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セリ 1

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シズ紹介して頂戴、随分いい男性たちじゃないと言うと始めて紹介するのね、あなたは。
アクト、ロイ、ジイ、ラッド、エドさんね。
初めまして同郷のセリ・サトウです。よろしく。
こちらの二人は同じ商会の、ハロルド・モーグとバロッド・モーグよ。
王都から商売しながらこちらに来たの。シズと会うのはほほ1年ぶり近くになるわね。
申し訳ないけど、ハロルドとバロッグに砦を見せてくれないかしら?
私はシズにゆっくり昔ばなしでもしながら案内してもらうわね。


   ◇◇◇◇◇

どうしてたですって、あのね私たちの中で一番ゆっくりと進めたのはシズ、あなたよ。
私は早くに河を下ってセラームの街に入り冒険者登録したわよ。登録したら、すぐに護衛任務を受けていったわよ。2番目の護衛任務が獣人国のゴードンに向かう商隊でラッキーだったわ。
ウーンでもね、女の冒険者で単独だと護衛任務についてる人間でも絡んでくるのが多くてね。ちょっと見た目がボンキュボンのナイスボディの姉ちゃんじゃ仕方ないかもしれないけどウザかった。

獣人国着いたところで、ティラノザウルスみたいな魔物にあってさ、冒険者15名がほぼ全滅するかと思うぐらい酷い戦いだったわね。
その時のことをもっと詳しく話せ?
いいわよ。
あの時は、冒険者としてもCクラスだったわ。自分としてはB程度の力はあるつもりだったのよ。
でも、単独で依頼受けるのって安全策取るし効率が悪くて、なかなかクラスあげ出来なかったのよ。
その時、ギルドに3商人が商隊を組んで獣人国の王都ゴードまで商売しに行くから護衛を15名募集したの。
冒険者登録の女性が珍しかったのか参加OK出て、私も丁度お金も入るし商売人の近くで情報も手に入るしいいわと思ったの。
失敗は冒険者が女日照り状態で力づくでも、ものに出来たらと思う男が混じってたことに気が付かなかったのよ。
年齢は18~30歳のパーティー3つ。斥候3名と剣4名、槍使い3名、後衛の魔法使い3名、回復は1名めは商人は40台の大店の番頭と2つの格下商人で構成。
始めは商人も冒険者も遠慮してたのが、商人の中に私に声かけようとするのが出てきたら、冒険者たちも我も我もと収集が付かなくなったところを襲われたのよ。
真面な冒険者?居たわよ、パーティリーダーは、三人とも冒険終わるまで構うなと諫めていたの。
冒険者たちは全員Bクラスだったんだけど索敵持ってなかったし、奴は襲うまである程度距離を取っていたのね。
森に入って、確かに魔物の襲撃が減ったのは事実だったのよ。
でも、商人もパーティも浮足立っていたし、私は私で迷惑かけないように気を張っていたのよ。
ちょっかいかけられる状態って、35年ぶりぐらいじゃない。
侮ってたのよね私も。記憶って薄れるし忘れてたのよ、どれほど鬱とうしいかってことを。

そんな中、薄暗い森に入って3日目の夕方、よく覚えてるわねって。忘れもしないわ。忘れられないのよ。
木々の間から奴の目玉が見えたのよ。
よだれを流しているようで御馳走が食べれる興奮で鼻息荒くしてるのが感じられたのよ。
馬は驚いて暴れるし、商人たちは腰を抜かして動けないし。
さすがは手慣れた冒険者のリーダーよ。一瞬で自分を取り戻し怒鳴ったのよ。
じっとして声をかけたら後ろを向かず逃げろってね。
すぐに、逃げたら奴もすぐ逃げ遅れた商人たちをむさぼり喰うわ。だから一瞬だけ時間置いたのよ。
商人たちも動けるようになってたし、ならなければ死ぬだけだからね。
声と同時に、商人たちは逃げたわよ。私はすぐ馬を斥候の2人と逃がしてチラノを振り返ると一人が犠牲になるところだったわ。
魔法使いが火魔法を放ったけど、Bクラスの魔法なんてティラに効くもんですか。
こちらの魔法って単純に火なら火を充てるのが強いか弱いか程度で工夫することしないじゃない。
攻撃魔法は中レベルだわ。詠唱に時間かかるし、本当最低。
今でも考えると腹立ってくる。
ティラになみの剣や槍が効くはずもないしね。
ティラの皮膚は丈夫だったわよ、腹が立つほどに。
私もシズほど魔力強くないじゃない。あの当時の私にしたら生死をかけた戦いだったわ。
ティラは、それと戦って生還した者がいなくて幻だとも言われてたらしいわ。
平原でも早く走れるし、直線走らしたら時速30キロは出ると思うわ。人間じゃ、かなわないわね。
森林でも、音を出さないように歩くのが上手いのよ。なぜだか不思議なんだけど。
それで、大きな樹木の影からいきなり口開けて襲うのね。
森林でも、いざ走るとなると巨体に物言わせて障害物をなぎ倒してくるから。
それで、吹き飛ばされ気絶したものも数名いたし、怪我して動けなくなったのもいたしね。
身体強化を最大にして、やばいと思ったけど死ぬわけにはいかないからさぁ、重力魔法を少~し使って倒したわよ。
ああ、ほかの冒険者たちや商隊の連中?。大丈夫、生きて気絶してないのには重力かけたからノビてたわよ。

彼らが気が付いたときは、ティラ討伐済んだ後。私はみかけ盛大な負傷を負ってたわけ、半死半生でね。
怪我していて身は守れたか?見せかけだけの怪我だもの。
一番襲いそうなやつはティラの腹のなかだし。
おかげで獣人国のギルドでSクラスをもぎ取ったわよ。
幻のティラよ。台車に乗せて獣人国のダルトの街に着いたら入り口から大騒ぎされたんだから。

冒険者たちは何か言いたそうだったけど、見ていた商人たちが証明してくれてティラの討伐報奨金も手に入れたのよ。
ティラ?当然売ったわよ。すっごいお金になったわね。
きっと獣人国の城の大広間にでも、はく製になって飾られているんじゃない。
あれで、嫌な依頼受けなくてもよくなったし討伐報酬も上がって良かったわ~。
獣人国も割とよかったのよ。でも本能かしら強くなくてはダメ。力が正義だとこられるとさ…。
ちょっと違うかと感じて、ハーフ国に戻ることにしたの。
獣人国?シズくらいの力があれば大丈夫じゃない。
ただし、戦いたい、力比べしたいの脳筋が多いから気を付けないといけないと思う。
獣人国の話を聞きたい、いいけどご主人たちがお呼びよ。
私もゆっくりさせてもらうわね。お休み。


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