こぼれゆくものたち

桐月砂夜

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こぼれゆくものたち

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ちりちり腕を焼く
あの夏の真っ昼間
共に縁側に立って
太陽に手を掲げた
吸い込まれたそれは
ぴかぴか光って
この胸をいまも
照らしてくれる


 ⌘


失ってはじめて分かると言うけども
失いたくないので分かりたくもない


 ⌘


はらはら 花いかだ
そこにのれたら
どこにゆこうか
そのまま てんまで
のぼろうか


 ⌘


ざくざくと切り刻むとよい
それをこまかくしてから
どろどろに煮込むとよい
なんとかなるし
なにかになるから
それでよしとすればよい


 ⌘


みずたまもよう かわいいもよう
てをのばせばほら もうびしょぬれ


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