叩き潰されな」

俺は声のトーンを2段階下げ、言葉を発した。

「「「っ!?」」」



俺の雰囲気が変わったのがわかったのか、暗殺者から息を呑む音が聞こえる。



「公爵様はお逃げください。ここは私たちが食い止めます」

「ああ」



それだけ返事をしてブタは大聖堂の方へ引き返して行った。

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読んでいただきありがとうございます。
基本的には毎日1、2話更新を心がけていますが、もしかしたら3話更新の日もあるかもしれませんっ!!
この調子で書き続けていくので、応援よろしくお願いします!!

体調崩したら、誰か看病して...
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