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10・不吉な子供
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*8月中に完璧終わらせようとしていましたが、
新しい環境に変わり慣れるのが必死で気が付いたら1ヶ月経ってました。
ほんとは、番外編か別の話し書いてる予定でしたのに・・・。
今回は短いです。
***********
(少し、ここを離れますね・・・。もし何かあっても
必ず誰かが来てくれると思いますので、信じて下さい。)
そう言って、お姉さんは随分前にいなくなった。
今まで、お頭やゼン達といた事が嘘のように思えてくる。
(私を連れて来た人は一体誰なんだろう?)
考えても仕方ないけど、何もする事が無いから色々考えてしまう。
ゼンが隠し持っていたオヤツ食べたのばれないかな?
お頭達はどうしてるんだろう?
もうおっきいやつで行っちゃった?私を置いて・・・。
そんな事無いとは思いたいけど、ここにいては悪い方向へ考えてしまう。
皆に会いたいよー
また涙が目にたまってきた。
それから、数日。
ご飯は以前と同じあまり来ない感じ。
だけど痛い事は今の所無い。
そうなるんだろうと思っていたら。
格子の向こうに黒ずくめの格好をした人が立っていた。
「ひっ!」
体が強張って後ずさってしまった。
「生きているのか・・・・」
ポツリと呟いた言葉に疑問が・・・。
死んだと思てたの?
「お前に会いたくないが、一言言ってやりたいって言う方がいる。来い!」
体が震え動けないのに来いって・・・
ちっ!
舌打ちされ、いやいや腕を掴まれ引っ張られた。
そして、おっきい扉の前に来た。
男が扉を叩き中に入っていいか伺った。
女の人の声が聞こえた・・・。
中に入ると部屋は大きく男女が椅子に座っていた。
「そこにいる者がそうなのですか?」
女の人が黒ずくめの人に聞いた。
「はい。確認も取れています。何よりあの方に似ているのがその証拠でしょう。」
「あの子に似ているなどと、二度と言うものではありません!」
声を荒げ黒ずくめの人にどなった。
私は反射的に体がビクッとなり縮こまった。
「本当はお前の様な者はここには入れたくないのですが、どんなものかと思い連れて来てもらったのです。
本当ならお前は死んでいた身、私達とは会うことも無かった。汚らわしい不吉な子供」
女の人は敵でも見るような目で睨み付けてきた。
「お前にとっては私達は親になるのでしょうが、一度もお前を自分達の子供と思ったことはありません。
むしろ、あの時に死んでいてくれれば顔も合わせる事も無かったのに・・・どうやって生き延びてたんでしょう?
まぁ、これから死に行くものには関係無いかもしれませんね。」
親って聞かされ、ビックリしたが死ぬっていう事にもビックリした。
「どうして・・・?私何も悪い事してないよ?何で死なないといけないの?」
小さく呟いたのに部屋が静かだったからなのか、母と名乗る女の人に聞こえてしまった。
女の人は顔をゆがませ
「口を開くな!声も聴きたくないわ!」
と怒鳴ってきた。それでも不吉な子供の事が分からないままは嫌だったから再度聞いてみた
「不吉な子供ってなに!」
意外に声が大きくなってしまった。
怒り狂ったのか、近くにあった物を投げてきた。幸い顔面すれすれで当たらなかったけど
あれが当たったらと思うと体が震えた。
ふんっ!
「いいでしょう。死ぬ者に冥土の土産として、不吉な子供が何か説明してやろう。」
怒りが少し収まったのか、落ち着いた感じでしゃべり始めた。
横にいてる男の人が一言も喋ってない事も気になるけど・・・
「双子で産まれて来た子供が不吉という事です。三つ子とかでもダメです。双子で産まれて来た者は殺し合いが始まると言われています。昔、起こった出来事の時期は違いますが。双子で産まれて来た者達はお互いに殺し合い、国中が戦争に見舞われたと言われています。はじめはそんな事起きないような仲が良い者達も、急に人が変わったようになりました。そう。悪魔にでも取りつかれたように。それが頻繁に起きれば誰だって不吉だと思うでしょう。
離れた所で暮らすようにしていても必ずめぐり逢い戦争にまで発展する。それが、国中。ましてや王宮にまでと来たのなら。皆が双子は不吉だという感性になります。そうならない様に双子で産まれて来た者達の”姉”の方を殺すようにしているのですよ。」
そう聞いても昔の事って少し思ってしまった。
「お前も双子、それも”姉”の方。本当なら産まれてすぐに死んでいるはず。どうやって生き残ったかは知りたくもない。あの子に似ていると聞くから少し見ようと思っただけ。今すぐにでも忌々しいお前を・・・「ぐーーーー。」す。」
・・・・。
???
何か聞こえた・・・。
女の人も遮られたのが分かったのか、ボー然としている。
ぐーーーー。
何処かで聞いたような・・・・。
お頭???
新しい環境に変わり慣れるのが必死で気が付いたら1ヶ月経ってました。
ほんとは、番外編か別の話し書いてる予定でしたのに・・・。
今回は短いです。
***********
(少し、ここを離れますね・・・。もし何かあっても
必ず誰かが来てくれると思いますので、信じて下さい。)
そう言って、お姉さんは随分前にいなくなった。
今まで、お頭やゼン達といた事が嘘のように思えてくる。
(私を連れて来た人は一体誰なんだろう?)
考えても仕方ないけど、何もする事が無いから色々考えてしまう。
ゼンが隠し持っていたオヤツ食べたのばれないかな?
お頭達はどうしてるんだろう?
もうおっきいやつで行っちゃった?私を置いて・・・。
そんな事無いとは思いたいけど、ここにいては悪い方向へ考えてしまう。
皆に会いたいよー
また涙が目にたまってきた。
それから、数日。
ご飯は以前と同じあまり来ない感じ。
だけど痛い事は今の所無い。
そうなるんだろうと思っていたら。
格子の向こうに黒ずくめの格好をした人が立っていた。
「ひっ!」
体が強張って後ずさってしまった。
「生きているのか・・・・」
ポツリと呟いた言葉に疑問が・・・。
死んだと思てたの?
「お前に会いたくないが、一言言ってやりたいって言う方がいる。来い!」
体が震え動けないのに来いって・・・
ちっ!
舌打ちされ、いやいや腕を掴まれ引っ張られた。
そして、おっきい扉の前に来た。
男が扉を叩き中に入っていいか伺った。
女の人の声が聞こえた・・・。
中に入ると部屋は大きく男女が椅子に座っていた。
「そこにいる者がそうなのですか?」
女の人が黒ずくめの人に聞いた。
「はい。確認も取れています。何よりあの方に似ているのがその証拠でしょう。」
「あの子に似ているなどと、二度と言うものではありません!」
声を荒げ黒ずくめの人にどなった。
私は反射的に体がビクッとなり縮こまった。
「本当はお前の様な者はここには入れたくないのですが、どんなものかと思い連れて来てもらったのです。
本当ならお前は死んでいた身、私達とは会うことも無かった。汚らわしい不吉な子供」
女の人は敵でも見るような目で睨み付けてきた。
「お前にとっては私達は親になるのでしょうが、一度もお前を自分達の子供と思ったことはありません。
むしろ、あの時に死んでいてくれれば顔も合わせる事も無かったのに・・・どうやって生き延びてたんでしょう?
まぁ、これから死に行くものには関係無いかもしれませんね。」
親って聞かされ、ビックリしたが死ぬっていう事にもビックリした。
「どうして・・・?私何も悪い事してないよ?何で死なないといけないの?」
小さく呟いたのに部屋が静かだったからなのか、母と名乗る女の人に聞こえてしまった。
女の人は顔をゆがませ
「口を開くな!声も聴きたくないわ!」
と怒鳴ってきた。それでも不吉な子供の事が分からないままは嫌だったから再度聞いてみた
「不吉な子供ってなに!」
意外に声が大きくなってしまった。
怒り狂ったのか、近くにあった物を投げてきた。幸い顔面すれすれで当たらなかったけど
あれが当たったらと思うと体が震えた。
ふんっ!
「いいでしょう。死ぬ者に冥土の土産として、不吉な子供が何か説明してやろう。」
怒りが少し収まったのか、落ち着いた感じでしゃべり始めた。
横にいてる男の人が一言も喋ってない事も気になるけど・・・
「双子で産まれて来た子供が不吉という事です。三つ子とかでもダメです。双子で産まれて来た者は殺し合いが始まると言われています。昔、起こった出来事の時期は違いますが。双子で産まれて来た者達はお互いに殺し合い、国中が戦争に見舞われたと言われています。はじめはそんな事起きないような仲が良い者達も、急に人が変わったようになりました。そう。悪魔にでも取りつかれたように。それが頻繁に起きれば誰だって不吉だと思うでしょう。
離れた所で暮らすようにしていても必ずめぐり逢い戦争にまで発展する。それが、国中。ましてや王宮にまでと来たのなら。皆が双子は不吉だという感性になります。そうならない様に双子で産まれて来た者達の”姉”の方を殺すようにしているのですよ。」
そう聞いても昔の事って少し思ってしまった。
「お前も双子、それも”姉”の方。本当なら産まれてすぐに死んでいるはず。どうやって生き残ったかは知りたくもない。あの子に似ていると聞くから少し見ようと思っただけ。今すぐにでも忌々しいお前を・・・「ぐーーーー。」す。」
・・・・。
???
何か聞こえた・・・。
女の人も遮られたのが分かったのか、ボー然としている。
ぐーーーー。
何処かで聞いたような・・・・。
お頭???
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