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第2章 ダンジョン
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魔法が使える世界に地球は変化しているようだけど、魔物たちはどのように発生したんだろう?
津波以降も魔物というより野生動物が暴れて、その後魔物に変化したような・・・それがどうしてこうなった。
イヤイアヤ、まだ確かじゃないよね。人間がゴブリンに変化しただなんて。
走りながら私の頭はぐちゃぐちゃに考えていた。
「今夜はここまでにしよう。考えることはあると思うけど寝ることも大事だからな。」
倉橋さんの一声で、みんな黙って休憩に入る。見張り番は私から。
今夜は野宿で急遽となった場所なので気を抜けない。ガサっという音にも気がとがるわ。
交代時間までは気が張って眠気はなかったのよ、でもねアンナさんと交代したら疲れがどっと来たのか気が緩んだか
爆睡しての翌朝でした、意外と私は神経が太いのかなと思ってしまう。
「斎藤さんだけの言葉で全部は図れないので今後は注意して進みながら、集落を探そう。いろいろ情報収集しないと判断できないしな。」
「果物には手を出さない方がいいかな。それとも中味を確かめて判断するか?」
「でもさあ、言い出すときりがないと思うのよ。魔物の肉だって魚だって同じでしょう。」
『アンナは意外と図太いかも・・・』
「アキラ、なにか変なこと考えてない?」
「とんでもない!!考えてない。」
「そうだな、なんにせよ食べずにはおられないから肉はしっかり焼いて、葉物も火を通して食べよう。果物はここら周辺での採取と食べるのはやめよう。」
「「「「わかった。(わ)」」」」
駆け足で魔物を狩りながら進んでの朝食休憩。
9号線をそのまま進むということで山の縁をなぞるように進んでいく。
「西の方にたつまきみたいなものが見えないか?」と幸田君が言い出した。
「僕もたまに空気の渦みたいなものは、時折見えたような気はするけど・・・」
「見えた?」
「アンナさん、聞かないでくださいよ~走るだけで精いっぱいで見る余裕なんてないですから~」
「由紀ちゃん、頑張ってるわよ。走るの早くなってるしバテることも少なくなってるじゃない。
でも、男性陣は余裕よね。剛君も周囲眺められてるんだ。私も魔物の警戒と走るので精いっぱいだよ。」
「そのまま進むぞ~」との倉橋さんの声におしりを叩かれるように走り出す私たち。
そんな私たちの前に立ちふさがったのは”門”と警戒中の亜人族の方。
倉橋さんの止まれの合図に、前方を見てみると門がある。門の両隣には門番のような方が立っている。
「俺が行ってみるよ。ゴウ、白狼貸してくれ。」
「アキラか、そうだな行ってくれるか?「いいよ白狼、晃兄ちゃんと一緒に行って。」」
「ああ、大丈夫だ。白狼頼むぞ。『ワオーン』」
「すまん、訪ねるがここは亜人族の集落なのか?俺たちは人族の集落から来たものだが・・」
「人族・・・長を呼んでくるから待ってくれ。お前たちは何人だ?それとオオカミの魔物は1頭だけか?」
「・・・長と話すときに答えればよいか?」
「構わん、俺は兎人族のツカサだ。」
「俺は人族の晃だ。」
紹介しているうちにばらばらと亜人たちが集まってきた。
「人族の方か?俺は集落の長のジュウロウだ。入るのはお前ひとりでよいのか?」
「出来れば俺たち全員を通過させてほしいのと教えてほしいことが2,3あるのだ。」
「この集落に攻め込むとかいう話ではないな。」
「そんなことしないよ、俺たちは”ダンジョン”について聞きたいことがあるんだけだ。」
「そうか、ならみんなで入るが良い。我らも外の様子が聞きたいしな。その後は通り抜けても構わんぞ。」
「そうか、ちょっと待ってくれ。全員呼ぶからな。白狼悪いが呼んできてくれ、頼む。」
白狼に促されて私たちが門に行くと
「ようこそ人族の方々、この集落の長のジュウロウと申す。お聞きしたいこともあるのでこちらにどうぞ。」
「お招きありがとうございます。人族の誠さんです。こちらはアンナ、由紀、剛です。」
集落は道を中心に構成され、川側に畑が作られ山沿いに家が建っていた。
ただ集落の雰囲気が何気に暗かった。
集落の長の家に長と長の奥さんのアズサさんとヤマガさんとアズマさんという熊族、兎族の人が来て話を一緒にした。
「兎族のアズマです。あなたたちはどこから来られたのですかな?」
「僕たちは亀岡というところの集落から来ました。」
「ホー、亀岡に人族の集落があるのか。俺は熊族のヤマガだ。よろしくな。」
「人族だけの集落ではないですよ。私たちの集落には蜘蛛族や兎族、熊族や猫族の方も住んでますよ。」
「「「ホー!!人族ばかりでなく兎族たちとも一緒なのか。素晴らしいな。」」」
「こちらに人族の方はおられないのですか?」
「いたのは居たのだがな・・・不思議なことが起きて・・・まあ、後で見てもらえばわかるじゃろうが・・・」
「???ここらに人族の集落はありませんか?僕たちは人族しか入れないという”風のダンジョン”というのを探しているのですが、ご存じないですか?」
「”風のダンジョン”お前ら聞いたことがあるか?」
「「イヤ、俺たちは聞いたことがないな。」」
「長よ、以前来た行商人が話をしてたのは、そのダンジョンの事ではないのか?」
「行商人が話しておったダンジョン・・・ダンジョンはこの近くにもあるが”風のダンジョン”とかいうような事を言って居ったかの?」
「ジュウロウは人族しか入れんのに文句をつけていたでしょう。」
「「・・・!!!思い出したぞ!長!あんた、人族しか入れんダンジョンなんか誰が攻略するんじゃとかなんとか言って怒ったわ。確かそうじゃ、言うとった。」」
「・・そうかぁ・・・・・思い出したぞ!人族しか入れんダンジョンを女神さまがつくられたとかなんとか・・話していた、そうだ。あまりにバカバカしいと思ったことがあったな。しかし1年以上前の話じゃなかったか。」
「そのダンジョンは何処にあると言ってました、教えてください。」
「まてまて、何処にあると話していたかな。アズサ覚えているか?」
「はっきりした場所は知らないと言ってたような気がするけど・・・そう言えばだいさん、ダイサン?がどうとかなんとか言ってなかった?」
「「そいつも人族じゃなかったからな、ダイサンがどうとか言ってたかな?あんときは長が文句言う声がデカかったから聞こえんかったわ。」」
「ダイサンですか・・・そうですか。「スマンな、覚えてなくて。」十分です。ありがとうございました。お話を聞いた甲斐がありました。」
「そう言ってもらえたら嬉しいわ。1つこちらも教えてほしいことがあるんだわ。」
「人族がゴブリンに変化するとかいう事を旅で聞いたことがないか?」
!!!???
どういうことか詳しく聞いてみると、以前この集落は人族の集落だったのが亜人族が立ち寄り一緒に住むようになった。ここ半年ほどの間に住んでいた人族がゴブリンのような緑色の小人に変化した。
変化は外見だけでなく、言葉が話せなくなり攻撃的になってしまい現在は1軒の家に隔離しているそうだ。
亜人族に変化があるかどうか聞くと変化はないらしい。
どうなっているのかわからないので隔離している家に行ってみた。
入り口付近から異臭がする。入り口は格子状になった木で作られ、まるで家自体が牢屋のようだ。
その家にゴブリンの様相のもと人族がグギャギャギャと喚きながら私たちを見ている。
話そうにも既に会話が通じない状態でいかんしがたいとはこのことだと思った。
亜人族の人達は、下げずんだような面白がるような表情を見せている人たちも多い。
「ジュウロウさん、ここに住んでいた全員の人たちがこのようになったのですか?『そうだな、人族ばかり全員がこうなってしまったのだ。』この人族の人達は何を食べていました?」
「食事は我らと変わりなかったと思うが・・・そうだ人族たちは果物が好きでよくこの近くで自生しているものを食べていたな。我らはあまり好まないから食べなんだが。」
「そうですか。僕たちがここに着く前に街道でゴブリンに襲われている親子を助けました。その親子の集落もゴブリンのように変化したらしいです。親子の人たちを助けた後、熱をだしミドリ色の斑点が身体に表れたのです。
その段階で申し訳ないけど僕たちは出来るだけの食料を置いて袂を分けました。その親子がどうなったかは分からないですね。僕たちが知っているのはそれだけです。」
「そうだったのか、仕方ないよな。病気になったもの連れてダンジョンには潜れないからな。食料を分けてやったんだろう・・出来るだけのことしたんだ仕方ないよな。」
「ジュウロウさんにそう言って頂けて、僕の気持ちが軽くなります。ありがとうございます。僕たちはこれで先を急ぎますので失礼しますね。」
「そ、そうか。悪いな、あまり力になれなくてよ。”風のダンジョン”が見つかるとよいな。」
ジュウロウさんのその言葉を最後に私たちは、街道の集落を後にした。
魔法が使える世界に地球は変化しているようだけど、魔物たちはどのように発生したんだろう?
津波以降も魔物というより野生動物が暴れて、その後魔物に変化したような・・・それがどうしてこうなった。
イヤイアヤ、まだ確かじゃないよね。人間がゴブリンに変化しただなんて。
走りながら私の頭はぐちゃぐちゃに考えていた。
「今夜はここまでにしよう。考えることはあると思うけど寝ることも大事だからな。」
倉橋さんの一声で、みんな黙って休憩に入る。見張り番は私から。
今夜は野宿で急遽となった場所なので気を抜けない。ガサっという音にも気がとがるわ。
交代時間までは気が張って眠気はなかったのよ、でもねアンナさんと交代したら疲れがどっと来たのか気が緩んだか
爆睡しての翌朝でした、意外と私は神経が太いのかなと思ってしまう。
「斎藤さんだけの言葉で全部は図れないので今後は注意して進みながら、集落を探そう。いろいろ情報収集しないと判断できないしな。」
「果物には手を出さない方がいいかな。それとも中味を確かめて判断するか?」
「でもさあ、言い出すときりがないと思うのよ。魔物の肉だって魚だって同じでしょう。」
『アンナは意外と図太いかも・・・』
「アキラ、なにか変なこと考えてない?」
「とんでもない!!考えてない。」
「そうだな、なんにせよ食べずにはおられないから肉はしっかり焼いて、葉物も火を通して食べよう。果物はここら周辺での採取と食べるのはやめよう。」
「「「「わかった。(わ)」」」」
駆け足で魔物を狩りながら進んでの朝食休憩。
9号線をそのまま進むということで山の縁をなぞるように進んでいく。
「西の方にたつまきみたいなものが見えないか?」と幸田君が言い出した。
「僕もたまに空気の渦みたいなものは、時折見えたような気はするけど・・・」
「見えた?」
「アンナさん、聞かないでくださいよ~走るだけで精いっぱいで見る余裕なんてないですから~」
「由紀ちゃん、頑張ってるわよ。走るの早くなってるしバテることも少なくなってるじゃない。
でも、男性陣は余裕よね。剛君も周囲眺められてるんだ。私も魔物の警戒と走るので精いっぱいだよ。」
「そのまま進むぞ~」との倉橋さんの声におしりを叩かれるように走り出す私たち。
そんな私たちの前に立ちふさがったのは”門”と警戒中の亜人族の方。
倉橋さんの止まれの合図に、前方を見てみると門がある。門の両隣には門番のような方が立っている。
「俺が行ってみるよ。ゴウ、白狼貸してくれ。」
「アキラか、そうだな行ってくれるか?「いいよ白狼、晃兄ちゃんと一緒に行って。」」
「ああ、大丈夫だ。白狼頼むぞ。『ワオーン』」
「すまん、訪ねるがここは亜人族の集落なのか?俺たちは人族の集落から来たものだが・・」
「人族・・・長を呼んでくるから待ってくれ。お前たちは何人だ?それとオオカミの魔物は1頭だけか?」
「・・・長と話すときに答えればよいか?」
「構わん、俺は兎人族のツカサだ。」
「俺は人族の晃だ。」
紹介しているうちにばらばらと亜人たちが集まってきた。
「人族の方か?俺は集落の長のジュウロウだ。入るのはお前ひとりでよいのか?」
「出来れば俺たち全員を通過させてほしいのと教えてほしいことが2,3あるのだ。」
「この集落に攻め込むとかいう話ではないな。」
「そんなことしないよ、俺たちは”ダンジョン”について聞きたいことがあるんだけだ。」
「そうか、ならみんなで入るが良い。我らも外の様子が聞きたいしな。その後は通り抜けても構わんぞ。」
「そうか、ちょっと待ってくれ。全員呼ぶからな。白狼悪いが呼んできてくれ、頼む。」
白狼に促されて私たちが門に行くと
「ようこそ人族の方々、この集落の長のジュウロウと申す。お聞きしたいこともあるのでこちらにどうぞ。」
「お招きありがとうございます。人族の誠さんです。こちらはアンナ、由紀、剛です。」
集落は道を中心に構成され、川側に畑が作られ山沿いに家が建っていた。
ただ集落の雰囲気が何気に暗かった。
集落の長の家に長と長の奥さんのアズサさんとヤマガさんとアズマさんという熊族、兎族の人が来て話を一緒にした。
「兎族のアズマです。あなたたちはどこから来られたのですかな?」
「僕たちは亀岡というところの集落から来ました。」
「ホー、亀岡に人族の集落があるのか。俺は熊族のヤマガだ。よろしくな。」
「人族だけの集落ではないですよ。私たちの集落には蜘蛛族や兎族、熊族や猫族の方も住んでますよ。」
「「「ホー!!人族ばかりでなく兎族たちとも一緒なのか。素晴らしいな。」」」
「こちらに人族の方はおられないのですか?」
「いたのは居たのだがな・・・不思議なことが起きて・・・まあ、後で見てもらえばわかるじゃろうが・・・」
「???ここらに人族の集落はありませんか?僕たちは人族しか入れないという”風のダンジョン”というのを探しているのですが、ご存じないですか?」
「”風のダンジョン”お前ら聞いたことがあるか?」
「「イヤ、俺たちは聞いたことがないな。」」
「長よ、以前来た行商人が話をしてたのは、そのダンジョンの事ではないのか?」
「行商人が話しておったダンジョン・・・ダンジョンはこの近くにもあるが”風のダンジョン”とかいうような事を言って居ったかの?」
「ジュウロウは人族しか入れんのに文句をつけていたでしょう。」
「「・・・!!!思い出したぞ!長!あんた、人族しか入れんダンジョンなんか誰が攻略するんじゃとかなんとか言って怒ったわ。確かそうじゃ、言うとった。」」
「・・そうかぁ・・・・・思い出したぞ!人族しか入れんダンジョンを女神さまがつくられたとかなんとか・・話していた、そうだ。あまりにバカバカしいと思ったことがあったな。しかし1年以上前の話じゃなかったか。」
「そのダンジョンは何処にあると言ってました、教えてください。」
「まてまて、何処にあると話していたかな。アズサ覚えているか?」
「はっきりした場所は知らないと言ってたような気がするけど・・・そう言えばだいさん、ダイサン?がどうとかなんとか言ってなかった?」
「「そいつも人族じゃなかったからな、ダイサンがどうとか言ってたかな?あんときは長が文句言う声がデカかったから聞こえんかったわ。」」
「ダイサンですか・・・そうですか。「スマンな、覚えてなくて。」十分です。ありがとうございました。お話を聞いた甲斐がありました。」
「そう言ってもらえたら嬉しいわ。1つこちらも教えてほしいことがあるんだわ。」
「人族がゴブリンに変化するとかいう事を旅で聞いたことがないか?」
!!!???
どういうことか詳しく聞いてみると、以前この集落は人族の集落だったのが亜人族が立ち寄り一緒に住むようになった。ここ半年ほどの間に住んでいた人族がゴブリンのような緑色の小人に変化した。
変化は外見だけでなく、言葉が話せなくなり攻撃的になってしまい現在は1軒の家に隔離しているそうだ。
亜人族に変化があるかどうか聞くと変化はないらしい。
どうなっているのかわからないので隔離している家に行ってみた。
入り口付近から異臭がする。入り口は格子状になった木で作られ、まるで家自体が牢屋のようだ。
その家にゴブリンの様相のもと人族がグギャギャギャと喚きながら私たちを見ている。
話そうにも既に会話が通じない状態でいかんしがたいとはこのことだと思った。
亜人族の人達は、下げずんだような面白がるような表情を見せている人たちも多い。
「ジュウロウさん、ここに住んでいた全員の人たちがこのようになったのですか?『そうだな、人族ばかり全員がこうなってしまったのだ。』この人族の人達は何を食べていました?」
「食事は我らと変わりなかったと思うが・・・そうだ人族たちは果物が好きでよくこの近くで自生しているものを食べていたな。我らはあまり好まないから食べなんだが。」
「そうですか。僕たちがここに着く前に街道でゴブリンに襲われている親子を助けました。その親子の集落もゴブリンのように変化したらしいです。親子の人たちを助けた後、熱をだしミドリ色の斑点が身体に表れたのです。
その段階で申し訳ないけど僕たちは出来るだけの食料を置いて袂を分けました。その親子がどうなったかは分からないですね。僕たちが知っているのはそれだけです。」
「そうだったのか、仕方ないよな。病気になったもの連れてダンジョンには潜れないからな。食料を分けてやったんだろう・・出来るだけのことしたんだ仕方ないよな。」
「ジュウロウさんにそう言って頂けて、僕の気持ちが軽くなります。ありがとうございます。僕たちはこれで先を急ぎますので失礼しますね。」
「そ、そうか。悪いな、あまり力になれなくてよ。”風のダンジョン”が見つかるとよいな。」
ジュウロウさんのその言葉を最後に私たちは、街道の集落を後にした。
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