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7 悠真視点

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レストランに着くと店員さんが出てきて、そのまま夜景がよく見える席まで案内してもらった。
璃子が見ていたドラマで、平均的にプロポーズ場所として多かったのは夜景が見えるレストランや橋の近くなど。ド定番という気がしなくも無いが、確かこういうものは嫌いでは無いと思う。

何もわからないまま連れてこられて戸惑っていた璃子も、料理が運ばれて来ると嬉々として食べ始めた。
やっぱり可愛いな…



談笑しながら、料理を食べ進めているといつのまにかデザートまで食べ終わっていた。ディナーが終わる前にプロポーズをしようと思っていたのに食後の紅茶が出てきていて予定がだいぶ狂ってしまっていた。やばいどうしよう…今からでもプロポーズしよう。した方が絶対いい。

「…璃子。僕と一緒に生きてくれませんか?僕は面倒くさいし、嫉妬深いし璃子にはいい事ないかもしれないけど僕の一生をかけて璃子を幸せにします。どうか、僕を選んで下さい…」
そんな台詞とともに頭を下げる。考えていた言葉と全く違うものになってしまった。璃子に指輪だって渡せてないし、璃子が望んでいたロマンチックなものじゃないかもしれない。でもこれが今の僕。璃子が憧れるカッコいい男にはなれないけど…どうか僕と生きて欲しい。

しばらく互いに無言の時間が続いた。
チラリと窺い見ると、璃子は少し俯いて震えていた。僕が何かしてしまったのだろうか?声を掛けるにも掛けられず一人アワアワしていると、璃子がバッと顔を上げた。

「…こんな私ですが、よろしくお願いします!」
………?今璃子はなんて?よろしくって言った?言った?言ったよね⁈
嬉しすぎる…あ。嬉しいけど、先に指輪渡さなきゃいけないんだった。

「璃子…手、出して。」

「どうぞ…」
璃子の手を取り、少し手を震わせながら慎重に指輪を嵌める。その光景を見ている璃子の笑顔が愛らしい。

「これは婚約指輪だから…結婚指輪はまた二人で選びに行こうね」

「うん!」
また一段と璃子の笑顔が輝いて僕の目が潰れそうになった。


店を出て、璃子を家まで送る。家に着くと僕は膝から崩れ落ちた。

「すごい緊張した…ほんと断られたら死んでたよ…」
と思わず口から零れた。というかワンピースを着た璃子超綺麗だったのに…写真、撮らせて貰えばよかったな…
僕はその日。一つ大きな後悔を残してしまった。


*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
一つの事について長々とすみません…
ちょっと更新遅くなるかもです(>人<;)ちゃんと完結させますので今暫くお待ちください…
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